宗狂の教え

真水

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1章 牢獄編

僕の答え

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「セドリック様、あいつは絶対に嘘をついております。不詳の身ながら、愚言いたします」
僕らは一度話を中断し、デリックの提案をどうするかを考えることにした。

無論、彼の言葉を丸ごと信じるほど、僕も馬鹿ではない。
しかしながら、彼がネブラ教徒である以上、それは僕にとって悪い方向には進まない話だと考える。

「僕はデリックの提案を受けるべきだと思うんだ、ガロス」
「ダメですよ、セドリック様。あのようなカスは、今までスラム街で腐るほど見てきましたが、どいつもこいつも自分の欲望に忠実なクズばかりでした。第一、あいつがネブラ教徒を騙る悪魔の可能性だってあるじゃないですか」

「お前は今まで何を見てきたんだ、ガロス。これまで浄化した村を思い出せ。助かりたければ『ネブラ様を信じる』と騙るが吉。だが悪魔に憑かれた奴らは騙れなかった」

僕は自分のこめかみをコツコツと叩きながら、彼に言い聞かせる。
「悪魔に憑かれたら、まず最初に――ここがやられるらしい」

少なくとも、あいつは頭が回る。つまり人間であることに違いはない。
そして人間であれば、ネブラ様を冒涜することの罪深さは理解しているはずだ。

……まあ、様子を見るに、そこまで強い信仰心を持っているわけではなさそうだ。だが、それでもネブラ様を信じている以上、僕の仲間も同然だ。
それに、デリックの提案は「宣教師としての活動」だ。僕の人生を賭けてまでやるべきことを頼まれて、やらない理由があるだろうか。

思えば、アーム家の次男という肩書きは、宣教活動には邪魔な貴族が多すぎた。父の活動に支障をきたすのは明らかだ。
だが、出来損ないの次男坊は捕まり、兄が主導で動く中、父には勘当されてもおかしくない。

――つまり、僕は何者にも縛られることなく、あの優秀そうな黒人の組織を後ろ盾として、自由に宣教活動ができるということだ!

これもネブラ様のお導きの結果なのかもしれない。
悪魔に憑かれた哀れな人々をネブラ様のもとへ送った僕の実績を認め、さらなる役割を与えてくださったのかもしれない。

我らの偉大なる父、ネブラ様よ。
僕は必ず、貴方様から頂いた使命を全うし、悪魔を討ち滅ぼし、世界を貴方様の加護で満たすことを誓います。
今は逆境の中にありますが、この苦難をすべて乗り越え、全世界をネブラ様に差し上げられるその時まで、どうか見守っていてください。
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