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第3章 大狼討伐戦
第16話 新たな潮流
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いったいあいつらは、何をしてくれた。
「前線部隊、1から3、消滅。軍長、ご指示を」
指示だと。笑わせる。これ以上何をしろと。
千載一遇の機会。黒竜のロスト。横たわる中央部大森林の制覇。それはもう目前だった。
押し込められて来た大陸西側の人民の悲願。
好き勝手にのさばる東国どもの打倒。
端的な侵略では意味が無い。正統な理由が必要だった。
この連合軍が、黒竜を打破したと。あの魔石はその証。
そう成り得るはずだった。
それが、四方やたったの6人の冒険者風情に横取りされたとあっては。軍を預かった身として、恥の上塗り。
父の汚名を注ぎ、自身も成り上がる。結果どちらも果てせずに終わる。
黒竜を失った森に力は無い。自力での踏破も可能。そう思える程の戦力は用意した。
昨日の半日足らずで状況は一変。低位中級クラスの魔物が暫く目を離した間に軒並み上位種へと進化していた。
いざ袂を開いてみれば、無惨の一言。
「あれ程進言したのにねぇ」
薄気味悪い奇術師が薄ら笑う。
黒いフードの奥の碧眼が輝き、森の中の状況を大水晶に映し出した。
2日前にも同じ術を使い、その光景を見せ付けた。
「やはり、あの男2人は。異世界の召喚者」
あの時発した言葉を繰り返し口にした。噛み締めるように宥めるように。
「どうしてだ。なぜこちらの味方をしない。奴らを呼び出したのは、我がゴーウィンだぞ」
「さぁて。それを私に問われてもねぇ」
知った素振りで知らぬとほざき、記憶を無くしたと言い張る。最初から信用などはしていない。
ただこの男の力は本物。利用価値は尽きない。
見た事もない術を使い、誰も知らない技を駆使する。
魔術に長けたゴーウィンの知識を掻集めても、こやつの牙城は揺るがない。大切な知識を持つ者も、愚かな父が放った密偵に殆どが屠られた。
父は首を落とされる瞬間まで笑っていた。あの笑顔の意味を求め、財産私財の全てを投げ打ち、商会を買取り実権自由を取り戻した。
愚者の望みとは真逆の行動。父の血を真っ当に引き継ぐ私も。また愚かなり。底まで落ちた。これ以上評価が下がる謂れも無し。
「火を放てい!黒竜はもう居ない。森の全てを焼き尽くせ」
「だから最初からそうしろと…。後は、ご自分だけで頑張りなさい。私の仕事もここまで」
「ま、待て!ま…」
振り返っても、そこには誰も居なかった。長い幻でも見ていた気分に陥った。
涼しい風だけが、窓から抜ける。
いや、普通に窓から出て行ったようだ。
気を取り直し、司令塔のテラスに乗り出した。
「どうだ。木々が燃え、魔物は泣き叫び…」
テラスから遠視の魔道具を覗き見た。
何時まで待っても、見える景色に変化が無かった。
「軍長、報告です。火が、火が着火しません。燃えた火がそのまま投げ返されている模様。こちらの損傷甚大。撤退を余儀なくされており」
「報告です!鳥が鳥たちが火を食べ取り込んで、取り囲んで獲りも獲らせず」
混乱を極めているのだけは解った。
「3つ角の虎が出ました。激レアです。名前が思い出せません!あー、ここまで出掛かってるのに…」
精鋭部隊と言う触れ込みは眉唾か!
