生まれ変わっても無能は無能 ~ハードモード~

大味貞世氏

文字の大きさ
76 / 115
第3章 大狼討伐戦

第37話 デュエルマスター

しおりを挟む
遅過ぎた。踏み出すのが遅かった。
飛び込むのが遅かった。

何もかもが、遅過ぎた。
何がいけなかった?全部だ。

あれはアーチェの僅かな時間稼ぎ。俺を逃がす為だけの。

導いて、くれるんじゃなかったのかよ。
こんな木偶の坊な役立たず。助ける価値なんてこれっぽっちも無かったのに。

壁に張り付いた数体まで。言葉通りに葬れたのは。

アーチェは壁に近付かれるのを嫌い、群れの中心に向かって突進を始めた。

こちらを一瞥した時の顔は、清々しい笑顔だった。

俺は何をしていた?ただ、上から眺めていただけ。
クソッタレのクズだった。


敵に囲まれた輪の中で、大きな拳を浴びせられ、大切な剣まで弾き飛ばされた。細い身体がくの字に曲がり、弾かれた独楽のように高く宙を舞った。

敵の容赦無く注がれる冷たい拳を見た瞬間。やっと俺の身体が動き出した。

「やーめーろー」

寸前で間に合わず、アーチェは激しく地面に激突した。
全身の骨が砕けるような衝撃と音。聞こえる耳を引き千切りたい。

両サイドに壁から何かの魔術が飛び、アーチェまでの道が出来上がった。

脇目も振らず駆け寄る。
腹部や胸部、肩肉まで抉れ、中の骨まで露出していた。
最上級の回復でも間に合わない。

「な、いぞう。私に、止め、を」
意識が在るだけでも奇跡に近い。何処までも強い人だ。

「でき、ないよ。アーチェ!」
出来るはずが無い。苦しいのは解ってる。それでもだ。

触れただけでも壊れそうな彼女の身体を、道着の上着で包んで抱え上げた。手足も全部折れ曲がっている。

「なら、ば。戦え、私の、ために…」
俺に一番欠けていた物。何かの為に。誰かの、為に。
戦い抜く、覚悟。

出掛かった答えを聞く前に。意識を失うアーチェ。
死んだと思った。誰が見てもそうだろう。彼女はもう、救い様が無いと。

-スキル【拳闘士】
 並列スキル【慟哭】発動が確認されました。
 これに伴い最上位スキル【拳闘士】は
 【般若】へと進化しました。-

天に向かって獣の如く叫んだ。
誰がこいつらをここへ向かわせた。こんな人形を造り、差し向けたクソが居る。

この群れが続くその先に。

男だろうと女だろうと魔族だろうと構わない。神でも仏でも悪魔でも天使でも構わない。

全部。全ての敵を俺が葬る。
打ち砕いて土塊に変えてやる。

出来上がった空間に彼女の身体をそっと置き直す。
血の気の引いてしまった青白い頬に触れた。

立ち上がる。奮い立つ怒り、胸を突き上げる闘志。
走り出す。そこからの記憶は定かじゃない。

敵を排除する。彼女の周りから全て。安心して、眠れるようにと。

-スキル【般若】
 並列スキル【闘魂】発動が確認されました。-

真っ白い光に包まれていた事など知らない。
遠くで誰かの声がする。そんな物もどうでもいい。

迫る拳を裏手で払う。

「どうして戦わない」彼女の声が、言葉が浮かぶ。

膝を折り、敵の懐に潜り込む。

「誰よりも強くなれるのに」

上方に突きを放ち、下腹部から風穴を通す。

「守れる者を、守る力が在るのに」

空けた穴から後方を覗き見た。先に進む程に敵の層が分厚く並んでいた。鬱陶しい。

太い腕、脚、腹、頭部。目に映る全ての邪魔な造形を粉砕しながら一直線に突き進んだ。

「意気地無し」

進んでは戻り、破壊し損ねた部位を叩いて回る。

「戦え。私の為に」

突き、殴り、蹴り上げ叩き付ける。
前段の掃除を終える。煩わしいブーツを脱ぎ捨て、素足で走り出す。

血肉に滑る地面を抉りながら、突き進む。




-----

美しく壮絶。桐生は激しい怒り包まれ、フランケンの群れを蹂躙しながら前進していた。

狂戦士なぞ比では無い。
場に居合わせる誰もが、呼吸を忘れて見守る。呆然と。

その姿は、歴史に名高き武神の如く。しかし怒りに振れ過ぎている。

敵の掃気が済めば冷める代物ではない。
あれが終わった途端。敵意がこちらに向けば。
最悪の結果が待っている。

リンジーは倒れるアーチェに駆け寄った。
彼を止められるのは、あれを生み出した彼女しか居ない。

掛けられた防具を外す。損傷は酷い。代わりの言葉が見つからない。意識は無いが、僅かな脈を感じ取れた。

残念だが回復術は間に合わない。
延命は堪え難い苦しみを与えてしまうだけ。
だが、もう一つだけ手は在る。BOXに渡された小瓶。

赤竜の生血。人間が一滴でも飲めば、死の淵からでも舞い戻り、身体の損傷も治る優れ物。
その代償は大きい。長寿。竜種並の寿命となってしまう。

何もせず生きれば、不死に匹敵。永き刻を生きる。
即ち彼女が愛する者との別れが待ち、心を蝕み内側から朽ち果てる。対する身体は朽ちはしない。

それがどれ程の苦しみか。通常の苦しみとは違う苦痛。どちらも茨の道に違いない。

「劣化させればいいんでしょ?やってみるよ」
魔改造が得意なタッチーの言葉だ。

術を施し、皆で分けたものの。未だ誰も試してはいない。
本当に、狙い通りの効果が在るのかも解っていない。

