【完結】【R18】ホタルト私トヒト夏ノ恋慕

mimimi456/都古

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第一話

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_________

「ひと夏の思い出にいかがですか。」

そう声をかけられた。
蒸し暑い初夏の田舎の夏祭りであった。

わたしは聞かぬふりをしていたが
傍目にそっと覗いてみると
ひとつだけ濃いオレンジを灯しているものがいた。

「甘い砂糖水を日に一度与えるだけで良いんです。」

そう言う事なら、と好奇心が少しだけふくりと湧いて。
それを見透かしたように店主がわたしが目をやっていた淡いオレンジの子を用意してくれた。

「この子たちは皆良い子ばかりですよ。
私が大切に育ててきた最早我が子なのです。」

「こうして見ると可愛いものですね。」

まじまじとビニルに収まったその子を見てわたしが言うと
店主は愛おし気に目を細めこの子の飼い方を教えてくれた。


「部屋の中に一晩放っておいてください。」

わたしは普段開け放つ窓に網戸をして
ビニルを開き寝室の月明かりに放した。
勿論、甘い砂糖水も用意して。

新しい出会いはわたしの胸を高鳴らせている。
自覚して微笑みながら
薄い布団に入って目を閉じた。

だからなのか
その日の夢は特別だった。

ふらふらと溶けるような意識の中で
わたしはひとり座り込む人影にそっと声をかけていた。

どうしたんだい、と聞くと
その子はこちらをゆっくりと振り返り
わたしと目が合うと
驚いた様に瞳をいっぱいに瞠いて
わぁ、と嬉しそうに笑った。

その瞳がハッとする程綺麗で呆けていたら
シャツの裾をくんと引かれて我に帰る。

またどうしたんだい、と聞くと
その子は名前がないの、と言うので
何でも良いと断りを得
考え抜いた末にわたしはその子に

"大和"と名を付けた。

オレンジの瞳がまた嬉しそうに輝くので
どうやら初めての名付けは上手く行ったようだ。

わたしも胸を撫で下ろしたその時
何処からか殴り込む様なジジジ、と言う音がして
気を取られた隙にその晩の夢は終わった。

「良い夢を見たな。」

そうしてタオルケットを剥ぎ取り
ジジジと煩い目覚まし時計を叩く。

無慈悲にも朝は来るし
有難い事に仕事もある。

せめていい夢を見た日くらい
忙しなく働かない自由があって欲しいと
怠けた事を思ってしまう。

それはわたしだけでは無いようだ。
何処も彼処もまだ昨夜の祭の余韻を残している気配がある。
綿あめやりんご飴、たこ焼きが美味かったと仕事仲間が話していた。

そんな日常をこなし、帰宅した頃にはわたしは疲れ切っていた。
たからこそ、また夢を見ているのかと目の前を見て
心底驚いた。

「お前は、夢の。」

「はい、だんなさま。
やまとです、やっとお会いできた。」

玄関に正座してわたしを見上げる少年は
なんと夢で見た通りの
濃いオレンジの瞳をいっぱいに瞠いて
"大和"と名乗った。

「2晩からは彼らの気の向くままに育ててやってください。」

何を冗談を、と
わたしはあの店主を馬鹿にしていた。
だがしかし、こうして<彼>が意思と言葉を持つのなら
成る程"気の向くままに"という事か。

「わたしは、慶介だ。
河原 慶介(かわはら けいすけ)」

「僕はやまとです、だんなさま。」

その日わたしは久しぶりに誰かと過ごしていた。
仕事と家の往復しかしない日々で無性に人恋しくなる日も有ったが、今日からは大和がいる。

