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4.Cafe Latte
13.見つけてくれて、――ありがとう
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あれはいつのことだったかな。
隠れん坊をしていた時、あまりにもぽかぽかしていて寝ちゃって、見つからないって大騒ぎになったっけ。
お兄ちゃんが見つけてくれて、一緒に大人たちに叱られてくれた。
不謹慎だとわかっているけど、見つけてくれたことがうれしかった。
――だって、誰も私を見てくれていないように感じたから。
子どものすることだから……ということで大きなことにしなかったけど、本当は知っていた。
子どもの悪意は、怖いってこと。
『瑞葵ちゃん、ちょっとムカつくから、わざと見つけないで、私達だけで遊ぼう』
隠れる場所を探していた時、一緒に遊んでいた子がほかのことそんなことを話していた。
声をかけようとして伸ばした手を、ゆっくりと下ろして、その場を去った。
そして、隠れた場所でたくさん泣いて、疲れて寝てしまった。
暗くなっても帰ってこないので、心配したお兄ちゃんがお友達と一緒に探してくれた。
ちゃんと見つけてくれて、うれしかった。
帰った後、私は熱を出し、数日寝込んでしまった。
そして、元気になって学校に登校すると、私の居場所は完全になくなってしまった。
「おはよう」
これまで一緒に遊んでいた友達に声をかけた。
「……おはよう」
小さく返事をしてくれたけど、目を合わさず、どこかへ行ってしまった。
「……」
何も言えなかった。
私と仲良くすると、次は自分がターゲットになってしまう。だから、誰も私の相手をすることが出来なかった。
そう、あの隠れん坊の時に、私を探さないようにしようといった彼女が、怖いから。
「瑞葵ちゃん、ごめんね。仲良くしてるところキョウコちゃんに見つかったら、私も目を付けられるから……。ごめんね」
「……なんで、私が?何か、したのかな?」
「……キョウコちゃん、瑞葵ちゃんのお兄ちゃんが好きなんだって。それで、一緒に暮らしている瑞葵ちゃんが、許せないんだって……」
「……そう。」
私はそれしか言えなかった。
「瑞葵ちゃん、ごめんね」
そう言って彼女は走って立ち去った。
もう、どうでもよくなった。
家族と一緒に暮らしているだけで恨まれるなんて。
家族を捨てろというのだろうか。
そんなこと、できないのに。
だから、一人でいても、気にしなくなった。
大事なのは、家族だから。
嫌がらせはその後も続いた。
噂を聞くところによると、私の存在が気に入らないのだそう。
だから、存在感をできるだけ殺して過ごした。
そして、私は誰からも認識されない存在となった
だからと言って、一人でいることが辛くないわけはない。
慣れたわけでもない。
でも、家に帰れば家族がいる。
「ただいま」って玄関の扉を開けたら、
「お帰り」と言って迎え入れてくれる。
だから、頑張れた。
その後、いろいろあって、家族は兄の樹だけとなった。
かけがえのない家族が、いてくれる。
だから、ちょっとのことで折れてはいけない。
そう思っていたけど、大人になって少し弱くなったのかもしれない。
油断したと自分でも思う。
私は、食べ物を受け付けなくなって、
――倒れてしまった。
誰もいない資料室。防音と防火の部屋になっているので、多少の音がしても誰も気が付かない。
セキュリティ管理しているので、入ってくる人がいないと気が付いてもらえないだろう。
(もう、ダメかも)
体の体温が急に下がった気がした。
血の気がどこかに吸い取られていくかのようで、恐怖が襲ってきた。
『怖い』と思った次の瞬間、目の前が真っ暗になって、意識を失った。
深く深く沈んだ意識の中、手や頬が温かく感じた。
そして、誰かが私の名前を呼んでいる気がする。
(誰?)
