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Panic 32. 女王様に報告
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「女王様!マコリンから本当のことを聞けたよ!」
部屋から出て、女王の間にやってきたポワンとマコリン。
ポワンがうれしそうに、女王様に話しかける。
「おお!聞き出せたか!!...で、どうであった?」
女王様も頬がほころび、声も弾む。その問いに、
「うん!ポワンはマコリンと結婚して、子供を産むんだ!」
ポワンはにっこり笑うと、そう答えた。
「・・・」
固まる女王様。
「ポ、ポワン!!そういうことは小さな声で...」
対して、周りをキョロキョロ窺いながら、顔を赤くしているマコリンだったが、
「「・・・」」
一同、要領を得ないのか、ポカンとしている。
「...ポワンよ!おぬしには事の真相を明らかにするように命じたはずじゃが...」
戸惑っている女王様に、
「うん!だから思い切ってマコリンに本心を聞いたの!!命令してくれてありがとう!でなきゃ、怖くて聞けなかった!」
ポワンはそう言うと、マコリンを見つめて、にっこり微笑みかけた。
「も、もう!ポワンったら!...でも...私も...うれしい!!」
マコリンも頬を染めていると、
「そんなことを聞けと言うたのではない!!アコヤが連れ去られた事情を!!」
女王様が声を上げたちょうどその時、部屋の入口から声が聞こえた。
「あの...お母様、ごめんなさい!」
そこにいたのはアコヤだった。
「おお!アコヤ!目を覚ましたのか?!」
よほど心配だったのか、女王様は席を立ち、アコヤに駆け寄ると、優しく抱きしめる。
「お母様!!」
アコヤは皆の面前で恥ずかしいのか、赤くなっている。
「どうじゃ?体の具合はどうともないか?」
女王様がアコヤをいたわると、
「うん...私こそごめんなさい...部屋を抜け出して...」
アコヤはそんなことを言いだした。
「抜け出す?!...ゲートで異世界へと召喚されたのでは...」
驚きのあまり、口をポカンと開けている女王様に、
「異世界?...うん、異世界には行ったみたい...」
アコヤはおぼろげながら口にする。
「やはり...」
女王様は納得したようだったが、アコヤの話は女王様の予想とは違った。
「私の部屋の窓の外って、すぐ海になってるでしょ!」
この街を包む空気の層はドーム型で、アコヤの部屋は高い城の上層にあるので、窓の外がすぐ、海のようだった。
「だから、お母様に怒られた時は、そこからこっそり抜け出してるの!...今日も...」
アコヤは目を伏せる。
「そのようなことを...」
女王様は初耳だったようだ。驚いている。
「そして海の中を散歩していると、街の入口付近に、変な黒い渦を見つけたの!」
「まさか自らそれに入ったのか?!」
アコヤの説明に、女王様が目を見開くと、
「うん...そしたら見たこともない場所に出た...」
アコヤはそう続ける。
「それで?」
女王様が続きを促すと、
「怖くなって急いで戻ったの!!...でも帰りに渦を通った時に気分が悪くなって...」
「まさか!!」
アコヤの説明に、女王様はポワンが言った言葉を思い出す。
『慣れてないと気絶する人がいるの!』
「それで今まで気を失って...」
女王様のつぶやきに、
「うん...街の入口まで着いてからの記憶がない...」
アコヤはそう答えた。
「ほら!ポワンの言った通りでしょ!」
ポワンが得意げに胸を張っていると、
「アコヤ!この者たちに見覚えはあるか?」
女王様は、マコリンとポワンの方を見て、アコヤに尋ねる。すると、
「そういえば、渦の向こうで見たような...でも良く覚えてない」
アコヤはそんな証言をした。
「では、この者たちは無実...」
女王様が呆然となる。
「どうしたの?その人たちが何かしたの?」
アコヤが不思議そうにしていると、
「いや、何もしておらぬ...どうやら我は、思い込みが激しくていけないようじゃの...」
