モブなのに執着系ヤンデレ美形の友達にいつの間にか、なってしまっていた

マルン円

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3. 一人で過ごす昼休み

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 髪を切ってから一週間後に、エドが生徒会に入った。今は生徒会の活動で毎日忙しそう。

 エドは生徒会が休みの日に、いつも遊びに行こうって誘ってくれる。
 だけど、いっしょにいるときに危ないゲームイベントが発生するのが怖いから、僕はずっと彼の誘いを断っている。

 昼休みのときも生徒会の活動があるからエドと会うことはない。

 今日の休み時間は誰も使っていない空き教室のすみっこで、家から持ってきた本を読むことにした。 
 授業で使っていないときは空き教室を自由に使っていいことになっているから、最近よく利用している。
 
 ちなみに大体みんな自分の教室やグラウンドで友達といっしょに過ごしてるから、今この空き教室にいるのは僕だけだ。自分の教室では読みづらくて、本を持ってきて読んでいる。

 この本はもう最後まで読んだけど、おもしろすぎて何回も読み返している。

「ロニーくんが読んでるのってもしかしてアリス先生の新作? 僕も好きなんだよね~」

「えっ⁉︎」

 急に話しかけられて、びっくりして振り返るとニコラさんがいた。

「ニコラさん⁉︎ どうしてこんなところにいるんですか?」

「驚かせてごめんね~。忘れ物をとりに来たらロニーくんがアリス先生の本を読んでるのを見つけて~。気になって声かけちゃった。学校で読んでる人はじめて見たからさ~」

「たしかに、あまりいませんよね。ニコラさんもこの本読んだんですか?」

「僕はまだ読めてないんだよね~。買いに行ったんだけど、売り切れでさ~。図書室にもなくて~」

「そうなんですか? もし良かったらこの本貸しますよ。もう全部読んだので」

「本当にいいの? ありがとう~。読み終わったら、ロニーくんの教室に返しに行くね~」

 そう言って、ニコラさんは帰っていった。というか、彼が僕の名前を知っていたことにびっくりした。
 
 だって、ニコラさんと話すのは今日が初めてだったから。ニコラさんもああいう本好きなんだ。なんか親近感わくなー。

「ロニー、今ニコラさんと話してた?」

 声がしたほうを見てみると、エドがむすっとした顔で立っていた。生徒会の活動が大変だったのかな?

「最近俺と会ってくれないからどうしてだろうと思ったら、ニコラさんと仲良くなってたんだ。俺のほうがロニーのこと好きだし大切にできるのに。そうだ、今度の休みの日に、俺の家に遊びに来ない? 久々にいっしょに遊ぼうよ」

「えっと、ニコラさんと話したのは今日が初めてだよ。あと、前から言ってるけど、休みの日はちゃんと休んだほうがいいよ。生徒会すごく大変そうじゃん」

 エドには悪いけど、もう彼とは関わりたくない。僕みたいなモブキャラがゲームイベントにまきこまれたら、危険な目にあうに決まってるから。

「ロニーがそんなに俺のこと心配してくれてるなんて、うれしすぎる。ありがとう。でも大丈夫だよ、さっき生徒会やめてきたから。これ以上ロニーと会えない時間が増え続けるなんて、俺には耐えられないし」

 えっ⁉︎ 生徒会ってそんな簡単にやめていいもんなの? 
 それに、今ごろエドはヒロインのことを好きになっているはずなんだけど。とっくに僕のことなんか忘れてると思ってたのに。

 もしかして、僕にはエドしか友達がいないから、心配してくれてるのかな? エドって友達思いのいいやつなんだな。
 
 でも、僕がエドの恋をじゃましちゃってたら申し訳ないし、ちゃんと僕の気持ちを伝えないと。

「僕のために無理して生徒会をやめなくてもいいんだよ。エドが生徒会に入るまではずっといっしょだったけど、僕は一人でも大丈夫だから安心して」
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