手をギュッと握られた。
(目を開けたいのに、眠くて仕方ないの)
声にならないけど、一生懸命心の中で話す。
握られた手に、ポタリと雫が落ちた。
(泣かないで、お兄ちゃん。わかったから。もう少し、頑張るから)
「瑞葵!お願いだから!目を開けて!」
お兄ちゃんの声がする。
鉛を乗せたかのように重い瞼を、少しずつ上げた。
「瑞葵!」
(お兄ちゃん、泣いているわ)
「よかった。瑞葵ちゃん」
(雪ちゃんも)
二人とも、ごめんね。
私、一人じゃなかったね。
喉もカラカラで
上手く話せそうにないけど、
どうしても伝えたい。
「見つけてくれて、
――ありがとう」
※今日も訪問してくれてありがとうございます。
あと1話、22:00に投稿予定です。
隠れん坊をしていた時、あまりにもぽかぽかしていて寝ちゃって、見つからないって大騒ぎになったっけ。
お兄ちゃんが見つけてくれて、一緒に大人たちに叱られてくれた。
不謹慎だとわかっているけど、見つけてくれたことがうれしかった。
――だって、誰も私を見てくれていないように感じたから。
子どものすることだから……ということで大きなことにしなかったけど、本当は知っていた。
子どもの悪意は、怖いってこと。
『瑞葵ちゃん、ちょっとムカつくから、わざと見つけないで、私達だけで遊ぼう』
隠れる場所を探していた時、一緒に遊んでいた子がほかのことそんなことを話していた。
声をかけようとして伸ばした手を、ゆっくりと下ろして、その場を去った。
そして、隠れた場所でたくさん泣いて、疲れて寝てしまった。
暗くなっても帰ってこないので、心配したお兄ちゃんがお友達と一緒に探してくれた。
ちゃんと見つけてくれて、うれしかった。
帰った後、私は熱を出し、数日寝込んでしまった。
そして、元気になって学校に登校すると、私の居場所は完全になくなってしまった。
「おはよう」
これまで一緒に遊んでいた友達に声をかけた。
「……おはよう」
小さく返事をしてくれたけど、目を合わさず、どこかへ行ってしまった。
「……」
何も言えなかった。
私と仲良くすると、次は自分がターゲットになってしまう。だから、誰も私の相手をすることが出来なかった。
そう、あの隠れん坊の時に、私を探さないようにしようといった彼女が、怖いから。
「瑞葵ちゃん、ごめんね。仲良くしてるところキョウコちゃんに見つかったら、私も目を付けられるから……。ごめんね」
「……なんで、私が?何か、したのかな?」
「……キョウコちゃん、瑞葵ちゃんのお兄ちゃんが好きなんだって。それで、一緒に暮らしている瑞葵ちゃんが、許せないんだって……」
「……そう。」
私はそれしか言えなかった。
「瑞葵ちゃん、ごめんね」
そう言って彼女は走って立ち去った。
もう、どうでもよくなった。
家族と一緒に暮らしているだけで恨まれるなんて。
家族を捨てろというのだろうか。
そんなこと、できないのに。
だから、一人でいても、気にしなくなった。
大事なのは、家族だから。
嫌がらせはその後も続いた。
噂を聞くところによると、私の存在が気に入らないのだそう。
だから、存在感をできるだけ殺して過ごした。
そして、私は誰からも認識されない存在となった
だからと言って、一人でいることが辛くないわけはない。
慣れたわけでもない。
でも、家に帰れば家族がいる。
「ただいま」って玄関の扉を開けたら、
「お帰り」と言って迎え入れてくれる。
だから、頑張れた。
その後、いろいろあって、家族は兄の樹だけとなった。
かけがえのない家族が、いてくれる。
だから、ちょっとのことで折れてはいけない。
そう思っていたけど、大人になって少し弱くなったのかもしれない。
油断したと自分でも思う。
私は、食べ物を受け付けなくなって、
――倒れてしまった。
誰もいない資料室。防音と防火の部屋になっているので、多少の音がしても誰も気が付かない。
セキュリティ管理しているので、入ってくる人がいないと気が付いてもらえないだろう。
(もう、ダメかも)
体の体温が急に下がった気がした。
血の気がどこかに吸い取られていくかのようで、恐怖が襲ってきた。
『怖い』と思った次の瞬間、目の前が真っ暗になって、意識を失った。
深く深く沈んだ意識の中、手や頬が温かく感じた。
そして、誰かが私の名前を呼んでいる気がする。
(誰?)
手をギュッと握られた。
(目を開けたいのに、眠くて仕方ないの)
声にならないけど、一生懸命心の中で話す。
握られた手に、ポタリと雫が落ちた。
(泣かないで、お兄ちゃん。わかったから。もう少し、頑張るから)
「瑞葵!お願いだから!目を開けて!」
お兄ちゃんの声がする。
鉛を乗せたかのように重い瞼を、少しずつ上げた。
「瑞葵!」
(お兄ちゃん、泣いているわ)
「よかった。瑞葵ちゃん」
(雪ちゃんも)
二人とも、ごめんね。
私、一人じゃなかったね。
喉もカラカラで
上手く話せそうにないけど、
どうしても伝えたい。
「見つけてくれて、
――ありがとう」
※今日も訪問してくれてありがとうございます。
あと1話、22:00に投稿予定です。
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