異世界団地

あるちゃいる

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45話

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 狩場で朝ご飯から昼ご飯まで食べられる移動飯屋があるという噂が、届いたのは昼も少し回った頃だったろうか……その飯屋は夫婦でやってるらしく、とても可愛い奥さんがいるらしい。

 店主は中々強い武人で手合わせを申し込みされる時もあるそうだが、断られる事が多いらしい。
「飯時に巫山戯んな!」と、一喝されるそうだ。

 んんんー?と、何となく気になったデブにゃんは仕事の合間に抜け出して、噂の移動飯屋を訪ねたら……満員中で並んでる客も見える程売れっ子に成ってた幹太ご夫妻だった。

 頭に手をやる猫と言うのも可愛いなぁ、と周りからキャイキャイ騒がれ始めて、始めて気が付いた幹太。

 「あれー?久し振り!猫にゃんなにしてんの?一樹と楓は?」
「幹太、居ないよ?猫の周り……」
「なに!まさかっ!?」
と、青褪めたが猫が手を振って
「違うからニャ?違うからニャア⁉」
今にも槍を持って店置いて出掛けようとしてる幹太を止めた!
 「なに帰った!?なんで!猫ニャンの都合?」
「そんな事で帰るのか……うーんあいつらは一体なんの為に旅をしてたんだ?さっぱりわからん」
「幹太はここでニャにしてるニャ?」
「いやぁ、楽しくなって来て……一樹と楓が帰ってくるまでここに居ようとしてた」
「どーするの?幹太……帰る?」
「うーん……別に個々でも良くないか?」
「ニャに言ってるニャ!寿司屋やるんじゃニャかったのか!?志し半ばで放り投げてる父親に子供達を叱れるのか⁉」
ガガーーーーーーーーン(ピアノ)

「そ、そう……だよな……寿司屋か……」
「弟子が面倒なら大丈夫にゃ」
「どうゆう事ですの?」
「商業ギルドマスターの暴走だった事が分かってニャ?弟子達は帰らされたニャ(わしも手伝ったニャテレポ)」

「そ、そうなのか?」
「じゃあ帰るか……一ヶ月後に」
「ニャンで直ぐじゃないニャ!!」
「いやまぁ色々あんだよこっちも」

その後移動飯屋が一ヶ月後に閉店し、固定飯屋になるという話があっという間に冒険者内を駆け巡り、色々関わった人達が集まってきて、残念会+おめでとう会が盛大に狩場で行われた

その後この場所には他の飯屋が出来上がり、繁盛したそうな

一ヶ月後と数日後遂に幹太達は店のある街に帰ってきた。

 ようやく帰ってきた事に一番喜んだのは猫だった。ソレはもう物凄く喜んだ
犬の様に尻尾を振ったかと思ったら尻まで振ってたとか、泣き叫んで喜んだそうな……
「やっとやっと酒が呑めるニャ~~……」と泣いたそうな。
「あ、酒ならないよ?」という、幹太の無慈悲な言葉を聴くまでは……

その悪魔の宣告を聴いた猫ニャンはその場で3日ほど動かなかったそうだ

移動飯屋が閉店の折餞別で売った酒が半分
どさくさに紛れて買い取った人が半分
ただ酒で飲みまくった人が半分で
完全に無くなったのでした

買いに行かないと無いってだけだったのに
猫ニャンのお陰で買い付けが遅れた。って事にして、買い付け代を半分奢らせた。捨て値でばら撒いたお陰で大赤字だったので正直助かった。危うく冒険に出て稼がないと行けなかったから。

 ところで、家に帰ったら……そこに愛があった。
いや、一樹と楓が愛し合ってた。これはアーニャも驚いた。流石にぶっとび過ぎだろ双子……

 取り敢えずこれからどーするのか?話し合うことになったが、店に帰ってきたら帰ったきたで、
迎えてくれる人が沢山集まってしまいます、色々グダグダのまま、店を開く事になってしまい話し合いが全く出来なくなっていた。

 そんな時に一樹が……
「俺達異世界で生きて行くよ!放置されたあそこの村を拠点にして!楓と二人で生きて行くよ!」

と、言う告白をされた……
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