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第二章 異世界ど田舎村を救え!
俺、王様の隠したかった秘密を知る
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酒造りの発酵に失敗していた俺は、ダメ元で夢に答えを求めながら眠りについた。
あの俺と関係のありそうな賢い王様なら、何か問題解決に繋がるヒントをくれそうな気がする。
だが、俺が見た夢は最初、酒造りとは何の関係もなかった。
* * *
王様の青春時代を見る夢は続いていた。
学生時代の後半になると、王様、あの竜殺しの子、親戚のメガネ君は三人で友人になったようだ。
そうきたか……しかし相変わらず王様から始まる一方通行片想いのままだ。
通ってる王都の学園の学食で一緒にランチを食べたり(ラーメンあったぞこの異世界!)、夏休みなんかは王家の別荘地に三人で遊びに行ったりして高校生らしい青春をエンジョイしていたようだ。
別荘地では現地の新鮮な野菜や米料理を堪能している。バーベキュー用のコンロで焼きおにぎり焼いて食ってて楽しそう。
関係はまっっったく! 進展していない。王様は次期女王様になる母親や、祖父王、それにまだ存命だった先々王の曽祖父なんかにしょっちゅう揶揄われている。
というか相手を落とせるかどうかで身内内で賭けまでされてるし。掛け金は金貨じゃなくて王家御用達ショコラティエのお高いチョコレートとかだが。
そうこうしているうちに学生時代は終わって、――次に俺が夢で見た王様は二十三、四歳ぐらいになっていた。
場面はアケロニア王国ではなさそうだ。旅先のどこか違う他国らしい。海のある小さな小さな国だ。
王様が誰かと喧嘩している。
俺の視点からは後ろ姿しか見えないが、相手は例の恋敵メガネ君のようだ。
大人になったら顔のよく似た親戚同士の二人には体格で大きな差が出ている。メガネ君は王様ほど体格が良くもなく、背も平均くらいか。
王様はものすごい剣幕で相手に詰め寄って責め立てている。まだ若いとはいえあの威厳の塊の王様だぞ? めちゃくちゃ怖いわ。
「いい加減にどっちつかずをやめろ! 結論を出せ!」
怒鳴られてるメガネ君は困ったような雰囲気。王様を宥めようとしているが、それで余計に怒らせてるようだ。
そのまま捨て台詞を吐いて王様が去っていく。少し時間をおいて例の竜殺しのべっぴんがメガネ君を心配してやってきた。
こっちはこっちで、まったく関係が進展していない。
王様が怒っているのは、竜殺しの子の想いを知ってるのにメガネ君が受け入れもせず、かといって友人関係のまま何も結論を出さないことにだった。
「あの方の仰ることは気にしないでください。自分はあなたのお側にいられればそれだけで幸せなのです」
ぐあ。べっぴんしゃんが健気すぎる。そりゃ王様も怒るべさ……
そのまま何ヶ月か経過した。
幾度か王様たち三人を含む仲間たちでパーティーを組んで魔物や魔獣、他国の侵略者たちと戦うシーンがあった。
そして最後にラスボスと思われる、世界を汚染するとんでもない邪気の塊と対決して、仲間たちと一緒に苦労しながらも何とか倒すことができた。
ところが気を抜くのはまだ早かった。敵がまだしぶとく生きていたのだ。
近くにいた王様に魔の手が伸びる、というところで王様を庇った男がいた。そうだ。王様に怒鳴られていたあのメガネ君だ。
なぜ、と王様の唇が言葉にならない言葉をつぶやく。
庇ったメガネ君は敵の攻撃を受けるも最後の力を振り絞ってラスボスを殲滅し、力尽きて倒れた。その後は――目を覚まさなかった。
そこからは見てる俺も辛くて居た堪れなくなるようなシーンが続いた。
王様を庇ったメガネ君は同じ相手を巡る恋敵だったろう? しかも王様が劣勢で。
いや、実際はもっと酷かった。王様の好きな子は倒れたメガネ君のことが好きだったから、王様はまったく恋愛的な意味で相手にしてもらえていなかった。頑張って頑張ってようやく友人になれたけどそこ止まり。
だけどメガネ君は色気より食い気みたいなタイプ。ほとんど恋愛に興味のない、かなり特殊な部類の人間だった。
王様の好きな子は幼馴染みな分、随分長いこと悲しい思いをしたようだ。王様はそれを責めていたんだな。
ラスボスの最後の悪足掻きの攻撃のせいで、メガネ君は呪いを受けてしまった。意識不明の重体のまま意識を取り戻さない。
残された仲間たちの憔悴っぷりは酷かった。
特に王様だ。そりゃそうだ、恋敵がなんで自分を庇った? ってずーっと自分を責め続けている。
なぜも何もない。
