【完結】振られてばかりの幼馴染を寝取って絶対に幸せにします

りちょ

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8話※

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目を覚ますと昼過ぎになっていた。
汗をぐっしょりかいていたようで気持ち悪かったけど、頭も身体もスッキリしていた。

夏樹はもう隣にはいなかったが、勝手に僕の部屋でゲームをして遊んでいた。
夢中になっているのか、まだ僕が起きたことに気が付いていないようだった。なにをプレイしているのか気になって首だけを回すと、ちょうどプレイを中断してスマホを触っていた。

夏樹、と声をかけようと思ったその時、ヴーとバイブ音がなって、夏樹が誰かと電話を始めた。
声をかけるタイミングを失って、僕は寝たふりを続けることにする。


「あ…もしもし。いやだから今日は行けなくなったって」

「うん…じゃあ明後日にしましょ。あはは、うん。楽しみにしてる」


ずいぶん親しげな声だった。
あんまり僕も聞いたことないような声。気が抜けた、甘えたいい草だった。

彼氏だ。

すぐに分かってしまった。電話の相手は彼氏の先輩なんだ。
急にギリギリと心臓が痛んでたまらなくなる。ドキドキ動悸が止まらなくなって、苦しい。

夏樹の声はずいぶん甘ったるくて、僕だって聞いたことが無いようなトーンだった。
昨日、浮気されてるって僕にあんな顔で言っておいてまだ、そんなふやけた声で楽しそうに電話できるんだ。

寝返りをうつ。絶対に酷い顔をしているから、見られたくなくて夏樹に背を向ける。
まだ少し電話は続いていて、夏樹の相槌が聞こえた。頼むから好きとか愛してるとかは言わないでくれ、と内心で祈った。
僕の必死の祈りが神様に通じたのか、その後すぐにあっさりと電話は終わって安心した。


「…………はぁ」


静かになった部屋に、夏樹のため息が響いた。
なんだそれ。誰に対してのため息だよ。
これが僕に向けられたものだったらどうしよう。

背を丸めて怯えた。しばらくしてモゾモゾ背後から音がなって、夏樹がまた布団に潜り込んできたのが分かった。

必死に平然を装って、呼吸を整え寝たふりをする。布団に入ってきた夏樹は、スマホで何か入力しているらしく、画面をタップする爪の音がかすかに聞こえていた。
気になってしまう。誰に連絡しているんだ。彼氏かな。こんなところでやめろよ。

それが聞こえなくなったと思ったら、夏樹が僕の背中にそっと抱きついてきた。


夏樹が何を考えているのか分からない。


腹に回された手をぎゅっと掴むと、ビクっと夏樹の身体が跳ねた。


「楓…起きてたの」

「ついさっき。……電話、彼氏?」

「…うんまあ、そう。なんだよ、盗み聞きしてたの?」

「聞こえてきたの。今日も会う予定だったんだ。行かないでいいの?」

「今日は行かないよ。…楓のこと心配だし」


寝返りをうって夏樹の方を向く。
思ったより動揺していて、瞳が頼りなく揺れていた。


「…僕と昨日あんな事しちゃったから、彼氏に会いにくいんじゃなくて?」

「な…っ!別に、そういうんじゃ無いし」


怒るかな、と思ってこんな事をいったけれど、夏樹は予想に反して顔を真っ赤にさせただけだった。
こうやってからかわれるのは、別に嫌じゃないんだ。つい調子に乗ってしまう。


「彼氏に会ったらどうせ抱かれるんでしょ。…昨日の今日じゃバレちゃうかもしれないし、会わない方がいいね」

「何、急に……お前、熱は?」

「もう下がったんじゃないかな。夏樹が看病してくれたからだよ、ありがとうね」

「ああそう、じゃあ、良かった。……それで、なんで乗っかってきたんだよ」


昨日と同じ、夏樹を組み敷いて覆い被さった。
夏樹は顔を赤くしたまま、僕のことを睨みつけて顔だけで怒ったアピールをしている。
嫌なら突き飛ばせばいいのに。夏樹は身体から力を抜いたまま、特に抵抗もしない。

勘違いしちゃうなあ、と思った。
もしかしたら僕が熱を出していたから、気を遣って乱暴な事をしないでいてくれてるだけかもしれないのに。

電話中の甘い声を思い出して無性に腹が立った。まだちゃんと彼氏のことが好きなんだなって分かってしまって、苦しかった。
お前浮気されてるんじゃ無いの?それで僕のこと誘って、寝ておいて。なのになんで、普通にあんな可愛い声出せるんだよ。


「……、んっ!!」


むしゃくしゃして、八つ当たりみたいに口を塞いだ。夏樹の両頬を掴んで逃げられないようにして、こんなことしたって夏樹を傷付けるだけなのも分かっていて、分かった上でキスをした。酒も抜けて熱も下がった状態で、正気のままで僕はまた夏樹に浮気させた。

殴ってくれればいいのにとすら思って、無理に唇を割いて舌を入れる。
柔らかい舌をくすぐって、音を立てて吸った。夏樹はろくに抵抗もしないでされるがままだ。
なんとなく呼吸のタイミングも舌を動かすタイミングも分かるのは、一緒にいた時間が長いからなのだろうか。

唇を離すと、さっきよりずっと真っ赤な顔をした夏樹が、物足りなさそうに僕を見ていた。
僕の背中に手を回して、部屋着のTシャツをくしゃくしゃに掴んでいる。
ほんの少し触れ合った下半身が熱かった。びっくりしてしまう。
夏樹は怒るどころか、期待した顔をしていた。


「なに…何でそんな顔してるの」

「別に普通だし。…なんだよ、どいてって」

「…………夏樹、もっとして欲しい?」


わざと耳元に口を近づけて、そう呟いた。なんだかまた、流されてくれそうな気がした。
びくっと夏樹の肩が跳ねる。

さっきまで夏樹の態度にイライラしていたのに、それがパチンと性欲に切り替わるのがわかった。怒りと性欲って割と性質が似ていて、相性がいいのかもしれない。


「夏樹。………返事してよ」


至近距離で夏樹の顔を覗き込む。
もうさっきまでの幼馴染の顔はしていなかった。また目線を泳がせて、少し迷った顔をして、それから僕に抱きついて腰を擦り付けてくる。

太ももに勃起した夏樹の性器が当たった。
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