異世界団地

あるちゃいる

文字の大きさ
44 / 56

44話

しおりを挟む
あれから3日後ようやく普通の生活が出来る様になったアーニャと朝飯なら此処でっと噂されるくらいになった俺と今は仲よく

 「おいちゃん!4人よろしく!」
「姉さん!こっち3人ね!」
「「はーい!ちょっとまってねー!」」

と、元気に営業中

 「ちょっと!ティング!ティングギルドマスター!アンタ双子と帰って来たのに何で旦那さんの居場所知らないのよ!」

 と、朝から魔法使いギルドに凸って来たのは商業ギルドのマスターで、今回の勝手に弟子取り大作戦の立役者、その名もカッティニスス・メマース(52歳♀未婚)お見合いで断られる事既に伝説と言われる程の女である。

 「だから言ったニャ?別行動だったニャ!」

「このままじゃアタシの立場が無いのよ⁉分かってんのアンタ!」

「知らないニャ。勝手に進めるから悪いニャ!」

「あの双子!そうよ!あの双子に会えば!ちょっとアンタ!案内して紹介しなさいよ!えぇ!」

「ちょ!何持ち上げてんニャ⁉降ろすニャ!」

グワシっと猫を持ち上げて走り出した商人ギルマスにほぼ無抵抗な猫。の図は巷を騒がせた、愛の逃避行として語り継がれる事になった。

どんなに猫が違うと言っても照れ隠しと取られ誰も相手にしなかった

ここらで猫に引き取って欲しいという願いも混ぜこまれていたのは内緒である

異種族なら引取ってもらえるかも!?という、淡い期待もあったからだったが、そ~言えば猫って昔結婚してたんじゃ?っていう年寄りの思い出しから早々に立ち消えた。

 双子の店に着くと扉を勝手に開けて中に入る商人ギルマスと、何故か疲弊してフラフラのデブにゃんが扉にもたれ掛かり呟きました
「む、無自覚エナジードレイン使いめ……だから婚期無くなるんニャ……クソババァ」と、言ったっきり地面に横たわり寝てしまいました。
その姿はまるで軒先に眠る猫の様で誰も心配はしませんでした。むしろ微笑ましいと写真を撮って行く人もおりました。

 店に入ったカッティニススはカウンター扉に手を掛けた瞬間弾かれ向いの壁にぶち当たりぶっ倒れました。そのまま気を失いました。

 それから24時間が過ぎた頃カッティニススは目を覚ましました、後頭部を打ち付けたのか頭をさすって周りを確認し自分がどこにいるか確かめて居ると何かに包囲されてる事が分かりました。
「誰?私がカッティニススと知っての狼藉かしら?」
「いやぁ、知ってますけどね?そちらも私の事は知りませんかね?不法侵入者さん」
帽子に手を掛けて帽子を脱ぎ

「寝住で御座います、不法侵入の現行犯で逮捕しますね?カッティニスス商人ギルドマスター」

「えっ!ちょっとまって!違うの違うのよー?ここの店主に用があるの!」
「ご店主さんは、未だに旅の空ですが?まさか把握してないとでもおっしゃるんですか?」

「そ、そーいうわけじゃないけど!」
「まぁ、話はゆっくり事務所の方で、それと貴方には異世界人法違反の嫌疑も掛けられておりますので、そちらの方もゆっくりと聞きましょうかね?おい連れて行け」

「あ、直接触れるなよ?ソイツはバンパイヤだから、エナジードレイン使うぞ?箸でもて箸で」
そう寝住がいうと、使役してるオークに言いました。オークは頷きマイ箸を出して、カッティニススを箸で摘むと連行して行きました。

 パンパンと、帽子を叩き被ると軒先の猫に呟きました

「サボるなよ腐れ猫」
「うるせぇ今回はいーだろ?」
「語尾の【ニャ】忘れてんぞ?」
「やかましいニャ!」
「じゃあまたな?腐れ猫仕事しろよ?」
そう言うと去っていきました。

「うう……一樹ぃ、幹太ぁ……酒を~……」
と、言ったあとまた寝てしまいました。
どうやら、良い手を思いついた様でした。
そのすぐ後で楓が部屋に帰ってきてカウンター越しに外を見て、軒先に猫が倒れているのを発見
すぐ様一樹を呼びに行き、お酒を掛けてやると元気になりました。

 あまりに不憫に思われたのか一升瓶を渡されて猫は帰っていきましたが、その背中を見送りながら
「デブにゃん益々ボロボロでまるで浮浪者みたいだったね、かずきゅん」
「本当にな……父さん達はまだ帰って無いみたいだから、僕等も戻ろう?楓」
そういうと、愛おしそうに肩を抱きしめ空間に消えていきました
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました

しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、 「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。 ――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。 試験会場を間違え、隣の建物で行われていた 特級厨師試験に合格してしまったのだ。 気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの “超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。 一方、学院首席で一級魔法使いとなった ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに―― 「なんで料理で一番になってるのよ!?  あの女、魔法より料理の方が強くない!?」 すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、 天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。 そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、 少しずつ距離を縮めていく。 魔法で国を守る最強魔術師。 料理で国を救う特級厨師。 ――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、 ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。 すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚! 笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。

【完結】6人目の娘として生まれました。目立たない伯爵令嬢なのに、なぜかイケメン公爵が離れない

朝日みらい
恋愛
エリーナは、伯爵家の6人目の娘として生まれましたが、幸せではありませんでした。彼女は両親からも兄姉からも無視されていました。それに才能も兄姉と比べると特に特別なところがなかったのです。そんな孤独な彼女の前に現れたのが、公爵家のヴィクトールでした。彼女のそばに支えて励ましてくれるのです。エリーナはヴィクトールに何かとほめられながら、自分の力を信じて幸せをつかむ物語です。

転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ

karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。 しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。

おばさんは、ひっそり暮らしたい

波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。 たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。 さて、生きるには働かなければならない。 「仕方がない、ご飯屋にするか」 栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。 「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」 意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。 騎士サイド追加しました。2023/05/23 番外編を不定期ですが始めました。

相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~

ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。 休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。 啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。 異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。 これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。

《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福
ファンタジー
ユーディリア・エアトルは母親からの折檻を受け、そのまま意識を失った。 そして夢をみた。 日本で暮らし、平々凡々な日々の中、友人が命を捧げるんじゃないかと思うほどハマっている漫画の推しの顔。 その顔を見て目が覚めた。 なんと自分はこのまま行けば破滅まっしぐらな友人の最推し、当て馬悪役令息であるエミリオ・エアトルの双子の妹ユーディリア・エアトルである事に気がついたのだった。 数ある作品の中から、読んでいただきありがとうございます。 幼少期、最初はツラい状況が続きます。 作者都合のゆるふわご都合設定です。 日曜日以外、1日1話更新目指してます。 エール、お気に入り登録、いいね、コメント、しおり、とても励みになります。 お楽しみ頂けたら幸いです。 *************** 2024年6月25日 お気に入り登録100人達成 ありがとうございます! 100人になるまで見捨てずに居て下さった99人の皆様にも感謝を!! 2024年9月9日  お気に入り登録200人達成 感謝感謝でございます! 200人になるまで見捨てずに居て下さった皆様にもこれからも見守っていただける物語を!! 2025年1月6日  お気に入り登録300人達成 感涙に咽び泣いております! ここまで見捨てずに読んで下さった皆様、頑張って書ききる所存でございます!これからもどうぞよろしくお願いいたします! 2025年3月17日 お気に入り登録400人達成 驚愕し若干焦っております! こんなにも多くの方に呼んでいただけるとか、本当に感謝感謝でございます。こんなにも長くなった物語でも、ここまで見捨てずに居てくださる皆様、ありがとうございます!! 2025年6月10日 お気に入り登録500人達成 ひょえぇぇ?! なんですと?!完結してからも登録してくださる方が?!ありがとうございます、ありがとうございます!! こんなに多くの方にお読み頂けて幸せでございます。 どうしよう、欲が出て来た? …ショートショートとか書いてみようかな? 2025年7月8日 お気に入り登録600人達成?! うそぉん?! 欲が…欲が…ック!……うん。減った…皆様ごめんなさい、欲は出しちゃいけないらしい… 2025年9月21日 お気に入り登録700人達成?! どうしよう、どうしよう、何をどう感謝してお返ししたら良いのだろう…

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...