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21話楓Side②
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一樹が言った「諦めろ」
何を「諦める」のか、分からなかった
お前は男でアイツは父だとも言った
それで何故「諦める」に繋がるのか分からなかった
親子には成れても、その先は無い。だから諦めろ
そういう事だろうか……
永遠に一緒にはなれない
そういう事だろうか……
私は息子を演じているだけなのではないだろうか
演じているなら、演じきれば文句ないだろう?
その日から息子を演じる事にした
でも、長くは続かなかった
ある日「彼」に話があると言われた
少し期待するくらいは許されるだろうか
「彼」は無言で部屋に連れてきた
期待が溢れて頬が染まるのを感じた
だが違った。そこにはカウンターがあった
見慣れたカウンターがあった
「彼」は言った。ここで店を開くとそう言った。
押し入れに、誰が来るのかと思ったが
中は店舗になっていて、外(?)には人が歩いてた
振り返って店舗を見回した
ホコリが溜まっていたが、ここは正しく店だった
「異世界」それが押し入れにあった
私は週末だけの女をヤメて、毎日女になっていた
女装が趣味だという認識なのか、認めてくれた
私にしてみれば、男装が趣味みたいなものだった
男の振りして学校に通ってた
家に帰れば、もとに戻す。そんな感覚
「異世界」には、必ず正しい服を着て出掛けた
誰も私を男とは認識していない様だった
それが嬉しくて、悲しかった
団地の部屋に帰れば男になってしまう
それがとても悔しかった
魔法を覚えた、インベントリ
猫は私を見て女と言った
姿を見て言ったわけじゃないと
何となく分かった
一樹が暴走し始めた時
「このオカマ野郎!! 」と言われた
容赦なくボコボコに出来た
それを言うなら「おなべだろ? 」
そう言ってボコボコにした
一樹は分かってて言ったのだ
正しくコイツは喧嘩を売ったのだから
ボコボコにしてやった
それから数日後、色々あって部屋に篭もると一樹は言った
何かを研究したいと言って一週間消えていた
その間私は「彼」と二人だけの日々を満喫した
そんな日の夜に突然帰ってきた一樹は完成したと言って、一つの小瓶を私にくれた
これで障害は一つになったと笑った
その薬が完成するまで70年掛かったよと笑った
初めて心の底から兄に感謝して抱きしめていた
もう暫らく籠もるからといって兄は消えた
その場で私は貰った薬を飲み切った
体が熱くて痛くて死ぬかと思った
毒かと一瞬思ったくらい苦しかったが
私はその日から正真正銘の女になった
余りにも嬉しくて「彼」の前で失態をおかした
目の前で全裸になって全てを見せていた
部屋に返ってから悶絶してたのは内緒だ
旅に出る前日の夜、猫が来た
彼は居ないと言ったが、祝い酒を呑みたいというので酌をした
「ニャ? 身体も女に成れたのニャ? 良かったニャ」そう言って笑った
魂とのズレが正しく重なったと喜んでくれた
「最後に残るズレを残して旅に出るのは少々キツイが何とかなるだろ。」そう言って呑み続けた
猫さん語尾の【ニャ】忘れてますよ?
何を「諦める」のか、分からなかった
お前は男でアイツは父だとも言った
それで何故「諦める」に繋がるのか分からなかった
親子には成れても、その先は無い。だから諦めろ
そういう事だろうか……
永遠に一緒にはなれない
そういう事だろうか……
私は息子を演じているだけなのではないだろうか
演じているなら、演じきれば文句ないだろう?
その日から息子を演じる事にした
でも、長くは続かなかった
ある日「彼」に話があると言われた
少し期待するくらいは許されるだろうか
「彼」は無言で部屋に連れてきた
期待が溢れて頬が染まるのを感じた
だが違った。そこにはカウンターがあった
見慣れたカウンターがあった
「彼」は言った。ここで店を開くとそう言った。
押し入れに、誰が来るのかと思ったが
中は店舗になっていて、外(?)には人が歩いてた
振り返って店舗を見回した
ホコリが溜まっていたが、ここは正しく店だった
「異世界」それが押し入れにあった
私は週末だけの女をヤメて、毎日女になっていた
女装が趣味だという認識なのか、認めてくれた
私にしてみれば、男装が趣味みたいなものだった
男の振りして学校に通ってた
家に帰れば、もとに戻す。そんな感覚
「異世界」には、必ず正しい服を着て出掛けた
誰も私を男とは認識していない様だった
それが嬉しくて、悲しかった
団地の部屋に帰れば男になってしまう
それがとても悔しかった
魔法を覚えた、インベントリ
猫は私を見て女と言った
姿を見て言ったわけじゃないと
何となく分かった
一樹が暴走し始めた時
「このオカマ野郎!! 」と言われた
容赦なくボコボコに出来た
それを言うなら「おなべだろ? 」
そう言ってボコボコにした
一樹は分かってて言ったのだ
正しくコイツは喧嘩を売ったのだから
ボコボコにしてやった
それから数日後、色々あって部屋に篭もると一樹は言った
何かを研究したいと言って一週間消えていた
その間私は「彼」と二人だけの日々を満喫した
そんな日の夜に突然帰ってきた一樹は完成したと言って、一つの小瓶を私にくれた
これで障害は一つになったと笑った
その薬が完成するまで70年掛かったよと笑った
初めて心の底から兄に感謝して抱きしめていた
もう暫らく籠もるからといって兄は消えた
その場で私は貰った薬を飲み切った
体が熱くて痛くて死ぬかと思った
毒かと一瞬思ったくらい苦しかったが
私はその日から正真正銘の女になった
余りにも嬉しくて「彼」の前で失態をおかした
目の前で全裸になって全てを見せていた
部屋に返ってから悶絶してたのは内緒だ
旅に出る前日の夜、猫が来た
彼は居ないと言ったが、祝い酒を呑みたいというので酌をした
「ニャ? 身体も女に成れたのニャ? 良かったニャ」そう言って笑った
魂とのズレが正しく重なったと喜んでくれた
「最後に残るズレを残して旅に出るのは少々キツイが何とかなるだろ。」そう言って呑み続けた
猫さん語尾の【ニャ】忘れてますよ?
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