女王様は寂しそうにつぶやくと、思いついたように続けた。
「アコヤ!もしや、今日、我の部屋の菓子を食べてしまったのはそなたではなく...」
すると、
「うん!私、やってない!!何度も言ったでしょ!!」
アコヤが口を尖らせている。
「そうじゃったのか...」
ショックを受けた様子の女王様。
そんな女王様に、後をついてきた高官が口にした。
「あれは、ばあやの指示で私が片づけました...『女王様はお菓子を食べすぎだ』と皆が心配しておりますので...」
高官は申し訳なさそうだ。軽くアコヤに頭を下げる。
「そうか...アコヤが部屋を抜け出したのも、この者たちにあらぬ疑いをかけたのも、全て我の勘違い...」
女王様はそれを聞いて、うなだれる。
しかし、しばらくして顔を上げると、
「アコヤ!疲れておるじゃろう!...部屋でゆっくりするがよい!それと...少し菓子を持っていけ!」
そう言って、自分から取り上げたお菓子の一部を、アコヤに渡すように、高官に命じた。
「いいの?!」
目を輝かせるアコヤ。
「もちろんじゃ!...我は少し人の話を聞く必要があるようじゃの!...さあ、もう行きなさい!」
「うん!」
優しくアコヤに微笑みかけた女王様は、アコヤの姿が見えなくなると、マコリンたちへと振り向いた。
そして、
「すまん!!」
大きく頭を下げたのだった。
「女王様!!」
その様子を見た高官が声を上げる。
「なんじゃ?」
女王様が訝しげな顔をしていると、
「いかに過失があろうとも、国のトップに立つものが軽々しく頭を下げては!!」
高官が進言する。
「よいではないか!我はもともと堅苦しい儀礼は嫌いなのじゃ!議論では遠慮はせぬが、間違っていると分かれば素直に謝る!...悪かった!!」
もう一度、女王様が頭を下げると、
「いいですよ!分かってくださったのでしたら...それと...ポワンの魅了を解いていただけますか?」
マコリンは軽く笑うと、そうお願いする。
「ああ、そうじゃったの!...解除!ポワンよ!元に戻れ!」
その言葉とともに、ポワンがハッと気づいたような顔をした。
「ポ、ポワン、今まで...」
ポワンの顔が赤くなっている。
「どうしたの?」
マコリンが首を傾げていると、
「ポ、ポワン、マコリンに...」
今までのことが思い出される...というよりも、理性で冷静に考えることができるようになったようだった。
自分のお願いした内容の重大さに、今更ながらおじけづいている。
「ポワンは...後悔してる?」
マコリンは、そんなポワンに優しく問いかけた。
「そんなことない!!ポワンはマコリンとなら!!...でも...マコリンはポワンでいいの?」
ポワンは大きく否定した後、逆に尋ねてくる。
「私は...ポワンがいいわ!!」
マコリンがにっこり笑うと、
「うん!ポワン、マコリンのお嫁さんになる!!そして可愛い赤ちゃんを産むんだ!!」
ポワンは満面の笑みを浮かべたのだった。
「そ、そうか!それは良かったの!」
そう言いながらも、顔をひきつらせている女王様。
「何か問題がありますか?」
開き直ったのか、強気に出るマコリンと、
「うん!ありがとう!」
言葉を素直に受け取り、笑顔になるポワン。すると、
「そうか!今回は足止めして本当に悪かった!許せ!」
女王様は再度、謝った。
「それは本当に構いませんよ!...おかげでポワンと...」
マコリンがポワンの顔を見る。ポッと顔が染まった。
「う、うん!おかげでマコリンと...」
ポワンもマコリンを見返す。同じく頬が赤くなった。
「「・・・」」
しばらく動かない二人。
「ゴホン!」
女王様の咳払いに、マコリンとポワンはハッと我に返る。
周りを見て、恥ずかしがっていると、
「本当は謝罪の席を設けたいところじゃが、おぬしたちも早く帰りたいじゃろう...街の入口まで案内させよう!」
女王様はそう提案してくるが、
「せっかくのご厚意ですが、結構です!ポワンがゲートを開けますから...じゃあ、私たちはこれで...」
マコリンの言葉に、ポワンが魔法を詠唱する。
「召喚!」
