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第3話 村雨亮(むらさめ りょう)と歌う
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拓人の部屋。まだ夜明けには遠い。
四ノ宮氷見子からのチェックのメールに目を通す。
『この感じでお願いします。描き進めてください』
「おーし♪」拓人は満面の笑みで小さくガッツポーズをする。
彼女と初めて会った喫茶店での映像を思い返していた拓人は、あの顔立ちを朧にしか憶えていないことに気がついた。
せめてあの日、帰って直ぐに四ノ宮さんの顔を思い出して、リアルな絵を描いておけば良かった。
色々な角度から写真を撮りたい。資料として手元におきたい。でも頼んでみても絶対に嫌がられるだろうなぁ。仕事も切られるかもしれない。。
また会える日は来るのかな...
四ノ宮さん、無理しないでしっかり寝て欲しいな...
拓人は昼前になって目が覚めた。
自室が職場のせいで昼夜関係無い生活になってから長い。
やる気や集中力が続く時に睡眠などで中断するのは勿体無いから、やれる限り仕事して力尽きたら3~4時間仮眠する感じ。
顔の横にスマホ。
寝落ちする時に顔にぶち当たりベッドに転がったままだったスマホを拾って見る。
グリーンのアイコンのLINIE(リニエ)に着信の赤マーク。大手出版社のデザイナー村雨亮からだ。
亮は拓人の大学の2年先輩で29歳。亮の在学中、一緒に漫画同人誌を作った仲。
亮【しばらく会ってないけど元気?少しだけど頼みたい仕事発生。夕方からカラオケしない?】
アパートを出て電動チャリで駅まで向かう。
JRのローカル線各駅停車1本で横浜駅へ。
交番前で亮さんと落ち合う。
長めの前髪が目を隠すくらいかかっているツーブロック、190cm超えのヒョロ長い体で猫背。生成りのボートネックTシャツにダークグレーのサマージャケット、黒のスリムパンツ。どことなく死神っぽい。
俺を見つけて、人の良さそうな間抜けヅラでニヤァと微笑む。顔立ちは良いのに表情が下手でイケメンに見えない。
俺は某アウトドアブランドのTシャツとバギーズパンツ。軽くて楽。飾りっ気ゼロ。
普通の店に比べると異様に高い価格設定だが、何度着て洗っても伸びたりほころびたりしない。
丈夫で長持ち。
歳の離れた従兄によると、20年以上着ているフリースやバギーズパンツがまだまだ現役だそうだ。
それを考えると買った時には高くても長い目で見ると安い。
亮さんとの初めての出会いは大学の学食で。
一番安いグラタンコロッケライスを食べていた時に、見知らぬヒョロ長いお兄さんが背後から覗き込み、
「ねぇ、君、式神拓人くんだよね? 漫画描いてるんでしょ。すごく上手いって聞いた。一緒に同人誌作らない?」
それからずっと兄弟のような仲だ。
学生時代の亮さんは真面目で成績優秀。講義の解らない所をよく教えてくれた。
在学中に亮さんは鬼気迫る本気モードで同人誌の漫画を描いていたが、漫画家にはならず大手出版社に入り込み編集デザイナーとなった。
陽が落ちて暗くなり始めた街を二人で歩く。
最近やたらと新しくなった横浜駅周辺だけど、まだ古い風情を残したちょっと汚い界隈にあるカラオケ屋へ。
バラードやインドネシアポップスなど普通の人が反応に困るような歌を歌っても亮さんは喜んで聴いてくれる。
亮さんにしても随分なジャンルを歌う。古いアニソン、数十年前のアイドルの歌、世界各国の民謡を原語で...
生の中ジョッキを頼んだ亮さんは、サハラ砂漠を横断してオアシスの水にありついたヒトコブラクダのような顔をして、霜をまとったジョッキのキンキンに冷えたビールをゴブゴブゴブと呑む。
俺は学生の終わり頃、追い詰められた気持ちを酒でごまかして、毎日大量に呑み過ぎていたら、ある日突然酒に飽きてしまって飲まなくなった。もう5年か...
ひたすら冷たい烏龍茶を飲み、唐揚げやポテチをつまむ。
亮さんが喜びの声を上げた「おし!ここはメフテルあるぞ♪」
突如スクッと立ち上がる。『ジェディン・デデン(祖先も祖父も)』だ。
トルコの古い軍楽メフテルの中の代表的な曲。誰でも聴いたことのあるメロディだと思う。
「ジェエディンデデン!ネエスリンババン♪」原語のトルコ語で叫ぶ。
以前、亮さんの会社の女子達も交えてカラオケ会をやった時、これや大昔のアニソンの熱唱をかましたら女子達がドン引き。その後カラオケ会には来てくれなくなった。
俺は好きなんだけどね、この曲。
「カーレーッヴァターン デュシュマァヌーヌ!(祖国の敵を滅ぼせ!)」
「チェクシンオメールン ズィイレティ!(あの呪われた者に屈辱を味わわせよ!)」
亮さんが泣きながら歌う。ジェディン・デデンを歌うと心が震え、熱い涙が込み上げるのだそうだ。
まぁドン引きする女子達の気持ちも解らないではない...
亮さん...あんた、普通にしてて喋らなければ、歌わなければ結構カッコいいんだよ。顔立ちは整っている。スリムで背はやたら高いし。猫背だけど。
「そうだ仕事の依頼だ!」
亮さんがジェディン・デデンの熱唱で溢れた涙を拭いつつカバンから指示原稿を取り出す。
「バリ島旅行のハウツー本のイメージカットだ。お前好きだろ?インドネシア。B6版でイラストスペースは半ページ取り。一色ハイライト(濃淡あり)。1枚8千円...悪いな安くて。でも40数点近くあるぞ」
(30万弱か。今時の普通の給料より高いくらいか?速いペースで描けそう。このテの挿絵カットは自由度が高く気楽に描けてノレるし、バリ島だし。作画に実質一週間かからないだろう。美味しい仕事だ♪)
「ねぇ亮さん、しばらく歌ってる? 俺、今回のカットさ、次々イメージが浮かんで来たからメモしたい」
「え!?嬉しい♪ガンガン歌うぞ!後で亮も歌って発散しろよ」
「ほーい」
スマホのアプリの「フリーボード」にwebで落とした参考画像を貼り、タッチペンで浮かんだイメージのラフを描く。
スマホ画面の中のフリーボード、描ける面積は狭い。幅6cmの中に描く。
タッチペンは幅5mmで丸い。なのでペン先のピンポイントを把握して描くのは困難。
しかし、このくらい制約がある方がむしろラフを描くには向いている。
良く描こう、密に描こうという義務感を最初から捨てられる。気楽にサカサカと描ける。
そういう描き方の方が生きた絵が描ける。
「フリーボード」のザラザラした線のペンを選ぶと鉛筆の手描きのような味わいになる。描いていて心地良い。
こうして描いたラフをスクショ。後でPCでそれらを見てみると画像サイズは意外にも大きく画質も良い。
ざっと500KB、サイズは1050×1400ピクセルくらいになる。
SNSなどのwebに上げる画像としてはそれほど小さくはない。不思議なものである。
亮さんのワンマンショーが始まった。
某ガキ大将キャラのワンマンリサイタルと違って上手いし、それぞれの曲の歌手そっくりの歌声と歌い方に声帯模写して歌うのでお得感がある。
中森明菜の『難破船』...曲の途中から亮さんは早くも感極まって落涙。
歌い終えると亮さんが解説。この曲は当時大変非道な仕打ちを受けて心身共にボロボロになった中森明菜そのものなのだという。その気持ちを想うと悔しくて哀しくて涙が込み上げてくるのだという。
よくあんなに泣きながら、ちゃんと歌えるものだ。特殊能力かもしれない。
続いて『カチューシャ』を歌う亮さん。勿論ロシア語で。
この曲をロシア語で歌うと、ミリタリーやアニメ系のオタク達が「おお!」と歓声を上げる。なぜかは謎だが妙にウケが良い。
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週1話くらいのペースで続きを上げていく予定です
四ノ宮氷見子からのチェックのメールに目を通す。
『この感じでお願いします。描き進めてください』
「おーし♪」拓人は満面の笑みで小さくガッツポーズをする。
彼女と初めて会った喫茶店での映像を思い返していた拓人は、あの顔立ちを朧にしか憶えていないことに気がついた。
せめてあの日、帰って直ぐに四ノ宮さんの顔を思い出して、リアルな絵を描いておけば良かった。
色々な角度から写真を撮りたい。資料として手元におきたい。でも頼んでみても絶対に嫌がられるだろうなぁ。仕事も切られるかもしれない。。
また会える日は来るのかな...
四ノ宮さん、無理しないでしっかり寝て欲しいな...
拓人は昼前になって目が覚めた。
自室が職場のせいで昼夜関係無い生活になってから長い。
やる気や集中力が続く時に睡眠などで中断するのは勿体無いから、やれる限り仕事して力尽きたら3~4時間仮眠する感じ。
顔の横にスマホ。
寝落ちする時に顔にぶち当たりベッドに転がったままだったスマホを拾って見る。
グリーンのアイコンのLINIE(リニエ)に着信の赤マーク。大手出版社のデザイナー村雨亮からだ。
亮は拓人の大学の2年先輩で29歳。亮の在学中、一緒に漫画同人誌を作った仲。
亮【しばらく会ってないけど元気?少しだけど頼みたい仕事発生。夕方からカラオケしない?】
アパートを出て電動チャリで駅まで向かう。
JRのローカル線各駅停車1本で横浜駅へ。
交番前で亮さんと落ち合う。
長めの前髪が目を隠すくらいかかっているツーブロック、190cm超えのヒョロ長い体で猫背。生成りのボートネックTシャツにダークグレーのサマージャケット、黒のスリムパンツ。どことなく死神っぽい。
俺を見つけて、人の良さそうな間抜けヅラでニヤァと微笑む。顔立ちは良いのに表情が下手でイケメンに見えない。
俺は某アウトドアブランドのTシャツとバギーズパンツ。軽くて楽。飾りっ気ゼロ。
普通の店に比べると異様に高い価格設定だが、何度着て洗っても伸びたりほころびたりしない。
丈夫で長持ち。
歳の離れた従兄によると、20年以上着ているフリースやバギーズパンツがまだまだ現役だそうだ。
それを考えると買った時には高くても長い目で見ると安い。
亮さんとの初めての出会いは大学の学食で。
一番安いグラタンコロッケライスを食べていた時に、見知らぬヒョロ長いお兄さんが背後から覗き込み、
「ねぇ、君、式神拓人くんだよね? 漫画描いてるんでしょ。すごく上手いって聞いた。一緒に同人誌作らない?」
それからずっと兄弟のような仲だ。
学生時代の亮さんは真面目で成績優秀。講義の解らない所をよく教えてくれた。
在学中に亮さんは鬼気迫る本気モードで同人誌の漫画を描いていたが、漫画家にはならず大手出版社に入り込み編集デザイナーとなった。
陽が落ちて暗くなり始めた街を二人で歩く。
最近やたらと新しくなった横浜駅周辺だけど、まだ古い風情を残したちょっと汚い界隈にあるカラオケ屋へ。
バラードやインドネシアポップスなど普通の人が反応に困るような歌を歌っても亮さんは喜んで聴いてくれる。
亮さんにしても随分なジャンルを歌う。古いアニソン、数十年前のアイドルの歌、世界各国の民謡を原語で...
生の中ジョッキを頼んだ亮さんは、サハラ砂漠を横断してオアシスの水にありついたヒトコブラクダのような顔をして、霜をまとったジョッキのキンキンに冷えたビールをゴブゴブゴブと呑む。
俺は学生の終わり頃、追い詰められた気持ちを酒でごまかして、毎日大量に呑み過ぎていたら、ある日突然酒に飽きてしまって飲まなくなった。もう5年か...
