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四話
しおりを挟む二番弟子に任せていた商会に新たな部門が出来た
鍛冶部門だ。
商会の筈だから鍛冶屋経営っておかしいと思っていたんだが、武器をひと振り作るにしても、鉄を造る鉄鉱石、火を焚く薪、他に金槌に鉄を掴むやっとこ等取引される物は多かった、それを仕入れたり運んだりするのも商いの内で俺以外の商人が代行しているらしい事を事務員に説明された。
それしゃあ俺もそれをやろう!商人なんだし!っと、出掛けようとしたら事務員総出で止められて、最初の頃から事務をやってくれて今は事務長の任を担ってるサリーに会長室に連れて行かれて正座させられた。
「親方はいまやシダル商会の会長様です、そんな出入り商人みたいな真似事をされると私達が恥ずかしい思いをするんです!ドンと構えて居るのが今のあなたの仕事です!」
そう言って怒られた。
何も商人らしい事をやらずにいつの間にか商会のトップになっていた俺
やって来たことと言えば大工と鍛冶屋……
どう考えても職人……
それなのに何もしないで座ってろとか……
会長室の椅子に座って落ち込んでいると、ゴソゴソと何やら書類を持って現れた事務長のサリー
「コレをやって下さい!」
そう言って持ってきたのが詰まらない判子を押す作業と思っていたら、鍛冶仕事で変わった鉄板を作って欲しいという依頼が入ったのだが、誰も料理人の説明を理解出来ずに困っているという話を纏めた書類だった。
その書類を手に取った俺は立ち上がり、今までの不満を吐き出すかの様に行ってきますと言って駆け出した。
その姿を後ろから眺めていた事務長は軽くため息を吐いてから「やっと元気になってくれた」と呟いてホッとした。
『……世話をかけるのじゃ』
その様子を見ていたサコラは気を使ってくれた事務長に一言告げて、シダルの跡を追った。
馬車に座ってサコラを待っていたシダルはやっと来たサコラが自分の肩に乗るのを確認すると馬車を出す合図を送った
鼻歌を歌いながら流れる景色を眺めるシダルにサコラは
『部下に気を使ってもらって良い身分じゃの?付いてた泊はメッキだったのじゃ』
そう言って怒るとシダルの頬をペシペシと手の形の棒を綿毛の中から持って叩いた
「そんな手どっから出したの?てか、いつ作ったの?てか、どうやって持ってるの?」
手の形の棒を綿毛の中にしまったサコラは
『レディの綿毛は未知なのじゃ詮索するのは無粋というものなのじゃ』
分かれ戯けと怒られた。
「ふーん。まぁいつの間にか大きくなった商会で会長様だと言われてもさ、ただ浮かれるばかりで地に足が付いてなかった。ここらで一から始め直すのも良いと思うんだ」
と、宣うシダルに溜息を吐いて
『そんなことどうでもいーのじゃ、下のもんに気を使わすなって言ってんだよ戯け!どんなに役が付いてもお前さんの名前はシダルだろう?やりたい事を思うがままにやれば良いんのじゃ!迷ってんなヘタレ!』
「はい、ごめんなさい?」
『なんで疑問形なのじゃ!』
手の棒で思いっ切り叩かれた。
そんなこんなで運ばれた場所は屋台の並ぶ一角で、教会の子供等が囲む場所だった。
その人垣の上から覗き込むと、一人の少女が平らな鉄板に石ノミをあててガンガン叩いていた。
凹ませたいのか穴を開たいのかちょっと分からなかったので聞いてみた
「こんにちは、シダル商会から来ました~シダルです何かお困りですか?」
その声に石ノミを持ってた少女がガバッと振り向くと、その反動で周りの子供たちも一斉に俺を見た。
ちょっと怖かったのは内緒だ。
話を聴くに、この鉄板に丸く穴を作りたいってんで絵を見せてくれた。半円になる様な穴ね、ソレを10ヶ所鉄板に造りたいと……。フムフム
イメージ的には横長にした鉄板に二列で5個づつ穴がある感じね。
何となく分かったので、イメージを思い浮かべたまま馬車の後ろから鉄板に使う延べ棒と金槌にヤットコと出して、竈を作りその中に火を魔法で付けて薪を燃やした、鉄が溶けるくらい熱した跡、ヤットコで掴むと金槌でカンカン叩きながら伸ばしていった。
其処に窪みが出来る様に叩いていって丸い穴を広げていった。
直径二センチくらいの半円を5ヶ所叩いて造ったあと、ジュ~ッと魔法で出した水につけ込み冷ます。
