パステル

ちょこ

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第1章:始まり

3話

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???
「3人とも、初めまして!私は色南乃花(いろなのは)だよ!宜しくね」

ニッコリと笑顔を浮かべている黒髪で
髪の毛の先がカールになっている女の子。女の子らしくて良いなって思った。


「俺は氷鷹湊。宜しく」

林太郎
「僕は糸田林太郎。宜しくね。色さん」

陽葵
「わ、私は…!えーっと…」

私はいつも初対面の人と会話する時に
少しドモッてしまう。
本当はそういうのを払拭出来たら良いんだけど、やっぱり、初対面の相手は苦手
だな。

???
「この子の名前は花園陽葵」

南乃花
「おぉー!陽葵ちゃんか!!
可愛い名前だね!」

ニコッと色さんが私に向かって笑顔で微笑んでくれた。
優しい女の子だと思った。
元気だし、優しいし、良い人な感じがした。

陽葵
「あ、ありがとう。ちーちゃん」

???
「知沙喜って呼んで良いって言ってるじゃん。昔から」

陽葵
「この子は、ちーちゃん。本名は白雪知沙喜さんだよ。だから、ちーちゃん」

知沙喜
「・・・」


「白雪さん、宜しく」

知沙喜
「宜しく」

林太郎
「宜しく」

知沙喜
「宜しく」

陽葵は昔から私の事をよく"ちーちゃん"
と呼ぶ。
その呼ばれ方が何となく嫌だった。
でも、どうして嫌だったのか分からない。


???
「なぁなぁ!お前らの能力ってどんなの?」


「君は?」

???
「俺は水野涼真(みずのりょうま)」


「俺は」

涼真
「氷鷹君だろ?」


「あ、聞いてた?」

涼真
「うん。聞いてた」

タッタッタ

???
「あの、彼女って居ますか?」


「え?」

涼真
「ダメだろ?俺が今氷鷹君と会話する所なんだからさ」

???
「えー?ケチ。面倒な奴」

涼真
「何で俺にそんな態度取るんだよ」

???
「まぁ、いいや」

???
「私は虹崎綾香(にじさきあやか)。
初めまして。氷鷹君♡」


「あ、はい…初めまして」

綾香
「ちょっと、距離感ある?」


「ごめんなさい」

綾香
「大丈夫よ。ごめんね。私の方こそ」


「・・・」

陽葵
「あ、あの!皆さんで仲良く
"しりとり"とかしてみませんか?」

南乃花
「おおー!いきなりじゃん!」

知沙喜
「良いんじゃない?」

???
「俺は反対だ。どうせ、死ぬんだ。
仲良くなっても苦しくなるだけだろ」

???
「か、風早君。良くないと思うよ…?」

???
「未来。こういう人間には何も言っても
響かないよ」

ガタッ

???
「何だと…!もう1回言ってみろ!
草並さんよぉ~」

さっきより一層空気が悪くなったのが
分かった。
ガラガラと教室の扉が開いた。
音鉄大智先生が不機嫌そうな表情を浮かべたまま教室の扉の前に立っていた。


ナレーション)
時間は戻って、場面は校長室で音鉄大智先生と笛鳴校長先生の会話である

笛鳴校長先生
「いや~、音鉄大智先生も大変ですね…
あの氷鷹家のお孫さんの面倒を見ないといけなくなるなんて」

音鉄大智先生
「いや~、まぁ…そうですね。大変ですよ…でも」

笛鳴校長先生
「でも?」

音鉄大智先生
「僕は、あの子を放っておけないタチなんですよ」

笛鳴校長先生
「そうですか。ふふ、あなたは本当に
良い先生ですよ」

音鉄大智先生
「ありがとうございます」

音鉄大智先生
「じゃあ、そろそろ時間なんで…教室に行きますね」

僕は笛鳴校長先生にお辞儀をした後
校長室を出て行った。
2階の階段を登り切った瞬間に風の能力者の風早颯太と草の能力者の草並結衣が衝突しているのが分かった。

ガラガラ

音鉄大智先生
「なぁ」

皆んなが一斉に音鉄大智先生の方を見る。
音鉄大智先生が怒っているのが手に取るように分かった俺は、すぐに席に着いた。

陽葵
(この人が音鉄大智先生…)

白髪と金眼の担任。
しかも、高身長だから圧迫感が凄い。
明らかに怒っているのが分かる。
私は誰かと誰かが喧嘩してるのが嫌だ。
喧嘩せずに仲良くして欲しいって無責任ながら思ってしまう。

                 
                 続
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