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五話
しおりを挟む「これやるから食材たくさん買ってこい」
朝も早くから商会に裏ボスのマダムタッソーから呼び出された俺は、冒険者で溢れかえる朝のクエスト争奪戦の波の中を揉みくちゃにされながら奥の食事処まで辿り着いた。
食事処はマダムタッソーの住処なのか必ず居るのだ。
ちゃんとマスターは居るのに中で何やってんだろうな。つまみ食いか?とか、思っていると
パコンとバッグで頭を叩かれながら
「飯作ってんの私なんだよ」
っと言われた。
なんでこいつら俺の考えてる事が分かるんだろ……っと思っていたら耳横から
『だからシダルは分かりやすいのじゃ戯け』
っと、ペットからも言われる始末
「本当に分かりやすくて商人にならなくて良かったな、ぼられまくって破産するところだ」
後ろからギルマスまで現れた
「何度も言うけど、俺は商人だからな?」
「『「ハイハイ」』」
「っち!」
「舌打ちしてないでサッサと市場にそれ持って行ってきな、金は払ってくれよ?そのバッグはやるからよ」
「何だよこのバック」
『アイテムバッグなのじゃ、目を凝らして見てみろ戯け』
そう言うので鑑定は無かったがジーッと食い入るように見つめていると、何やら文字が見えて来た……
【アイテムバッグ
所有者 シダル
容量200トン
時間停止機能有り】
(おいおいおいおい!国宝級じゃねーか馬鹿かよ!)
思わず持つ手が震え出した
「おま……こんなの持たすなよ、震え止まらねーよオイ!」
「持ち主はお前さんになってるだろ?なら落としても盗まれても手元に帰ってくるよ」
そうギルマスはいうが……
「大体それ預かりもんなんだよ、要らないならカリオに返しといてくれ」
「何だよ村長のかよ……変な借り返すのに俺を使うなよぉ!」
そう言ってバッグをギルマスに押し付ける
「いーじゃねーかよ、それに一度貰った物なんだけど、これからのお前さんに必要だろう?だからありがたく使っとけ」
そして押し返される。力では敵わなかった
仕方なく肩と首に通してぶら下げると、何故か違和感なく装備できた。
持ち主が俺になってるかららしい。
買い出し宜しくと半ば押し付けられて仕方なくそのままギルドを跡にして市場へと向かった。
「何か食いたいものあるか?サコラ」
『そうねぇ、果物とか……果物とか……果物とか?』
「果物ね……OK。野菜中心な」
『なによ!なら聞くなし!』
怒って最近お気に入りになった手の形の棒を持ってペシペシと頬を叩くサコラ
【本人曰く怒ってるときは毛玉がいつも以上に赤くなるらしいが、元が桃なので分からなかった】
「ハイハイ叩くな叩くな果物も買ってやるから!」
『なら良いのじゃ♪』
「ったく」
現金なやつなのは前からだったが、最近は前以上に甘い物を欲する様になった。
『脱皮が近いのじゃ』
そう言い始めて既に半年は過ぎた。
コイツの近いっていうのは多分1年後とかなんじゃないかと疑っている。
亜種の寿命は長いと聴くし、コイツも意外とババアなのかもな
『反対側の耳毛を焼きたくなったのじゃ』
……幾つになってもサコラは可愛いく愛らしい綿毛だなぁちょっと頬擦りしたくなる。
『やめるのじゃ♡恥ずかしいではないか、やるなら部屋に帰ってからにせぇ♡』
部屋でなら良いらしい……
心が読めるサコラ姫と戯れながら歩くとようやく見えて来た朝市会場。近隣の農家や駆け出しの商人がシノギを削る戦場だ。
まぁ、俺は買い物客なので、安く買い叩けるように頑張ります。(主にサコラが)
自称ではあるが商人を騙るシダルに商才は無かった。大体商人にとって縁起の悪い綿毛兎を従魔にした時点でお察しだ。
そんなシダルが百戦錬磨の本物の商人となんて、相手が駆け出しだったとしてもボラれて終わる。
一度任せた時にあわや借金まで作らされるところまで追い込まれた事があった。