目の前に黒い渦が現れた。
「これが...」
初めて見るゲートに、驚いている女王様たちを置いて、マコリンとポワンは渦の中に消えていったのだった。
部屋から出て、女王の間にやってきたポワンとマコリン。
ポワンがうれしそうに、女王様に話しかける。
「おお!聞き出せたか!!...で、どうであった?」
女王様も頬がほころび、声も弾む。その問いに、
「うん!ポワンはマコリンと結婚して、子供を産むんだ!」
ポワンはにっこり笑うと、そう答えた。
「・・・」
固まる女王様。
「ポ、ポワン!!そういうことは小さな声で...」
対して、周りをキョロキョロ窺いながら、顔を赤くしているマコリンだったが、
「「・・・」」
一同、要領を得ないのか、ポカンとしている。
「...ポワンよ!おぬしには事の真相を明らかにするように命じたはずじゃが...」
戸惑っている女王様に、
「うん!だから思い切ってマコリンに本心を聞いたの!!命令してくれてありがとう!でなきゃ、怖くて聞けなかった!」
ポワンはそう言うと、マコリンを見つめて、にっこり微笑みかけた。
「も、もう!ポワンったら!...でも...私も...うれしい!!」
マコリンも頬を染めていると、
「そんなことを聞けと言うたのではない!!アコヤが連れ去られた事情を!!」
女王様が声を上げたちょうどその時、部屋の入口から声が聞こえた。
「あの...お母様、ごめんなさい!」
そこにいたのはアコヤだった。
「おお!アコヤ!目を覚ましたのか?!」
よほど心配だったのか、女王様は席を立ち、アコヤに駆け寄ると、優しく抱きしめる。
「お母様!!」
アコヤは皆の面前で恥ずかしいのか、赤くなっている。
「どうじゃ?体の具合はどうともないか?」
女王様がアコヤをいたわると、
「うん...私こそごめんなさい...部屋を抜け出して...」
アコヤはそんなことを言いだした。
「抜け出す?!...ゲートで異世界へと召喚されたのでは...」
驚きのあまり、口をポカンと開けている女王様に、
「異世界?...うん、異世界には行ったみたい...」
アコヤはおぼろげながら口にする。
「やはり...」
女王様は納得したようだったが、アコヤの話は女王様の予想とは違った。
「私の部屋の窓の外って、すぐ海になってるでしょ!」
この街を包む空気の層はドーム型で、アコヤの部屋は高い城の上層にあるので、窓の外がすぐ、海のようだった。
「だから、お母様に怒られた時は、そこからこっそり抜け出してるの!...今日も...」
アコヤは目を伏せる。
「そのようなことを...」
女王様は初耳だったようだ。驚いている。
「そして海の中を散歩していると、街の入口付近に、変な黒い渦を見つけたの!」
「まさか自らそれに入ったのか?!」
アコヤの説明に、女王様が目を見開くと、
「うん...そしたら見たこともない場所に出た...」
アコヤはそう続ける。
「それで?」
女王様が続きを促すと、
「怖くなって急いで戻ったの!!...でも帰りに渦を通った時に気分が悪くなって...」
「まさか!!」
アコヤの説明に、女王様はポワンが言った言葉を思い出す。
『慣れてないと気絶する人がいるの!』
「それで今まで気を失って...」
女王様のつぶやきに、
「うん...街の入口まで着いてからの記憶がない...」
アコヤはそう答えた。
「ほら!ポワンの言った通りでしょ!」
ポワンが得意げに胸を張っていると、
「アコヤ!この者たちに見覚えはあるか?」
女王様は、マコリンとポワンの方を見て、アコヤに尋ねる。すると、
「そういえば、渦の向こうで見たような...でも良く覚えてない」
アコヤはそんな証言をした。
「では、この者たちは無実...」
女王様が呆然となる。
「どうしたの?その人たちが何かしたの?」
アコヤが不思議そうにしていると、
「いや、何もしておらぬ...どうやら我は、思い込みが激しくていけないようじゃの...」
女王様は寂しそうにつぶやくと、思いついたように続けた。
「アコヤ!もしや、今日、我の部屋の菓子を食べてしまったのはそなたではなく...」
