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第三章
第41話
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(殿下が提案されたということは、殿下は否定的では無いの…?)
「制圧で活躍してくれた卿への贈り物だ。受け取っては貰えぬか?」
ルーチェは、少し間を開けて
「陛下がそこまで言ってくださるのに、断る理由なんてありません。そして、勲章を授賞できることを光栄に思います。」
と言うと、皇帝は、笑った。
「そう言って貰えて良かったよ、なぁラリック。」
驚いて後ろを振り向くと、そこには皇太子のラリックがたっていた。
「はい。皇家からの祝福を受け取ってもらえて良かったです。」
と、表情1つ変えずに言った。
「そうだ、せっかく皇宮に来たのだ。悪いが近衛騎士の腕が落ちていないか見てはもらえぬか?」
「承知致しました。」
「ラリック、案内しなさい。」
「陛下、殿下にそこまでして頂かなくとも…!」
「ラリックも卿の腕を上げ見たいはずだ。」
ルーチェは、用意された服を着て、ラリックと合流した。
「ここだ。」
ラリックは、運動場の方をむくと
「陛下の命により、チュトラリー卿に腕を見て貰え。」
と大きな声で言った。
「私は端で見ているから気にするな。」
ルーチェは、頭を下げると、運動場へ入った。
近衛騎士団とは、前に少し交流があってそれなりに仲がいい方だ。
「チュトラリー卿来てくださってありがとうございます!」
と、近衛騎士団長のユーアル・レ・レイクが言った。
「レイク卿お久しぶりです!まず誰からにしますか?」
「卿は、1対1では敵わないので3人くらい同時でもいいですか?」
「5人でもどうぞ?」
すると、4人出てきて
「よろしくお願いします。」
と、声を合わせて言った。
30回戦ほどしてようやく一般騎士との手合わせが終わった。
「お疲れ様です。休憩挟みますか?」
「次はもう団長でしたっけ?」
「そうなりますね。」
「それじゃあ、休憩挟もうかな。」
と言って、ルーチェは体を伸ばした。
「手加減は必要ですありません。」
「よろしいのですね?」
と、ルーチェが言うと、レイク卿は、コクリと頷いた。
すると、ルーチェは、もの凄い速さで攻撃を仕掛けた。
レイク卿は、ギリギリのところで受け止めたが、威力に耐えきれず、剣を落としてしまった。
「やはり、お強いですね。」
「レイク卿もなかなかですよ。私のあの威力の攻撃を正面で受け止めることができたのは父だけですから。それに私の速さに着いて来れる人もかなり少数ですよ。」
と、ルーチェが腕をまくりながら言った。
「皇太子殿下、チュトラリー卿、皇后陛下がお呼びです。」
と、後ろで使者が言った。
(皇后陛下…?幼い頃よく遊んで貰ったわね。)
「分かりました。案内お願いできますか?」
「もちろんです。」
と、その使者は言った。
使者について行くと皇宮の最も眺めのいいと言われる部屋に着いた。
皇后が使っている部屋だ。今の皇帝が、なかなか外に出られない皇后のことを思ってその部屋を使わせたと言われている。
「皇后陛下、皇太子殿下とチュトラリー公爵令嬢がいらっしゃいました。」
「入りなさい。」
侍女が2人分の椅子を用意してくれた。
「座っていいわよ。いきなり呼び出してごめんなさいね。」
「お気になさらず。」
と、ルーチェは言った。
「今日呼んだのはね、2人に警告をするためよ。ラリック、そして公爵令嬢、貴方達は命を狙われています。それも帝国内の貴族に…。本当に申し訳ないのだけれど、証拠が無い限り、確保することは出来ないの。だけど、本当に気をつけて、特にウィジェリア侯爵家には。」
「肝に銘じておきます。」
皇太子とルーチェが声を合わせて言った。
「令嬢とお話したいから、ラリックは戻っていいわよ。」
「失礼しました。」
