マコリン☆パニック!

世々良木夜風

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Panic 52. おかえり!ポワン

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「ただいま~~~~!!」
エントランスから屋敷の中に飛び込んできたポワン。すると、
「ポワン!!」
「やっと帰ってきたのね!!」
使用人たちが集まってくる。

続いて、コビトンたちが入ってくると、

「コビトン!あなたたちがいなくて掃除が大変だったのよ!」
「全く!わしらがいないくらいで情けない!」

「オークックン!戻ってきてくれたか!...早速、仕込みが待っとるぞ!」
「やれやれ!休ませてもくれぬか!」

「オリヅルン!ほつれたメイド服がたくさんあって...」
「ほほほ!見せてくださいな!3日、ミシンに触れていないと寂しくて...」

みんな大歓迎だ。
コビトンたちも文句を言いながらも、うれしそうな顔をしている。

「コドラン!お帰り!また、お嬢様や旦那様の送迎、お願いね!」
<ピィィ~~~~~!>

「ゴレムン!また、警備をよろしく頼むぞ!」
「任せておけ!」

外からも、コドランたちと使用人の声が聞こえてきた。

ポワンたちが使用人との再会を喜んでいると、
「ポワン!帰ってきたのか!!」
お父様が走ってきた。おそらく、執事が連絡したのだろう。
「お父様!急がずともポワンは逃げませんよ!」
マコリンは笑うが、
「今か今かと待ってたんだ!マコリンだって、寂しそうにしてたじゃないか!」
お父様の言葉に、
「えっ?!」
マコリンを見つめるポワン。
「わ、私は別に...ただ、いつもうるさいのがいないから...」
マコリンは図星なのか、恥ずかしそうに横を向くが、
「うれしい!!マコリンもポワンに会いたかったんだね!ポワンもね!ずっとマコリンのことを考えてた!!」
ポワンは弾んだ声で話しだす。
「そ、そう!まあ、帰ってきて良かったわ!...お父様も使用人たちも、首を長くして待ってたし...」
まだ、マコリンが照れていると、
「素直じゃないなぁ~~~!うれしい時にはこうやって再会を喜ぶんだよ!」
お父様はそう口にすると、ポワンの両手を取って、上下に振り始めた。
「わ~~~~い!」
「わ~~~~い!ポワンもお父様に会えてうれしい!!」
ポワンは、その手を更に大きく振る。
「さあ!マコリンも!」
お父様に誘われ、
「...仕方ないわね!」
しぶしぶ、両手を二人の手に添えると、一緒になって動かしだすマコリン。
「わ~~~~い!」
「わ~~~~い!」
「・・・」
満面の笑みで大きな声を上げているポワンとお父様に対して、硬い表情で黙って手を振っていたマコリンだったが、
「ほら!マコリンも!」
ポワンに言われると、
「...わ~~~い...」
恥ずかしそうにしながらも、少し頬を緩めると、ちょっとだけ声を出すのだった。

「あっ!お母様!」
その時、お母様がやってきたのにマコリンが気づいた。
「「・・・」」
微妙な顔になるマコリンたち。しかし、
「あら?帰ってらしたのね!...将来、真子まこの嫁になるのなら、あまり心配をかけるものではありませんよ!」
お母様は顔を崩さずにそう言葉をかけると、そのまま通り過ぎようとする。
「お母様...それって...」
「お母様!ごめんなさい!...それと、もうマコリンに心配はかけないよ!」
驚いた顔をするマコリンと、一度、深く頭を下げるが、その後、うれしそうに笑いかけるポワン。
「...行きますよ!」
「はい!」
お母様はポワンを一目見ると、お付きのメイドとともに去っていった。

「良かったじゃないか!ママのお許しが出たぞ!」
マコリンの肩に手を置くお父様。
「はい...」
それに答えながらマコリンは、
(もしかして、ポワンを心配して見に来たとか?...まさかね!)
なんの用もなさそうなのにやってきたお母様の後ろ姿を見て、そんなことを思うのだった。

やがて、
「そうだ!学校のお友達にも会いたい!」
ポワンが、思いついたように口にしたが、
「明日から夏休みだから、しばらく会えないわ!」
マコリンは、わざと冷たい調子でそう言う。
「え~~~~~!!」
不満そうなポワンに、
「ふふふ!ウソよ!私の部屋でみんなとスマホで電話しましょうか?...氷柱つららが、『帰ってきたらパーティーをしたい』って言ってたわよ!」
笑いながら答えるマコリン。
「うん!」
途端に満面の笑みに変わったポワンと一緒に、マコリンは自室へと向かうのだった。

☆彡彡彡

「みんな、元気そうで良かった!」
細雪ささめたちとビデオ通話をした後、ポワンはうれしそうにマコリンに話しかける。
「そうね!みんな会いたがってたから、すぐに連絡できて良かったわ!」
「うん!パーティーも楽しみ!!」
二人とも笑顔だ。
しばらく、笑いながら話していた二人だったが、

「じゃ、じゃあ...久しぶりに...」
ポワンのメイド服の裾を見たマコリンの頬が染まる。
「ま、ま、待って!...ポワン、3日もお風呂に入ってないから、その後で...」
ポワンは真っ赤な顔で慌てているが、
「あら?前に私に『一週間、お風呂に入らないで』って言ったのはポワンじゃなかったかしら?」
マコリンが意地悪な顔で、昔の話をすると、
「そ、そ、それは!!...マコリンのにおいは素敵だからいいの!!」
ポワンは開き直って答える。
「ポワンのにおいも素敵よ!私、ポワンのにおいが嗅ぎたい!!汗のにおいも!お胸のにおいも!下着のにおいも!あ、あそこのにおいだって!!」
マコリンが顔を染めながらも、お願いすると、
「で、でも...ポワン、におい、キツいから...」
迷ったポワンは、そっと自分のわきのにおいを嗅いでみる。
「うっ!やっぱりダメ!!」
やはり、ポワンは許してくれそうにない。しかし、
「...『私の3日使った下着のにおいを嗅がせてあげる』って言っても?」
「えっ?!」
マコリンの提案に、ポワンの顔つきが変わった。
「な、なんで?!この3日間、下着替えてなかったの?!」
ポワンが驚いた様子で尋ねてくる。
「だ、だって、今まで下着も服もポワンに『クリーン』してもらってたし...」
マコリンはそう言うが、
「で、でも普通に洗濯すれば...」
ポワンのもっともな意見に、
「は、恥ずかしくなっちゃったの!!ポワン以外に使用済みの下着を見られるのが!!」
マコリンは真っ赤な顔で打ち明けた。
「じゃ、じゃあ、今、マコリンの下着は...」
ポワンの目がスカートの裾へと移る。
「そうよ!お風呂には入ってたから、体はそんなに汚れてないと思うけど...下着は...」
マコリンの顔が、更に赤みを増す。
「分かった!こんなチャンス、めったにないもんね!...いいよ!ポワンのにおいを嗅がせてあげる!その代わり...」
ポワンの手がマコリンのスカートの中へと伸びる。
「うん、いいよ!...ポワンも素敵なにおい、楽しませてね!」
マコリンの手もポワンのメイド服に突っ込まれていた。
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