あの男の言うように。今更何をしようと変わらない。全てが手遅れ。時には潔く退くのも、将足る者の勤め。
「ええい、もう良い。全軍撤退!!」
この私は父とは違う。まだまだ財は有る。何度でも、別の手で。見つかり次第。もう一度、あの男を雇うのもいいだろう。そちらもまた出会したらの話。
手も足も出せず、完全敗北。寧ろ清々しい。
この命在る限り何時かまた。屈辱は忘れない。精々首を洗って待っているが良い。召喚者たちよ。
-スキル【野望】
並列スキル【カリスマ】発動が確認されました。-
-スキル発動限界まで。残り、後13個。-
-----
「あーーー、あぁ。ふんっ」
男が一人。海辺の岩場の上で大きく欠伸。固く凝った背と肩を引き延ばした。
「暇だわぁ。あんでおいらだけ、西の監視だわけ」
寝起きで呂律も覚束ない。恥じる雰囲気は見えない。
何せ周囲には生きてる者は誰も居ないのだから。
漂う腐敗臭に顔を顰める男。つい先程まで昼寝をこの場でしていたのに。
ここ数年。男は同じ作業を海辺で繰り返していた。
西の空と海を眺め、襲い来る敵を排除しながら。海へ釣り糸を垂らし込む。
雨の日も、強い風の日も。若いカップルが岩場の影で逢瀬の波を交す時でさえ。
嵐が来ても、満潮で時化ていても。魔族の誘惑が来ても、お国の勧誘が来ても。宗教団体の一員がお祈りを捧げて来ても。男は無視をし続け、相手にしなかった。
彼は己の責務に専念し、暇潰しに糸を垂らす。
周囲の屍の山を見渡す。ちらりと覗く魔石に瞳を細めた。
「火が多いべなぁ。西の勢力図が変わったんだかー」
-久しいな。元気か弟よ-
「おいらぁ、何時でも元気だべ。あにぃ。久だべだべ」
何年か振りの兄の声に歓喜し、奇声を一声。
-俺は力を引き継いだ。暫しの別れだ-
「おいらぁ、どこ行くんだべ?」
落胆を示す男の声に、兄は答える。
-西はもう放っておけ。あちらは既に潮が変わった-
「東だぞな。だぞなー?」東に向かえと兄は示し、男は正しく理解した。
-羽ばたけアルバニル。至る今、この時を以て。我が力を継ぐ者たちと共に歩み、友を救え。さらばだ-
「あいやー、あいほー。あにぃ、またなー」
役目を果たし、男は自由を言い渡された。
-スキル【変調】
並列スキル【調整】発動が確認されました。-
「なろほー、ほーほう」
毛むくじゃらな顔を覆う髭が落ち、全身の無駄毛と共に長年の汚れが衣服から落とされた。垢と塵が波に飲まれ消えて去り行く。
肌白い皮膚が現われ、本来の白さを取り戻した法衣が強い日差しに照らされ輝いた。
「きれい、きれいっ。くっちゃはモテない、ない」
長い無造作な髪をテイルに縛り上げた。丹精な顔立ちに似合わぬ舌足らず。寝起きが関係なくとも、発する言葉は根から出ていた。
自分の服や脇や腕を嗅ぎ回り、安心したように笑顔を浮かべた。
釣果の大魚を火の魔術で程良く焼いて腹拵え。
ポンとお腹を叩き、満足した男は太陽に背を向け歩き出した。落ち穂の魔石をBOXに投げ込みながら、足取り軽く多々良を踏む。
魔物の小骨も拾い、楊枝代わりに歯間も刻む。
楽しくなって踊り出す。満面の笑みで。
「アルバニル様。お、お待ちに…」
後ろから自分の名を呼ぶ若い女性の声に振り返る。
好みじゃ無いのを確認し終え、再び踊り出す。
「ないない、知らない。綺麗は汚い、ない。行く?一緒に東?行く?」
意図は伝わったのか、女は暫く考えた挙句。
「私は行けません。本心では行きたくとも。アルバニル様の代わりに。ここを守ります」
「知らないない。お好きに、するー。友達、会いに行く」
辿々しい言葉に、女は笑顔で返した。
「行ってらっしゃいませ。朽ち果てるまで。貴方様の旅路に神の御加護が在らんことを。お祈りしております」