皇太子が部屋を出ると、皇后が
「陛下にもお伝えしていないのだけど、私ね、もう長くないのよ。」
「え…。」
「制圧で活躍してくれた卿への贈り物だ。受け取っては貰えぬか?」
ルーチェは、少し間を開けて
「陛下がそこまで言ってくださるのに、断る理由なんてありません。そして、勲章を授賞できることを光栄に思います。」
と言うと、皇帝は、笑った。
「そう言って貰えて良かったよ、なぁラリック。」
驚いて後ろを振り向くと、そこには皇太子のラリックがたっていた。
「はい。皇家からの祝福を受け取ってもらえて良かったです。」
と、表情1つ変えずに言った。
「そうだ、せっかく皇宮に来たのだ。悪いが近衛騎士の腕が落ちていないか見てはもらえぬか?」
「承知致しました。」
「ラリック、案内しなさい。」
「陛下、殿下にそこまでして頂かなくとも…!」
「ラリックも卿の腕を上げ見たいはずだ。」
ルーチェは、用意された服を着て、ラリックと合流した。
「ここだ。」
ラリックは、運動場の方をむくと
「陛下の命により、チュトラリー卿に腕を見て貰え。」
と大きな声で言った。
「私は端で見ているから気にするな。」
ルーチェは、頭を下げると、運動場へ入った。
近衛騎士団とは、前に少し交流があってそれなりに仲がいい方だ。
「チュトラリー卿来てくださってありがとうございます!」
と、近衛騎士団長のユーアル・レ・レイクが言った。
「レイク卿お久しぶりです!まず誰からにしますか?」
「卿は、1対1では敵わないので3人くらい同時でもいいですか?」
「5人でもどうぞ?」
すると、4人出てきて
「よろしくお願いします。」
と、声を合わせて言った。
30回戦ほどしてようやく一般騎士との手合わせが終わった。
「お疲れ様です。休憩挟みますか?」
「次はもう団長でしたっけ?」
「そうなりますね。」
「それじゃあ、休憩挟もうかな。」
と言って、ルーチェは体を伸ばした。
「手加減は必要ですありません。」
「よろしいのですね?」
と、ルーチェが言うと、レイク卿は、コクリと頷いた。
すると、ルーチェは、もの凄い速さで攻撃を仕掛けた。
レイク卿は、ギリギリのところで受け止めたが、威力に耐えきれず、剣を落としてしまった。
「やはり、お強いですね。」
「レイク卿もなかなかですよ。私のあの威力の攻撃を正面で受け止めることができたのは父だけですから。それに私の速さに着いて来れる人もかなり少数ですよ。」
と、ルーチェが腕をまくりながら言った。
「皇太子殿下、チュトラリー卿、皇后陛下がお呼びです。」
と、後ろで使者が言った。
(皇后陛下…?幼い頃よく遊んで貰ったわね。)
「分かりました。案内お願いできますか?」
「もちろんです。」
と、その使者は言った。
使者について行くと皇宮の最も眺めのいいと言われる部屋に着いた。
皇后が使っている部屋だ。今の皇帝が、なかなか外に出られない皇后のことを思ってその部屋を使わせたと言われている。
「皇后陛下、皇太子殿下とチュトラリー公爵令嬢がいらっしゃいました。」
「入りなさい。」
侍女が2人分の椅子を用意してくれた。
「座っていいわよ。いきなり呼び出してごめんなさいね。」
「お気になさらず。」
と、ルーチェは言った。
「今日呼んだのはね、2人に警告をするためよ。ラリック、そして公爵令嬢、貴方達は命を狙われています。それも帝国内の貴族に…。本当に申し訳ないのだけれど、証拠が無い限り、確保することは出来ないの。だけど、本当に気をつけて、特にウィジェリア侯爵家には。」
「肝に銘じておきます。」
皇太子とルーチェが声を合わせて言った。
「令嬢とお話したいから、ラリックは戻っていいわよ。」
「失礼しました。」
皇太子が部屋を出ると、皇后が
「陛下にもお伝えしていないのだけど、私ね、もう長くないのよ。」
「え…。」
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