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学校を作ろう①

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 ……材木が足りない
麹村にも子供が増えたので学校を作ろうと思った村長、裏の台帳を見ると既に60人近い(獣人)子供がいる(主に月島新島の子)これは、識字率を上げていかなければイケないと、思ったまでは良かったが樹木の多い山とはいえ、材木に出来る木は実は少ない。輸入というか隣町の材木店から買うのも良いが、コストが掛かってしまう。

 そこで世界樹の母の能力を活かして材木を増やそうと考えた。だが、勝手にしてしまうと怒られてしまうので先ずはウンディーネに許可を取ることにした。

 「あ、ウンディーネ!植林していい?」
「植林?木なら山ほどあるじゃない?(山だけに)」
「材木用になる植林だよ」
「ああ、いんじゃない?」

 ウンディーネの許可も出た事なのでちゃちゃっと生やす。まず何処に生やすか、内田の料理屋の裏にはトマト妖精の住む裏庭があり、その向こうには月島の住む山がある。その間には草原が少しあるので、そこにしよう。

 場所は決まった。あとは生やす木だが、小学校を作るのだ、頑丈でなければならない。
魔法攻撃にも打撃攻撃にも耐えられる材木が必要だ。なので、世界樹を量産する事にした。

 横に2km縦に500mある裾野に地上20mくらいの高さで、まっすぐ伸ばす木と木の間は五mくらいでいいか、地面に手を付き「※※@@@@@※@」謎の言語の呪文を唱えれば、ニョッキニョッキと世界樹の苗木が範囲内に生え始め、早いものでは既に5mに育ちました。

 後は翅妖精と草妖精、土妖精にお任せです
植林て簡単だよねー魔法なら。って事でその日はそのまま、帰りました。

 そしてうっかり忘れて一週間後……
ベロくん(オーベロン精霊王)が、青い顔して俺の部屋を訪ねました
「我が君!我が君大変です!我が君!起きてください!」
 ドンドンと扉を叩くベロくん
ハイハイハーイと出て行くと、本当に青い顔してる
「どしたの?大丈夫?出会った頃みたいな顔してるよ?」
「内田殿の裏から世界樹が大量に!生えました!
高さが地上50mほどあり、人の目にも見えそうです!「あ」」

 「……あ……とは!?」
「植林したの忘れてた」
「……世界樹を……植林……世界樹を……植林……世界樹を……ブツブツ」

 久し振りに魂の抜けたベロくん見たなぁ……
と、その横を通り抜けて植林の地まで行くと、ウンディーネも膝を付いてブツブツ言ってた

 「私が悪いの……変な許可出した私が悪いの……私が……

 初めて見たなぁ、ウンディーネがベロくん化してる姿はははははと笑いながら通り過ぎ

 シルフは翅妖精使って距離やら高さやらを図っていた

 「シル、どんな感じ?」
「あ、魔王様順調です、順調に地球の栄養成分を吸収しております!ホホホホホ」

 うん。シルフも少し壊れてたらしい

 ドライアドは、木に戻ろうと土に足を埋めて光合成しようと頑張ってた。

 なので、ノームに頼んで地の精霊のドワーフ達を呼んでもらい、斧を持たせてすべて切り倒した。

 何でも世界樹の根っ子も有効利用出来るとかですべて掘り起こし、枝も打払い全て満遍なく使う。

 世界樹の葉は滋養強壮に使うとかで、全て纏められノームが回収ウンディーネの泉へ保管。世界樹のはで濾した水は世界樹の雫として高く売れるのであちらの国へ値段を壊さないように流すらしい。世界樹の枝はウッドチップにして、厩の寝藁扱いにする。量が量なので、燻製に使うのもありだな!燃えるかどうかは微妙だけど、燃えなかったら何か考えよう。

 目的の材木はかなり太かったが加工できるとドワーフたちが行っていたので任すことにした。

 その後、そこの裾野に小学校と運動場を挟んだ向かい側に中学校が完成。+材質が世界樹なので、非常時に村の人が避難できる体育館も設置して、来年春から運用する事になった。

 あとは先生かー……

 
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