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「ヤダヤダヤダヤダーーーー!!」
「往生際が悪いわ」
脳内で子どものように泣き叫ぶ私と、それを呆れつつ見守っている(?)エリアス様。
脳内でいくら叫んだとしても、それでも足は向かう。
いや、向かわざるを得ないのだ。
エリアス様の生家
そこが【立ち入り禁止】であり、王家が所有する
元侯爵家、「エリアス」の生家だとしても
怖いものは、怖い。
呪いなんて存在しない、そんな事は頭の中では理解している。
だけど目の前にある現実は、廃墟となった棲家。
これでもかって言うくらい雑草が生えて伸びている。
私の背丈くらいには伸びていて、人が隠れるのに容易くなっている。
「お邪魔~~~します」
「貴女ねぇ」呆れる声が聞こえてきたけれども、私は
不法侵入している以上、礼節を欠く行為をそれを少しでもと、足掻いている。
「エリアス様のお部屋ってどこですか?」
「2階にある1番奥の部屋よ」
私が移動するたびにギシッギシッと刻む音
長年、手入れされていなかったドアは、少し手を触れただけでもガタッと音を立ててパラパラと崩れ今にも朽ちそう。
屋敷の中は充分な広さがあり
「さすが侯爵家」と思う。
色が剥げて壁紙や塗装部分が、所々無様な姿になっていて
埃やカビの心配をしていれば。
中に入ってみれば、存外何ともなかった。
ほっとため息をついた。
さっさと終わらせてしまおう。
私は、2階に上がり1番奥の部屋を目指す。
「お邪魔します」そう言ってエリアス様の私室のドアを開けてみれば。
…………「「え」」と声が重なった。
後ろを振り返れば、エリアス様も驚いている。
「どういう事なの」とエリアス様が呟くけれど私も同じ気持ちだ。
まるで時が止まったかのように、エリアス様の部屋だけが
輝いている。
これは何かの幻だろうか?
エリアス様が生前そうしていたように、エリアス様にとっての部屋だけが主の帰りを待っていたような
そんな気配が消えていない。
風がふわりと優しく吹いて白いレースのカーテンが揺れる。
窓を開けてみれば、新緑の季節のように
ピンクに白に黄色の花が咲く庭園が見える。
バルコニーに続く窓辺の椅子は、エリアス様が座って編み物をしていた。
そして誰かが来たのだろう
エリアス様が微笑んでこちらに駆け寄ってくるーーーーー
「…………リ!」
「エリ!」
ハッと目が覚めたような感覚がした。
さっきのは幻……?
「エリ!こちらに来て」
何度も呼んだのに!と少し剥れているエリアス様。
「あ…………はい」
私は何をボーッとしていたんだろう、エリアス様の物を取りに来たのに。
「………?これは」
エリアス様の足元にぽつんと置かれていた、
ジュエリーボックスを手に取る。
「エリ、これを貴女に差し上げます」
「これ、開けていいですか?」「ええ」
ジュエリーボックスをそっと開けてみると、
メガネが入っていた。
ダイヤル式の少しだけ重いメガネ。
「メガネ?」
「魔道具の一つよ」
「魔道具……えぇ……!??」
「驚きすぎよ」
ふう…とため息をついているエリアス様をスルーする。
だってだって、魔道具って!!
エリアス様の!
ん?えっと…
1000年前の…………遺物……………
「使えるんですか………?」
ぽつりとつぶやいた私の声に
「………知らないわよ
試しに付けてみなさいな」と静かに反撃したエリアス様。
「もう行きましょう」とそそくさと部屋を出たエリアスの後を
「待ってください」と慌てて出た私である。
「往生際が悪いわ」
脳内で子どものように泣き叫ぶ私と、それを呆れつつ見守っている(?)エリアス様。
脳内でいくら叫んだとしても、それでも足は向かう。
いや、向かわざるを得ないのだ。
エリアス様の生家
そこが【立ち入り禁止】であり、王家が所有する
元侯爵家、「エリアス」の生家だとしても
怖いものは、怖い。
呪いなんて存在しない、そんな事は頭の中では理解している。
だけど目の前にある現実は、廃墟となった棲家。
これでもかって言うくらい雑草が生えて伸びている。
私の背丈くらいには伸びていて、人が隠れるのに容易くなっている。
「お邪魔~~~します」
「貴女ねぇ」呆れる声が聞こえてきたけれども、私は
不法侵入している以上、礼節を欠く行為をそれを少しでもと、足掻いている。
「エリアス様のお部屋ってどこですか?」
「2階にある1番奥の部屋よ」
私が移動するたびにギシッギシッと刻む音
長年、手入れされていなかったドアは、少し手を触れただけでもガタッと音を立ててパラパラと崩れ今にも朽ちそう。
屋敷の中は充分な広さがあり
「さすが侯爵家」と思う。
色が剥げて壁紙や塗装部分が、所々無様な姿になっていて
埃やカビの心配をしていれば。
中に入ってみれば、存外何ともなかった。
ほっとため息をついた。
さっさと終わらせてしまおう。
私は、2階に上がり1番奥の部屋を目指す。
「お邪魔します」そう言ってエリアス様の私室のドアを開けてみれば。
…………「「え」」と声が重なった。
後ろを振り返れば、エリアス様も驚いている。
「どういう事なの」とエリアス様が呟くけれど私も同じ気持ちだ。
まるで時が止まったかのように、エリアス様の部屋だけが
輝いている。
これは何かの幻だろうか?
エリアス様が生前そうしていたように、エリアス様にとっての部屋だけが主の帰りを待っていたような
そんな気配が消えていない。
風がふわりと優しく吹いて白いレースのカーテンが揺れる。
窓を開けてみれば、新緑の季節のように
ピンクに白に黄色の花が咲く庭園が見える。
バルコニーに続く窓辺の椅子は、エリアス様が座って編み物をしていた。
そして誰かが来たのだろう
エリアス様が微笑んでこちらに駆け寄ってくるーーーーー
「…………リ!」
「エリ!」
ハッと目が覚めたような感覚がした。
さっきのは幻……?
「エリ!こちらに来て」
何度も呼んだのに!と少し剥れているエリアス様。
「あ…………はい」
私は何をボーッとしていたんだろう、エリアス様の物を取りに来たのに。
「………?これは」
エリアス様の足元にぽつんと置かれていた、
ジュエリーボックスを手に取る。
「エリ、これを貴女に差し上げます」
「これ、開けていいですか?」「ええ」
ジュエリーボックスをそっと開けてみると、
メガネが入っていた。
ダイヤル式の少しだけ重いメガネ。
「メガネ?」
「魔道具の一つよ」
「魔道具……えぇ……!??」
「驚きすぎよ」
ふう…とため息をついているエリアス様をスルーする。
だってだって、魔道具って!!
エリアス様の!
ん?えっと…
1000年前の…………遺物……………
「使えるんですか………?」
ぽつりとつぶやいた私の声に
「………知らないわよ
試しに付けてみなさいな」と静かに反撃したエリアス様。
「もう行きましょう」とそそくさと部屋を出たエリアスの後を
「待ってください」と慌てて出た私である。
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