異世界団地

あるちゃいる

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7話

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 息子に行くなと言われて行く奴は居ない(筈)
俺は約束は守る男なので、狩りに行くのを止めて、酒を買いに出掛けた。勿論安売りの殿堂だ

 ビールをケース買いして、焼酎は芋を中心に買っていく、麦と米はそこ迄好きじゃないけど人の好みは千差万別って事で2本づつ買っていく。

 ソレから日本酒は一升瓶で越乃寒梅を五本、俺の趣味で浦霞五本久保田(千)も少しと、まぁこんなもんで止めておく。

 どこの酒屋だ!とか思われそうな事を昔やったので、際限なくなる前に止めておく。

 と、コレでも結構な量で店員さんに頼んで積み込みを手伝って貰った。店員さんに御礼を言って店を出ると、次は銀行に寄って貯金を少し削る。

 ついうっかり酒を多く買ってしまったので、なるべくバレ無いようにしなくては……!
 
 そのまま、車を団地横に付けて降ろすだけ降ろす。玄関に纏めて置いたら、車は駐車場へと戻す。

 団地の道路は駐禁こそ切られないが、悪質と思われると車庫法で捕まり、罰金が泣ける程取られる。(4万~5万初犯で)

 しかも、簡易的裁判をされて物凄く面倒臭い事になる。なので、車は駐車場へ入れる癖を付けておくと良いと思う。
 閑話休題

 酒を全部店のカウンターの下に入れて、蓋を閉じて、数本だけ客から見える棚に出しておく。

 こうすれば、酒が欲しいときにソレくれる?ってなるだろう。なので、少し高めの酒を飾る。

 酒も飲めるってのを、出すならウィスキーやバーボン、テキーラなんかも置きたいが……

 そうなるとツマミがなぁってなる、生物なまものに合うウィスキーも無い事はないんだけど、限られる。そうなると、他のツマミも用意しないと……

 そこはもう諦めよう。居酒屋になってしまう。なので、趣味で呑むバカルディだけ置いとく……ファンを増やす為に。

 基本日本酒と焼酎各種で賄おうと思う。まぁ、兎肉も全面的に押し出すなら他の酒を出しても問題なくなるが、それは追々って事にした。肉ならビールでも良いしね。

 さて、酒の補充も終わったのでアラスカマスでも捌いて昼飯に……いや、どうしよう。

 狩りに行くなとは、言われたが、屋台を回るなとは言われて無い筈だ!……しかし楓くんは怒ると怖いしなぁ……。あ、そうか電話しよう。

 もう昼過ぎてるから授業はやってないだろっと、電話。プルッ! え。はや……

 「もしもし? パパ? どぉしたの? 」

と、何やら嬉しそうだ。これはいける! と、踏んだ俺は

 「屋台で昼飯食べてきても良いかな? 」

と、なるべく明るく聴いてみた。が、

 「……心配だから駄目、パパは僕が知らない人と何か食べて歩いてたら心配しないの? 」

 と、何か一気に冷たい声になったな……。てか、質問に質問で返されたが、ここは答えないと後々キツそうだ……

「うん。心配になるから俺もやめておくよ」

 そういうと、また急に嬉しそうな声に変わり
なるべく早く帰るからね! って、言って電話が切れた……。大人しくマス捌いて、焼いて食ったよ。

 しかし、流石に暇だ。昼飯食ったらする事が無くなった。うーん……

 あっそうだ!槍の素振りしよう。と、部屋じゃ出来ないし、外でやるにしても不審に思われて通報騒ぎになっても困るか……

 エア槍なら、部屋でできるな!が、イメージ沸かなかった……。薙刀ならネットで拾えるか? と、色々調べて型とかを真似してみた。

 映像もあって、意外と分かりやすかったのと、試合の映像も拾えて暫く観ていた。

 決勝の試合は全く見えなかったので参考には成らなかった。

 なんだあれ同じ人間か? もしも俺がアレを出来る様に成ったら……そう考えるとワクワクが止まらなくなって、エア薙刀を汗をビッショリ掻いても気付かないくらいやってたら、楓が帰ってきていて

 「……なにやってんの? 」と頬を染めながら言うまで気付かなかった。


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