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第三章 異世界転移の謎を解け!
その頃、日本では~八十神、元カノと遭遇する1
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僕、八十神アキラは会社を辞めた後、ひたすら国内の聖地巡りをしていた。
神社仏閣をはじめとして、様々な土地を訪れてはエネルギーの流れの良い場所をひたすら探してはチャージを繰り返した。
失業保険の受給は原則一年間だ。
すぐに転職しても良かったが、幸い貯金がある。生活費とは別に分けて資産運用していた分でしばらく保ちそうだ。
受給期間中はみどり社長の仕事を無給で短時間手伝い、残りの時間は聖地巡りや鈴木君との異世界転移対策に費やしていた。
異世界に行きたい、と言い出した鈴木君のために、一度はアケロニア王国にいる御米田と連絡を取りたかったのだが……
なぜか、エラーが出たり、文字化けしたりでできなかった。
メールやメッセージアプリを送信しても本文が空白になる。
新しい電話番号やメールアドレスから送ってもダメだった。
僕の異世界の本体ジオライドも、夢見の術を通じて御米田に何度もアクセスしている。
だが、やはり無尽蔵の魔力を持つ神人たちのように自由自在とはいかないようだ。
「やはり魔力が足りない、か」
ジオライドも王も、異世界人の中では魔力の高い人間のはずだが、夢見の消費が大きすぎる。
僕だけでも異世界に戻れないか試してみたが、駄目だった。
僕は御米田のサポーターだから、御米田のいないところで夢から醒める〝設定〟になっていないのだ。
十二月の下旬、週末の土曜。今日やって来たのは東京、新宿だ。
午後に歌舞伎町タワーを散策しがてら、近くの花園神社に足を伸ばした。
花園神社は芸術関連のご利益で有名だ。
芸能人の寄付も多く、境内にはテレビでよく見かける芸能人の名前が随所に見られる。
毎年十一月の酉の市でも有名で、ホスト時代の客の中には縁日で大きな熊手を買ったと自慢げな人がいた覚えがある。
境内には祭神を祀る本殿の他、浅間神社や稲荷神社もある。
一つ一つのお社に丁寧に挨拶し参拝してご縁に感謝と祝福を祈る。途端にぶわっと全身を神気が駆け抜けていく。
――さすが、都内有数の参拝客数を誇る場所だ。人々の祈りが強く大きな場を形成している。
しばらく祈りを捧げた後で礼をして、ゴールデン街を通って住宅街へと抜けて行った。
銀座線の新宿三丁目駅すぐ近くのこの辺りは、御米田が退職まで住んでいたアパートがある。
駅から徒歩十分ほどか。新宿は大都会で駅近くは地価が高いが、逆に離れるとドーナツ現象で土地も賃貸料も下がっていく。
「もう別の住人が入っている、か」
ワンルームのアパートの一階角部屋、ベランダに洗濯物が干してある。
御米田が住んでいた部屋だが新しい住人が住んでいるようだ。
狭い部屋だが、新宿で飲んだ後何回か寄らせてもらった部屋でもあった。
……あの頃に異世界を思い出せていたら、余計な苦労もなかったんだが……
今さら御米田の足跡なんか求めず、そこでやめて赤羽の自宅に帰っておけばよかった。
「アキラさん。こんなところで会うなんて、すごい偶然」
まさかの野口穂波、僕や御米田の元カノと出くわしてしまった……!
彼女のマンションは別の区だ。この様子だと僕と同じで御米田を偲ぶため新宿まで来たのだろう。
「ああ、……うん。久し振り」
「会社、辞めたって。私、何も知らなくて……」
「あれだけ社内を問題行動で引っ掻き回したんだ。責任を取るつもりで自分から辞職したんだ」
「あの。少しお話をしたいの。お茶でも飲みませんか?」
これは断れないか。目についた適当な住宅街のカフェに入った。
神社仏閣をはじめとして、様々な土地を訪れてはエネルギーの流れの良い場所をひたすら探してはチャージを繰り返した。
失業保険の受給は原則一年間だ。
すぐに転職しても良かったが、幸い貯金がある。生活費とは別に分けて資産運用していた分でしばらく保ちそうだ。
受給期間中はみどり社長の仕事を無給で短時間手伝い、残りの時間は聖地巡りや鈴木君との異世界転移対策に費やしていた。
異世界に行きたい、と言い出した鈴木君のために、一度はアケロニア王国にいる御米田と連絡を取りたかったのだが……
なぜか、エラーが出たり、文字化けしたりでできなかった。
メールやメッセージアプリを送信しても本文が空白になる。
新しい電話番号やメールアドレスから送ってもダメだった。
僕の異世界の本体ジオライドも、夢見の術を通じて御米田に何度もアクセスしている。
だが、やはり無尽蔵の魔力を持つ神人たちのように自由自在とはいかないようだ。
「やはり魔力が足りない、か」
ジオライドも王も、異世界人の中では魔力の高い人間のはずだが、夢見の消費が大きすぎる。
僕だけでも異世界に戻れないか試してみたが、駄目だった。
僕は御米田のサポーターだから、御米田のいないところで夢から醒める〝設定〟になっていないのだ。
十二月の下旬、週末の土曜。今日やって来たのは東京、新宿だ。
午後に歌舞伎町タワーを散策しがてら、近くの花園神社に足を伸ばした。
花園神社は芸術関連のご利益で有名だ。
芸能人の寄付も多く、境内にはテレビでよく見かける芸能人の名前が随所に見られる。
毎年十一月の酉の市でも有名で、ホスト時代の客の中には縁日で大きな熊手を買ったと自慢げな人がいた覚えがある。
境内には祭神を祀る本殿の他、浅間神社や稲荷神社もある。
一つ一つのお社に丁寧に挨拶し参拝してご縁に感謝と祝福を祈る。途端にぶわっと全身を神気が駆け抜けていく。
――さすが、都内有数の参拝客数を誇る場所だ。人々の祈りが強く大きな場を形成している。
しばらく祈りを捧げた後で礼をして、ゴールデン街を通って住宅街へと抜けて行った。
銀座線の新宿三丁目駅すぐ近くのこの辺りは、御米田が退職まで住んでいたアパートがある。
駅から徒歩十分ほどか。新宿は大都会で駅近くは地価が高いが、逆に離れるとドーナツ現象で土地も賃貸料も下がっていく。
「もう別の住人が入っている、か」
ワンルームのアパートの一階角部屋、ベランダに洗濯物が干してある。
御米田が住んでいた部屋だが新しい住人が住んでいるようだ。
狭い部屋だが、新宿で飲んだ後何回か寄らせてもらった部屋でもあった。
……あの頃に異世界を思い出せていたら、余計な苦労もなかったんだが……
今さら御米田の足跡なんか求めず、そこでやめて赤羽の自宅に帰っておけばよかった。
「アキラさん。こんなところで会うなんて、すごい偶然」
まさかの野口穂波、僕や御米田の元カノと出くわしてしまった……!
彼女のマンションは別の区だ。この様子だと僕と同じで御米田を偲ぶため新宿まで来たのだろう。
「ああ、……うん。久し振り」
「会社、辞めたって。私、何も知らなくて……」
「あれだけ社内を問題行動で引っ掻き回したんだ。責任を取るつもりで自分から辞職したんだ」
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これは断れないか。目についた適当な住宅街のカフェに入った。
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