ひたすら冷たい烏龍茶を飲み、唐揚げやポテチをつまむ。
亮さんが喜びの声を上げた「おし!ここはメフテルあるぞ♪」
突如スクッと立ち上がる。『ジェディン・デデン(祖先も祖父も)』だ。
トルコの古い軍楽メフテルの中の代表的な曲。誰でも聴いたことのあるメロディだと思う。
「ジェエディンデデン!ネエスリンババン♪」原語のトルコ語で叫ぶ。
以前、亮さんの会社の女子達も交えてカラオケ会をやった時、これや大昔のアニソンの熱唱をかましたら女子達がドン引き。その後カラオケ会には来てくれなくなった。
俺は好きなんだけどね、この曲。
「カーレーッヴァターン デュシュマァヌーヌ!(祖国の敵を滅ぼせ!)」
「チェクシンオメールン ズィイレティ!(あの呪われた者に屈辱を味わわせよ!)」
亮さんが泣きながら歌う。ジェディン・デデンを歌うと心が震え、熱い涙が込み上げるのだそうだ。
まぁドン引きする女子達の気持ちも解らないではない...
亮さん...あんた、普通にしてて喋らなければ、歌わなければ結構カッコいいんだよ。顔立ちは整っている。スリムで背はやたら高いし。猫背だけど。
「そうだ仕事の依頼だ!」
亮さんがジェディン・デデンの熱唱で溢れた涙を拭いつつカバンから指示原稿を取り出す。
「バリ島旅行のハウツー本のイメージカットだ。お前好きだろ?インドネシア。B6版でイラストスペースは半ページ取り。一色ハイライト(濃淡あり)。1枚8千円...悪いな安くて。でも40数点近くあるぞ」
(30万弱か。今時の普通の給料より高いくらいか?速いペースで描けそう。このテの挿絵カットは自由度が高く気楽に描けてノレるし、バリ島だし。作画に実質一週間かからないだろう。美味しい仕事だ♪)
「ねぇ亮さん、しばらく歌ってる? 俺、今回のカットさ、次々イメージが浮かんで来たからメモしたい」
「え!?嬉しい♪ガンガン歌うぞ!後で亮も歌って発散しろよ」
「ほーい」
スマホのアプリの「フリーボード」にwebで落とした参考画像を貼り、タッチペンで浮かんだイメージのラフを描く。
スマホ画面の中のフリーボード、描ける面積は狭い。幅6cmの中に描く。
タッチペンは幅5mmで丸い。なのでペン先のピンポイントを把握して描くのは困難。
しかし、このくらい制約がある方がむしろラフを描くには向いている。
良く描こう、密に描こうという義務感を最初から捨てられる。気楽にサカサカと描ける。
そういう描き方の方が生きた絵が描ける。
「フリーボード」のザラザラした線のペンを選ぶと鉛筆の手描きのような味わいになる。描いていて心地良い。
こうして描いたラフをスクショ。後でPCでそれらを見てみると画像サイズは意外にも大きく画質も良い。
ざっと500KB、サイズは1050×1400ピクセルくらいになる。
SNSなどのwebに上げる画像としてはそれほど小さくはない。不思議なものである。
亮さんのワンマンショーが始まった。
某ガキ大将キャラのワンマンリサイタルと違って上手いし、それぞれの曲の歌手そっくりの歌声と歌い方に声帯模写して歌うのでお得感がある。
中森明菜の『難破船』...曲の途中から亮さんは早くも感極まって落涙。
歌い終えると亮さんが解説。この曲は当時大変非道な仕打ちを受けて心身共にボロボロになった中森明菜そのものなのだという。その気持ちを想うと悔しくて哀しくて涙が込み上げてくるのだという。
よくあんなに泣きながら、ちゃんと歌えるものだ。特殊能力かもしれない。
続いて『カチューシャ』を歌う亮さん。勿論ロシア語で。
この曲をロシア語で歌うと、ミリタリーやアニメ系のオタク達が「おお!」と歓声を上げる。なぜかは謎だが妙にウケが良い。
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