それは材木の買い付けの時だった、苗木から大量に買うと大きく育ったときに大儲け出来ますよ!という殆ど詐欺みたいのに軽く引っかかったのだった。全財産どころか皮算用した金額て買おうとまでしていた。危うく取り立てが次の日にはやって来るかもって所で止めたのがサコラで、それでも払えと凄んで来て、窮地に追い込まれた。
しかしその窮地を救ったのがサコラだった。
言葉巧みに詐欺を暴いていき、そいつ等をギルド員達と捕まえたのだ。
本当に危うかったのだが、シダルはそれでも商人になりたいらしい。
従魔より商才が無い自称商人とか……弟子達はサコラにこの話を聞かされた。それ以来商いは決してシダルにさせなかった。
勿論その話は鍛冶屋部門を作った時も、屋台部門を作った時も従業員は勿論弟子になる人にも見習いとして来る子にも満遍なく伝えたお陰で、今の商会が成り立っていた。
まさにサコラ様様だった。
商会の頭脳はサコラだった。
職人としてのアイデアとかなら右に出るもの無しと言わしめたのがシダルだった。
二人で一つと周りから見られていた。
だから街を活気付けた商会を慕う町人は仲睦まじく喧嘩する姿に目を細めるのだ。
それはさておき、買い物である。
食品を選ぶのはサコラ。
商談もサコラ。
シダルは金を払ってバッグに詰めるだけだが、量が量なので結構筋力がいる作業だった。
市場には肉も売っている。が、肉は現地調達も出来るので買わなかった。
必要なら明日にでも狩りに出て取ってくればよかった。因みに攻撃魔法は持ってないシダルは武器の扱いは村長仕込みなので上手かったし強かった。
直弟子と聞いた後手合わせを願ったサブマスをその場で身を躱すだけで押さえ込み、やりたく無いと断ったのだ。
それが既に力の差を見せ付けてるとも知らずに……
ギルマスの次に強いのがサブマスだったし、長年ギルドに居たがサブマスの手をその場から動かずにヒョイヒョイ躱したばかりか腕を軽く捻ってカウンターに押し付ける奴なんて居なかった
ピクリとも動けないサブマスはその後再び手合わせを願う事は無かった。
だが、本人は自分を弱いと思ってる節があった
教わった人物の過去など知る由もなかったし、中年太りのオッサンとしか思ってなかった。
剣術はそれなりに強かったが、村を出ると決めて許可を求めた時に模擬戦をして、一本当てたらって条件でアッサリ一本取ったくらいなのに、自己評価は低かった。
そもそもこんな田舎に住んてる村長が強いわけ無いだろ?っていう先入観も災いしてるのだが……
他の人と戦った事も無かったので、図りようも無かった。
まぁ、そんなに戦うのが好きではなかったので本人的にはどうでも良かったようだ。
◇
野菜五割果物三割残り二割はパンを買った小麦粉でも良かったのだが、野営中にパンを焼くのはどうなのじゃ?っとツッコミが入って止めた。
普通に焼けるシダルにとって首を傾げる事だったが非常識と言われるとそうなの?っと聞き返すくらい常識はなかった。
◇
一度コヤツと旅について話したいとサコラが思う程変わった旅をしていたようだ。
勿論保存食を自ら作るくらい旅の飯はわかってる風だったが、リュックに詰めた食料を聴くと
『んん?』っと、首を傾げる話が出てくるのだ
干し肉に干し野菜に干し果物。ここまでは良いのだが、その後の小麦粉で首を傾げた。
売るのかというとそうではなく、小麦粉があればほぼ何も必要ないらしい。練って茹でれば食えるし、焼けばパンにもなる。手間暇掛ければそれなりの物は作れそうだが、旅の空である。
そして、ひとり旅だ。
それと、寝る場所は木の上からぶら下がるのに、パンとかはどこで焼くのか?と、首を傾げる話ばかりだった。
「そのうちわかるよ」
そう言って笑うシダルを見ながら
『そのうちで良いのかのぉ?』
と、やはり首を傾げるサコラだった
(出掛ける前に耐性を付けて置きたかったのじゃが……)
だがそれは叶えられなかった
そして、当日の朝が来て門の前には弟子達をはじめ、多くの町人やギルド職員でごった返していた