で、出来上がったのが……ボコボコと凹んだ鉄板だった、要望通り出来たと思う。【※形のイメージは日本にもあるたこ焼きの鉄板】
(【】←内はイメージしやすい様に書いただけで、主人公は転生者ではありません)
こんな鉄板で何を焼くんだろうと思っていたが、まぁ依頼人のやる事だから気にしても意味は無い。
とっとと納品する事にしたシダルは、目の前で見ていた少女に出来たばっかりで少し温かい窪みの開いた鉄板を差し出してこれで良いか聞いた
少女は満面の笑みで頷いてお礼を言った。
依頼料金は大銅貨二枚だ。普段はこんな値段でやる仕事ではない。
孤児院の仕事は半分ボランティアなのだ。
その鉄板を持った少女は屋台の上に置くと、何やらゴニョゴニョ言い始めた。
『あれが詠唱よ』
サコラが肩から耳にコソリと寄せて教えてくれた
そういえば俺に魔法を教えてくれた教会の神父様もサコラも詠唱してなかったから、これが初めて聞く詠唱の呪文だった。
が、何を言ってるのかサッパリだった。
サコラ曰く古語なのだそうだ。
俺は神父様から魔法はイメージだよーっと教わったので、詠唱と言われてもピンとこなかった。
古語を言い終わった少女は寸胴鍋に小麦粉と水と卵をいれて水魔法の詠唱を始めた
それも見ているとグルグルと右回転したあと直ぐに反対周りになり、二周回るとまた右回転に戻り、っと繰り返しバッチャバッチャと混ぜ始めた。
跳ねて飛び出る事も無くちゃんと混ざった液体を掬って熱した穴に油を引いて焼き始めた。
ある程度焼くとその中にオーク肉を一口大に切った物を入れて全体にまた研ぎ汁を掛けた
そのまま焼いていたら、少女の手には先の尖った棒を持っていてソレで突いて丸くしながら焼いていった。
そしてスッカリコロコロに焼けた物を皿に乗せてカッツォの削り節を掛けてソースを掛けてマヨンを掛けたあと俺に渡してきた。
その不思議な丸い物はとても良い匂いがした。
食べようかと口を開けたら周りからジトーって見られてるのが分かる。
周りを気にしないようにしながらハフハフ言いなから食った。
「っ!!」
「うまいなこれ……!」
そういった瞬間孤児院の子供たちは喝采を上げた
周りで見ていた他の客達もいつの間にか集まっていて、ドンドン長蛇の列になって買い求めた
「オーク丸焼きだ!」と誰かが嬉しそうに言った。
そして、その言葉は料理名になった。
カリカリの食感から中はトロリとしていて、噛むとオークの肉汁がブワッと出て美味しかった。
そしてその屋台は繁盛する事になり、王都の各エリアで売られる事になった
もちろん売り手は孤児院の子供たちで、俺が叩いた鉄板を使っている。
そこで俺は教会のシスターと話をして、後ろ盾になる事を告げた。
孤児院から出なくてはならない子供達を成人後雇い入れて、オーク丸焼き屋の従業員として雇うと告げる、なので屋台を作る資金や鉄板を作る資金も俺が資金援助する事になった。客へ対応なども教えられるので、違う職業に進みたかったら援助もすることになった。売上金の一部をマージンとして取るが、殆どの儲けは店のオーナーに渡す事で自立も促していった。
こうしてシダル商会に新たな部門が出来た。
屋台部門だ。
今の所従業員は孤児院の子供達限定で雇っている。が、孤児院に入れないスラムの子も積極的に雇い育成する事で犯罪に手を染める子を減らす事に貢献する事になった。
◇◇
屋台部門を作った事で実家にある村の小麦も買い取ることになった。
屋台が繁盛しまくってる為に王都付近の小麦では足りなくなってしまったのだ。
近隣からも買い取りはできない為、考えた末の結論だった。
一応村長には先に手紙で伝えた所、結構な量で備蓄もあるので快く売ってくれるという返事が届いた。のだが、一度帰ってこいと言われた。
村を出て何年経ったかすら覚えていなかったが、帰ることは二度と無いとも思っていた
「年数など関係ないか……」
何となくモヤモヤする心を沈める為に久し振りに冒険者ギルドへ出掛けて、特にクエストを受けるでも無く併設されてる食事処のカウンターに座って昼間っから酒を呑んでいた。
「おうおう飛ぶ取り落とす勢いの商会長様ともなると昼間っから酒を呑めるんで御座いますなぁ。全く良い身分にお成りになってぇ」
俺の横にドサッと座って管を巻いて来たのは裏ボスのマダムタッソーだった。
そして、マスターにエールを頼み俺のツケにして呑み始めた。
