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第1章 変人の幼馴染
第4話
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夕食を食べ終わった烈は特にやることもないので、リビングでぼーとテレビを見ている。
テレビの画面にはニュース番組が映っており、今はとある事件の特集が流れていた。
事件の名前は青薔薇の貴公子事件。八年前に都内で発生した連続殺人事件で、被害者は全て女性。遺体に青い薔薇のコサージュが添えられていたことから、犯人は世間から青薔薇の貴公子と呼ばれるようになった。とある男性が捕まったが、後に冤罪と判明。数ヶ月間にその男性は釈放されたのだが、時を同じくしてこの県で同じ手口の事件が発生するようになった。
司会者から犯人はどのような人物かと話を振られた芸人が、「犯人はイケメンだと思います。イケメンなら女性がほいほいついて行くから」と答える。周りの芸人が「おいおい、不謹慎だろ!」と頭を叩き、スタジオ内で笑い声が上がる。
「……くだらねえ」
その短い一言に、烈のいくつもの感情が込められていた。平気で人を殺す青薔薇の貴公子も、事件を茶化して笑うような芸人達も、皆くだらないと思っている。
「この事件、明里ちゃんが食いつきそうじゃない?」
洗い物を終えた母が烈の隣に座ってきた。
「そういや、なんか言ってたな」
偽のラブレターで呼び出された時、明里がこの事件の名前を口走っていたことを思い出す。
母は肘で烈の腹を横から突いた。
「あんた、ちゃんと明里ちゃんを守ってあげなさいよ。あの子は賢いけど、少し危なっかしいところがあるから」
「はあ、なんで俺が?」
「なんでって、あんたはあの子の幼馴染で男でしょ。男は女の子を守らなきゃ」
「うわ、男女差別だ。今日日、男が女を守るべきなんて聞かねーよ」
「あんたは無駄に体格が良いんだから、その身体を有効活躍しなくてどうするの?」
「息子に言う言葉か! ……心配なら明里を説得すればいいだろ。もう事件を追うなって」
「説得できれば苦労はしないわよ。明里ちゃんは退屈を嫌う好奇心旺盛なちょっと変わった女の子。特に人間の機微に強い興味を持ってる。どうしてそんな事件を起こしたのかってね。明里ちゃんのお母さん言ってたわ。烈にならあの子を任せられるって。ウチの旦那も単身赴任先でお父さんの方と電話で話して、面倒を見てほしいって言われたみたいよ」
「なんだよ、それ……」
烈と明里の父親は小学生時代からの友人であり、家も向かいに建っている。そのため家族ぐるみで付き合っており、親同士の仲が良い。
烈はこれ以上話をしても無駄だと考え、「風呂入ってくる」と浴室へと向かった。
服を脱ぎ、頭と体を洗ってから湯船に浸かる。肩まで湯に浸からせながら、目を閉じる。
明里の面倒を見てほしいって? 冗談じゃない。俺がどれだけ苦労してきたと思っているんだ。
小さい頃から明里は烈を無理やり連れまわし、帰りが遅くなったり、危険な場所に踏み込んだりした。その度に烈は明里と一緒に大人達から怒られていた。烈が明里を止めるべきだったと言われ、当時の烈は理不尽だと感じていたものだ。
高校に入ってからは、事件の捜査を一緒にしようという誘いをなるべく断っていた。最近明里を避けていたのも、今回はより面倒なことになりそうだと嫌な予感がしたから。
「あいつに振り回されるのは御免だね」
翌日、午前の授業が終わり昼休みに入ると、烈は学食へと向かう。いつもは母親が弁当を作ってくれるが、今日は仕事の関係で家を早く出る必要があったようで、学食で済ませてほしいと言われた。
ワンコインの日替わりランチを注文し、空いている席へと座る。烈の周りのテーブルはぽっかりと空いており、中には露骨に警戒した目で視線を寄越す生徒も。烈も明里と同じぐらい有名人であり、事件に巻き込まれたくないと避けられがちだ。
「ここ、いい?」
萌絵がカレーライスの乗ったトレーを置き、烈の正面に座ってきた。
「今日は学食混んでるね。烈くんとこのテーブルが空いてて良かったよ」
「……嫌味かよ」
「ん? なんか言った?」
「なんでも」
萌絵は陰湿な性格じゃない。烈の体質について皮肉を言う人間ではないとわかっているのだが、周りから避けられがちな烈としてはつい穿った見方をしてしまう。
