5 / 53
第一章 婚約破棄当日
5 冬の家系の魔道騎士
しおりを挟む
今思えば、昨日の王子との婚約破棄から、すべてが始まっていたのだ。
◇ ◇ ◇ ◇
「あれがザカリドスドラゴンッ!! 」
「真っ黒で、不気味だわ。」
「悪魔の化身だ!!」
「生捕りか!? あの凶暴な奴を!?」
子どものドラゴンが、檻に入れられ荷車の上に死んだように横たわっていた。檻の中には、漆黒の鱗に鋭い爪と牙。時々、力無く『ガァーーーーーーッ』と口を開けて炎を出す仕草をしているけれど、防御魔法を施されており何も出てこない。ゴツゴツとした翼は今にも動き出しそうだが、ピクッピクっと痙攣を見せるだけだ。
10人ほどの、保護に特化した騎士たちの物々しい警備の中、目の前を通り過ぎていく。最近、世間を騒がせたこのドラゴンは、子どもとはいえ口から出す炎で家々を焼き払い、ビオーチェの丘の先にある村を半壊させた張本人である。
普通の騎士なら、とてもじゃないが対処できない。仮に対処できても、鋼鉄の魔法を施した槍で突き刺し殺すのが精々だろう。だが、魔獣は殺すと ”瘴気” を大量に放出するのだ。少量なら問題なくても、ある限界点を超えると農作物を枯らし毒水を生成する。
(ある意味、魔獣より厄介なのが”” “瘴気” よね。)
けれど、隊列の先頭を白い馬に乗り、先導する”天才”魔道騎士なら話は別だ。
「英雄のお帰りだ!!」
「どこだ?」
「こっちだ!! 早く来い!! ここからなら顔が見えるっ!!」
「きゃああっ!! 格好いいっ!!!」
「シエル・・・。」
すました顔の幼馴染は、馬上で、無言で前方を見据えている。腰には、輝くばかりの1mを超えるであろう白くて長い剣。何度かシエルの剣の稽古を見た事があるが、両手で剣を握りしめ、真っ直ぐな両刃に魔力を纏わせながら闘っていた。
もともとシエルの『冬』の家系ソルシィエは、代々、剣と魔法で魔獣を倒す魔道騎士を生業としてきた。その中でも、シエルが”天才”と呼ばれる所以は、槍無しでドラゴンを攻撃することのできる強力な魔法に加え、高度な魔力の調整技術があるからこそ・・・。
彼は、ドラゴンの火の”個性”を読み取り、剣の届く距離まで接近し無力化する。その大きな図体を殺さない程度に、ほんの一瞬で魔力を正確に調整しながら攻撃できるこの国で唯一の魔道騎士。
「普段は、無神経で意地悪なのにね・・・。」
思わず言葉が漏れる。でも、この国の民にとっては何度もこの国の危機を救った若き『英雄』こそがシエルなのだ。だからシエルが凱旋する時だけはいつも、少し遠い存在に感じてしまう。
隊列が正門から城へ入るのを見届けた私は、そのままグルッと城壁を周り、小さな裏門から城へ入る。門番のテリーおじさんは、またか、と言いたげな呆れた目をしていたけれど、まさか王子の婚約者を無碍に追い返すわけにもいかず、渋々中へ入れてくれた。
向かう先は、裏庭にある虹の泉。
虹の泉からは、噴水のように空高く、美しい色の水が舞い上がっている。水が優しい音楽を奏でながら甘い香りを撒き散らしているので、遠目からでもすぐに分かる。美しく飾られた庭園を歩くのはそれだけで気分が高揚した。
遠くから聞こえてくる泉が奏でる美しいメロディーに合わせながら「フンフフッフ~ン」鼻歌を歌いながら歩いていると、
「侍女もつけずに不用心だぞ。」
急にすぐ背後から、ぶっきらぼうな声がした。
ーーーもうッ~! どうしていつも突然なのよ。私はあんたみたいに、特殊任務遂行するような騎士とは違うのよッ!
クルッと振り返ると、すぐ目の前につい先ほど凱旋した時に見た、深い藍で染めたインディゴブルーの魔導服を着たシエルがいた。乱れた紺碧の髪が額に張りつき、目元に小さな切り傷ができていてその部分が赤くなっている。そしてドラゴンとの闘いでシャツが破けていたのか、胸板の部分が露わになり、たくましい筋肉がガッツリ見えていた。
ーーー原因はこれか・・・。
シエルが凱旋していた時に、ご令嬢たちの歓声が普段の比じゃなかった。シエルの上半身裸の姿を見慣れてる私としては『これくらいで何を大袈裟な』などと思ってしまう。
あ、もしかしてこういうところも、”残念令嬢” って言われる原因に含まれてる??? つい素で、照れるどころか無表情で食い入るように見てしまったわ。あぶないっ、あぶないっ。
「驚かせないでよ。大丈夫よ、城の中は騎士さまが守ってくれるんですもの、何よりも安全でしょ?」
遠回しに『私を守ってよ』と言ってみる。
「魔獣だけが危険なわけじゃねぇンだが。これだから世間知らずは。」
苦々しい表情で、白くて長い指先で頭をガシガシと引っ掻く。
「人見知りのシエルになんか言われたくない。」
世間から引く手数多なのに、人が集まる場にほとんど行かないんだもの。そのくせ、いまだに私に対して、しょっ中ちょっかいかけてくるのは人としてどうなの?
「オレは別に人見知りじゃねぇっ!ただ、ああいう場が苦手なだけだ。」
「同じ事でしょ。なんであんたみたいなのが、こんなにモテるのかしら。」
シエルの手には、プレゼントの可愛らしいリボンが口からはみ出している大きな袋が握られている。袋はプレゼントの山でギッシリ、パンパンに膨らんでいた。
この国では、闘いから帰還した騎士たちに、想いを寄せる女性が”自分に所縁のあるモノ”を贈る習慣がある。熱烈な恋文だったり、ペンや香水などのその女性の愛用品だったり、中身はさまざまだ。
シエルの場合は、あまりにもその量が多すぎて、わざわざ城から女性たちに向けて控えるように”通達”がでたほどだ。
(それなのに、こうして人の目をかいくぐってまで贈り物をする、その恋の執念がすさまじいわ。)
「そンなにめかし込んで、どうせ今日は王子に呼ばれて来たンだろ? 」
「そうよ。似合うでしょ?」
今日のドレスは、わが家の侍女マリアが、私の銀髪に似合うと言って、美しいラベンダー色のドレスを選んでくれた。職人の手仕事でできた美しい花の刺繍と繊細なレースがついて、女性らしさを強調してくれるデザインだ。
マリアは『リーチェリア様の可憐な雰囲気に、本当によくお似合いです。』なんて褒めてくれた。でも昔からマリアは、私にだけは妙に甘やかしがすぎるものね。嬉しいけれど、半分割り引いて聞くぐらいでちょうど良さそう。
私はドレスを指先で摘んで、クルリッと一回転してみせた。
ーーーやっぱり、素敵なドレスって女の子の憧れよね。
ヒラヒラとスカートの裾が風に揺れ、上機嫌でシエルを見上げる。ん? 目元の傷が急に腫れ上がったかのように顔が赤い??? 見つめると、長いまつ毛を揺らしフイッと目を逸らしてしまう。
「・・・似合わねぇ。」
ポソリッとぶっきらぼうなシエルの声が真上から落ちた。
「は?」
「そんなピチピチのドレス。キツそうだ。」
◇ ◇ ◇ ◇
「あれがザカリドスドラゴンッ!! 」
「真っ黒で、不気味だわ。」
「悪魔の化身だ!!」
「生捕りか!? あの凶暴な奴を!?」
子どものドラゴンが、檻に入れられ荷車の上に死んだように横たわっていた。檻の中には、漆黒の鱗に鋭い爪と牙。時々、力無く『ガァーーーーーーッ』と口を開けて炎を出す仕草をしているけれど、防御魔法を施されており何も出てこない。ゴツゴツとした翼は今にも動き出しそうだが、ピクッピクっと痙攣を見せるだけだ。
10人ほどの、保護に特化した騎士たちの物々しい警備の中、目の前を通り過ぎていく。最近、世間を騒がせたこのドラゴンは、子どもとはいえ口から出す炎で家々を焼き払い、ビオーチェの丘の先にある村を半壊させた張本人である。
普通の騎士なら、とてもじゃないが対処できない。仮に対処できても、鋼鉄の魔法を施した槍で突き刺し殺すのが精々だろう。だが、魔獣は殺すと ”瘴気” を大量に放出するのだ。少量なら問題なくても、ある限界点を超えると農作物を枯らし毒水を生成する。
(ある意味、魔獣より厄介なのが”” “瘴気” よね。)
けれど、隊列の先頭を白い馬に乗り、先導する”天才”魔道騎士なら話は別だ。
「英雄のお帰りだ!!」
「どこだ?」
「こっちだ!! 早く来い!! ここからなら顔が見えるっ!!」
「きゃああっ!! 格好いいっ!!!」
「シエル・・・。」
すました顔の幼馴染は、馬上で、無言で前方を見据えている。腰には、輝くばかりの1mを超えるであろう白くて長い剣。何度かシエルの剣の稽古を見た事があるが、両手で剣を握りしめ、真っ直ぐな両刃に魔力を纏わせながら闘っていた。
もともとシエルの『冬』の家系ソルシィエは、代々、剣と魔法で魔獣を倒す魔道騎士を生業としてきた。その中でも、シエルが”天才”と呼ばれる所以は、槍無しでドラゴンを攻撃することのできる強力な魔法に加え、高度な魔力の調整技術があるからこそ・・・。
彼は、ドラゴンの火の”個性”を読み取り、剣の届く距離まで接近し無力化する。その大きな図体を殺さない程度に、ほんの一瞬で魔力を正確に調整しながら攻撃できるこの国で唯一の魔道騎士。
「普段は、無神経で意地悪なのにね・・・。」
思わず言葉が漏れる。でも、この国の民にとっては何度もこの国の危機を救った若き『英雄』こそがシエルなのだ。だからシエルが凱旋する時だけはいつも、少し遠い存在に感じてしまう。
隊列が正門から城へ入るのを見届けた私は、そのままグルッと城壁を周り、小さな裏門から城へ入る。門番のテリーおじさんは、またか、と言いたげな呆れた目をしていたけれど、まさか王子の婚約者を無碍に追い返すわけにもいかず、渋々中へ入れてくれた。
向かう先は、裏庭にある虹の泉。
虹の泉からは、噴水のように空高く、美しい色の水が舞い上がっている。水が優しい音楽を奏でながら甘い香りを撒き散らしているので、遠目からでもすぐに分かる。美しく飾られた庭園を歩くのはそれだけで気分が高揚した。
遠くから聞こえてくる泉が奏でる美しいメロディーに合わせながら「フンフフッフ~ン」鼻歌を歌いながら歩いていると、
「侍女もつけずに不用心だぞ。」
急にすぐ背後から、ぶっきらぼうな声がした。
ーーーもうッ~! どうしていつも突然なのよ。私はあんたみたいに、特殊任務遂行するような騎士とは違うのよッ!
クルッと振り返ると、すぐ目の前につい先ほど凱旋した時に見た、深い藍で染めたインディゴブルーの魔導服を着たシエルがいた。乱れた紺碧の髪が額に張りつき、目元に小さな切り傷ができていてその部分が赤くなっている。そしてドラゴンとの闘いでシャツが破けていたのか、胸板の部分が露わになり、たくましい筋肉がガッツリ見えていた。
ーーー原因はこれか・・・。
シエルが凱旋していた時に、ご令嬢たちの歓声が普段の比じゃなかった。シエルの上半身裸の姿を見慣れてる私としては『これくらいで何を大袈裟な』などと思ってしまう。
あ、もしかしてこういうところも、”残念令嬢” って言われる原因に含まれてる??? つい素で、照れるどころか無表情で食い入るように見てしまったわ。あぶないっ、あぶないっ。
「驚かせないでよ。大丈夫よ、城の中は騎士さまが守ってくれるんですもの、何よりも安全でしょ?」
遠回しに『私を守ってよ』と言ってみる。
「魔獣だけが危険なわけじゃねぇンだが。これだから世間知らずは。」
苦々しい表情で、白くて長い指先で頭をガシガシと引っ掻く。
「人見知りのシエルになんか言われたくない。」
世間から引く手数多なのに、人が集まる場にほとんど行かないんだもの。そのくせ、いまだに私に対して、しょっ中ちょっかいかけてくるのは人としてどうなの?
「オレは別に人見知りじゃねぇっ!ただ、ああいう場が苦手なだけだ。」
「同じ事でしょ。なんであんたみたいなのが、こんなにモテるのかしら。」
シエルの手には、プレゼントの可愛らしいリボンが口からはみ出している大きな袋が握られている。袋はプレゼントの山でギッシリ、パンパンに膨らんでいた。
この国では、闘いから帰還した騎士たちに、想いを寄せる女性が”自分に所縁のあるモノ”を贈る習慣がある。熱烈な恋文だったり、ペンや香水などのその女性の愛用品だったり、中身はさまざまだ。
シエルの場合は、あまりにもその量が多すぎて、わざわざ城から女性たちに向けて控えるように”通達”がでたほどだ。
(それなのに、こうして人の目をかいくぐってまで贈り物をする、その恋の執念がすさまじいわ。)
「そンなにめかし込んで、どうせ今日は王子に呼ばれて来たンだろ? 」
「そうよ。似合うでしょ?」
今日のドレスは、わが家の侍女マリアが、私の銀髪に似合うと言って、美しいラベンダー色のドレスを選んでくれた。職人の手仕事でできた美しい花の刺繍と繊細なレースがついて、女性らしさを強調してくれるデザインだ。
マリアは『リーチェリア様の可憐な雰囲気に、本当によくお似合いです。』なんて褒めてくれた。でも昔からマリアは、私にだけは妙に甘やかしがすぎるものね。嬉しいけれど、半分割り引いて聞くぐらいでちょうど良さそう。
私はドレスを指先で摘んで、クルリッと一回転してみせた。
ーーーやっぱり、素敵なドレスって女の子の憧れよね。
ヒラヒラとスカートの裾が風に揺れ、上機嫌でシエルを見上げる。ん? 目元の傷が急に腫れ上がったかのように顔が赤い??? 見つめると、長いまつ毛を揺らしフイッと目を逸らしてしまう。
「・・・似合わねぇ。」
ポソリッとぶっきらぼうなシエルの声が真上から落ちた。
「は?」
「そんなピチピチのドレス。キツそうだ。」
2
あなたにおすすめの小説
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
「君は完璧だから、放っておいても大丈夫」と笑った夫。~王宮から私が去ったあと「愛していた」と泣きついても、もう手遅れです~
水上
恋愛
「君は完璧だから、放っておいても大丈夫だ」
夫である王太子はそう笑い、泣き真似が得意な見習い令嬢ばかりを優先した。
王太子妃セシリアは、怒り狂うこともなく、静かに心を閉ざす。
「左様でございますか」
彼女は夫への期待というノイズを遮断し、離縁の準備を始めた。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
円満離婚に持ち込むはずが。~『冷酷皇帝の最愛妃』
みこと。
恋愛
「あなたと子を作るつもりはない」
皇帝シュテファンに嫁いだエリザは、初夜に夫から宣言されて首をかしげる。
(これは"愛することのない"の亜種?)
前世を思い出したばかりの彼女は、ここが小説『冷酷皇帝の最愛妃』の中だと気づき、冷静に状況を分析していた。
エリザの役どころは、公爵家が皇帝に押し付けた花嫁で、彼の恋路の邪魔をするモブ皇妃。小説のシュテファンは、最終的には運命の恋人アンネと結ばれる。
それは確かに、子どもが出来たら困るだろう。
速やかな"円満離婚"を前提にシュテファンと契約を結んだエリザだったが、とあるキッカケで彼の子を身ごもることになってしまい──?
シュテファンとの契約違反におののき、思わず逃走したエリザに「やっと見つけた」と追いすがる夫。
どうやら彼はエリザ一筋だったらしく。あれ? あなたの恋人アンネはどうしたの?
※小説家になろう様でも掲載しています
※表紙イラスト:あさぎかな先生にコラージュアートをいただきました
※毎朝7時に更新していく予定です→2月15日からはランダム更新となります。ご了承ください
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる