行商人

あるちゃいる

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二話

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 『おいニンゲン』

 そう語りかける綿毛兎に目を向ける。手は止まらずに薬草を採取している。
 生き字引に話しかけられても同じ事をしていた。
 慣れているともいうが、その行動が癪に触ったのか更に声を荒げてピンク色の綿毛兎が俺に話し掛けた

 『妾が話し掛けておるのじゃ!手を止めぬか!』

 「変な話し方だな、なんだい?わらわって」
 『妾は妾じゃ!それよりニンゲン!手を止めろ!』
 「うるさいなぁ、仕事の邪魔するなよ。全く王都の森にも綿毛兎が居たのは驚いたが、生き字引みたいに話し掛けて来る奴が居たのも驚きだよ」

 『なに?妾以外にも言葉が通じる奴がおったとな……?もしや、貴様カリオの村のものか?』

 カリオと言うのは村長の実家の名前で村の名前でもあった
 「だったら何?」
 『あの爺ぃまだ生きておったのか……』
 「村長の知り合いなのか?お前」
 『村長じゃないわい、ニンゲンが言った生き字引の方じゃよ。ていうか、お前呼ばわりするな戯け』
 「じゃあ、ワラワって呼ぶのか?」
 『莫迦か?妾は名前では無いぞニンゲン』
 「俺の名前はシダルだよ、シダルって呼べ。で?君の名前は?」
 『妾たちには個別の名前など無いわ、何なら妾に名前を付けよシダル』
 「うーん。じゃあ綿毛」
 『戯け!ここに居る全員同じじゃろうが!』
 「もう何だよ面倒臭いなぁ……じゃあサコラ。うちの村に咲いてる花の名前だよ、君と同じピンク色で、春と共に咲く花なんだ。すぐに散るけどとてもキレイな花なんだよ」
 『ほう……では妾はこれからサコラと呼べ』
 「うん、わかったよサコラ。で、何か用?」
 60束の薬草の束をバッグに仕舞いながらサコラに聞いた。
 『あまり薬草を取るな。お前だけの薬草ではない。我々の様な生き物の主食だったり他の生物の薬だったりするんじゃ、ニンゲンだけのものでは無いのじゃ』

 ああ、注意しに来たのか、少し置いていくか聞いたら、取ったものは仕方ないから持って行けと言われた。今後気を付ければ良いという。

 ふむ、とすると今後薬草で儲ける事は難しくなる。他に稼げる方法を探さないといけないなぁ。
 それを考える為に風の向きが変わる前に帰り支度を済ませ、森から出て行こうとしたらサコラが肩に止まった。
 「何?俺もう帰るんだけど?」
 『名前を付けたろ?連れて行け』
 「はぁ?何言ってんの?」
 『食事は野菜なら何でも食べる、日に一回しか食べない』
 「なんの説明だよ……飼わないぞ?」
 『名付けて置いて行くとか鬼畜か?』
 「いや、名前を付けろと言ったのはサコラだろ?」
 『契約成立ではないか、何の問題も無いわ』
 「何だよ契約て……」

 何を言っても離れようとしない綿毛兎の亜種の桃色綿毛兎は頑なに肩から降りようとしなかった。

 仕方なく森から出て街へと向かうと案の定門番に止められた

 「やぁ少年お帰り、うまく仕事は出来たかい?所で質問なんだがその肩に居るのは綿毛兎で間違いない?もしかしてアクセサリーなら何処に売ってるか教えてほしい。もし、生きているならギルドで登録してくれよ?」

 どうやら問題ないらしい。
 ギルドに着いて受付に事のあらましを説明すると、ギルドカードを出してくれと言われて素直に従う、従魔有りと付け加えられて返された。
 更に聞くと珍しい生き物ではあるがテイムした人は過去にも居たと教わった。特に人を襲う生き物ではないので首輪は必要ないが、従魔と分かる様に何か目印を付けてくれと頼まれた。
 因みにテイマーは居る。多くのテイマーは戦闘に役に立つ生き物をテイムしてるので、首輪が必要なんだそうだ。
 街の中を歩くときは首輪に紐を付けるのが礼儀なのだそうだ。
 テイムされてるから人は襲わないが、獣に襲われた過去のある人も街の中にはいるので、怖がらせない様にするのもテイマーの勤めなのだそうだ
 
商品の薬草を納めて銀貨三昧を受け取ると小分けに仕舞い、街にある雑貨屋へと向かった
 その雑貨屋で目印になる物を探そうと思ったのだが、何が良いのかさっぱり分からなかった。
 
