【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)

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第四十四話 エイルの垂涎

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 聖域から帰ってきた私は、再び辺境伯邸を訪ねていた。

「師匠がこっちにいるみたいにゃんですけど…」
 門の守衛さんにそう尋ねれば、彼らは快く通してくれた。

(全く…帰還早々、忙しないやつだ)
(まぁまぁ、ウルシア様のことも伝えなきゃいけないし…ね?辺境伯様には根回しをお願いしてたし、積もる話もあるんじゃないかな?)

 私は愚痴を言うジョウを宥めながら、案内をしてくれる執事さんの後ろに続く。

「ミオ様とジョウ様がお越しでございます」
「入れ」

 執事さんの申し出に、ロレンツォ辺境伯様は直ぐに応えた。

「無事に帰ってきましたね」

 家主を差し置いた第一声は、やはりというか、師匠だった。

「無事に戻りました」
「うむ」

 尊大に答えるジョウに笑いつつ、私は辺境伯様へ「お邪魔します」と頭を下げた。
 それに対して「エイルの弟子とは思えない丁寧さだな」と呟きながら、頭を撫でてくれた。

「それで、薬草は採取出来ましたか?ミオ」
「はい、師匠」
「一杯採取してくれたからな」
「ん?してくれた…ですか?」
「実は…」
 ジョウの報告に首を傾げる師匠へ、私は精霊たちのことを掻い摘んで話した

「精霊から貰った魔法紙ですって!?見せていただけませんか!?」

 精霊のことを話せば、興奮した様子で前のめりになる師匠。見せること自体は、なにも問題はない。私は頷きながら、ドリアンに貰った魔法紙を取り出した。

「……やはりこれは、妖虫お蚕様の紙!」
「ん?」
「やはり、すべすべで美しい白色ですねぇ!仄かに漂う妖力も心地良い!」

 普通の魔法紙じゃないのは分かってたけど、妖虫『蚕』か。確かに『特別な魔法紙』だな。

「うへぇ…」
(相変わらずだな、エイルは)
 頬で紙をスリスリしている様に、ローリー様とジョウはドン引きである。
 
「これって…あまりの魔法紙をいただくことは出来きますか!?」
「そんなに焦らにゃくても、聖域の精霊たちに頼めば貰えるんじゃにゃいですかにぇ?勿論、対価は必要でしょうけど」

 現に、私は精霊のボーナスポイントを得る協力をした結果、魔法紙を手に入れたからね。

「後ほど、詳しく教えてくださいね!」
「分かりました。それで薬草にゃんですが、師匠に渡せばいいですか?」

 ダークエルフさんに持っていく必要があるからね。
「はい。私がダークエルフの里に運びますので、こちらで預かりますよ」
 と手を差し出してきたが、私はそれを苦笑いで見つめるしか出来ない。 

「?」

 それを見て首を傾げる師匠に、ジョウが言い放つ。

「そのような手で収まる量ではない。どこか倉庫のような場所はないか?」
「…倉庫ですか?失礼ですが、聖域の滞在時間は1日ですよね?そんなに採取出来るものでしょうか?」

 ジョウの申告に疑問を抱いたローリー様が、質問をしてきた。

「先ほどミオが言ったであろう?精霊たちが採取に協力してくれたと…奴らの数が尋常ではなかったのだ」

 精霊がボーナスポイントの為に、採取大会をしたことは言っていない。なんか…神聖な精霊のイメージを崩すことになりそうだったからね。

「数にすれば、マーナ草15892本、ヒール草14253本、エネル草8532本、オール草30086本、月涙ムーンティアー草163本、神浄ゴッドピュア草73本、竜護ドラゴンガーディア草182本、優包ソフトエンケース草145本…だったか?」
 すげぇ…よく覚えてるね?
「「…な!?」」

 ジョウの申告数に絶句したローリー様と師匠の視線が、私に来た。私はそれを避けることで、肯定とするしかなかった。
 
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