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第二章 お師匠様がやってきた
お師匠様、飲み過ぎです!
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ダンジョンのある町まで戻ってきたのは夕方頃だった。
王都に戻る乗り合い馬車は夜の9時頃まで出ているから、町内にある公衆浴場で汗を流すことにした。
食事処も併設されているため、男女で分かれて入浴した後は浴衣風の館内着に着替え、合流してここで夕飯も取っていくことに。
ダンジョンのある町の食事処だから、魔物の肉を使った料理が多い。
冒険者たち相手の商売のためか、少々値段は高めだが食いごたえのある料理が多かった。
風呂も済ませて後は帰るだけということで、ルシウスは上機嫌でライムのくし切りを入れた瓶ビールを飲んでいる。
途中からはハーブのきいたジンにライムとミントを入れたサワードリンクに切り替えていて、気づいたらテーブルの上に突っ伏して酔い潰れていた。
「もう。ルシウスさーん? 休憩所行きますよ、歩けますー?」
呻くルシウスを、何とかトオンが肩を貸して、寝転がれる休憩所まで連れて行った。
「ぐ……っ、この人めちゃくちゃ重い……!」
「筋肉付いてそうだものねえ、ルシウスさん」
アイシャが、適当に空気穴を開けた魔法樹脂で本人を覆う。
荷物などは受付横のロッカーに預けているから大丈夫だが、ここは荒くれ者の冒険者達の町なので念のため、だ。
受付で紙とペンとテープを借りて、トオンがさらさらと書いて魔法樹脂のドームの表面に貼り付けた。
表の外側から見えるほうには『猛獣注意』。
裏の、魔法樹脂のドームの中から見える裏側には『酔い覚ましに外を少し歩いてきます』と書いておいた。
周りの利用者たちが、透明なドームの中でいびきをかいて大の字で寝ている男と、メモを見て笑っている。
「じゃ、ちょっと風に当たってこようか」
「うん。ちょっとだけね。散歩してきましょ」
ふたり、手を繋いで公衆浴場の建物を出た。
王都に戻る乗り合い馬車は夜の9時頃まで出ているから、町内にある公衆浴場で汗を流すことにした。
食事処も併設されているため、男女で分かれて入浴した後は浴衣風の館内着に着替え、合流してここで夕飯も取っていくことに。
ダンジョンのある町の食事処だから、魔物の肉を使った料理が多い。
冒険者たち相手の商売のためか、少々値段は高めだが食いごたえのある料理が多かった。
風呂も済ませて後は帰るだけということで、ルシウスは上機嫌でライムのくし切りを入れた瓶ビールを飲んでいる。
途中からはハーブのきいたジンにライムとミントを入れたサワードリンクに切り替えていて、気づいたらテーブルの上に突っ伏して酔い潰れていた。
「もう。ルシウスさーん? 休憩所行きますよ、歩けますー?」
呻くルシウスを、何とかトオンが肩を貸して、寝転がれる休憩所まで連れて行った。
「ぐ……っ、この人めちゃくちゃ重い……!」
「筋肉付いてそうだものねえ、ルシウスさん」
アイシャが、適当に空気穴を開けた魔法樹脂で本人を覆う。
荷物などは受付横のロッカーに預けているから大丈夫だが、ここは荒くれ者の冒険者達の町なので念のため、だ。
受付で紙とペンとテープを借りて、トオンがさらさらと書いて魔法樹脂のドームの表面に貼り付けた。
表の外側から見えるほうには『猛獣注意』。
裏の、魔法樹脂のドームの中から見える裏側には『酔い覚ましに外を少し歩いてきます』と書いておいた。
周りの利用者たちが、透明なドームの中でいびきをかいて大の字で寝ている男と、メモを見て笑っている。
「じゃ、ちょっと風に当たってこようか」
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ふたり、手を繋いで公衆浴場の建物を出た。
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