 「いらっしゃいませ!何をお探しですか?」

 そう言って俺の前に店員さんが現れた

 「実は森でテイムしちゃった生き物に目印になる物をと思って探しにきました」
 「ほうほう、なる程!その生き物ってどんな物ですか?」
 『妾は物じゃないわ!戯け!』
 空になった鞄に入れて置いたサコラが喚きながら姿を表して肩に乗った

 「わぁっ!綿毛兎の亜種!?珍しいし言葉を話すのなら従魔かしら?」
 従魔というのが何の役に立つのか分かっていないため聴かれても困っていると店員さんが説明してくれた。

 従魔とは読んで字のごとく従う魔物と書く、主の言う事に従う魔物。テイムとは違うのか聞いた所、テイムは戦闘する仲間で意思の疎通は出来ず、一方的に命令するだけなのだそうだ。
 一方的とはいえ、主人の言葉の意味を正しく理解するので知識は高くなるらしい。
 喋る狼でフェンリルという聖獣も元はただのテイムされた狼で、進化するたびに寿命が伸びて行き聖獣と呼ばれる生き物になったそうだ。
 特に綿毛兎の様に成長する度脱皮する様な生き物は進化しやすくなる性質があるそうで、脱皮の度に頭も良くなり話が出来る個体にもなるそうだ。
 村にいた生き字引もまた誰かの従魔だったのか?と、思い出していたが、誰のかまでは分からなかった。
 そういえば生き字引にはリボンの様な物が付いていたっけ。と、思い出した。
 村長の家の裏の森に巣くっていた生き字引は何時も色の違う小さなリボンを付けていた。毎日違うので、誰かが取り替えている事は分かっていたが、誰が取り替えてるかまでは分からなかった。
 「そうだ、リボンにしよう」
 『リボンとはなんじゃ?』
 「リボンでしたら此方の棚にありますよ!」

 そう言って、何種類もある中から青いリボンを買った。他の色はまた後日必要だったら買う事にして、取り敢えず小さな青いリボンを綿毛兎の右耳に付けてやった。
 腕輪にしようとしたんだけど、脚がどこにあるのか分からなかったので、一番目立つ耳の付け根に縛り付けた。
 綿毛兎の姿は体長5センチ重さ20gのタンポポみたいなまぁるいふわふわの体毛に覆われていて、目が点々とあり、そこに猫みたいな髭が生えてて上唇がくっついている。で、体毛の上に兎の耳が生えてる
 とても戦闘向きではない。
 愛玩動物の類だろう。
 青いリボンを付けたサコラは自慢げにしていた
 人とすれ違うたびにポージングしているらしいが、全体的に丸いので片目をつむった変な綿毛兎と取られていた。
 ただまぁピンク色なので珍しいと欲しがる人も居たが、生きているのが分かるとそそくさと居なくなっていた。
 亜種な綿毛兎の体毛ならアクセサリーにするだけで金貨で売れる事もあるからだ。
 ただ生きてる場合は扱いに困るし、奴隷落ちした例もあって縁起が悪いと商人の間では避けられていた。脱皮したら売ってくれと先に注文を入れてくる人も居たが、俺が商人だと知ると舌打ちして去っていった。なんとも勝手な奴等だ。

 「脱皮はいつするんだ?」

 そう聞いてみたら

 『変態は黙れ戯けが!』

 っと怒られた。一応レディなのだといってもっと気を使えアホンダラとまで言われた。

 因みに戦闘は出来るのか聞いた所
 『舐めるなよ?妾は姫ぞ?』

 まったく答えになってない言葉が返ってきた。
 綿毛兎界のサコラ姫だからなんだというのか……
 反応の低い俺が癪に触ったのか冒険者ギルドの訓練施設へ行けと促された。
 従う魔物の筈なんだけど……はて、おかしいなぁ?と首を傾げながらも訓練施設へと辿り着いた

 訓練施設は結構広く、奥を見ると親指の爪くらいの大きさの人間が見えた。その人は冒険者ギルドの職員で主に新人に体術を教えてる元Cランクの冒険者だった人だ。冒険者を引退した後ここで、指導員として働き始めたらしい。

 そして、手前にある扉を開くと中にはいる
 この部屋は主に攻撃魔法を使える人が訓練をする為の部屋で防御結界が貼られている施設だった。

 すると、肩に乗ってたサコラが宙に浮いたと思ったらふわりふわりと浮き始めた。
 そんなに飛べるなら肩に止まること無いじゃんっておもったが、察したのか振り向いて
 『毎回飛んでたら疲れるじゃろ?』
 っと言ってきた
 まぁ、うん。そうかもねっと適当に返して何をするのか気になって

