宗狂の教え

真水

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1章 牢獄編

牢獄での再会

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「尋問官さん、僕の行き先って、」
「言っとくがお前の待機場は、あの中だぞ」

一縷の望みに賭けて、この鉄格子の向こうが僕の行き先じゃないと確認したかった。
だが、尋問官は僕の考えを見透かしているようだった。

「さあお前たち、新しい友達を連れてきたから仲良くしろよー」

そう言うと、ぐいっと背中を押され、鉄格子の中へと無理やり放り込まれる。

入った瞬間から、中にいた連中の視線が突き刺さる。
今のところ手は出されないが、見られるだけでも十分怖い。

これまで僕が見てきた人間は、例外を除けば、肉のついている場所は基本お腹だけだった。
しかも柔らかく、歩くたびに揺れるタイプの肉だ。
だが、目の前にいる連中は違う。
腕も首から下も、硬そうな肉で覆われ、ひとりひとりが異彩を放っている。
しかもそれが視界いっぱいに広がり、全員が僕を凝視している――恐怖以外の何物でもない。

「新入りのくせに挨拶もないのかい?」

まずい。
この人を刺激したら、最悪ここで命を落とすかもしれない。
何か言葉を返さなければ――。

真ん中にいたソフトモヒカンが、黒く太い腕をこちらへ近づけながら言う。

「それとも……俺たちみたいな下民とは話せない感じかな? セドリック・アーム君?」

見るからに強そうな筋肉に迫られ、頭の中が真っ白になる。
言葉はすべて吹き飛び、
代わりに歯がカチカチと情けない旋律を奏で、背中は汗で湿り、頬を冷たい雫が滑り落ちていく。

「おい」

背後から、聞き覚えのある声が響いた。

「今すぐにその御方から離れろ、下郎が」

その声の主は、僕の直属の従者のひとり。
腕っぷしなら誰にも負けない、頼もしい人物だ。

「おっと……そんな怖い顔で睨むなよ。しょんべん漏らしたらどうしてくれるんだ」

ソフトモヒカンの男は冗談めかして言い、少し距離を取った。

「大丈夫ですか、セドリック様」

鉄格子の向こうから尋問官に連れられ、ガロス・ブレンダーが立っていた。
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