スキルがBourbonだった件

あるちゃいる

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執事

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 「んぅ……重い……暑い……」僕は物凄く柔らかい物に拘束されているのか、全く動けないでいた
しかも段々気温が上がっているのか、メチャクチャ暑い……誰かこの布団取って?ってくらい暑い


 しかも!布団が重い……これを作ったやつは何を考えているんだろう、常に筋トレでもしたいのだろうか?


 何とか首だけでもと、藻掻いていると、スルリと抜け出せた

 「ガハハハっすまんすまん!」

と船長が笑いながら謝った。なんだ……羽交い締めにされたまま朝まで寝てたのか


 僕も途中から記憶ないから自分がどーなったのか知らなかった


 「取り敢えずサーチネル、朝飯を食いに行こう!」


 船長さんに釣れられて、酒場の前の商業施設へ入っていった。酒場は夜しか食べれない所、此処は朝、昼食えるところっと教わる。


 この街は港で栄えた街なので色々な食べ物や飲み物、食品なんが集まるそうで、飲み食いが一番楽しい街なんだってさ


 だからか居付く人が留まる所知らずで人口にしたらもう把握してないらしい。役所の人間も把握してないみたいで聴いても答えられないと思うって船長さん


 船長さんは小さい頃からこの街で育ってこの街しか知らないんだって。他に行ってもがっかりするだけだったらしい


 「だからな?サーチネルも此処で住民になっちゃえよ!お前のお菓子なら直ぐ完売だよ!」
って、言われた


 この施設は上に商業ギルドが併設されてて、登録から出来るし国の財産である商人もある程度なら、守ってくれるらしい


 「隣国の王様に囲われてたんですけど大丈夫でしょうか……」と呟くように言うと


 王国より此方の帝国のが強いから大丈夫!もし心配なら皇帝紹介しようか?と言われた。幼馴染らしい


 船長は身なりからもガタイからも全く想像出来なかったが、侯爵令嬢なのだそうだ。


 元々生業が漁師で慣らしてた家で商船扱う様に成って羽振りが良くなって政治に口を出し始めたら侯爵を賜ったんだって。


 今でも港に来ればそれなりの地位にあるらしく、お嬢様が血迷って漁師に成っても誰もケチ付けずに受け入れてくれたんだって


 そんな街だからサーチネルくらい問題ないよ!っと言ってくれた


 涙が溢れそうなくらい嬉しくて、実際溢れたけど……泣いていたら抱きよせられ


 「辛かったなぁもう大丈夫だからな…」って
抱き締めてくれた


 僕は単純なのかも知れないけど……この街で暮らしたいって本気で思ったんだ


 ご飯のあと直ぐに皇帝に会いに行こう!っていうけど、流石に侯爵令嬢でも直ぐに謁見は無理だろっと思ってたんだけど、船長さんが門に近付いたら最敬礼


 船長さんが廊下を歩いたら従者や貴族や出入り業者から近衛兵まで最敬礼


 唖然と手を繋がれ歩いて行った先が、皇帝マンダー・サギラス・ド・ロヴァンスポールの私室だった


 しかもノックもなしにガチャ!っと扉開けて、「ひゃーっ」ってなってる僕なんか無視して


 「おう、サギラス居るかぁ?」と入っていった


「おいアリストレス、何度も言わせるな!ノックはしろ」と机の上の書類の山が喋りだした


 違った!書類の山に埋もれて見えなかっただけだった


 「ほら、サーチネルアレが皇帝のサギラスだ!書類と結婚した変態だよ」と紹介された


 「誰が変態だ!誰が!サーチネルといったか?その船長の言う事は信じるな?ソイツは書類仕事を私に押し付けて自由に生きてるが、皇后だ。船長にしか見えないがな」


ーーえ。


 「あ、あ朝からこの人に抱き枕にされて寝てた僕は縛り首ですか?」と思わず聞いていた


 「ん?問題ないよ?ソイツは抱き安い奴なら誰でも抱き付くからな……この前は仔牛だったか」
牧場主から苦情が来てな……と眉間を撫でる


 「っていうか!!皇后様だったんですか!?」とあわてふためく僕に


 船「む……船長と呼べ!」と肩をガシっと掴まれ
 サ「えええぇっ!?」言えるか!アホか!と驚く僕に
 皇「無茶振りすんな!」っと皇后に突っ込む皇帝
3人でギャアギャアしていた


 執務室から聴こえる轟音にビクッとする近衛兵
取り敢えず落ち着け!!と執事様に叱られた3人は
ソファーでお茶を飲んでいる



 「このお茶美味しいですね」と満足して呟き、これが合いそうと徐にお菓子をだした


 それは紅茶によく合うルマンドとルーベラだった
コトリと執事が出し置かれたお皿に「ありがとう」と御礼を言い載せていく僕を唖然とした顔で眺める皇帝


 さあどうぞと朗らかに微笑むと、その微笑みにあてられ少し顔を染めた皇后と吊られて微笑む皇帝とその後ろで口に手を当て頬を染めるメイド達


 (((何だこの生物可愛いぞ)))
と思ったとか思わなかったとか


 まぁ見た目も10歳のショタである
微笑めば天使のソレだと言われても可笑しくない
しかも、孤児とはいえ顔は整っている


 コレにやられない奴は叔父、淑女好きくらいだった


 この中で唯一年上好きのナイスミドルな執事には効かなかった


 結構な年齢なのに年上好きで年々好みの女性が減っていくと嘆いてる紳士である

 閑話休題

 「ほう、そんな事があったのか……まだ若いのに苦労してるなぁ…」と皇帝がサクサクルーベラを囓りながら言う


 「だから後ろ楯になってやろうと思ってここに連れて来た」とルマンドとルーベラを交互に食べてる器用な…いや、面妖な?皇后が皇帝を見る


 僕はメイドさん達にお菓子を配り歩いてる
微笑みながら「どうぞー」と営業は欠かせない


 執事は「甘い物はちょっと」と言うので
最近出るように成った五穀のビスケットを数枚渡しておいた


 「ふむ、良いぞ序に店も出させよう」という皇帝様


 「王国の様にするつもりは無いけど、サーチネルが了承するならお抱えにするぞ?私のだが」と皇后様


 お二人の好意に甘える事にした僕は頭を地面にくっつけるかの如く倒しお礼を言った


 そんな僕を執務室に居た全員が微笑ましく見守っていたそうだ


 年上好きの執事も珍しく微笑ましい顔をしていたそうだ。ビスケットが気に入ったのか美味しそうに口をモグモグさせながら







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