意地悪姫の反乱

相葉サトリ

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第十三話 ルウドと世界一の宝の鍵

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 ルウド=ランジール二十八歳。未だに独身恋人なし。
 二十歳で騎士隊入隊、それからずっと城内警備を管轄。
 趣味、薔薇の世話。仕事、お姫様の警護。
  真面目で固く、部下達の面倒見もいい。周囲の評判も上々。
 外見、銀髪青眼。長身の筋肉質。
 隊長クラスだけあって剣腕、柔腕は上級。
 幼いころ庭師として雇われた父母と共にマルス城に来て家族と住み暮らし、少年時代、騎士を志して王立士官学校を得て、城に入った。
 父母はすでに死去し、最後まで彼らの素性は謎になった。銀髪青眼は母親譲り。
 庭師の父の仕事を譲り受けて、騎士の合間に庭師の仕事も兼業している。



「こんな堅物男が何を持っているって?」

「なんかすごい宝だってさ」

「見るからに夢も希望もなさそうなただの田舎者の庭師にしか見えなかったが?」

「それが罠だという事もある、何しろそれなりに強いというから」

「そりゃ騎士ならそれなりの腕があって当然だろう?護衛だというし」

「何が怪しいってあの国の王が隠しているってことだ」

「何を隠しているって?あの騎士を?そんな風には見えなかったが?」

「大体どこから出たんだよその噂?王が隠しているから宝持っているって?」

「良く考えたら意味分からないな」

「そうだよなあ…?」






 ルウドは困っていた。
 ティア姫の機嫌がすこぶる悪い上にまた何か厄介な事を企み始めた。
 護衛なのに部屋を追い出された。その上、

「ルウドの馬鹿ああああっ!どうせ私は子供よおおおおおっ!入ってこないでえええっ!絶対このままじゃ済まさないんだからああああっ!」

「……‥」

 先日の子供扱いがそんなに傷ついたのだろうか?
 しかしまた何を企んでいるのか?
 部屋の入り口に護衛数名を置いてルウドはすごすごと引き下がった。
 途中ハリスに会った。

「ルウド、どうしたんだ?姫の護衛は?」

「……また訳の分からない事を言われて部屋を追い出された。ホントに難しい年頃で困る。またよからぬ事を企んでいるようだ」

「……‥」

 ハリスは何故か遠くを見つめた。

「ところで今陛下はどこに居られるかな?謁見出来るか?」

「執務中だろう。どうかしたのか?」

「お聞きしたい事があるんだ。先日レナン邸で聞き捨てならない事を聞いてな」

「何だ?」

「私がすごいお宝を隠し持っているらしい」

「それは羨ましいな。ぜひとも分けてくれ」

「私は知らん。分からないから陛下に聞くんだ。一体どこからそんな噂が流れたんだか知らないが陛下は何か知っているはずだ」

「そうなのか?」

「私の父の友人だったというから色々知っているはずなんだ。未だに何一つ教えて貰えないが今回こそは聞き出してみせる」

「そ、そうか、まあ頑張ってくれ」

 ルウドはハリスと別れ、王の執務部屋へ向かう。

「失礼いたします、陛下」

 ノックをして部屋に入ると王は難しい顔で書面を見ていた。

「何だ、用か?忙しいから手早く言ってくれ」

「はい、では単刀直入にお聞きしますが私が宝を隠し持っているとの噂が貴族間であるようなのですが何か心当たりは?」

「あるわけないだろう。何だ、宝を隠し持っているならぜひ分けてくれ」

「……申し訳ございません。失礼いたしました」

 ルウドはさっさと引き下がった。







 


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