纏まった金が出来たので無人島を買いました。

あるちゃいる

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10話

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 「それじゃあ報酬の話をしましょうか!」

 と、切り出して来たのは漁船で寝泊まりし始めて四日目の朝である。

 漁船を買って直ぐに島へと戻ると思っていたが、なかなか出向しない美琴に何故出ないのか聞くと、「燃料タンクの増設依頼をしてますから待ってくださいね?」と言われ、初日はそのまま漁船で眠る。

 次の日は出るだろうと美琴と朝飯を食べてる時に聞こうと口を開けば「今日はエンジン強化の依頼をするので待っててくださいね?」と言われ。
 二日目も漁船で眠る事に。

 幸いこの漁船にはシャワー室も完備されていた為身体は洗う事が出来た。
 洗濯室もあるので下着も洗う。
 服を洗うと着る服が無くなるのでそのまま着続けていたが、美琴がピンク色のアロハシャツを買って来たのでそれを着させられた。

 「おー、意外と似合いますねピンク色」
 「うるせい!何でお前のだけ青なんだよ! 俺もそっちがいい!」
 「男物がたまたまピンク色しかなかったんです! 似合うんだからいいじゃないですか!」

 と、痴話喧嘩?しながら三日目が過ぎた。

 そして、四日目の朝に報酬が如何たら言い出したのだ。

 「報酬はぎょせんじゃねーのか?」
 「コレ漁船は婚・約・指・輪です!」

 あー、その設定まだ続いてたのか……。
 「因みに設定じゃないですよ? 漁船が宝石何ですから間違ってないです」
 と、真面目な顔して言いやがる。

 「だったら報酬は何が欲しいんだよ」

 と、聴く。が、聞かなきゃ良かったと後悔することに……。

 「まぁまぁ、今に分かりますよ!」

 そう言うと明け方釣った変な色の魚を刺し身にした朝飯を食い始める。

 「毒ねーよな?」
 「ある訳ないでしょ?」

 そう言うので食ってみたら普通に美味かった。

 その日の昼過ぎに笹川宅急便がやって来て、サインしろと言うので何を持ってきたのか聞くと港に大型の箱トラックが停まっているのが見える。

 その横には天秤棒を担いだ笹川宅急便のトレードマークが描かれていて、何やらフォークリフトで荷物を降ろす様だ。
 横にはクレーン車まで待機している。

 「なんだいありゃ?」
 「舟です」
 「は?」
 「舟です」
 「舟?」
 「はい。あ、現金払いなんですけど……」
 「え? 幾ら?」
 「三百万すね」
 「え?」
 「三百万すね」
 「…………み、美琴ぉぉぉおおおおおっ⁉」

 俺はこれ以上出せないって程の大声で叫ぶと美琴を呼んだ。

 「煩いですよ? どうしたん……あ!笹川さん来たんですね! 良かったぁ! あ!きたきた!ひゃっほー!」

 と、はしゃぎながら漁船から飛び出して行きそうだったのを止める。

 「おいっ⁉ 何だこの値段⁉ 何を買いやがったあっ⁉」

 「あれ? 言ってませんでしたっけ? 報酬の話」

 「内容は聞いてねぇ筈だがっ⁉」
 「楽しみにしてくれてたんですね?」
 「してねーわっ!」
 「マンヤーのFX24-Cです」
 「知らんがな! 何だそれは⁉」
 「だから舟ですって」

 「漁船が有るだろうが⁉ 何故もう一隻⁉」
 「あ、大丈夫ですよ? 小さい奴なんで!」
 「大きさの話なんてしてねーたろーがあああああっ⁉」
 「もう! 落ち着いてください!」
 「おおおお落ち着いてられるかぁあっ⁉」

 「一先ず笹川さんにお金払ってくださいね? 下ろしてましたよね? お・か・ね!」

 そう言うとジロリと睨んできた。

 そう。確かに下ろしました。
 暇すぎて今夜も出港しなかったら沖縄のキャバクラにでも行こうと思って五百万円程。
 なんで知ってるんだろう……。

 「まだ懲りてないんですか? それともストーカーフェチ?」
 「そんなフェチあるわけねーだろ……」
 「いやぁ、隆さん変わってるから」

 取り敢えず笹川を待たすのもアレなんで、三百万をニコニコ現金払いで支払う。

 払ってから振り向くと、美琴は既に下船して居なかった。そして、始まるのがマンヤーだか何だかの積み込みである。

 この漁船は中々デカイので、普通に詰め込めた。っていうか、漁船てデカイんだな……。

 あんまり見た事無かったんで最初見た時は驚いたもんだ。まぁ、その後更に驚いたから船の大きさ等ふっ飛んだけどな。
 きれいサッパリと。

 その舟を留具で固定すると、笹川宅急便は帰っていった。



 そして……。
 俺がドン引きしながら見てる横で、撫でる様に舐める様に変な笑い声を上げながら美琴は暫く舟を愛でていた。







 「うふふふ……くふふふふ……夢にまで見たFX24-Cちゃん♡んー!ちゅっちゅっ♡」

 そのまま五日目の朝を迎えるのだった。

 (どっちが変わってんだよどっちが……)

 
 
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