 「まだ?」っというと

 『催促すんな戯け』っと怒られた

 そして詠唱破棄から『ボム!』

 っと、一言言ったら結界部屋の的が吹き飛んだあと、爆風でサコラ以外の物が全て吹き飛んだ。
 つまり、俺も扉や壁と一緒に吹き飛んだ。

 「おいこの野郎!何してやがる!」

 瓦礫の中から這い出した俺と、偶々訓練場に訪れていたギルマスが同じく瓦礫の中から這い出して来て俺の胸ぐらを掴んで離してくれない。

 「俺じゃないですよ!」
 そういったが離してくれないし

 「だったら誰がやったんだ!言えこの野郎!」
と凄んでくるので

 「アイツです」

 っと、未だに浮いてるピンク色の従魔を指差してやった

 その指の先に浮いていたピンクの丸いのを確認してから誰のだ?と聞いてきたので自分のですというと殴られた。

 そのままギルドマスター室に連れて行かれる事となり、原因のピンク玉を呼び寄せようとしたらドヤ顔で肩に乗ってきたので、取り敢えずデコピンしておいた。

 「で?お前はテイマーでいーのか?」
 「いえ違います商人です」
 「商人が何で攻撃魔法使える亜種なんてテイムしてんだよ、おかしいだろ?何攻撃すんの?盗賊か?」
 「いえ、ですから先程言ったように魔法が使えるとは知らなかったんです!」
 「おい!サコラからも何か言えよ!俺だけ悪者にされるだろうが!」
 『ぶたれたのじゃ……親にもぶたれた事なかったのに……酷いのじゃ……鬼畜な主人なのじゃ』
 凄い魔法を使ったのだから褒められると思っていたサコラは、肩にのってシダルが頭をなでて来ると思っていたのにデコピンされて不貞腐れていた。

 (駄目だこの毛玉使い物になんねぇ)
 どう言い繕うか考えながらサコラは役に立たない事が判明したので、次の一手を考えていた。
 どうにか言いくるめて弁償問題にさせない様にする必要があったからだ。

 ギルマスはギルマスで商人と言い張るこの少年をどうにか冒険者中心に活動させるべくあの手この手を考えては消してまた考えては消してとなるべく話を伸ばす方向で話し掛けていた。

 「商人には過剰な戦力だろう?」
 「いいえ!そんな事はありません、私の様な駆け出しには護衛など雇う資金もなければ剣を買う余裕もないのです。そこへこの綿毛兎の魔法があれば行商にも行けることでしょう!」

 『うう……鬼畜なお兄様に従わねば成らぬとは我が人生の汚点なのじゃ……でも、今更遅いのじゃ……酷いのじゃあんまりなのじゃ断固抗議するのじゃ』

 「「のじゃのじゃうっせぇ!」」

 二人のニンゲンに同時に怒られたサコラは、泣き出した。泣きわめきながら一階に降りるとギルド職員達に抱き着いて、ギルマスと主が虐めるのじゃーっ!と、泣き付いた。
 それを聴いた女性職員達と女性冒険者達はギルマスの部屋へと押し込んでギルマスの胸ぐらを掴んで綿毛兎を虐めたのはお前か!?あぁん!?と凄み始めた

 受付嬢たちの豹変ぶりに恐れ慄いたシダルは一歩引いたところでガクガク震えていた。
 そこへ、ギルドの裏ボスとまで言われたギルマスの嫁でサブマスでもある、マダムタッソーもやって来た。

 震える少年を抱き締めて
 「うちの人に虐められたのかい?可哀想に」
 っと、抱き締められたのだが、ギルマスが
 「訓練施設の魔法室を全壊させた張本人」
 っと言った瞬間抱き締めから鯖折りに変わった。
あまりの痛さに泡を吹いて倒れた所にサコラがやって来て、俺の肩に乗って癒やしの歌を歌い始めた。
 主の危機と分かって馳せ参じた様だ。
 自分が全ての原因だとは露ほどにも思ってないサコラは必死に歌って主を癒やすのだった。

 だが、その必死な姿に心を打たれた裏ボスタッソーは鯖折りを止めて、ゆっくりと少年を横たえると
 「弁償はして貰うよ?まぁ、大工の手配を自分でするなら罰金は無しにしてやるよ。商人何だろう?その少年」
 冒険者として戦力にしたかったギルマスと、あくまでも商人として扱おうとしてる裏ボスでは、圧倒的に裏ボスの権力の方が高く、戦力は諦めざるをえなかった。

 それでも、大工の手配と聴いて少年はニンマリした。
 そんな顔の少年に大工の知り合いでも居たのか?と疑問に思った裏ボスだったが、直ればどっちでもいーや。っと思っていたので追求はしなかった。