――メガネ君が勇者だったからだ。
彼にとっては王様も等しく守るべき相手だったのさ。
NEXT→王様は勇者のために大切なものを捨てた……
あの俺と関係のありそうな賢い王様なら、何か問題解決に繋がるヒントをくれそうな気がする。
だが、俺が見た夢は最初、酒造りとは何の関係もなかった。
* * *
王様の青春時代を見る夢は続いていた。
学生時代の後半になると、王様、あの竜殺しの子、親戚のメガネ君は三人で友人になったようだ。
そうきたか……しかし相変わらず王様から始まる一方通行片想いのままだ。
通ってる王都の学園の学食で一緒にランチを食べたり(ラーメンあったぞこの異世界!)、夏休みなんかは王家の別荘地に三人で遊びに行ったりして高校生らしい青春をエンジョイしていたようだ。
別荘地では現地の新鮮な野菜や米料理を堪能している。バーベキュー用のコンロで焼きおにぎり焼いて食ってて楽しそう。
関係はまっっったく! 進展していない。王様は次期女王様になる母親や、祖父王、それにまだ存命だった先々王の曽祖父なんかにしょっちゅう揶揄われている。
というか相手を落とせるかどうかで身内内で賭けまでされてるし。掛け金は金貨じゃなくて王家御用達ショコラティエのお高いチョコレートとかだが。
そうこうしているうちに学生時代は終わって、――次に俺が夢で見た王様は二十三、四歳ぐらいになっていた。
場面はアケロニア王国ではなさそうだ。旅先のどこか違う他国らしい。海のある小さな小さな国だ。
王様が誰かと喧嘩している。
俺の視点からは後ろ姿しか見えないが、相手は例の恋敵メガネ君のようだ。
大人になったら顔のよく似た親戚同士の二人には体格で大きな差が出ている。メガネ君は王様ほど体格が良くもなく、背も平均くらいか。
王様はものすごい剣幕で相手に詰め寄って責め立てている。まだ若いとはいえあの威厳の塊の王様だぞ? めちゃくちゃ怖いわ。
「いい加減にどっちつかずをやめろ! 結論を出せ!」
怒鳴られてるメガネ君は困ったような雰囲気。王様を宥めようとしているが、それで余計に怒らせてるようだ。
そのまま捨て台詞を吐いて王様が去っていく。少し時間をおいて例の竜殺しのべっぴんがメガネ君を心配してやってきた。
こっちはこっちで、まったく関係が進展していない。
王様が怒っているのは、竜殺しの子の想いを知ってるのにメガネ君が受け入れもせず、かといって友人関係のまま何も結論を出さないことにだった。
「あの方の仰ることは気にしないでください。自分はあなたのお側にいられればそれだけで幸せなのです」
ぐあ。べっぴんしゃんが健気すぎる。そりゃ王様も怒るべさ……
そのまま何ヶ月か経過した。
幾度か王様たち三人を含む仲間たちでパーティーを組んで魔物や魔獣、他国の侵略者たちと戦うシーンがあった。
そして最後にラスボスと思われる、世界を汚染するとんでもない邪気の塊と対決して、仲間たちと一緒に苦労しながらも何とか倒すことができた。
ところが気を抜くのはまだ早かった。敵がまだしぶとく生きていたのだ。
近くにいた王様に魔の手が伸びる、というところで王様を庇った男がいた。そうだ。王様に怒鳴られていたあのメガネ君だ。
なぜ、と王様の唇が言葉にならない言葉をつぶやく。
庇ったメガネ君は敵の攻撃を受けるも最後の力を振り絞ってラスボスを殲滅し、力尽きて倒れた。その後は――目を覚まさなかった。
そこからは見てる俺も辛くて居た堪れなくなるようなシーンが続いた。
王様を庇ったメガネ君は同じ相手を巡る恋敵だったろう? しかも王様が劣勢で。
いや、実際はもっと酷かった。王様の好きな子は倒れたメガネ君のことが好きだったから、王様はまったく恋愛的な意味で相手にしてもらえていなかった。頑張って頑張ってようやく友人になれたけどそこ止まり。
だけどメガネ君は色気より食い気みたいなタイプ。ほとんど恋愛に興味のない、かなり特殊な部類の人間だった。
王様の好きな子は幼馴染みな分、随分長いこと悲しい思いをしたようだ。王様はそれを責めていたんだな。
ラスボスの最後の悪足掻きの攻撃のせいで、メガネ君は呪いを受けてしまった。意識不明の重体のまま意識を取り戻さない。
残された仲間たちの憔悴っぷりは酷かった。
特に王様だ。そりゃそうだ、恋敵がなんで自分を庇った? ってずーっと自分を責め続けている。
なぜも何もない。
――メガネ君が勇者だったからだ。
彼にとっては王様も等しく守るべき相手だったのさ。
NEXT→王様は勇者のために大切なものを捨てた……
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