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第74話 うんこの巻
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ユウタ、私と勝負しましょう。
だけど、今の弱いあなたを倒したって意味が無い。
だって、私と同等かそれより強いあなたを倒さなければ、私は姫から救世主として認めてもらえないから。
何より私のプライドが許さない。
そのために早く強くなりなさい。
早く私と同じレベル90になるのです。
兎に角、強いあなたと戦って私は勝つ。
そして、私が救世主になる。
◇
ネスコはガイアを信頼しているようで、彼女に狩り場での取りまとめを一任していた。
だから、パーティ編成も彼女の言うとおりになった。
「もぉ! 腹立つなあ! セレス、ウエンディ、今日はあそぼ!」
へそを曲げたフィナは早速、サボる宣言をした。
狩り場は今日もモンスターが多い。
ガイアは自分から仕掛けて行った。
「前方にホブゴブリン、5体! 行きますよ!」
「は、はい!」
速い。
白いローブの裾が激しくはためく。
僕は彼女の背を追い掛けるので精いっぱいだ。
「大範囲聖攻氣!」
ターゲットにしたモンスター全てにダメージを与える聖攻撃魔法。
高レベルの治癒魔法使いにしか使えない。
ガイアは手の平から無数の光の球を放出し、一瞬でホブゴブリンの群れを倒す。
「流石ですね!」
僕は彼女を褒めた。
ガイアは何も答えなかった。
相手するのも時間の無駄と思っているのだろうか。
僕に背を向け、次のモンスターを探している様だ。
「荒猪、5体! 行きますよ!」
ガイアは獰猛な猪の群れにに向かって走り出した。
何か……まるで何かに、追い立てられているかの様な急ぎっぷりだ。
「あっ!」
フィナが大声を上げる。
「ガイアが今、うんこ踏んだ!」
ガイアは前のめりになり、こけた。
そこに、荒猪が襲い掛かる。
「中範囲聖攻氣!」
すかさず僕が魔法で弾き飛ばす。
だが筋肉の鎧をまとった猪だ。
負傷したがまだ生きている。
「くっ……」
詠唱に時間が掛かる。
仕方ない。
僕はガイアの盾になることにした。
走る。
その僕の横を緑色が駆け抜ける。
それがガイアの前に立つ。
「ガイア、ごめんね! 驚かせて」
フィナの背中が僕の目の前にある。
「不思議なマンボ!」
緑色のポニーテールが揺れる。
どこからともなくラテン音楽が聴こえて来る。
フィナの細い足が、前後左右に軽いステップを取る。
荒猪短い4本の足で同じステップを取る。
「ユウタ! 今の内だよ!」
モンスターは一拍遅れて、フィナと同じステップしていた。
つまり、嫌々フィナの動きに釣られていた。
「すごいな! フィナ!」
「感心してないで、早くやっつけてよ! このダンス、SPメッチャ消費するんだから」
フィナが踊りながら首だけ僕に向け、口をとがらせる。
「中範囲聖……」
「大範囲聖攻氣!」
荒猪はもう踊ることは無かった。
何故なら、ガイアの魔法で葬られたからだ。
戦闘は終わった。
だが、何だか後味が悪い。
「フィナ、戦闘中に余計なことを言うんじゃない!」
ガイアが怒り出す前に僕が先に怒っておいた。
「だって、猪のうんこ踏んだまま戦うとか、嫌じゃん。ねー」
フィナはガイアに同意を求めて来た。
ガイアはフィナの方を向いた。
こけた時に、おでこに出来たたんこぶが痛々しい。
ガイアは無表情で、ツカツカとフィナの方に向かって行った。
つづく
だけど、今の弱いあなたを倒したって意味が無い。
だって、私と同等かそれより強いあなたを倒さなければ、私は姫から救世主として認めてもらえないから。
何より私のプライドが許さない。
そのために早く強くなりなさい。
早く私と同じレベル90になるのです。
兎に角、強いあなたと戦って私は勝つ。
そして、私が救世主になる。
◇
ネスコはガイアを信頼しているようで、彼女に狩り場での取りまとめを一任していた。
だから、パーティ編成も彼女の言うとおりになった。
「もぉ! 腹立つなあ! セレス、ウエンディ、今日はあそぼ!」
へそを曲げたフィナは早速、サボる宣言をした。
狩り場は今日もモンスターが多い。
ガイアは自分から仕掛けて行った。
「前方にホブゴブリン、5体! 行きますよ!」
「は、はい!」
速い。
白いローブの裾が激しくはためく。
僕は彼女の背を追い掛けるので精いっぱいだ。
「大範囲聖攻氣!」
ターゲットにしたモンスター全てにダメージを与える聖攻撃魔法。
高レベルの治癒魔法使いにしか使えない。
ガイアは手の平から無数の光の球を放出し、一瞬でホブゴブリンの群れを倒す。
「流石ですね!」
僕は彼女を褒めた。
ガイアは何も答えなかった。
相手するのも時間の無駄と思っているのだろうか。
僕に背を向け、次のモンスターを探している様だ。
「荒猪、5体! 行きますよ!」
ガイアは獰猛な猪の群れにに向かって走り出した。
何か……まるで何かに、追い立てられているかの様な急ぎっぷりだ。
「あっ!」
フィナが大声を上げる。
「ガイアが今、うんこ踏んだ!」
ガイアは前のめりになり、こけた。
そこに、荒猪が襲い掛かる。
「中範囲聖攻氣!」
すかさず僕が魔法で弾き飛ばす。
だが筋肉の鎧をまとった猪だ。
負傷したがまだ生きている。
「くっ……」
詠唱に時間が掛かる。
仕方ない。
僕はガイアの盾になることにした。
走る。
その僕の横を緑色が駆け抜ける。
それがガイアの前に立つ。
「ガイア、ごめんね! 驚かせて」
フィナの背中が僕の目の前にある。
「不思議なマンボ!」
緑色のポニーテールが揺れる。
どこからともなくラテン音楽が聴こえて来る。
フィナの細い足が、前後左右に軽いステップを取る。
荒猪短い4本の足で同じステップを取る。
「ユウタ! 今の内だよ!」
モンスターは一拍遅れて、フィナと同じステップしていた。
つまり、嫌々フィナの動きに釣られていた。
「すごいな! フィナ!」
「感心してないで、早くやっつけてよ! このダンス、SPメッチャ消費するんだから」
フィナが踊りながら首だけ僕に向け、口をとがらせる。
「中範囲聖……」
「大範囲聖攻氣!」
荒猪はもう踊ることは無かった。
何故なら、ガイアの魔法で葬られたからだ。
戦闘は終わった。
だが、何だか後味が悪い。
「フィナ、戦闘中に余計なことを言うんじゃない!」
ガイアが怒り出す前に僕が先に怒っておいた。
「だって、猪のうんこ踏んだまま戦うとか、嫌じゃん。ねー」
フィナはガイアに同意を求めて来た。
ガイアはフィナの方を向いた。
こけた時に、おでこに出来たたんこぶが痛々しい。
ガイアは無表情で、ツカツカとフィナの方に向かって行った。
つづく
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