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お茶会
しおりを挟むお菓子を出した日から毎日毎日お茶会に呼ばれるようになった。
孤児だから綺麗な服がないというと、その日に寸法を測り仕立てた服が支給された。
それを着て毎日「Bourbon!ルマンド!」と唱え1本出す、そしてまた唱え1本出すっと繰り返すうちに気を失う。
そんな日々を毎日行えば嫌でも魔力は増えていった。1日に3回も唱えれば魔力が枯渇していたのが
1日に30回唱えても枯渇にならなくなった。
そして、何よりBourbonレベルが上がったのか、一度に出てくる本数が一本から五本になった。
魔力量と本数が上がれば一日が楽になると思っていたのだが、そうは問屋が降ろさなかった。
毎回出るお茶会の回数が増えているのだ、1日に1箇所だったのが1日に午前と午後で分けられて2箇所になったり、午前中に5箇所終わらせ午後から5箇所と1日に回れるだけ回されたりしている。
そしてルマンドがMAXLvになる頃には一回に付き500本出る様になった。
ルマンドがMAXになりBourbonレベルが21に成った時新しい言葉を覚えた。その名はルーベラ。こちらもまたサクサク美味しいクッキーだった。
「Bourbon!ルーベラ!」そう叫ぶと1本出てくる、ルーベラはレベルが5を少し超えた辺りからお茶会で使えるようになった。
「Bourbon!ルーベラ!ルマンド!」
と唱えるとルマンドが500本にルーベラは50本と出てルーベラの方が少ないから人気になると思われたが、依然としてルマンド人気は衰えず、常に1位を独占した
そして一年が過ぎた頃……サーチネルはお菓子屋さんを営み結構繁盛していた。
お茶会には呼ばれない様な協定が成された、不公平が生じて、領地同士の小競り合いにまで発展し戦争が始まる勢いだったからだ。
そしてサーチネルには土地と建物が授与され、王都一のお菓子屋さんとして慕われていた。
だが、王都一儲けるお菓子屋さんには成れなかった、何故なら……支店が作れなかったから。
サーチネルしか使えないスキルBourbon。どんなに魔力が上がってもBourbonLvが百になってもルマンドレベルがMAXになっても一回に唱えて出る量は五百だったから10回唱えても
ルマンド五千本
ルーベラ五千本
ホワイトロリータ五千本
バームロール五千本
4種類憶えてどれもMAXLvで1日に出る量は二万本しか出せなかった、こんな量じゃどのお茶会に出されても数本しか回されず、高級品として扱われ続け
幻のお菓子として伝説にまでなってしまった。
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