そんなに長い旅じゃないよーとは言ったのだが
カリオ村が【そんな】といえる程近い場所に無いのをシダル以外皆知っていた。
まして、歩いて一ヶ月だったというシダルの言葉を誰も信じていなかった。
馬車で一ヶ月なら分かるんだがなぁ……
っていうのが常識的な距離感だったのだ
門の前で待ち合わせだったので、門まで歩いて向かっていると事務長のサリーと会った。
「すまんが店頼むな」
「申し訳御座いません、それは出来ません」
そう言って頭を下げられた。
サリーを見るとリュックを背負っていたし、服装を見ると旅装束だった。
「えっ!?まさか辞めるの!?」
シダルは焦った。サリーが抜けるのは正直困るからだった。
この娘はかなり優秀な事務員に育っていたからだ。給金をもっと上げればよかったのか!?どーいえば残ってくれるか思案するシダルに
「会長が乗る馬車の御者は私です」
「え」
聴いてないけど?っと思っていたら
『……あ』
って、声が耳横から聴こえてきた。
どうやらサコラが言い忘れていたらしい
「おま……報連相忘れんなよ」
『むっ……すまんのじゃ』
やけに素直なサコラに訝しんだ……
「まだ何か伝え忘れてる事あんのか?」
『むっ……すまんのじゃ』
「何を忘れたんだ?怒らないから言いなさい」
『むっ……馬をな……売った』
「はぁっ!?おまっ!馬車で行くのに馬売ってどーすんだよ!」
とんでもない事当日に言いやがったサコラに憤るシダル。
『怒らないって言ったのじゃ!』
「いやいや普通に怒るだろ!?サリーだって怒っていいんだぞ!?」
とっ振り向いたが特にというか、全く怒って居なかったし、困惑した顔でもなかった。
「……御者、するんだよな?サリーが引くのか?馬車」
『そんなわけなかろう?』
困惑する俺と困惑してないサリー
このやり取りは歩きながらやっているので、程なくして門に着いた。
そこで待っていのは一頭の蜥蜴だった
その蜥蜴は帯剣していた。
そして、馬車と一体に成っていた。
その蜥蜴をギルマスが撫でている。
サブマスは蜥蜴と話をしているようだ。
「何だこの絵図等……」
「お、来たか!コイツは蜥蜴のタップだコイツもカリオの借り物でな?会いに行かせてやってくれ」
「帯剣する蜥蜴……って、確か王家のドラゴ……」
『なんじゃ知ってるのか?』
「そらお前、絵本にも出てくるだろうが?流石の俺でも知ってるよ」
【王家の守り神で地の加護を司る地竜、先の戦の折り英雄達と戦場を駆け巡り、数多の敵を蹂躙した王国戦車。英雄タップ】
つぅーか、王家も噛んでくるとは思ってなかったわ……それなりに繋がりはあったけど、直接のやり取りは無かったはずだった。
「はぁー……」
『なんだい?出発の門出だってのにしみったれた溜息なんて吐くもんじゃないわよ!』
っと言葉を荒らげるタップ。
タップって名前から男だと普通に思うだろ?違うんだよコイツは、オネェなんだよ。
地竜でオネェな英雄タップ……そら有名になるわ。
「はいじゃあもう行きますよ?皆さん馬車に乗ってください」
御者のサリーが焦れてサッサと乗れと促した。
この娘はこの娘で担力が異常だよな……と、今更ながらに思う。
「会長?……早く乗りなさい」
「ははいっ!今すぐ乗ります!」
何でか睨まれた
『失礼な事考えてるからなのじゃ、戯けめ』
『レディに対しての教育した方がいんじゃなぁい?』蜥蜴
「なら、これからたっぷり時間掛けて教えていくかねぇ?」マダム
「私も手伝います」サリー
(あれぇー?なんか怖い事言い始めたなぁ……)
と、出発前から胃が痛くなってるとギルマスがソッと耳打ちした
「旅の無事を祈る。主に同乗者からの鉄槌には気を付けろよ?……ガチで」ポソ。
(洒落になってねえぇぇーーっ!?)
俺の心の叫びは誰も聞いてくれなかった
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