「お、今日の日替わりランチは豚の生姜焼きだったんだ。私もこっちにすれば良かったな。一つもーらい!」
「あ、おい!」
烈の抗議を無視し、萌絵は烈の皿から器用にスプーンで生姜焼きを一切れ強奪。
「うーん、おいしい」
「勝手に食うなよ」
「ごめんごめん、つい美味しそうだったから。お返しに私のカレーライスを一口あげよう」
萌絵はスプーンでカレーとライスをすくい、烈の口元に近づける。
「はい、あーん」
「いや……」
「あーん」
周りの男子生徒から烈に嫉妬が込められた視線が向けられる。萌絵は天真爛漫で交友関係が広い。彼女のとっつきやすさも合わさって、男子生徒からモテる。萌絵が烈と親しげに食べさせ合いをしているのが気に入らないのだ。
烈はこれ以上周りの嫉妬心を煽らないよう、萌絵の申し出を固辞。萌絵は諦め、スプーンを自分の口に運んだ。
「おうおう、衆人観衆の前で随分と見せてつけてくれるじゃないか」
烈が顔を上げると、明里がトレーを持って立っていた。彼女の後ろには髪型をボブカットにした小柄な女子生徒がおり、烈は彼女に見覚えがなかった。
「失礼するよ」
有無を言わせず、明里は少し乱暴にトレーをテーブルの上に置き、烈の横に座った。女子生徒は萌絵の隣に。
「花咲さん、昨日はボク達のキューピッド役をしてくれてありがとう。だけど、知らなかったよ。君達がそこまで仲が良かったなんて」
「うん、そうだよ。私と烈くんは大の仲良し」
「……どうやらボクは勘違いをしていたようだ。君はボクの想像よりもかなり好戦的だ」
「譲れないものがあるなら、誰だって好戦的になるよ」
「確かに。うふふふ」
「あははは」
お互いに満面の笑顔である明里と萌絵。烈は箸を進めながら、楽しそうだなと思った。
「……戯れはここまでにしよう」と明里は烈に視線を移す。
「実はね、烈くんにちょっと頼み事があるんだ」
「頼み?」
「そちらの女の子、ボクのクラスメイトである今井由佳さんがちょっとトラブっててね。別のテーブルで話を聞いていたんだが、どうも烈くんの力が必要みたいなんだ。ちょうど同じ食堂にいたから、声をかけたんだ」
「ふーん、トラブルね。どんなものなんだ?」
「ここでは人目が多いからちょっと言えない。あとで打ち合わせ場所を連絡するよ」
その後、適当な話題を話しながら食事を終えた烈達はそれぞれの教室へと戻っていった。
テレビの画面にはニュース番組が映っており、今はとある事件の特集が流れていた。
事件の名前は青薔薇の貴公子事件。八年前に都内で発生した連続殺人事件で、被害者は全て女性。遺体に青い薔薇のコサージュが添えられていたことから、犯人は世間から青薔薇の貴公子と呼ばれるようになった。とある男性が捕まったが、後に冤罪と判明。数ヶ月間にその男性は釈放されたのだが、時を同じくしてこの県で同じ手口の事件が発生するようになった。
司会者から犯人はどのような人物かと話を振られた芸人が、「犯人はイケメンだと思います。イケメンなら女性がほいほいついて行くから」と答える。周りの芸人が「おいおい、不謹慎だろ!」と頭を叩き、スタジオ内で笑い声が上がる。
「……くだらねえ」
その短い一言に、烈のいくつもの感情が込められていた。平気で人を殺す青薔薇の貴公子も、事件を茶化して笑うような芸人達も、皆くだらないと思っている。
「この事件、明里ちゃんが食いつきそうじゃない?」
洗い物を終えた母が烈の隣に座ってきた。
「そういや、なんか言ってたな」
偽のラブレターで呼び出された時、明里がこの事件の名前を口走っていたことを思い出す。
母は肘で烈の腹を横から突いた。
「あんた、ちゃんと明里ちゃんを守ってあげなさいよ。あの子は賢いけど、少し危なっかしいところがあるから」
「はあ、なんで俺が?」
「なんでって、あんたはあの子の幼馴染で男でしょ。男は女の子を守らなきゃ」
「うわ、男女差別だ。今日日、男が女を守るべきなんて聞かねーよ」
「あんたは無駄に体格が良いんだから、その身体を有効活躍しなくてどうするの?」
「息子に言う言葉か! ……心配なら明里を説得すればいいだろ。もう事件を追うなって」
