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はじまり
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子どもの頃からずっと聞かされ続けていたお伽話。
「真実を紡がない唇は切っておしまい!!」
その言葉だけが耳に残っている。
正しさを嫌い、疎ましく思う人々からは「傾国の魔女」とも呼ばれていた女性。
ぬばたまの黒髪を持ち、紫水晶の瞳に紅い唇は
真実の魔女から傾国の魔女と蔑視された女性の外見そのものだった。
真実の魔女の瞳は、欺く者たちの真実を見抜き
耳は、真実の言葉だけを拾い
唇は、真実だけを紡ぐ…………。
また、左手は癒しを与え右手は行き過ぎた力を奪う。
それからいつも履いていたヒールは、行きたい場所に
行かせてくれる魔法の靴。
そして魔女の身体は、何人もの殿方に愛された美貌を持ち
快楽に堕とした誘惑な魔女
それが真実の魔女の全貌だった。
そしてその魔女の名前が私と同じ
今の私の名前、「エリアス」
でどうやら私は「真実の魔女」に取り憑かれたみたいだった。
何…!?そんなチートみたいな力は羨ましい!!!
そんな事も思っていた私は殴りたい。
だって、だって………本物の
本物の真実の魔女が私に取り憑くなんて思っても見なかったじゃない!!!
遡る事、1時間前
あれは私が自室で本を読んでいた時の事だった。
「ふぅん。私ってこんな風に言われていたのねぇ」
…………え?
キョロキョロと辺りを見回しても、私だけしかいないのに
声だけが聞こえる。
「はあ?傾国の魔女??あれだけ王宮に尽くしてやったって言うのに??」
な、何?お、オバケ???
ヤダヤダヤダヤダーーーー!!!
「煩いわねぇ、静かになさいな」
ふわふわと目の前にいる私の目の前にいる女性
!?
…………!?
……………!!!
手を出してもスカッと空を切り
通り抜けようとも実態の彼女の身体には、当然ぶつかる事もなく……。
「あ、あなたが「真実の魔女」?」
「そうよ」と呆気なく目の前にいる女性はこくり。と肯定する。
ぬばたまの黒髪、紫水晶の瞳、紅い唇
豊満の身体つき
それは真実の魔女の特徴と一致していた。
ウソーーーーーー!
本当に本物の!???
「貴女ねぇ、うるさくてよ」と呆れながら私を見ている。
思わず自分のほっぺをつねるものの
痛みは、それが真実だと教えいる。
「どうして私の部屋にいるか聞いても?」
「ああ、私の後継者が貴女だから」と事もな気に言う彼女は、腕を組んでいた。
ど、ど、ど、「『どうして私?』ですか?」って感じよね」
こくこく。と何度も頷く私にため息をつく彼女は
「貴女しか私の姿が見えなかったのと
私の後継者が貴女だからとお告げがあったから」
えーーーーー!!!
「煩いわ」と耳をふさぐ仕草をする彼女。
「続き、いいかしら?」
このままでは話しが進まないので、(主に私のせい)私は頷く。
『私の力が全て集まった時、貴女が受け継ぎ、私は天へと登る』
「これが私へのお告げの内容よ」
「それってどう言う事ですか?」
「ヴァルハラに還りたいの」
ヴァルハラ、それは亡くなった人の魂が還る場所。
「私はずっと還りたくても還れなかったの」
「それって後継者が現れなかったからですか?」
「そうね」
コクリと頷く彼女は何処か憂いているように見えた。
真実の魔女が死んでから1000年以上もずっと1人で
私が現れるまで………
ぎゅっと手を握る私に「同情はいらなくてよ」と
彼女は笑う。
「じゃあ、私が早くヴァルハラに還れるよう協力します」
私が高らかに誓言した後
「いいの?」と瞳をパチクリした彼女の表情は
とても可愛らしい。
「はい!」
「そう、嬉しいわ」と花咲くように笑った。
「それにしても、エリ」
「はい?」
つい返事をしちゃった……。
同じ「エリアス」だから。
「貴女、そのクールの見た目の割には心が煩いのね」
と彼女からグサッとくる一言を言われるのだった。
「真実を紡がない唇は切っておしまい!!」
その言葉だけが耳に残っている。
正しさを嫌い、疎ましく思う人々からは「傾国の魔女」とも呼ばれていた女性。
ぬばたまの黒髪を持ち、紫水晶の瞳に紅い唇は
真実の魔女から傾国の魔女と蔑視された女性の外見そのものだった。
真実の魔女の瞳は、欺く者たちの真実を見抜き
耳は、真実の言葉だけを拾い
唇は、真実だけを紡ぐ…………。
また、左手は癒しを与え右手は行き過ぎた力を奪う。
それからいつも履いていたヒールは、行きたい場所に
行かせてくれる魔法の靴。
そして魔女の身体は、何人もの殿方に愛された美貌を持ち
快楽に堕とした誘惑な魔女
それが真実の魔女の全貌だった。
そしてその魔女の名前が私と同じ
今の私の名前、「エリアス」
でどうやら私は「真実の魔女」に取り憑かれたみたいだった。
何…!?そんなチートみたいな力は羨ましい!!!
