消滅集落見付けて住んでたら異世界に行けた件

学校を作ろう⑦

　誤解だよ！っで、始まる言い訳を何度聞いた事だろう……あく迄も教師を決める為の選定方法だったのだと言い張る村長。何処の世界に防御力を確かめる教師の選び方があるというのか……
　回避の仕方の良し悪しは確かにあるが、そこじゃない……そもそも、何を教える気だったのか謎である。海賊だったらカイザーだけで良いはずだ、何故其処に海軍を入れるんだ？それは又別の何かだろう？海賊と海軍で甲乙付け難い？いやいや、そもそも異なる物だろう？

　「さっきからお前は何言ってんだ？甲乙も何も無いだろうが？海賊と海軍だぞ？」
「海に浮かんてるなら似たようなもんだろ？」
「全く違うは！本人達に聞いてみろ！怒り出すぞ！」

　海に浮かぶだけで分けてたら漁師も一緒になっちまうじゃねーかよ……そもそもだ

「何の授業をする為の教師の選定なんだよ？」
「え？泳ぎ？」
「……泳ぎてお前……なんでそっから海賊を教師にとか、海軍をとかになるわけ？」
「え？だってさ……」

　と、溢した後村長は海賊船のマストの上に立ち、大きく息を吸い込んだと思ったら叫びだした

「「泳ぎに自信ある人!!」」

　ほらっとばかりにこちらを振り返りドヤ顔……
その後ろでは海軍、海賊が入り混じって1箇所に並び、シルフと獣人娘看護団なる者達の手で治療を受けていた

　その全員が手を上げていた。
手が塞がってる者は足を上げ、両手両足が塞がってる者は腰を上げてアピールしていた。
（腰はやめなさい！卑猥だから！）

　「みんな教師に成りたいって言ってきたの？」
と、首を傾げながら聞いてきたシノ様
「え？」
「だから、皆がうちで働きたいと言って来たの？」
「ああ、違うよ？最後に立ってた奴を拉ち『ゴンッ！』……」バタリ

　言い切る前にシノ様の鉄拳ツッコミで本日何回目かの気絶により、教師の決め方は内田だけに任せる事になった。最終面接はウンディーネに丸投げだ。頑張れ！ウンディーネ！負けるな！ウンディーネ！
【ウンディーネの能力の中に善悪感知システムみたいな物がある為、悪意ある者は勝手に排除されるので、最終処分場扱い】

　夢の中に旅立った村長の頭を鷲掴みにしたシノ様は後はお願いしますと内田に頭を下げたあと、看護団を引き連れてウンディーネと一緒に麹村へとテレポって行った。

　あとに残されたは内田と骨妖精のキャプテンスケさん、包帯を巻かれてぐるぐるのカイザーとクルー海軍大将とクルーである。

　この四人の話し合いで、海賊の海の総支配者はシノに決まった。魔王を一撃で屠った（生きてます）力は凄いと絶賛だったため、本人の許可無しで勝手に決まった。

　そして、水泳教師はカイザーも大将も両方成りたがった為、二人とも連れて行くことになった。

　そして、当座のこの海の責任者に骨妖精のスケさんと、パイレーツスケルトンが成りその補佐にカイザーのクルー達、海上警察はそのまま海軍で行う事になった。

　村長居ないと話が平和的にサクサク進むなぁ……
と、皆で笑い合いながらそんな事を話しては和解の酒宴に興じた

　次の日にはカイザーと大将引き連れて麹村へと戻ったら、学校とうちの店が、海岸線の横に立ってた。あ、いや……海岸みたいに成った山の湖が家の横に出来ていて、カイザーの海賊船と海軍大将の海軍船とそのクルーが狐につままれた様な顔で艦橋に立ってた。

　船と船の間にウンディーネと船長が飛んでてて何やら話をしていたが、公民館の上からでは何も聞こえなかった。

　取り敢えずそこの魔王は封印した方が良いと今度の定期集会で進言しようと思う。

　何はともあれ、第一回異世界で教師を探す旅はこーして幕を閉じたのであった。……第一回っていうのは、第二回もあるのだろうか？その時は村長抜きで探すか、俺抜きで探して下さいね？

二度と村長と何か共に行動するとか嫌なんで……頼みますね？