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シロツメクサ
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「え?...誰ですか?ここ俺ん家なんですが...」
「知ってる。」
「知ってるじゃなくて!ここ俺ん家なんで、ってかなんでいるんですか!」
「すまない。申し遅れたな。私は爪草 恋だ。君たちの名前は知っている。まぁ座れ。」
「まぁ座れじゃないよ!ここ俺の家だってば!」
「ナイスツッコミ。」
「黙れ!勝手に人の家に上がり込むな!」
「まぁそうカリカリするな。話があって来たんだ。」
「話?」
「そうだ。君と藍坂未菜についてだ。」
その瞬間、空気が一気に重くなった。
「わかった。聞こう。」
全員部屋に座り、爪草が話を始めた。
「まず藍坂未菜についてだ。」
「そうだ。藍坂さんはなんでここにいるんだよ。しかも高二のときの姿で...」
「そのことだが、彼女は2年前に死んだ。これは事実だ。その証拠に、彼女は記憶がない。死んだとき、彼女を構築する設計図のようなもの、つまり彼女の存在は消滅してしまう。それは記憶であろうが同じことだ。」
「消滅する?じゃあ、なんで藍坂さんはここにいるんだ?」
「それは、bugだ。今、この状態。つまり、私達と彼女が接触している状態自体がこの世界のbugというわけだ。」
「世界のbug?どういうことだ?もう少し分かりやすく。」
「通常、世界では絶対に起こり得ないこと。それが起きてしまった状態。これがbugだ。彼女の場合、2年前に死んで世界から消滅したという事実がありながら、ここにいる。この明らかな矛盾こそが、今回起きているbugだ。」
「bug...じゃあ、俺の記憶がないのもbugなのか?」
「そらは恐らく、彼女のbugによる周りへの影響のひとつだろう。つまり君の場合、bugではなく、身近なbugから受けた影響に過ぎないということだ。」
「そうなのか。じゃあ、このbugを直す方法はあるのか?」
「そうだな。問題はそこだ。通常、世界にbugが起きることはない。が、万が一起きたとしても世界にはそれを修復しようとする力がはたらく。だが、今回の場合、その修復が上手く行っていない状態でな。そのために私が来た。方法は、bugの正体は狂った時間軸。つまりこの時間軸を次元単位で調整すればいいというものだ。」
「次元?時間軸?もっと分かりやすく頼むよ。」
「そうだな。世界とは次元の数だけある。パラレルワールドのようなものだ。今回は、私達の次元と他の次元が時間単位でぶつかり合い、狂っているというわけだ。原因は藍坂未菜のbugだ。」
「つまり、俺たちの世界と他の世界の時間が絡み合ってややこしいことになってるわけか。でもってその原因が藍坂さんのbug...。」
「そうだ。しかし、彼女のbugが原因ということはわかっているのだが......彼女のbugの原因がわからないのだ。これがわからないと進まない。」
「にわかに信じがたい話だが...ここに藍坂さんがいることが何よりの証拠だろう。ちなみに、このままなにもしなければどうなるんだ?」
「この世界ともうひとつの世界の時間が狂う。簡単な話、世界中が各地でランダムにタイムリープしたような状態だ。そうなれば元には戻せない。玉結びしてほどけなくなった糸のようなものだ。」
俺は冷や汗が止まらなかった。
今まで発展してきた文化、文明、建物、歴史、その全てがランダムに混ざり合う。そうなれば世界は混乱の渦なんて一言じゃすまなくなるからだ。
「知ってる。」
「知ってるじゃなくて!ここ俺ん家なんで、ってかなんでいるんですか!」
「すまない。申し遅れたな。私は爪草 恋だ。君たちの名前は知っている。まぁ座れ。」
「まぁ座れじゃないよ!ここ俺の家だってば!」
「ナイスツッコミ。」
「黙れ!勝手に人の家に上がり込むな!」
「まぁそうカリカリするな。話があって来たんだ。」
「話?」
「そうだ。君と藍坂未菜についてだ。」
その瞬間、空気が一気に重くなった。
「わかった。聞こう。」
全員部屋に座り、爪草が話を始めた。
「まず藍坂未菜についてだ。」
「そうだ。藍坂さんはなんでここにいるんだよ。しかも高二のときの姿で...」
「そのことだが、彼女は2年前に死んだ。これは事実だ。その証拠に、彼女は記憶がない。死んだとき、彼女を構築する設計図のようなもの、つまり彼女の存在は消滅してしまう。それは記憶であろうが同じことだ。」
「消滅する?じゃあ、なんで藍坂さんはここにいるんだ?」
「それは、bugだ。今、この状態。つまり、私達と彼女が接触している状態自体がこの世界のbugというわけだ。」
「世界のbug?どういうことだ?もう少し分かりやすく。」
「通常、世界では絶対に起こり得ないこと。それが起きてしまった状態。これがbugだ。彼女の場合、2年前に死んで世界から消滅したという事実がありながら、ここにいる。この明らかな矛盾こそが、今回起きているbugだ。」
「bug...じゃあ、俺の記憶がないのもbugなのか?」
「そらは恐らく、彼女のbugによる周りへの影響のひとつだろう。つまり君の場合、bugではなく、身近なbugから受けた影響に過ぎないということだ。」
「そうなのか。じゃあ、このbugを直す方法はあるのか?」
「そうだな。問題はそこだ。通常、世界にbugが起きることはない。が、万が一起きたとしても世界にはそれを修復しようとする力がはたらく。だが、今回の場合、その修復が上手く行っていない状態でな。そのために私が来た。方法は、bugの正体は狂った時間軸。つまりこの時間軸を次元単位で調整すればいいというものだ。」
「次元?時間軸?もっと分かりやすく頼むよ。」
「そうだな。世界とは次元の数だけある。パラレルワールドのようなものだ。今回は、私達の次元と他の次元が時間単位でぶつかり合い、狂っているというわけだ。原因は藍坂未菜のbugだ。」
「つまり、俺たちの世界と他の世界の時間が絡み合ってややこしいことになってるわけか。でもってその原因が藍坂さんのbug...。」
「そうだ。しかし、彼女のbugが原因ということはわかっているのだが......彼女のbugの原因がわからないのだ。これがわからないと進まない。」
「にわかに信じがたい話だが...ここに藍坂さんがいることが何よりの証拠だろう。ちなみに、このままなにもしなければどうなるんだ?」
「この世界ともうひとつの世界の時間が狂う。簡単な話、世界中が各地でランダムにタイムリープしたような状態だ。そうなれば元には戻せない。玉結びしてほどけなくなった糸のようなものだ。」
俺は冷や汗が止まらなかった。
今まで発展してきた文化、文明、建物、歴史、その全てがランダムに混ざり合う。そうなれば世界は混乱の渦なんて一言じゃすまなくなるからだ。
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