家族はチート級、私は加護持ち末っ子です!

咲良

文字の大きさ
28 / 48
シマメ国での冒険!

番外編 アクアマリン、6歳の誕生日

しおりを挟む
3月24日。その日は、私の誕生日!
今日は朝起きるとすぐにルナが私を椅子の上に座らせていた。
私はまだ目、開いてないよ。
「ティアラは?」
「ドレスは青色よ!」
「リボンはいらないわよ!」
みんなが嵐のように走り回ってる。
眠い。
昨日の夜は興奮して眠れなかったし。
ずっと座りっぱなしで何分、いや、何時間、やっとルナの声が聞こえた。
「姫様、鏡を見てください!」
「わあ!」
ルナに言われた通り鏡の中を見ると、空色の綺麗なドレスに白いティアラを頭に乗せた私が写っていた。
後ろから「私達の最高傑作ですね!」と誇らしげに語っている侍女達の声が聞こえた。
つ、疲れた…
能力鑑定の日の着替えよりも疲れた。
誕生日ってこんなに大変なの?
でも、今からはパーティ、みんなおめかしして、楽しむ場所!
ママ達もいるし、最高な誕生日パーティになること間違いなし!
「「「「アクアマリン!」」」」
「パパ、ママ、兄様達!」
着替えてすぐに部屋の中へ入ってきたのは、私の家族だった。
「僕の可愛い天使、もう今日で6歳なのか…」
パパに思いっきり高く抱き上げられた。
「パパ!早く行こう!ケーキが溶けちゃう!」
私、昔聞いたことがある!ケーキってすぐに溶けちゃうんでしょ?
「アクアマリン、ケーキはとけないよ。」
「え!そうなの?」
知らなかった。
「とりあえず、行きましょう!」
お母様はニコッと笑った。
「はい!」
私達はパーティ会場へと向かった。
会場の扉の前に立つと、急に緊張してきた。
「パパ、マリ自分で歩く!」
「良いぞ。」
パパにおろされ、私はペリドット兄様とアメジスト兄様の間に入った。
三人で手を繋ぐと、緊張が和らいだ。
「行こうか。」
パパが小声で言うと、扉が開いて、みんなの視線が私たちに向いた。
怖い…
「大丈夫だよ。」
ペリドット兄様が私の耳に囁いた。
私はこくこく頷いて、息を吸ってからできるだけ大きな声で喋った。
「今日は、私の誕生日に来てくれて、ありがとうございましゅ!たくさんたくさんたのしんでください!」
私がスピーチを終えると、誰かの拍手が聞こえた。
最後にはみんなが拍手してくれた。
よ、良かったー!
「アクアマリン姫様、可愛すぎる。」
「もう天使ですね。」
とみんなが小声で呟いていて、最終的にアクアマリン姫天使の生まれ変わり説が広まったことを、アクアマリンは知らない。
スピーチが終わって本格的にパーティが始まると、沢山の令嬢さん達がペリドット兄様とアメジスト兄様の周りに集まった。 
そして、私に話しかけてくる人たちが、たくさんいた。
「あ、あの、アクアマリン姫様、お好きな食べ物はありますか?」
「今流行りの宝石があって、すごく可愛いんですよ!」
「私はね、マカロンが好きよ!」
みんな色々な質問をしてくれて、すごい優しい!
「姫様、私と踊りを…」
「いいえ!僕と!」
なんで私踊りに誘われてるんだろう。断れないし…
オロオロしていると、体がふわっと宙に浮いた。
「今日は僕と最初に踊るでしょ?」
「いや、僕だ!」
「アメジスト兄様!ペリドット兄様!」
私のことを抱き上げたのは、アメジスト兄様だった。
「ご、ごめんなさい!」
あれ?みんな逃げちゃった。
兄様達のことが怖いのかな?
「アクアマリン、僕と踊ってくれませんか?」
「あ!ずるいです、兄上!」
「はい!」
私はにっこり笑った。
「子供というものは、こんなに早く成長してしまうのか…」
「こらこら。泣かないの。」
踊ってる間、なぜか泣いてる私のお父さん、パパ。
今すぐ慰めたいけど、嬉し泣きだから、大丈夫だよね?
「ありがとう。」
「ありがとうございました!」
ペリドット兄様とのダンスが終わると、次は、アメジスト兄様!
「アクアマリン、ダンス、上手くなったな。」
「うん!」
アメジスト兄様もペリドット兄様もダンス上手!次のダンスレッスン一緒に踊れないかな。
「今年もいい年になりますように。」
「兄様も!」
次は同い年とダンス!
兄様達にバイバイした後、私は同い年の子達がいる場所に向かった。
お兄様が「変な虫がつかないように、気をつけて。」
って言ってたけど、どういう意味?
とりあえず、たくさん踊っちゃえ!