「説得できれば苦労はしないわよ。明里ちゃんは退屈を嫌う好奇心旺盛なちょっと変わった女の子。特に人間の機微に強い興味を持ってる。どうしてそんな事件を起こしたのかってね。明里ちゃんのお母さん言ってたわ。烈にならあの子を任せられるって。ウチの旦那も単身赴任先でお父さんの方と電話で話して、面倒を見てほしいって言われたみたいよ」
「なんだよ、それ……」
烈と明里の父親は小学生時代からの友人であり、家も向かいに建っている。そのため家族ぐるみで付き合っており、親同士の仲が良い。
烈はこれ以上話をしても無駄だと考え、「風呂入ってくる」と浴室へと向かった。
服を脱ぎ、頭と体を洗ってから湯船に浸かる。肩まで湯に浸からせながら、目を閉じる。
明里の面倒を見てほしいって? 冗談じゃない。俺がどれだけ苦労してきたと思っているんだ。
小さい頃から明里は烈を無理やり連れまわし、帰りが遅くなったり、危険な場所に踏み込んだりした。その度に烈は明里と一緒に大人達から怒られていた。烈が明里を止めるべきだったと言われ、当時の烈は理不尽だと感じていたものだ。
高校に入ってからは、事件の捜査を一緒にしようという誘いをなるべく断っていた。最近明里を避けていたのも、今回はより面倒なことになりそうだと嫌な予感がしたから。
「あいつに振り回されるのは御免だね」
翌日、午前の授業が終わり昼休みに入ると、烈は学食へと向かう。いつもは母親が弁当を作ってくれるが、今日は仕事の関係で家を早く出る必要があったようで、学食で済ませてほしいと言われた。
ワンコインの日替わりランチを注文し、空いている席へと座る。烈の周りのテーブルはぽっかりと空いており、中には露骨に警戒した目で視線を寄越す生徒も。烈も明里と同じぐらい有名人であり、事件に巻き込まれたくないと避けられがちだ。
「ここ、いい?」
萌絵がカレーライスの乗ったトレーを置き、烈の正面に座ってきた。
「今日は学食混んでるね。烈くんとこのテーブルが空いてて良かったよ」
「……嫌味かよ」
「ん? なんか言った?」
「なんでも」
萌絵は陰湿な性格じゃない。烈の体質について皮肉を言う人間ではないとわかっているのだが、周りから避けられがちな烈としてはつい穿った見方をしてしまう。
「お、今日の日替わりランチは豚の生姜焼きだったんだ。私もこっちにすれば良かったな。一つもーらい!」
「あ、おい!」
烈の抗議を無視し、萌絵は烈の皿から器用にスプーンで生姜焼きを一切れ強奪。
「うーん、おいしい」
「勝手に食うなよ」
「ごめんごめん、つい美味しそうだったから。お返しに私のカレーライスを一口あげよう」
萌絵はスプーンでカレーとライスをすくい、烈の口元に近づける。
「はい、あーん」
「いや……」
「あーん」
周りの男子生徒から烈に嫉妬が込められた視線が向けられる。萌絵は天真爛漫で交友関係が広い。彼女のとっつきやすさも合わさって、男子生徒からモテる。萌絵が烈と親しげに食べさせ合いをしているのが気に入らないのだ。
烈はこれ以上周りの嫉妬心を煽らないよう、萌絵の申し出を固辞。萌絵は諦め、スプーンを自分の口に運んだ。
「おうおう、衆人観衆の前で随分と見せてつけてくれるじゃないか」
烈が顔を上げると、明里がトレーを持って立っていた。彼女の後ろには髪型をボブカットにした小柄な女子生徒がおり、烈は彼女に見覚えがなかった。
「失礼するよ」
有無を言わせず、明里は少し乱暴にトレーをテーブルの上に置き、烈の横に座った。女子生徒は萌絵の隣に。
「花咲さん、昨日はボク達のキューピッド役をしてくれてありがとう。だけど、知らなかったよ。君達がそこまで仲が良かったなんて」
「うん、そうだよ。私と烈くんは大の仲良し」
「……どうやらボクは勘違いをしていたようだ。君はボクの想像よりもかなり好戦的だ」
「譲れないものがあるなら、誰だって好戦的になるよ」
「確かに。うふふふ」
「あははは」
お互いに満面の笑顔である明里と萌絵。烈は箸を進めながら、楽しそうだなと思った。
「……戯れはここまでにしよう」と明里は烈に視線を移す。
「実はね、烈くんにちょっと頼み事があるんだ」
「頼み?」
「そちらの女の子、ボクのクラスメイトである今井由佳さんがちょっとトラブっててね。別のテーブルで話を聞いていたんだが、どうも烈くんの力が必要みたいなんだ。ちょうど同じ食堂にいたから、声をかけたんだ」
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