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18 あなたがここにいなくなるのは困るの
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パリス様と気まずく別れたあとでも、やることがなくなったわけではない。
むしろパリス様の協力を得られないなら、自分ひとりで革命勃発を阻止するため、さらに精力的に動く必要がある。
午前中は書類に目を通したり陳情を受けたりする仕事。
そして午後は勉強会や、貴族や平民の富裕層と交流するお茶会の時間。
おおまかなスケジュールを決めて動いている。
王妃の立場でできることは限られると思っていたけれど、パリス様のゆるさのおかげなのか、今までやるべきことをやっていなかっただけなのか、望めば私にもたくさんの仕事が任されるようになった。
あの孤児院は定期的に訪問しているし、陳情を内容や緊急度で仕分けして取りまとめたり、宮廷費の見直しも担当している。
「王妃様は理由をご存じですか?」
午後のお茶会。内務大臣ノックス伯爵の夫人が私に聞いた。
「レオナルド・エステルベルグ卿が国王陛下の側近から外れた理由を」
「な…んですって?」
「あら、ご存じなかったのですか?」
私は小さく頷いた。
「いつの話ですか?」
「今日の朝ですわ」
スプーンがカップに当たる音、鳥がさえずる音。
すべての音が消え去り、身体が小さく震え始める。
パリス様は私とレオナルドの仲を良く思っていないようだった。
そのせいで彼を側近から外したのかもしれない。
昨日の今日で?
いいえ、それよりも。
レオナルドがパリス様や、側近から外された原因をつくった私を恨んだとしたら…
(革命軍への参加…!)
「本当にごめんなさい、今日はこれで失礼するわ」
「王妃様…!?」
「お茶もお菓子も心を込めて用意したの。あとで人気のヴァイオリニストも来るから、ぜひ楽しんでいらして」
(レオナルド、どこなの…?お願い、まだここにいて…)
「レオナルド!」
廊下を駆け、息を切らしながら彼にぶつかるように止まった。
「王妃様、どうなさったのですか?」
「陛下の側近ではなくなったと聞いて…」
「ええ」
「ごめんなさい、私のせいなの」
「落ち着いてください」と言われながら、息を整えながら、私はパリス様との会話をかいつまんで説明する。
「理由はわからないけれど、パリス様は私たちの関係を疑っているようなの。きっとそのせいだわ。本当にごめんなさい」
レオナルドはふっと笑った。
「王妃様が謝ることではありません」
「だけど、あなたがここにいなくなるのは困るの!アズミアを立て直すためにも、あなたにはここにいてもらわなくては!」
(お願い、行かないで。革命と繋がらないで。彼が目の届かないところに行ってしまうのは危険よ…!)
「お願い、残ってちょうだい」
「しかしもう国王陛下のおそばにはいられません」
(だめ、考えて…考えなきゃ…)
私はレオナルドに取りすがる。
「国王陛下のそばにいられないなら、私のそばにいて!」
いつも冷静な彼の瞳がたじろぎ、耳が赤くなるのが見えた。
(そうよ、その手がある)
むしろパリス様の協力を得られないなら、自分ひとりで革命勃発を阻止するため、さらに精力的に動く必要がある。
午前中は書類に目を通したり陳情を受けたりする仕事。
そして午後は勉強会や、貴族や平民の富裕層と交流するお茶会の時間。
おおまかなスケジュールを決めて動いている。
王妃の立場でできることは限られると思っていたけれど、パリス様のゆるさのおかげなのか、今までやるべきことをやっていなかっただけなのか、望めば私にもたくさんの仕事が任されるようになった。
あの孤児院は定期的に訪問しているし、陳情を内容や緊急度で仕分けして取りまとめたり、宮廷費の見直しも担当している。
「王妃様は理由をご存じですか?」
午後のお茶会。内務大臣ノックス伯爵の夫人が私に聞いた。
「レオナルド・エステルベルグ卿が国王陛下の側近から外れた理由を」
「な…んですって?」
「あら、ご存じなかったのですか?」
私は小さく頷いた。
「いつの話ですか?」
「今日の朝ですわ」
スプーンがカップに当たる音、鳥がさえずる音。
すべての音が消え去り、身体が小さく震え始める。
パリス様は私とレオナルドの仲を良く思っていないようだった。
そのせいで彼を側近から外したのかもしれない。
昨日の今日で?
いいえ、それよりも。
レオナルドがパリス様や、側近から外された原因をつくった私を恨んだとしたら…
(革命軍への参加…!)
「本当にごめんなさい、今日はこれで失礼するわ」
「王妃様…!?」
「お茶もお菓子も心を込めて用意したの。あとで人気のヴァイオリニストも来るから、ぜひ楽しんでいらして」
(レオナルド、どこなの…?お願い、まだここにいて…)
「レオナルド!」
廊下を駆け、息を切らしながら彼にぶつかるように止まった。
「王妃様、どうなさったのですか?」
「陛下の側近ではなくなったと聞いて…」
「ええ」
「ごめんなさい、私のせいなの」
「落ち着いてください」と言われながら、息を整えながら、私はパリス様との会話をかいつまんで説明する。
「理由はわからないけれど、パリス様は私たちの関係を疑っているようなの。きっとそのせいだわ。本当にごめんなさい」
レオナルドはふっと笑った。
「王妃様が謝ることではありません」
「だけど、あなたがここにいなくなるのは困るの!アズミアを立て直すためにも、あなたにはここにいてもらわなくては!」
(お願い、行かないで。革命と繋がらないで。彼が目の届かないところに行ってしまうのは危険よ…!)
「お願い、残ってちょうだい」
「しかしもう国王陛下のおそばにはいられません」
(だめ、考えて…考えなきゃ…)
私はレオナルドに取りすがる。
「国王陛下のそばにいられないなら、私のそばにいて!」
いつも冷静な彼の瞳がたじろぎ、耳が赤くなるのが見えた。
(そうよ、その手がある)
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