-スキル【聖女】
並列スキル【祈祷】発動が確認されました。-
何かに背を押され、走り出した彼の背中を見詰め、深い祈りを捧げた。
中央大陸西海岸線を縦広く統治するドーバン。
その海岸沿いの一端で。一人の聖女が、末席の勇者の旅立ちを人知れず見送った。
歴史は動く。静かに和らぐ一時にでさえ。
吹き抜ける潮風に巻き上げられたブロンドを抑えながら、女は何かを呟いた。
その言は、遠くの波音と風の中へ。時は待たない。誰をも置き去りにした砂は、ただ落ちるだけ。
来るべき時を告げるだけ。
「前線部隊、1から3、消滅。軍長、ご指示を」
指示だと。笑わせる。これ以上何をしろと。
千載一遇の機会。黒竜のロスト。横たわる中央部大森林の制覇。それはもう目前だった。
押し込められて来た大陸西側の人民の悲願。
好き勝手にのさばる東国どもの打倒。
端的な侵略では意味が無い。正統な理由が必要だった。
この連合軍が、黒竜を打破したと。あの魔石はその証。
そう成り得るはずだった。
それが、四方やたったの6人の冒険者風情に横取りされたとあっては。軍を預かった身として、恥の上塗り。
父の汚名を注ぎ、自身も成り上がる。結果どちらも果てせずに終わる。
黒竜を失った森に力は無い。自力での踏破も可能。そう思える程の戦力は用意した。
昨日の半日足らずで状況は一変。低位中級クラスの魔物が暫く目を離した間に軒並み上位種へと進化していた。
いざ袂を開いてみれば、無惨の一言。
「あれ程進言したのにねぇ」
薄気味悪い奇術師が薄ら笑う。
黒いフードの奥の碧眼が輝き、森の中の状況を大水晶に映し出した。
2日前にも同じ術を使い、その光景を見せ付けた。
「やはり、あの男2人は。異世界の召喚者」
あの時発した言葉を繰り返し口にした。噛み締めるように宥めるように。
「どうしてだ。なぜこちらの味方をしない。奴らを呼び出したのは、我がゴーウィンだぞ」
「さぁて。それを私に問われてもねぇ」
知った素振りで知らぬとほざき、記憶を無くしたと言い張る。最初から信用などはしていない。
ただこの男の力は本物。利用価値は尽きない。
見た事もない術を使い、誰も知らない技を駆使する。
魔術に長けたゴーウィンの知識を掻集めても、こやつの牙城は揺るがない。大切な知識を持つ者も、愚かな父が放った密偵に殆どが屠られた。
父は首を落とされる瞬間まで笑っていた。あの笑顔の意味を求め、財産私財の全てを投げ打ち、商会を買取り実権自由を取り戻した。
愚者の望みとは真逆の行動。父の血を真っ当に引き継ぐ私も。また愚かなり。底まで落ちた。これ以上評価が下がる謂れも無し。
「火を放てい!黒竜はもう居ない。森の全てを焼き尽くせ」
「だから最初からそうしろと…。後は、ご自分だけで頑張りなさい。私の仕事もここまで」
「ま、待て!ま…」
振り返っても、そこには誰も居なかった。長い幻でも見ていた気分に陥った。
涼しい風だけが、窓から抜ける。
いや、普通に窓から出て行ったようだ。
気を取り直し、司令塔のテラスに乗り出した。
「どうだ。木々が燃え、魔物は泣き叫び…」
テラスから遠視の魔道具を覗き見た。
何時まで待っても、見える景色に変化が無かった。
「軍長、報告です。火が、火が着火しません。燃えた火がそのまま投げ返されている模様。こちらの損傷甚大。撤退を余儀なくされており」
「報告です!鳥が鳥たちが火を食べ取り込んで、取り囲んで獲りも獲らせず」
混乱を極めているのだけは解った。
「3つ角の虎が出ました。激レアです。名前が思い出せません!あー、ここまで出掛かってるのに…」
精鋭部隊と言う触れ込みは眉唾か!