それだけで、わたしは胸躍るほどわくわくしていた。

大和はきちんと躾けられている様で、特に利かん坊になったり悪さをしたりする事無く。
わたしの傍を程よい距離で過ごしていた。

夜が深くなるまでは。

「は、ぁ、ぁ。」

悩まし気に寄せられた眉と腕に縋り付く指の感触に
わたしは欲望を滾らせていた。

とろりとろりと船を漕ぎ始めた大和を抱き上げて寝室へ。
薄いわたしの布団へ降ろそうとした時、大和が熱い吐息でわたしを呼んだ。

「けいすけ、さん。」

それは先程まで微睡んでいた少年の姿と思えない程色香を含ませていた。

「どうしたんだい」

思わずそう問うて大和の尻を布団に下ろすと、腰に当てた反対の手で大和の髪をさらりと撫でた。

「けいすけ、さん。」

ゆらりと理性のぐらつく様に甘い声で大和がわたしの名を呼ぶ。

その唇に、
その甘い声にわたしは抗えなかった。

口付けは砂糖水の様に甘く、甘く、程よく甘く。
わたしは熱心になり大和の唇を吸い口腔をまさぐり、舌を舐め回しては吸い味わい尽くしていた。

「精通はしているのかい」

着せていたわたしのパジャマのボタンを外しながら大和に問えば、顔を赤くしてはい、と答えてくれた。

左腕に大和を抱えわたしの足の間に座らせると、もう一度口付ける。

「ぁ、あ、ん。」

忍び込ませたパジャマの中で大和の性器は濡れていた。
小さくも硬く勃ち腫れていた。
先端の滴がしとどに溢れパジャマが濡れている。

「尻を上げてごらん。濡れて気持ちが悪いだろう。」

脱がせてやろうと前に触れていた手を尻たぶに回した時、大和が声を上げた。

「ぁあ。」

「大和?」

思わず手を引っこ抜こうとしたがそれを止めたのも大和だった。
大和が尻を押し付けてわたしの指の感触を確かめていた。

「けいすけ、さん。お尻が、ぼくのお尻がおかしいのです。」

もう一度、けいすけさんと呼ばれるとわたしはそのまま大和の尻を上げさせた。
薄い布団の上でうつ伏せになり、脱ぎかけたパジャマからはぷりんと尻が半分だけ見えている。

とうとうズボンを剥ぎ取らせると高々と腰を突き出させた。
小振りで艶やかな丸い尻がわたしの眼前に晒された。

それは彼に名付けた大和柿の様に瑞々しく美しい形をしていた。

そっと割り開くと大和がひん、と鳴いたが止めてやれずにわたしは彼の尻の孔をたっぷりの唾液と舌で愛撫を開始した。

「ひ、ん、んん。」

「声を出しなさい大和。息を詰めては苦しいだろう。」

尻に唾液を練り込みながら窺うと大和は頭をぶんぶん振っていた。
何故かと問えば、甘く鳴きながらも答えてくれる。

「恥ずかしいからいやです。」

そんな可愛い答えではわたしは納得できなかった。
何故なら。わたしは大和の甘やかな蕩けるような声が聞きたいのだ。

「我慢をしてはいけないよ、大和。」

つぷりと大和の尻にわたしは人差し指を沈めた。
案の定大和は堪えきれずにひとつ喘ぐと、その後はもう
わたしの思うままに可愛い声を聞かせてくれた。

「あ、ぁあ、あ。あん。」

とろとろと彼の性器からは滴が溢れ放しだ。
わたしはその蜜を指先で掬っては
尻の奥に塗り込めて行く。

あまりに夢中で弄り続け大和の小振りで慎ましい尻は、今やわたしの指を三つも咥え込みぬっ、と引き出すとそこはそのままくちを開けたままになっていた。

しかし大和の尻は慎ましく、やんわりと開いたくちを閉じようとしている。

わたしはひどい男だ。
その閉じかけた大和のくちにわたしのよく深い指を差し入れこじ開けるのが堪らなく好きな様で。
ぐちぐちといやらしい音を立てながら大和の更に奥を開いていく。

