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第150話 元の世界で待ってる
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「マリアンさん! 僕と入れ替わって下さい!」
赤毛を振り乱し剣との戦いに苦戦する女戦士に向かって僕は叫んだ。
「ふっ……私もなめられたものだな」
剣が緑色に光る。
鮮やかな光の尾を引きながら袈裟懸けにマリアンを切りつける。
彼女は紫のオーラを帯びた竜神の剣で、その一撃を受け止める。
「僕が奇跡を起こして、その剣を倒します!」
「だから入れ替われというのか!?」
「はい!」
マリアンと剣は何度も刃を交わらせた。
一進一退。
互角の勝負にも見える。
だが、彼女のHPは100。
剣の一撃を喰らえば即死。
「ガイアさん! お願いします!」
僕は俯いたままの治癒魔法使いに声を掛けた。
「ユウタさん。私には出来ません。私には……」
彼女は涙を流し嗚咽した。
治癒魔法使いである自分のプライド、自分の身内を殺した者に対する憎しみ、その狭間で彼女はもがいているのだ。
僕は彼女と過ごして来たから、その気持ちが痛いほどわかった。
ガイアが治癒魔法使いとしての職務を放棄するなら僕がその職務を全うするまでだ。
「大回復!」
マリアンのHPが回復した。
だが、すぐさま剣の激しい連撃と刺突で減少させられる。
僕が次の治癒魔法を詠唱している間に、マリアンのHPは0に近づいて行く。
「マリアンさん、最後のチャンスです! 僕と入れ替わって下さい! 僕が剣に襲われることで奇跡が起きるはずです」
涙ながらに僕は訴えた。
彼女は僕の方を見ない。
「辺境の狩り場で、マリアンさんに殺され掛かった時、僕は奇跡を起こしあなたを倒しました。僕は命の危機に瀕すると奇跡を起こすんです」
彼女は僕の方を見た。
「確証はあるのか?」
「え?」
「確証がないならダメだ」
剣の突進をマリアンが寸でのところで避ける。
赤毛がバサリと舞う。
剣がマリアンの髪を切り裂いていた。
腰まであった彼女の髪は、今では肩までのショートボブになっていた。
「あ~あ、自慢の髪の毛が」
そう言いながら、剣に向かって行く。
「ユウタ。お前は無駄死にしちゃいけない存在だ。何故なら、救世主なのだから」
「はい……」
「だから、ここで死ぬのは私だけでいい」
彼女は恐らく剣と相打ちする気なのだろう。
「おい、ユウタ。絶対、魔王を倒せよ。そして、地球で会おう。その時は……」
だめだ!
僕は剣とマリアンの間に飛び込んだ。
つづく
赤毛を振り乱し剣との戦いに苦戦する女戦士に向かって僕は叫んだ。
「ふっ……私もなめられたものだな」
剣が緑色に光る。
鮮やかな光の尾を引きながら袈裟懸けにマリアンを切りつける。
彼女は紫のオーラを帯びた竜神の剣で、その一撃を受け止める。
「僕が奇跡を起こして、その剣を倒します!」
「だから入れ替われというのか!?」
「はい!」
マリアンと剣は何度も刃を交わらせた。
一進一退。
互角の勝負にも見える。
だが、彼女のHPは100。
剣の一撃を喰らえば即死。
「ガイアさん! お願いします!」
僕は俯いたままの治癒魔法使いに声を掛けた。
「ユウタさん。私には出来ません。私には……」
彼女は涙を流し嗚咽した。
治癒魔法使いである自分のプライド、自分の身内を殺した者に対する憎しみ、その狭間で彼女はもがいているのだ。
僕は彼女と過ごして来たから、その気持ちが痛いほどわかった。
ガイアが治癒魔法使いとしての職務を放棄するなら僕がその職務を全うするまでだ。
「大回復!」
マリアンのHPが回復した。
だが、すぐさま剣の激しい連撃と刺突で減少させられる。
僕が次の治癒魔法を詠唱している間に、マリアンのHPは0に近づいて行く。
「マリアンさん、最後のチャンスです! 僕と入れ替わって下さい! 僕が剣に襲われることで奇跡が起きるはずです」
涙ながらに僕は訴えた。
彼女は僕の方を見ない。
「辺境の狩り場で、マリアンさんに殺され掛かった時、僕は奇跡を起こしあなたを倒しました。僕は命の危機に瀕すると奇跡を起こすんです」
彼女は僕の方を見た。
「確証はあるのか?」
「え?」
「確証がないならダメだ」
剣の突進をマリアンが寸でのところで避ける。
赤毛がバサリと舞う。
剣がマリアンの髪を切り裂いていた。
腰まであった彼女の髪は、今では肩までのショートボブになっていた。
「あ~あ、自慢の髪の毛が」
そう言いながら、剣に向かって行く。
「ユウタ。お前は無駄死にしちゃいけない存在だ。何故なら、救世主なのだから」
「はい……」
「だから、ここで死ぬのは私だけでいい」
彼女は恐らく剣と相打ちする気なのだろう。
「おい、ユウタ。絶対、魔王を倒せよ。そして、地球で会おう。その時は……」
だめだ!
僕は剣とマリアンの間に飛び込んだ。
つづく
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