「アクアマリン、ケーキの時間だよ!」
ダンスが終わった後、ケーキを食べる時間になった。
扉から入ってきたケーキは、特大だった。
まあ、たくさん人がいるから、しょうがないよね。
ケーキは、私が頼んだ通り、イチゴとブルーベリーたっぷりなチョコケーキ。
クリームを口にたくさんつけて、食べていると、あっという間に時間が過ぎた。
パパ達からの誕生日プレゼントは、明日の朝貰える見たい。
表では出せないものらしい。なんだろう。気になる。
気づいたらもう夜で、良い子は寝る時間になってしまった。
今日私のことを寝かしつけてくれたのは、兄様達だった。
私はとりあえず眠ったふりをして、兄様達がいなくなるのを待った。
扉ががちゃんという音が聞こえた数秒後、私は布団から顔を出した。
「ローゼ、いるんでしょ?」
「さすが。お誕生日おめでとう。はい。誕生日プレゼント。」
「おー!ありがとう!」
窓に座るローゼが渡してくれたのは、ローゼの瞳も同じ色のネックレスだった。
「このネックレスを持って願えば、僕が助けに行くから。」
「すごいね!ありがとう!」
私がにっこり笑うと、ローゼが微笑んだ。
「僕、もういなくちゃ。バイバイ。おやすみ。」
「おやすみ!」
ローゼが帰ったのを確認すると、私は今度こそ眠った。
今日は楽しかったー!

アクアマリンの部屋の扉の外に立ち止まっていたペリドットは、もっと警備を強化することを誓ったのであった。
しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

世界最強の公爵様は娘が可愛くて仕方ない

猫乃真鶴
ファンタジー
トゥイリアース王国の筆頭公爵家、ヴァーミリオン。その現当主アルベルト・ヴァーミリオンは、王宮のみならず王都ミリールにおいても名の通った人物であった。 まずその美貌。女性のみならず男性であっても、一目見ただけで誰もが目を奪われる。あと、公爵家だけあってお金持ちだ。王家始まって以来の最高の魔法使いなんて呼び名もある。実際、王国中の魔導士を集めても彼に敵う者は存在しなかった。 ただし、彼は持った全ての力を愛娘リリアンの為にしか使わない。 財力も、魔力も、顔の良さも、権力も。 なぜなら彼は、娘命の、究極の娘馬鹿だからだ。 ※このお話は、日常系のギャグです。 ※小説家になろう様にも掲載しています。 ※2024年5月 タイトルとあらすじを変更しました。

婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ! 

タヌキ汁
ファンタジー
 国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。  これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

いらない子のようなので、出ていきます。さようなら♪

ねこまんまときみどりのことり
ファンタジー
 魔力がないと決めつけられ、乳母アズメロウと共に彼女の嫁ぎ先に捨てられたラミュレン。だが乳母の夫は、想像以上の嫌な奴だった。  乳母の息子であるリュミアンもまた、実母のことを知らず、父とその愛人のいる冷たい家庭で生きていた。  そんなに邪魔なら、お望み通りに消えましょう。   (小説家になろうさん、カクヨムさんにも載せています)  

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

離縁された妻ですが、旦那様は本当の力を知らなかったようですね?

椿蛍
ファンタジー
転生し、目覚めたら、旦那様から離縁されていた。   ――そんなことってある? 私が転生したのは、落ちこぼれ魔道具師のサーラ。 彼女は結婚式当日、何者かの罠によって、氷の中に閉じ込められてしまった。 時を止めて眠ること十年。 彼女の魂は消滅し、肉体だけが残っていた。 「どうやって生活していくつもりかな?」 「ご心配なく。手に職を持ち、自立します」 「落ちこぼれの君が手に職? 無理だよ、無理! 現実を見つめたほうがいいよ?」 ――後悔するのは、旦那様ですよ?

弟に裏切られ、王女に婚約破棄され、父に追放され、親友に殺されかけたけど、大賢者スキルと幼馴染のお陰で幸せ。

克全
ファンタジー
「アルファポリス」「カクヨム」「ノベルバ」に同時投稿しています。

処理中です...