それはとっぷり暮れた陽がまた昇る寸前まで続けられた。

そのまま少し少し眠ってわたしはまたジジジと鳴る目覚まし時計で否応なしに起き上がる。

しかし、傍に眠る大和の寝顔は
健やかであどけなく堪らなく愛おしい。

_______

翌朝からわたしは日課を三つ増やす事にした。

一つ 大和の為の砂糖水を作る
二つ 眠る大和を揺り起こし
三つ 出かける前にその額にキスをする

その時に閉じられる
オレンジの瞳が陽の光を浴びて美しいのだ。

お陰でわたしはいい気分で通勤し仕事に励み、家事をしては新しい日常を過ごしていた。

それもこれも大和のお陰だ。

この子たちの命は短い。
たった一夏の生涯なのだ。

それなのに大和はわたしの帰りを待ち一緒に夕寝をしては
わたしの傍で些細な手伝いをしてくれる。
それから。
こうして肌を合わせてくれるのだ。


「君たちは皆そうなのかい?」

目の前で揺れる小振りな尻は、今日もわたしの指を甘やかしてくれる。

「皆が恋をしているのかい?」

甘やかな声でうっとりするほど良く鳴く大和にわたしは意地悪を聞いてしまう。
すると大和は指の愛撫の間に答えてくれた。

「店主さまが、言っていました。ぼくたちは皆愛される為に生まれてきたのだと。」

言いつつぁあ、と息を吐いて大和が精を迸らせた。

「店主さまが、教えてくれるんです。僕たちが番うべきひとを。なので、けいすけさんは僕の旦那さまでまちがいないのです。」

「大和。」

「そうでなくては、僕たちの瞳が輝く筈が無いのです。」

大和は伏せていた薄い布団から起き上がり、そのまま尻わたしの足の間に乗せるとぴったりと身体を寄せ囁いた。

「見て、けいすけさん。僕、初めてけいすけさんを見た時からこうしてあなたを欲しがっています。」

「嗚呼。」

「けいすけさん。」

「綺麗だ、大和。
君の瞳はやはり鮮やかで濃く美しいね。」


わたしも一眼見た時から彼が気になったのだ。

こくりとしたオレンジ色が一際わたしの目を引いて
それが今こうして、濡れて煌めいている。

涙のせいだけでは無い。
明らかに煌々と瞳の中が光を放っている様にわたしには見える。

彼らは光の瞬きその美しさで求愛する。
儚く愛おしい生き物が
今、目の前にいてわたしを誘っている。

「あ、大和。それはいけない。」

「なぜ?」

「わたしのことは良いのだ。」

大和が突如わたしの滾る欲望にその白く柔い指先で触れてきた。
慌てて断ったのだが。
大和が頑なにイヤだと拒むのでやむを得なかった。

彼の言う事ならなんでも叶えてやりたいのだ。
彼を汚す様で躊躇ったがこのオレンジの瞳に見詰められれば無碍にもできない。

「ぅ、う。」

大和が拙い指と掌でわたしの屹立を握り扱いてくる。
充分な硬さと質量を得たと確信したのか、大和が向き合いわたしの膝にそっと腰を下ろしてきた。

「あ、あ、はぁ。」

先端を軽く呑み、一等太い括れもとっぷり咥え込んだ大和の尻は柔く熱くうなうなと吸い付いてわたしの理性を打ち崩した。

「ぁあっ、けいすけさん!」

我慢が効かなかった。
わたしは彼の尻を握り両に割り開くと、ぐぅうと大和の尻へ腰を突き込んだ。

「ふ、ふふ、イッたのかい、大和。
君の尻が、あぁ。わたしをひどく吸い上げて、いる、よ。」

「けいすけさんっ、ぁあ。」

まだ震える大和の身体を胸に受けわたしは構わず腰を打ち付けた。

跳ねる様に上がる大和の声はやはり可愛い。
何よりこの子は、この身体はわたしを欲しがってくれているのだ。

わたしもそれに答えたい。
わたしはこの日
彼と過ごす様になって初めて彼を抱いた。
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