スキルがBourbonだった件

あるちゃいる

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開店準備

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 「いらっしゃいませぇ」
 「此方に甘くないお菓子があると聞いて…」
 「はい!五穀ビスケットですね、此方です!」
 「本当に甘くないのですか?」
 「噛んでれば多生素材から出る甘さは御座いますが、それは気にならないと思います!何でしたら少し食べてみますか?」


 そう言って4つに割ったビスケットの欠片を渡す


 「い、良いのかね?で、では一口…サクサク、ホオォコレは芳ばしいなぁ!モグモグうんうんこの甘さは…邪魔にならん!実に美味しい!」
 「1枚ですと銀貨一枚ですが10枚セットですと銀貨8枚に成りますよ」
 「ですが数に限りが御座いまして……おひとり様1セットまでになっております」と頭を下げる


 「限りがあるのは仕方なかろう!皇帝様の執事を唸らせたと聴けば誰もが買い求めるだろう!」


 男は銀貨8枚を手渡すと布地に綺麗に包まれた菓子を受け取り、満足そうに帰って行った


 この店には
バームロール
チョコリエール←new
チョコチップクッキー←new
ルマンド
ホワイトロリータ
ルーベラ
五穀ビスケット←new
と、7種類を主に売る事になった


 これ以上増やすなら店を移動してもっと広い店を探さなければならなかったから

 裏メニューとして
アルフォート
ラシュクーレ
シルベーヌ
が、あるが一つ金貨3枚~という高額商品だった為
店頭では出せず。完全予約制となった


(出そうと思えばサクッと出せるけど、チョコレートはまだまだ高額で取引されている食品だった為、大量に出したら周りの人が卒倒したので完全予約制になった)


 入り口の上には帝国のマークがドドーンと掲げられ
両端に皇帝様の名前と皇后様の名前(船長の本名がここで発覚)が入った看板があり、その下に小さく店名が書いてあった


 なので来る客は皆さん礼儀正しく、一人づつの来店という…ちょっと敷居が高すぎて一般庶民はおろか自分が店に近付いたら捕まった程の高さであった


 初開店の日、僕は少し寝坊をしてしまい
急いで店に行ったら叩き出された


 あれー?ここじゃ無かったっけ?と店の名前を見ると自分の名前はちゃんとある。


 店の前には何故か初めて見る貴族さんが陣取っていて誰かを待っているようだった


 なので、そこの兵士さんに誰を待ってるんだと聞いてみたら……僕だった


 が、僕が店に入ろうとすると叩きだされるという意味不明な事に成っていた


 (なんの嫌がらせ何だろうか……)


 そこで困っていると、執事さんと船長さんが開店祝いに来てくれた!


 「おう!サーチネル開店おめでとう!なんだ私ら待っててくれたのか?」
「いえ!僕がお店に入ろうとすると叩きだされるんです。でも、待っているのは僕だという……何かのトンチなのかと思って考えておりました」
っと笑った


 「あ、執事さんも有難うございます!え?五穀ビスケットですか?勿論御用意するつもりです!はい」
とにっこり微笑んだ


 そして、3人は店の前でどんなトンチがあるのか考えておりました所で皇帝がお忍びでやって参りました。


 「お?サーチネルもお前らもワシが来ることが良くわかったな?出迎え御苦労だが、店には入らないのか?てか、おめでとうサーチネル看板は気に入ったか?」


 はい!皇帝様!と言ったら小突かれて今はお忍びじゃ!と言われ「ギラス」と呼べと言われた


 「ところでなにしてんの?」
「店に入ると叩きだされて、聞いてみると僕を待ってるというので……どんなトンチなのか考えておりました」
「……おい、誰か此処を仕切ってるやつ居たか?」と
ギラス様が執事さんに聴いている
 「いえ!特別では無いと印象付けるために誰にも言ってはおりません」と答える


 (帝国看板をコレでもか!!と全面に出してる店に今更特別じゃないなんて印象使えるのだろうか)
と、思った事は黙っておいた


 「では、お前ら行くぞ」と船長さんと執事さんに僕と引き連れてお店の前へとやってきた皇帝さん


 何するのかなぁっと見ていたら
「皇帝マンダー・サギラス・ド・ロヴァンスポール
と、アリストレス・ロヴァンスポールと、執事のセパスが店主のサーチネルを連れて参った道を開けよ」とおっしゃいました


 兵士は跪き道を開きようやく店に入りましたところ
奥から


 「店主以外誰も通すなと言ったであろ!!」と声がしてちょび髭の何だろうか……取り敢えず見たこと無い人が出て来た


 「誰だお前?」と皇帝さんが聴くと
帝国の子爵だというが、怪しいらしく
(大体爵位持ちが皇帝の顔知らないとか本物だったとしても、縛り首もんだろう?)と船長が笑う


 あーまぁ、そうかもと納得してきた所で
ちょび髭は捉えられた


 すると2階から誰かが降りてきて
店主は来たのか?と下を見に来て固まった


 この男が子爵のカストル・ド・セコイナ
であった。


 目の前に居るのは誰であろう皇帝様
その後ろに執事のセパスに皇后妃様に(何だあの小僧は、まさか店主か?)


 階段途中から飛び土下座という豪快な技を披露して、今は土下座をしたまま動かない


 何を言ってもピクリともしないので、兵士に言ってそのままの形で外に出して貰った。そのまま椅子に座らせて尋問するそうだ


 通せんぼした理由も時期わかるだろうという事で、取り敢えずちょび髭である


 子爵の母方の甥の息子の母の友達の息子で
ツカエ・ルモノテという名前だそうだ子爵の執事見習いだという


 何でも侍女の友達の友達の隣人にちょび髭の知り合いが居て、そこから情報を得た子爵がちょび髭連れて囲もうとしたらしい


 「馬鹿なことしたな…」と呟いた船長と、首根っこ掴んで外に追い出した執事さんと、頭を下げる皇帝さんと船長さんにあわてふためく僕という図が暫く続いて


 1日目のお店開店行事は終わり
結局お店を披露したのは次の日になった

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