50 / 112
魔法使いの国編
第50話 AKIMOTO商人と召喚獣
しおりを挟む
校庭の魔法陣の前に立つ、サオリ。
いつの間にか観客が集まり、彼女を中心に円が出来ていた。
「降臨《サモン》!」
サオリが唱和すると、魔法陣から光が立ち昇る。
光の中から現れたのは、身長10メートルはあろうかと思われる土の巨人、ゴーレム。
「おお!」
「凄い!」
ゴーレムは観客達を睥睨した。
「グオオオ!」
ゴーレムが暴れだそうとする。
「わー!」
「きゃー!」
観客達が逃げ惑う。
「おやめなさい!」
暴れだそうとするゴーレムを、サオリが一喝する。
途端にゴーレムは大人しくなった。
サオリの元にスゴスゴと近づき、ひざまずいた。
「う~ん。素晴らしいわ」
その様子にジェニ姫が感心する。
「召喚自体は、素質のある魔法使いなら修業を積めば出来るようになる。だけど、手なずけるのは才能が無いと中々出来ないのよね」
「そうなんですか」
僕もサオリの成長ぶりに驚いた。
彼女は入校してから一週間で、強力なモンスターを召喚出来るレベルに達していた。
「お代、いただきます!」
僕は観客達に声を掛けて回った。
一日一回、サオリの上達ぶりを確認するために召喚魔法を唱えさせている。
モンスターが召喚される様は、イリュージョンショーの様で見栄えがいい。
それにサオリはめちゃ可愛いので、まるでアイドルのライブみたいだ。
いつしか僕は、街の人に有料でそれを観てもらうことにした。
握手会付きで。
評判は上々で、口コミで毎回1000人は来るようになった。
儲けた金は、学校の運営に回している。
そして、サオリの魔法を見て、魔法使いに憧れる子供が多数入校して来る。
多額の学費も入ってくるようになった。
全てが順風満帆だった。
だが、
「でも、本当に会いたい人は中々召喚出来ない……」
サオリ本人は悩んでいた。
いくら魔法が上達しても、愛する人と出会えないということに。
「大丈夫よ。これだけ強力なモンスターを召喚出来るんだもの。近いうちに恋人を呼び出せるわ」
「はぁ……」
ジェニ姫に慰められても、サオリの顔は曇っていた。
「グオオッゴゴゴ!」
「クゥンクゥン!」
サオリが呼び出したモンスター達が、彼女を慰める。
子ケルベロスにゴーレム、キメラにミノタウロス。
トロルにドラゴン……。
「正直、これだけ揃ったらこの世界の力関係が崩れそうだ……」
僕はそうそうたる面子を見て、そう呟いた。
「それにしても、思った通りのものを召喚するって難しいんですね」
「うん。召喚魔法を極めるって言うのは、思ったものを百発百中で召喚出来るっていうことなの。サオリはまだ極めるところまで行ってないわ」
サオリ(16歳)
Lv.9500
スキル :召喚魔法(上級)
攻撃力 : 10
防御力 : 15
HP : 531
MP : 9300
素早さ :3001
知力 : 2858
運 : 1591
あと少しか。
僕は彼女のステータスを見てそう思った。
そして、月日は流れた。
僕の右胸に刻まれた命のタイマー。
それが、遂に『1』になった。
つづく
いつの間にか観客が集まり、彼女を中心に円が出来ていた。
「降臨《サモン》!」
サオリが唱和すると、魔法陣から光が立ち昇る。
光の中から現れたのは、身長10メートルはあろうかと思われる土の巨人、ゴーレム。
「おお!」
「凄い!」
ゴーレムは観客達を睥睨した。
「グオオオ!」
ゴーレムが暴れだそうとする。
「わー!」
「きゃー!」
観客達が逃げ惑う。
「おやめなさい!」
暴れだそうとするゴーレムを、サオリが一喝する。
途端にゴーレムは大人しくなった。
サオリの元にスゴスゴと近づき、ひざまずいた。
「う~ん。素晴らしいわ」
その様子にジェニ姫が感心する。
「召喚自体は、素質のある魔法使いなら修業を積めば出来るようになる。だけど、手なずけるのは才能が無いと中々出来ないのよね」
「そうなんですか」
僕もサオリの成長ぶりに驚いた。
彼女は入校してから一週間で、強力なモンスターを召喚出来るレベルに達していた。
「お代、いただきます!」
僕は観客達に声を掛けて回った。
一日一回、サオリの上達ぶりを確認するために召喚魔法を唱えさせている。
モンスターが召喚される様は、イリュージョンショーの様で見栄えがいい。
それにサオリはめちゃ可愛いので、まるでアイドルのライブみたいだ。
いつしか僕は、街の人に有料でそれを観てもらうことにした。
握手会付きで。
評判は上々で、口コミで毎回1000人は来るようになった。
儲けた金は、学校の運営に回している。
そして、サオリの魔法を見て、魔法使いに憧れる子供が多数入校して来る。
多額の学費も入ってくるようになった。
全てが順風満帆だった。
だが、
「でも、本当に会いたい人は中々召喚出来ない……」
サオリ本人は悩んでいた。
いくら魔法が上達しても、愛する人と出会えないということに。
「大丈夫よ。これだけ強力なモンスターを召喚出来るんだもの。近いうちに恋人を呼び出せるわ」
「はぁ……」
ジェニ姫に慰められても、サオリの顔は曇っていた。
「グオオッゴゴゴ!」
「クゥンクゥン!」
サオリが呼び出したモンスター達が、彼女を慰める。
子ケルベロスにゴーレム、キメラにミノタウロス。
トロルにドラゴン……。
「正直、これだけ揃ったらこの世界の力関係が崩れそうだ……」
僕はそうそうたる面子を見て、そう呟いた。
「それにしても、思った通りのものを召喚するって難しいんですね」
「うん。召喚魔法を極めるって言うのは、思ったものを百発百中で召喚出来るっていうことなの。サオリはまだ極めるところまで行ってないわ」
サオリ(16歳)
Lv.9500
スキル :召喚魔法(上級)
攻撃力 : 10
防御力 : 15
HP : 531
MP : 9300
素早さ :3001
知力 : 2858
運 : 1591
あと少しか。
僕は彼女のステータスを見てそう思った。
そして、月日は流れた。
僕の右胸に刻まれた命のタイマー。
それが、遂に『1』になった。
つづく
0
あなたにおすすめの小説
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。
克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位
転生者のブルーノは絶大な力を持っていたが、その力を隠してダンジョンの荷役として暮らしていた。だが、教会の力で勇者を騙る卑怯下劣な連中に、レットドラゴンから逃げるための生贄として、ボス部屋に放置された。腐敗した教会と冒険者ギルドが結託て偽の勇者パーティーを作り、ぼろ儲けしているのだ。ブルーノは誰が何をしていても気にしないし、自分で狩った美味しいドラゴンを食べて暮らせればよかったのだが、殺されたブルーノの為に教会や冒険者ギルドのマスターを敵対した受付嬢が殺されるのを見過ごせなくて・・・・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる