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犬と被害者と少女の夢(その2)
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仕事は定時に終わり、ぼくはまっすぐ家に帰った。
駐車場から部屋までの通り道に、例のゴミステーションがある。
薄暗くなりかけた夕方五時半過ぎという時間にもかからず、源吾さんが立っていてゴミ袋の整理をしていた。傍らには制服警官がふたりいる。近くの甲突派出所の巡査だ。ぼくは声を掛けた。
「何してるんですか?」
「昨日の騒ぎで生ゴミを棄て損ねた連中から、なんとかならんか、催促があってなぁ。警察に相談したら、このありさまになっしもうた」
源吾さんは、警官ふたりを顎で指した。年輩の方の警官が答えた。
「昨日の今日ですので、同じように生ゴミに混ぜて遺棄することもありえますので、一応立ち会わせてもらいました」
ステーション脇に作られた献花台の花が朝より増えている。
――日常に戻るのはもう少し先かもしれない。
ふとそう思った。ただ、風は感じない。
ぼくには届かないどこかを彷徨っているか、もしかするともう見つかったのかもしれない。とも思った。
「やあ、ご苦労様です」
誰かが声をかけてきた。あたりを探すと、堤防の上、緑地公園の柵の間から大型犬が首を出している。
「物騒な世の中になったもんですが、早いとこ捕まえてください。心配で犬の散歩もおちおち出来ないですから……。じゃ」
リードを強く引っ張ったのだろう。
ぐう、という小さなうめき声を上げて犬の首は消えた。警官はふたりとも苦笑いを浮かべている。ゴミの方は、あらかた見終わって支障がなかったのだろう。警官は、
「順次巡回していますので、何かあったら連絡下さい」
そう言い置いて、立ち去った。
「源吾さん。昨日の今日で、大丈夫だったんですか?」
「ああ、ひとりじゃなかったで」
「なるほど、そうかもしれませんね」
とぼくが納得すると、源吾さんは笑った。
「すまんが、木塚さん。明日の朝、六時半に来てくれんか。頼む」
引き受けるしかなかった。水を向けたのは、ぼくの方だった。
明日の朝になると、昼間よりも何かが出てくる可能性は高くなる。
『押領寺さんがいつも通り長話をしてくれていたら、こっちの厄介には巻き込まれなかったのに……』
ため息が出た。
その夜、夢は見なかったが、深夜三時半には目が覚めた。
寝付けぬまま、あれこれと思いが巡っていく。
昨夜(四月十日)は、いつもの夢と大筋で似ているが、内容が違うを夢を見た。
一昨夜(四月九日)は、いつもと同じ夢を見て目が覚めた。
一昨夜目が覚めた時間、午前三時前後には、死体を積んだ犯人の車がゴミステーションを通り過ぎていったはずだった。
いくつ、どこに、どの部分を棄てたのかはわからない。
切断した死体を入れたポリ袋ひとつひとつを、移動しながらゴミステーションに置いていく。
どういう事情かはわからないが、犯人は全ての遺体をこの界隈には棄てなかった。
既にどこかに棄てていたのなら、たぶんぼくにはわかっただろう。
そうも考える。
だから、遺体は、今も移動しているか、土に触れていないのだろう、と。
寝る前に、事件のことをテレビで見、ネットで検索したのも良くなかったのかもしれない。
と、おぼろに考えてもみる。
被害者は、二十歳過ぎの女性で、飲食店従業員。
要は、キャバ嬢ということだった。
日曜の朝、店を出てから消息が分からなくなっている。
彼女の知り合いの男性客も、ひとり消息が途絶えていて、事情を知っている。
つまり、犯人と目されていた。報道では、まだ名前や住所などの詳細は公表されていなかったが、それとわかるような形で映像が流されていた。
当然、ネット上では、プロフィールを含む詳細が溢れ出していた。
ぼくのような、どちらかと言えば、ネットでの埋もれた情報収集に疎《うと》い者でも、それとわかる形で知ることが出来た。
被害者は、K市内千日町、通称天文館の一画にあるキャバクラ、アンデュミオンのホステス美穂こと美津濃美穂(十九才)。
高校中退の学歴や出身校名、不鮮明だが顔写真を載せているものもあった。
市内城山町のアパートに一人暮らし。
容疑者と目される男性の出入りがあり、その男性のプロフィールも載っていた。
被害者の中学の先輩で、建設作業員(ハツリ工)。稲村直彦(二十六才)。
――職業柄、解体には慣れているかww
ここ数日、ふたりとも所在不明。間違いない。
そう結んである情報もあった。
ハツリエ《はつりえ》? ハツリコウ? がわからない。
調べてみると、家屋やコンクリート構造物を解体する作業員とあった。
『解体工?』
反射的に、昨夜見た夢を思い出した。
一城美奈子という名の少女を絞め殺した後で、丁寧に彼女の四肢を切断し、首を切り、胴体を二分する。そして、金槌でひとつひとつ叩き潰してから、床板を剥ぎ、床下を掘り、その中に埋める夢。
ぼくには、どんな道具を使って切断したのか、どうしても思い出せなかった。ただ、
『死んでしまうと、血って吹き出さないんだ』
そう感じたことが、脳裏に強く浮かび上がってきた。
それと、血糊ということば通りの粘っこさではなく、それでも水ほどではないが意外なくらいさらりとした血が手袋に滲んでくる感じと、
『そう冷たくもないのか』
予想外にあっけない思いが、汗とともに掌に浮かび上がってきた。
ぼくは、掌に浮いた汗を寝間着代わりのジャージに擦りつけようとして止めた。
汗が汗でなく、返り血のような気がしたからだった。ぼくは、掌の汗が壁や床にくっつかないように、カーテン越しの街灯の薄明かりが照らすだけの、暗い部屋の中を慎重に歩いた。やっと見つけだした雑巾で、掌を何度も拭う。汗だとわかっていても、照明を点けて血ではないと確認するゆとりはなかった。
ぼくは丁寧に手を洗った。
何度も洗った。
何度も洗いながら、
『馬鹿みたいだ』
と思った。
『まるで、たった今、ぼく自身が人を切り裂いたみたいじゃないか……』
ぼくは、意識して声を出して笑った。
かすれきった、声にならない笑い声が、奇妙な息づかいになって口から漏れ、ため息に変わった。
『いかに現実的だったとはいえ、夢に見ただけで、それを思い出しただけでこの有様だとすれば、犯人は今頃どういう感情の中にいるのだろう?』
ぼくは雑巾を握りしめたまま自問した。
『もしかすると、まるで夢の中にでもいるような、ふわふわとした実感のない世界にいるのかもしれない』
目の前で起こり、見え、聞こえ、触れ、痛みや熱を感じるにも関わらず、何本もの神経の線が、どこか切れるか捻れたように、出来事が遙か遠いところで起こっていて、伝わってくるのがひどく遅く遠く捻れて感じる。まるでもうひとりの自分がいて、自分のやっていることを他人事のように見、感じている。そんな感じなのかもしれない。
『まるで自分が自分でないような、薄ぼんやりとした闇の中……』
ぼくは首を振った。
なぜ今度に限って加害者の気持ちが溢れ出してくるのだろう。
まるで加害者のように、夢を離れてまで人を殺すことや人をバラバラにする事に思いを馳せなくてはならないのだろう。
『ぼくは何もしていない。ただ風に遭い、闇に埋もれた死体を見つけてきただけのことだ』
ぼくは、そう繰り返しながら、掌に感じる汗を、掌に染みついて取れなくなった、ありもしない血の染みを何度も拭いながら、夜が明けるのを、源吾さんとの約束の時間が来るのを身じろぎもせず待っていた。
あれは夢ではなく、ぼくは現実に少女を殺しているかも知れない。
その不安が、消えない血染みのように、掌から全身に拡がって行く気がしてくる。
ぼくは、カーテンから漏れ始めた朝の光を、掌に載せることができなかった。
駐車場から部屋までの通り道に、例のゴミステーションがある。
薄暗くなりかけた夕方五時半過ぎという時間にもかからず、源吾さんが立っていてゴミ袋の整理をしていた。傍らには制服警官がふたりいる。近くの甲突派出所の巡査だ。ぼくは声を掛けた。
「何してるんですか?」
「昨日の騒ぎで生ゴミを棄て損ねた連中から、なんとかならんか、催促があってなぁ。警察に相談したら、このありさまになっしもうた」
源吾さんは、警官ふたりを顎で指した。年輩の方の警官が答えた。
「昨日の今日ですので、同じように生ゴミに混ぜて遺棄することもありえますので、一応立ち会わせてもらいました」
ステーション脇に作られた献花台の花が朝より増えている。
――日常に戻るのはもう少し先かもしれない。
ふとそう思った。ただ、風は感じない。
ぼくには届かないどこかを彷徨っているか、もしかするともう見つかったのかもしれない。とも思った。
「やあ、ご苦労様です」
誰かが声をかけてきた。あたりを探すと、堤防の上、緑地公園の柵の間から大型犬が首を出している。
「物騒な世の中になったもんですが、早いとこ捕まえてください。心配で犬の散歩もおちおち出来ないですから……。じゃ」
リードを強く引っ張ったのだろう。
ぐう、という小さなうめき声を上げて犬の首は消えた。警官はふたりとも苦笑いを浮かべている。ゴミの方は、あらかた見終わって支障がなかったのだろう。警官は、
「順次巡回していますので、何かあったら連絡下さい」
そう言い置いて、立ち去った。
「源吾さん。昨日の今日で、大丈夫だったんですか?」
「ああ、ひとりじゃなかったで」
「なるほど、そうかもしれませんね」
とぼくが納得すると、源吾さんは笑った。
「すまんが、木塚さん。明日の朝、六時半に来てくれんか。頼む」
引き受けるしかなかった。水を向けたのは、ぼくの方だった。
明日の朝になると、昼間よりも何かが出てくる可能性は高くなる。
『押領寺さんがいつも通り長話をしてくれていたら、こっちの厄介には巻き込まれなかったのに……』
ため息が出た。
その夜、夢は見なかったが、深夜三時半には目が覚めた。
寝付けぬまま、あれこれと思いが巡っていく。
昨夜(四月十日)は、いつもの夢と大筋で似ているが、内容が違うを夢を見た。
一昨夜(四月九日)は、いつもと同じ夢を見て目が覚めた。
一昨夜目が覚めた時間、午前三時前後には、死体を積んだ犯人の車がゴミステーションを通り過ぎていったはずだった。
いくつ、どこに、どの部分を棄てたのかはわからない。
切断した死体を入れたポリ袋ひとつひとつを、移動しながらゴミステーションに置いていく。
どういう事情かはわからないが、犯人は全ての遺体をこの界隈には棄てなかった。
既にどこかに棄てていたのなら、たぶんぼくにはわかっただろう。
そうも考える。
だから、遺体は、今も移動しているか、土に触れていないのだろう、と。
寝る前に、事件のことをテレビで見、ネットで検索したのも良くなかったのかもしれない。
と、おぼろに考えてもみる。
被害者は、二十歳過ぎの女性で、飲食店従業員。
要は、キャバ嬢ということだった。
日曜の朝、店を出てから消息が分からなくなっている。
彼女の知り合いの男性客も、ひとり消息が途絶えていて、事情を知っている。
つまり、犯人と目されていた。報道では、まだ名前や住所などの詳細は公表されていなかったが、それとわかるような形で映像が流されていた。
当然、ネット上では、プロフィールを含む詳細が溢れ出していた。
ぼくのような、どちらかと言えば、ネットでの埋もれた情報収集に疎《うと》い者でも、それとわかる形で知ることが出来た。
被害者は、K市内千日町、通称天文館の一画にあるキャバクラ、アンデュミオンのホステス美穂こと美津濃美穂(十九才)。
高校中退の学歴や出身校名、不鮮明だが顔写真を載せているものもあった。
市内城山町のアパートに一人暮らし。
容疑者と目される男性の出入りがあり、その男性のプロフィールも載っていた。
被害者の中学の先輩で、建設作業員(ハツリ工)。稲村直彦(二十六才)。
――職業柄、解体には慣れているかww
ここ数日、ふたりとも所在不明。間違いない。
そう結んである情報もあった。
ハツリエ《はつりえ》? ハツリコウ? がわからない。
調べてみると、家屋やコンクリート構造物を解体する作業員とあった。
『解体工?』
反射的に、昨夜見た夢を思い出した。
一城美奈子という名の少女を絞め殺した後で、丁寧に彼女の四肢を切断し、首を切り、胴体を二分する。そして、金槌でひとつひとつ叩き潰してから、床板を剥ぎ、床下を掘り、その中に埋める夢。
ぼくには、どんな道具を使って切断したのか、どうしても思い出せなかった。ただ、
『死んでしまうと、血って吹き出さないんだ』
そう感じたことが、脳裏に強く浮かび上がってきた。
それと、血糊ということば通りの粘っこさではなく、それでも水ほどではないが意外なくらいさらりとした血が手袋に滲んでくる感じと、
『そう冷たくもないのか』
予想外にあっけない思いが、汗とともに掌に浮かび上がってきた。
ぼくは、掌に浮いた汗を寝間着代わりのジャージに擦りつけようとして止めた。
汗が汗でなく、返り血のような気がしたからだった。ぼくは、掌の汗が壁や床にくっつかないように、カーテン越しの街灯の薄明かりが照らすだけの、暗い部屋の中を慎重に歩いた。やっと見つけだした雑巾で、掌を何度も拭う。汗だとわかっていても、照明を点けて血ではないと確認するゆとりはなかった。
ぼくは丁寧に手を洗った。
何度も洗った。
何度も洗いながら、
『馬鹿みたいだ』
と思った。
『まるで、たった今、ぼく自身が人を切り裂いたみたいじゃないか……』
ぼくは、意識して声を出して笑った。
かすれきった、声にならない笑い声が、奇妙な息づかいになって口から漏れ、ため息に変わった。
『いかに現実的だったとはいえ、夢に見ただけで、それを思い出しただけでこの有様だとすれば、犯人は今頃どういう感情の中にいるのだろう?』
ぼくは雑巾を握りしめたまま自問した。
『もしかすると、まるで夢の中にでもいるような、ふわふわとした実感のない世界にいるのかもしれない』
目の前で起こり、見え、聞こえ、触れ、痛みや熱を感じるにも関わらず、何本もの神経の線が、どこか切れるか捻れたように、出来事が遙か遠いところで起こっていて、伝わってくるのがひどく遅く遠く捻れて感じる。まるでもうひとりの自分がいて、自分のやっていることを他人事のように見、感じている。そんな感じなのかもしれない。
『まるで自分が自分でないような、薄ぼんやりとした闇の中……』
ぼくは首を振った。
なぜ今度に限って加害者の気持ちが溢れ出してくるのだろう。
まるで加害者のように、夢を離れてまで人を殺すことや人をバラバラにする事に思いを馳せなくてはならないのだろう。
『ぼくは何もしていない。ただ風に遭い、闇に埋もれた死体を見つけてきただけのことだ』
ぼくは、そう繰り返しながら、掌に感じる汗を、掌に染みついて取れなくなった、ありもしない血の染みを何度も拭いながら、夜が明けるのを、源吾さんとの約束の時間が来るのを身じろぎもせず待っていた。
あれは夢ではなく、ぼくは現実に少女を殺しているかも知れない。
その不安が、消えない血染みのように、掌から全身に拡がって行く気がしてくる。
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