真実を紡がない唇は切っておしまい!!真実の魔女は悪女です??

子どもの頃からずっと聞かされていたお伽話。

「真実を紡がない唇は切っておしまい!!」
その言葉はずっと耳に残っている。

真実の魔女と呼ばれる女性は、傾国の悪女ともよばれていた。

「真実を紡がない唇は切っておしまい!!」
この言葉のフレーズは、魔女エリアスが言ったとされている。
このフレーズと共に聞かされる話しは「嘘をつく悪い子は魔女から唇を切り落とされるぞ」と小さな頃から刷り込みをされる。

その話しを、例外なく私「エリアス」にも聞かされる。
そんな話しをするたびに優しい乳母はいつも悲しそうにしていた。

私が6歳になる頃にはその乳母も年老いて仕事を続ける事が難しくなっていた。
それも私のわがままを言って辞めさせていたらしいけれど。
はあ…。

「エリアス」、魔女と同じ名前を付けられた可哀想な子ではなく
伯爵夫人と伯爵、自分の親にその名前を付けるよう唆した、悪魔の令嬢それが「エリアス」こと私。

真実の魔女、いや、傾国の悪女は「呪いをかけた」。

だから、令嬢の私に優しくすると呪われると噂され
両親が付けた名前、忌むべき名前を付けたのも
「トチ狂った」からではなく私がそうさせたのだと言う。

どうやって?

本来なら受理されない名前が受理されたのも「トチ狂った」伯爵ではなく私のせい。

だから、どうやって?

兎に角。そんな暴論が罷り通っているのが不思議でならないんだけど
不思議な事にその噂はもう国中に広がっていて、だから両親だけでなく使用人も本来令嬢につく家庭教師も冷たい態度だ。
そもそも家庭教師が来た日は一度もなく、貴族同士の婚約者も私にはいない。
幸い最低限の食事はあったけれど、私は本を持ってきて
自分で勉強するだけで精一杯で
もちろんデビュタントも私にはなく
後は放って置かれているだけで気楽な生活、とは言えなかった。
16になれば、私は「修道院か後妻」と言う言葉を聞いていたからそれでも良かった。
修道院に行ければ御の字。
例えそれが罪を犯した令嬢の入る規律の厳しい修道院であっても、それが私に残された最後のチャンス。それまでに働き場所を見つけよう。そう思っていたのに
それが
私に本物の「エリアス」様が現れる、なんて思ってもみなかったのーーーー。
ファンタジー✖️恋愛✖️ミステリー





24h.ポイント 242pt
0
小説 5,900 位 / 218,929件 ファンタジー 942 位 / 50,728件

あなたにおすすめの小説

不器量令嬢は、婚約破棄の断罪が面倒くさい

あんど もあ
ファンタジー
不器量なマルグリットは、婚約者の美しい第一王子からずっと容姿を貶められる日々。とうとう王立学園の卒業パーティーで王子に婚約破棄を宣言され、「王子から解放される! それいいかも!」となったが、続く断罪が面倒くさくて他の人に丸投げする事にする。

役立たずと追放された家護りの聖女候補、呪われた辺境伯領を丸ごと浄化したら冷徹辺境伯に執着溺愛されました

れおぽん
恋愛
私を捨てた大神殿は崩れ始めたのに、辺境では毎日「ありがとう」をもらっています。 神殿で“役立たずの雑用係”としてこき使われていた聖女候補リナは、ある日突然、呪われた辺境伯領へ追放される。 けれど、与えられた古びた離れで一夜を明かした翌朝――冷たく荒れ果てていた屋敷は、まるで別の家のように快適な空間へ変わっていた。 実はリナは、人ではなく“家や土地”を守り整える、失われた系譜《家護りの聖女》だったのだ。 彼女が館も井戸も畑も整えるたび、辺境の暮らしはよみがえり、冷徹と噂の辺境伯アシュレイはなぜか彼女を手放そうとしない。 一方、リナを追放した大神殿では奇跡が崩れ始め、彼女の力を奪っていた不正まで明らかになっていき――。 これは、居場所を持てなかった少女が、誰かの帰る家を守ることで、自分の帰る場所も手に入れる、追放ざまぁ×溺愛×領地再生ファンタジー。

「お前を愛する事はない」を信じたので

あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することは無い。お前も私を愛するな。私からの愛を求めるな」 お互いの利益のために三年間の契約結婚をしたアヴェリンとロデリック。楽しく三年を過ごしたアヴェリンは屋敷を出ていこうとするのだが……。

どうぞお好きになさってください

みおな
恋愛
学園に入学して一ヶ月。 婚約者の第一王子殿下は言った。 「学園にいる間くらい自由にさせてくれないか。君が王太子妃になることは決定事項だ。だから、せめて学園に通う二年間は、僕は恋がしたい」 公爵令嬢はその綺麗な顔に冷酷な笑みを浮かべる。 「好きになさればよろしいわ」

完結 そんなにその方が大切ならば身を引きます、さようなら。

音爽(ネソウ)
恋愛
相思相愛で結ばれたクリステルとジョルジュ。 だが、新婚初夜は泥酔してお預けに、その後も余所余所しい態度で一向に寝室に現れない。不審に思った彼女は眠れない日々を送る。 そして、ある晩に玄関ドアが開く音に気が付いた。使われていない離れに彼は通っていたのだ。 そこには匿われていた美少年が棲んでいて……

王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る

家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。 しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。 仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。 そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。

【完結】真実の愛とやらに目覚めてしまった王太子のその後

綾森れん
恋愛
レオノーラ・ドゥランテ侯爵令嬢は夜会にて婚約者の王太子から、 「真実の愛に目覚めた」 と衝撃の告白をされる。 王太子の愛のお相手は男爵令嬢パミーナ。 婚約は破棄され、レオノーラは王太子の弟である公爵との婚約が決まる。 一方、今まで男爵令嬢としての教育しか受けていなかったパミーナには急遽、王妃教育がほどこされるが全く進まない。 文句ばかり言うわがままなパミーナに、王宮の人々は愛想を尽かす。 そんな中「真実の愛」で結ばれた王太子だけが愛する妃パミーナの面倒を見るが、それは不幸の始まりだった。 周囲の忠告を聞かず「真実の愛」とやらを貫いた王太子の末路とは?

「では、ごきげんよう」と去った悪役令嬢は破滅すら置き去りにして

東雲れいな
恋愛
「悪役令嬢」と噂される伯爵令嬢・ローズ。王太子殿下の婚約者候補だというのに、ヒロインから王子を奪おうなんて野心はまるでありません。むしろ彼女は、“わたくしはわたくしらしく”と胸を張り、周囲の冷たい視線にも毅然と立ち向かいます。 破滅を甘受する覚悟すらあった彼女が、誇り高く戦い抜くとき、運命は大きく動きだす。