「村に帰るんだって?」
「ああ、小麦を仕入れに帰るだけだよ」
「ふーん、まぁ戻って来るならいーさ。で?村ってどこにあんのよ?」
「言って無かったっけ?カリオだよ」
「カリオ?……英雄カリオか!?」
そう言うと驚いて立ち上がった、その拍子にエールが倒れて机がビタビタになった。
それを俺の魔法で消して更に机を拭いたあと、新しくエールを頼みマダムタッソーに渡してあげた。
「そんなに驚くことだったのか?」
二杯目のエールを手受け取ったマダムタッソーは一口グビリと飲み込むと、礼を言って椅子に座り直して、俺に向き直りながら聴く
「お前英雄カリオを知らなかったのか?村長だったんだろ?」
「もしかして有名人だった?」
「有名も何もこの街にも弟子が居るくらい強い武人だよ。知らねー奴なんていないんじゃないか?」
「へー。俺あの人の直弟子何だけどそこ迄強い人ならもしかして俺もそれなりに強かったのか?」
「はぁっ!?直弟子!?何それ聞いてないんだけど!?」
また立ち上がってエールを倒したマダムタッソー
また魔法でけしたあと机を拭いて新しく入れ直した。
(まさか、ただ呑みたいだけじゃなかろうか……)
そんな事を思っていたがタッソーの顔を見て思い違いと知る。その顔は本当に驚いてる顔だったからだ。
「おまえ……な、何か村を出るとき貰ったか?」
っというので、ああそう言えばと常に持ち歩いてる鞄の奥底で眠っていた紹介状を出した。
白かった封筒も今や黄色くなってクシャクシャに成っていた。色んな所に薬草のシミも付いていた。
その手紙をタッソーに渡した
「頼ってきた商会は既に無かったんだよね」
そう言ったのだが、タッソーは恐る恐る封を切って中の便箋と1枚の木札を取り出した
手紙には【この者我が直弟子にして免許皆伝を果たした者、この手紙を読む者よ。どうかその男に割札を渡して欲しい】
それだけしか書いてなかった。
商会の紹介状では無く、武術の免許皆伝の最後の仕上げに王都まで旅をさせ、割符を持って帰らせて一人前の証である武器を渡す手筈だったらしい
それを読んで頭を抱えたのはマダムタッソーだった。多分きっと存在しない商会を探して右往左往するだろうから、その内冒険者ギルドか商人ギルドへと向かうと踏んでたのだろう。てか、普通は向かうんだが……いや、確かに向かったか……冒険者ギルドに。だがコイツは直ぐに大工の棟梁になってたわ……
冒険者ギルドに登録するなら出身の村くらい確認すると思っていたのだろうが、最近は簡易的になって、何処かのギルドに入っている者はそのカードを見せるだけで登録出来る仕組みに変わっていた。
カリオが現役の頃はちゃんと調べていた時代だった。
「よし、私も行こう!行って詫びねば!」
「……何処へ?(詫び?)」
「勿論カリオ村へ」
「え、来んなよ」
断ったら殴られた。
取り敢えず商会の馬車で行くからと伝えたら、出発は一週間後の門前でっと一方的に決められた。
「連れてくとは一言も行ってな「あぁん?」お待ちしています」
「おう!」
そのままギルドを後にした、肩に止まっていたサコラは
『村へ行くのにマダム連れて行くのか?人妻とシッポリとは……シダルがねぇ……』
と、何やら不穏な事を言い始めたのでデコピンしようとしていると、すれ違いの少女に睨まれた。ものすごく怖かったのでデコピンは止めた。
(クソこの綿毛め、いつかその毛焼いてやる!)
っと、心の中で思っていたら
『妾は火の中に入っても燃えないのじゃ。残念じゃったのぅ』と言って笑った。
(時折こいつは心の中を読んでくる事があるが、分かってるのか?)
そんな事を冷や汗流しながら思うと
『シダルは分かりやすいのじゃ』
っとクククと笑った
(やっぱり分かってんじゃん!このち『ポム!』)チビと言おうとしたら耳毛を極小魔法のポムで燃やされた。
「何すんだお前わ!耳毛燃えたじゃねーか!?」
『口は災いの元なのじゃ』
「思っただけじゃねーか!?」
『あ、そうだったか?』
「おまえ!やっぱり変な術使ってんだろ!?」
『気のせいなのじゃ!』
言い争いをしながら商会へと帰るシダルとサコラの姿は街の名物に成っていた、すれ違う者達はそんな二人(?)を目を細めて眺めながら秋の訪れを待つのだった
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