すると、
「うん!私、やってない!!何度も言ったでしょ!!」
アコヤが口を尖らせている。
「そうじゃったのか...」
ショックを受けた様子の女王様。
そんな女王様に、後をついてきた高官が口にした。
「あれは、ばあやの指示で私が片づけました...『女王様はお菓子を食べすぎだ』と皆が心配しておりますので...」
高官は申し訳なさそうだ。軽くアコヤに頭を下げる。
「そうか...アコヤが部屋を抜け出したのも、この者たちにあらぬ疑いをかけたのも、全て我の勘違い...」
女王様はそれを聞いて、うなだれる。
しかし、しばらくして顔を上げると、
「アコヤ!疲れておるじゃろう!...部屋でゆっくりするがよい!それと...少し菓子を持っていけ!」
そう言って、自分から取り上げたお菓子の一部を、アコヤに渡すように、高官に命じた。
「いいの?!」
目を輝かせるアコヤ。
「もちろんじゃ!...我は少し人の話を聞く必要があるようじゃの!...さあ、もう行きなさい!」
「うん!」
優しくアコヤに微笑みかけた女王様は、アコヤの姿が見えなくなると、マコリンたちへと振り向いた。
そして、
「すまん!!」
大きく頭を下げたのだった。
「女王様!!」
その様子を見た高官が声を上げる。
「なんじゃ?」
女王様が訝しげな顔をしていると、
「いかに過失があろうとも、国のトップに立つものが軽々しく頭を下げては!!」
高官が進言する。
「よいではないか!我はもともと堅苦しい儀礼は嫌いなのじゃ!議論では遠慮はせぬが、間違っていると分かれば素直に謝る!...悪かった!!」
もう一度、女王様が頭を下げると、
「いいですよ!分かってくださったのでしたら...それと...ポワンの魅了を解いていただけますか?」
マコリンは軽く笑うと、そうお願いする。
「ああ、そうじゃったの!...解除!ポワンよ!元に戻れ!」
その言葉とともに、ポワンがハッと気づいたような顔をした。
「ポ、ポワン、今まで...」
ポワンの顔が赤くなっている。
「どうしたの?」
マコリンが首を傾げていると、
「ポ、ポワン、マコリンに...」
今までのことが思い出される...というよりも、理性で冷静に考えることができるようになったようだった。
自分のお願いした内容の重大さに、今更ながらおじけづいている。
「ポワンは...後悔してる?」
マコリンは、そんなポワンに優しく問いかけた。
「そんなことない!!ポワンはマコリンとなら!!...でも...マコリンはポワンでいいの?」
ポワンは大きく否定した後、逆に尋ねてくる。
「私は...ポワンがいいわ!!」
マコリンがにっこり笑うと、
「うん!ポワン、マコリンのお嫁さんになる!!そして可愛い赤ちゃんを産むんだ!!」
ポワンは満面の笑みを浮かべたのだった。
「そ、そうか!それは良かったの!」
そう言いながらも、顔をひきつらせている女王様。
「何か問題がありますか?」
開き直ったのか、強気に出るマコリンと、
「うん!ありがとう!」
言葉を素直に受け取り、笑顔になるポワン。すると、
「そうか!今回は足止めして本当に悪かった!許せ!」
女王様は再度、謝った。
「それは本当に構いませんよ!...おかげでポワンと...」
マコリンがポワンの顔を見る。ポッと顔が染まった。
「う、うん!おかげでマコリンと...」
ポワンもマコリンを見返す。同じく頬が赤くなった。
「「・・・」」
しばらく動かない二人。
「ゴホン!」
女王様の咳払いに、マコリンとポワンはハッと我に返る。
周りを見て、恥ずかしがっていると、
「本当は謝罪の席を設けたいところじゃが、おぬしたちも早く帰りたいじゃろう...街の入口まで案内させよう!」
女王様はそう提案してくるが、
「せっかくのご厚意ですが、結構です!ポワンがゲートを開けますから...じゃあ、私たちはこれで...」
マコリンの言葉に、ポワンが魔法を詠唱する。
「召喚!」
目の前に黒い渦が現れた。
「これが...」
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