 五男というのは本当に何でもさせられるのだ、料理はまぁ生きる為に必要な事だったので割愛するとしても、家屋の修繕などもやらされていた。
 長男に言われた事は次男に
 次男に回ってきた事は三男に
 三男に回ってきたら四男にっと下に下にと行って最後に残った五男が全て請け負うのだ。
 屋根の修理から壁の修繕から腐った柱の交換と、何でもやった。その当時はぶつくさ言いながらやっていたが、身についた技術は掛け替えの無いものになっていった。
 なので、最終的には長男の新居を全て五男の手で作れる程になっていた。
 新築祝いと結婚祝いで盛り上がった酒宴の席で家を建てたのは5男と聞いた村人は、将来は大工か棟梁かと騒ぎ始めたが父親が酔っ払った顔で

「コイツは死ぬまで農家をやるんだ!」

 っという喚きにも近い声で叫んでその場が静かになった。
 まぁ、その頃には商人になると決めていたので何を言われてもハイハイっと相手にすらしなかったので、憤りもなかった。
 因みに家を建てた時の五男の年齢は13歳。その次の年には次男が結婚して新居は五男が一人で建てた
 基本的に兄弟達は何もかも五男に任せていたので農家以外の事は何も出来なかった。
 何はともあれ培った技術は未だに健在だった為に魔法室など一つ造る事など造作もなく、建材から何から全て山から採取してきて一ヶ月も掛からず作り直してしまった。
 しかも、前の作りより頑丈に作った。その技法は釘など一本も使わないで複雑に入り組んだ溝を合わせて造る現代で言うところの宮大工に似た作り方だった。
 そしてこれもシダルのオリジナル技法だった。
 鉄など買えぬ貧乏農家で使える物と言えば頭脳しかなかった、考えに考え抜いた結界がピッタリと合わせて造る技術だった。
 後の長男次男の家はとても頑丈で、長男次男達が爺さんに成って孫が成人して子供が出来ても修理する事なく暮らせる程だった

 さらに魔法室は角に行けば行くほど魔法でコーティングもしてあるので、完成した時にサコラが頑丈さを試した時、止める間もなく

 『ボムっ!!』

と、前よりも強い魔法を使っても壁だけ吹き飛んで骨組みは残った。その結果をサブマスが確認してOKを貰った。
 当然壁の修繕も行った……二度目なのでデコピン二発で勘弁してやった。

 そして、朝からギルドにクエストを探しに来たところ、ガタイの良いドワーフで大工のガレルという男に食堂で捕まり、目の前で弟子にしてくれと土下座されてる所だった。

 「何度も言いますが俺は商人なんです!駆け出しの商人なので大工の弟子は受け付けてません!」
 「そんな嘘言われても諦めません!あの作り方はオリジナルですよね!?釘も一本も使ってないのに接合面が滑らかでオレァ鳥肌たったんだ!あんな技法オレァ知らねぃ!頼む!弟子にしてくれ!」
 「だから!大工じゃねーってんでしょうがっ!?」
 「弟子にしてくれるまでテコでも此処を動かねぃぞオレァ!」
 っと、食堂の入り口で土下座してる髭だるまに困惑するし、他の冒険者にはさっさとどかせよそいつと言われるし……このまま違う街に行こうかと考えてたら、サブマスが調理室からこっちを睨んでるしで八方塞がり状態に陥った。

 「「「俺は!!商人なんだよっ!!」」」

 そんな叫びは誰も信じなかった
 そして、数日後……
 「親方!今日は何処のお屋敷の修繕ですか!?お供しますぅ!」
 辛うじて貴族の家の修繕が冒険者ギルドのクエストで出てる事も多く、それをやる事にして何とかこのドワーフに仕事を憶えさせる目処がたった。
 貴族の家の修繕でもオリジナル技法を駆使したため、通常よりもコストが抑えられて儲けもそれなりに増えた。つなぎ目の無い(見えないだけ)修繕は評判になり、王城の施設何かも修繕していき、大工のシダルとして有名になってしまった。

 だが本人は大工のシダルと言われる度に
 「俺は商人です!」と言っては、笑われて掴みはオッケーて事で仕事お願いしますねーっと場を和ませる良い大工と言われるまでになった。

 ドワーフは仕事を覚えるのが早いと聞いていたとおり半年程で独り立ち出来る様になった。
 餞別に手作りのノミと金槌をプレゼントしたら泣き喚いてしまった。

 ドワーフいわく手作りの道具は免許皆伝の証だったそうで……認められたと思ったらしい。

 そこで、ようやく大工から手が離れると安堵してたら、新たなドワーフが数人やって来て弟子にしてくれと土下座した。

 それをみた瞬間シダルは
 「勘弁してくださァァい」と泣いたという。
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