そんな事も思っていた私は殴りたい。
だって、だって………本物の
本物の真実の魔女が私に取り憑くなんて思っても見なかったじゃない!!!
遡る事、1時間前
あれは私が自室で本を読んでいた時の事だった。
「ふぅん。私ってこんな風に言われていたのねぇ」
…………え?
キョロキョロと辺りを見回しても、私だけしかいないのに
声だけが聞こえる。
「はあ?傾国の魔女??あれだけ王宮に尽くしてやったって言うのに??」
な、何?お、オバケ???
ヤダヤダヤダヤダーーーー!!!
「煩いわねぇ、静かになさいな」
ふわふわと目の前にいる私の目の前にいる女性
!?
…………!?
……………!!!
手を出してもスカッと空を切り
通り抜けようとも実態の彼女の身体には、当然ぶつかる事もなく……。
「あ、あなたが「真実の魔女」?」
「そうよ」と呆気なく目の前にいる女性はこくり。と肯定する。
ぬばたまの黒髪、紫水晶の瞳、紅い唇
豊満の身体つき
それは真実の魔女の特徴と一致していた。
ウソーーーーーー!
本当に本物の!???
「貴女ねぇ、うるさくてよ」と呆れながら私を見ている。
思わず自分のほっぺをつねるものの
痛みは、それが真実だと教えいる。
「どうして私の部屋にいるか聞いても?」
「ああ、私の後継者が貴女だから」と事もな気に言う彼女は、腕を組んでいた。
ど、ど、ど、「『どうして私?』ですか?」って感じよね」
こくこく。と何度も頷く私にため息をつく彼女は
「貴女しか私の姿が見えなかったのと
私の後継者が貴女だからとお告げがあったから」
えーーーーー!!!
「煩いわ」と耳をふさぐ仕草をする彼女。
「続き、いいかしら?」
このままでは話しが進まないので、(主に私のせい)私は頷く。
『私の力が全て集まった時、貴女が受け継ぎ、私は天へと登る』
「これが私へのお告げの内容よ」
「それってどう言う事ですか?」
「ヴァルハラに還りたいの」
ヴァルハラ、それは亡くなった人の魂が還る場所。
「私はずっと還りたくても還れなかったの」
「それって後継者が現れなかったからですか?」
「そうね」
コクリと頷く彼女は何処か憂いているように見えた。
真実の魔女が死んでから1000年以上もずっと1人で
私が現れるまで………
ぎゅっと手を握る私に「同情はいらなくてよ」と
彼女は笑う。
「じゃあ、私が早くヴァルハラに還れるよう協力します」
私が高らかに誓言した後
「いいの?」と瞳をパチクリした彼女の表情は
とても可愛らしい。
「はい!」
「そう、嬉しいわ」と花咲くように笑った。
「それにしても、エリ」
「はい?」
つい返事をしちゃった……。
同じ「エリアス」だから。
「貴女、そのクールの見た目の割には心が煩いのね」
と彼女からグサッとくる一言を言われるのだった。
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