あの男の言うように。今更何をしようと変わらない。全てが手遅れ。時には潔く退くのも、将足る者の勤め。
「ええい、もう良い。全軍撤退!!」
この私は父とは違う。まだまだ財は有る。何度でも、別の手で。見つかり次第。もう一度、あの男を雇うのもいいだろう。そちらもまた出会したらの話。
手も足も出せず、完全敗北。寧ろ清々しい。
この命在る限り何時かまた。屈辱は忘れない。精々首を洗って待っているが良い。召喚者たちよ。
-スキル【野望】
並列スキル【カリスマ】発動が確認されました。-
-スキル発動限界まで。残り、後13個。-
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「あーーー、あぁ。ふんっ」
男が一人。海辺の岩場の上で大きく欠伸。固く凝った背と肩を引き延ばした。
「暇だわぁ。あんでおいらだけ、西の監視だわけ」
寝起きで呂律も覚束ない。恥じる雰囲気は見えない。
何せ周囲には生きてる者は誰も居ないのだから。
漂う腐敗臭に顔を顰める男。つい先程まで昼寝をこの場でしていたのに。
ここ数年。男は同じ作業を海辺で繰り返していた。
西の空と海を眺め、襲い来る敵を排除しながら。海へ釣り糸を垂らし込む。
雨の日も、強い風の日も。若いカップルが岩場の影で逢瀬の波を交す時でさえ。
嵐が来ても、満潮で時化ていても。魔族の誘惑が来ても、お国の勧誘が来ても。宗教団体の一員がお祈りを捧げて来ても。男は無視をし続け、相手にしなかった。
彼は己の責務に専念し、暇潰しに糸を垂らす。
周囲の屍の山を見渡す。ちらりと覗く魔石に瞳を細めた。
「火が多いべなぁ。西の勢力図が変わったんだかー」
-久しいな。元気か弟よ-
「おいらぁ、何時でも元気だべ。あにぃ。久だべだべ」
何年か振りの兄の声に歓喜し、奇声を一声。
-俺は力を引き継いだ。暫しの別れだ-
「おいらぁ、どこ行くんだべ?」
落胆を示す男の声に、兄は答える。
-西はもう放っておけ。あちらは既に潮が変わった-
「東だぞな。だぞなー?」東に向かえと兄は示し、男は正しく理解した。
-羽ばたけアルバニル。至る今、この時を以て。我が力を継ぐ者たちと共に歩み、友を救え。さらばだ-
「あいやー、あいほー。あにぃ、またなー」
役目を果たし、男は自由を言い渡された。
-スキル【変調】
並列スキル【調整】発動が確認されました。-
「なろほー、ほーほう」
毛むくじゃらな顔を覆う髭が落ち、全身の無駄毛と共に長年の汚れが衣服から落とされた。垢と塵が波に飲まれ消えて去り行く。
肌白い皮膚が現われ、本来の白さを取り戻した法衣が強い日差しに照らされ輝いた。
「きれい、きれいっ。くっちゃはモテない、ない」
長い無造作な髪をテイルに縛り上げた。丹精な顔立ちに似合わぬ舌足らず。寝起きが関係なくとも、発する言葉は根から出ていた。
自分の服や脇や腕を嗅ぎ回り、安心したように笑顔を浮かべた。
釣果の大魚を火の魔術で程良く焼いて腹拵え。
ポンとお腹を叩き、満足した男は太陽に背を向け歩き出した。落ち穂の魔石をBOXに投げ込みながら、足取り軽く多々良を踏む。
魔物の小骨も拾い、楊枝代わりに歯間も刻む。
楽しくなって踊り出す。満面の笑みで。
「アルバニル様。お、お待ちに…」
後ろから自分の名を呼ぶ若い女性の声に振り返る。
好みじゃ無いのを確認し終え、再び踊り出す。
「ないない、知らない。綺麗は汚い、ない。行く?一緒に東?行く?」
意図は伝わったのか、女は暫く考えた挙句。
「私は行けません。本心では行きたくとも。アルバニル様の代わりに。ここを守ります」
「知らないない。お好きに、するー。友達、会いに行く」
辿々しい言葉に、女は笑顔で返した。
「行ってらっしゃいませ。朽ち果てるまで。貴方様の旅路に神の御加護が在らんことを。お祈りしております」
-スキル【聖女】
並列スキル【祈祷】発動が確認されました。-
何かに背を押され、走り出した彼の背中を見詰め、深い祈りを捧げた。
中央大陸西海岸線を縦広く統治するドーバン。
その海岸沿いの一端で。一人の聖女が、末席の勇者の旅立ちを人知れず見送った。
歴史は動く。静かに和らぐ一時にでさえ。
吹き抜ける潮風に巻き上げられたブロンドを抑えながら、女は何かを呟いた。
その言は、遠くの波音と風の中へ。時は待たない。誰をも置き去りにした砂は、ただ落ちるだけ。
来るべき時を告げるだけ。
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