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第二十四話 ルウド誘拐疑惑事件
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しおりを挟む晩餐にはリリアナも同席したがとても彼女を気付かえる心境ではなかった。
「……ルウド、一体どこへ行ったのかしら…‥?」
ティア姫の呟きに、家族が困ったように顔を見合わせる。
「ああティア、その、ルウドの事など心配するだけ無駄ではないか?あまり気にする事はないと思うぞ?」
「お父様……・だってこんな事、初めてだもの…」
「外泊が初めてなんてあり得ないわね。ルウドったらやっと外の世界に興味持ち始めたのかしら?ふふふっ」
「アリシアお姉さま、不謹慎なこと言わないで!ずっとお城で暮らしてて何の不満があるって言うのよ?」
「他国へ赴いて世界の広さを知ったとか?お城暮らしが詰まんなくなったとか?」
「急にそんなこと有るはずないわ!絶対ないわよ!」
「それは当人に聞いてみないと分からないわねえ…」
「お姉さま、何でそんなこと言うのよ?酷い!」
「うーん、ずっとお城で暮らしていたのよね、ルウドは。何の疑問もない事が不自然なのよね。お父様はどう思っていらして?」
「うっ、私に聞かんでくれないかアリシア。私は本当にあいつの事などどうでもいい。消えてくれた方がせいせいするんだ」
「すごく白々しい気がするのは私の気のせいかしら?お父様が何か色々隠している気がしてならないのだけど?」
「知る訳がないだろう?なぜ私がルウドの事など知らねばならんのだ馬鹿馬鹿しい」
「知っているならお父様しかいないでしょう?お母様は知っていて?」
「知らないわ」
「どうやらお父様は秘密を墓場まで持っていくつもりのようですね」
「……・」
「お父様、なら今の状況、何が起こっているのか分かっているの?」
「知る筈もない」
「お父様のケチ。どんな時になったら話してくれるのよ?」
「知らんものは話せんな」
睨むティア姫を王は軽くあしらった。
「いい加減になさいティア、お客様もご一緒の席で。リリアナさんが困っていらっしゃるでしょう?ルウドの事は心配するだけ無駄でしょう?」
「お母様まで…」
「それよりも私はミザリーの事がとても気になるわ。何時になったら戻ってくるのかしら?殿方の家へ行ったまま」
「それはけしからん、迎えをやったはずだが未だに戻ってこない」
「もう帰ってこないんじゃないかしら。行ったまま結婚してしまうのではなくて?」
「冗談ではないぞティア。やめてくれ縁起でもない」
「全く落ち着きのない事」
王妃が出てきたスープを摂りながらお客のリリアナに微笑みかける。
「ごめんなさいねリリアナさん、騒がしくて。ティアはルウドの事になるとうるさくって」
「……いえそんな、とんでもない。突然行方不明なんて心配ですね」
「突然行方不明…。それはそうね…」
王妃はリリアナの隣の皇子にしっかりフォローしろと目配せをする。
さりげなく彼女の隣にいる皇子は皆の視線をしらりと交わした。
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