これは、飽くまでも緊急用。どうしようも無くなった時に使おうと結論を出した。


済まないアーチェ。これは私の業だ。
恨んでくれていい。責任は私が取ろう。

-スキル【森羅】
 並列スキル【革命】発動が確認されました。-

瓶の半分を損傷の激しい傷に垂らした。
立ち所に塞がって行く傷。繋がり合う骨と肉。

深い呼吸が戻った。効果の程は素晴らしい。
ただ損傷した内臓だけは、口から飲用しないと元には戻らない。

判断は彼女自身に任せる。
アーチェの頬を粗く叩いた。
「起きてくれ。アーチェ」
彼女の瞼が薄く開いた。意識は戻った。




-----

僕は馬を降り、リンジーさんたちと先に向かってひた走る桐生君の間に立った。

ヘルフランケン。先生があれを製造していたとは未だに信じられない。信じたくない。

残りの道は、カルバンさんに賭けるしか。あんな不確かな希望に縋るしか。


最後尾のヘル、桐生君、僕。
一直線状に進路軌道が修正された。間違いなく狙いは僕らだった。

愛だの恋だの下らない。そんなのは、帰ってから幾らでも出来る。相手さえ見つかれば。

リンジーさんの方を振り返ろうとしたら、後ろからジョルディさんに目隠しをされた。
「なんで?」

「女性の半裸が見たいとでも?これだから殿方は」
誤解を招いたようだ。
「違うって」

桐生君の方に向き直り、戦況を見守る。

後方軍が段陣形を組み始めた。彼らも戦いの流れを見守っていた。桐生君が倒れれば、一気に距離を詰める気だ。


進む速度は落ちていない。向い来るヘルの速度は逆に上がった。どうやら桐生君がロックオンされた。

次第に露わになる、ヘルフランケンの姿。
人造キメラ。混合体。
あらゆる獣、魔物、そして人の残骸たち。

アレのベースと成っている物。僕ら以外の、学校で亡くなったクラスメイトたち。

正確に数えるのは不可能だ。何せ、黒竜に消し炭にされたのが殆ど。頭部、手足、胴体。辛うじて形が残った部位を寄せ集められた集合体。

「酷い。何て事を」
冷静なジョルディさんでさえ口に手を当て、言葉を詰まらせた。

「僕は、犯人を知ってる」
「それは、知っていて黙っていた。と言う事ですか?」

「詳しくは、他のメンバーが戻って来たら。みんなの前で話すよ」
どうしてジョルディさんにだけは正直に話してしまうんだろう。幾ら考えても、やっぱり答えは出て来なかった。


無能君から貰った軍配を取出し、握る。
ぶつかり合うヘルと桐生君。そこに向かって差し向けた。

-スキル【天配】
 並列スキル【裁量】【救済】【天光】
 同時発動が確認されました。-

「さよなら、先生。僕を切り捨てた事、後悔してよ」
「ヒオシさん?ですか?」

「全く違う…」呼び名を説明するのは面倒いなぁ。


ヘルフランケンの真上。夕暮れ間近の薄暗い空から降り注ぐ淡い光。それは天に昇る一筋の道にも見えた。

根幹の人間の部分以外がポロポロと地に落ちて行った。
残すは本体。
「ガンバレ!ナイゾーーー」
クラスで初めて友達と呼べる人。



体格差5倍強。桐生は回り込み、打ち込み、振り下ろしの拳を受け、流す。

足首を薙ぎ蹴り、体勢が崩れた所で開いた脇腹から突き崩した。

身を捩り逃げるヘル。急所まで人間と同じなんて、皮肉以外の何物でもない。

あれは真に皮肉の塊だった。

崩壊して行くヘルフランケンを前に、桐生は大きな雄叫びを上げた。喜びの無い勝利を嘆き。


桐生が、白い光を纏ったまま引き返して来る。
予期せぬ急接近。
「ちょ、ちょっと。不味いかも…」
「え…?」

ざわめく周囲の中で唯一人。前へと歩み出る人が居た。

復活を果たした、アーチェ。
「おい、ナイゾウ」

白光が、アーチェの目前で急停止。それと同時に光は霧散した。
「…なんで?生き、てるの?」

「勝手に殺すな。それより帯を出せ。この道着?の正しい着方が解らんぞ。巻いてくれ」
「は、はい。只今」
赤茶色の道着に黒帯を巻き付け、前で結わえた。

「やれば出来るじゃないか。私の言った通りだろ?」
「う、うん。生きて、くれて、嬉しい」
戦場の真ん中で抱き締め合う2人。

-スキル【般若】はパートナースキル【羅刹】の
 影響を受け、
 最上位【般若】は【デュエルマスター】へ
 最上位【羅刹】は【白夜叉】へと進化しました。-

「肌寒い。血を流し過ぎたようだ。温かい物でも食べに行こう」
「うん、行こう」
2人の視界には、周りの全ては映っちゃいない。


温かいオーラに包まれた向こう側。
天道の光に導かれ、クラスメイトの残省たちは、塵へと戻り静かに天へと昇って行った。

どうか、安らかにお休み。城島は心の中で、そっと祈りを捧げた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

唯一無二のマスタースキルで攻略する異世界譚~17歳に若返った俺が辿るもう一つの人生~

専攻有理
ファンタジー
31歳の事務員、椿井翼はある日信号無視の車に轢かれ、目が覚めると17歳の頃の肉体に戻った状態で異世界にいた。 ただ、導いてくれる女神などは現れず、なぜ自分が異世界にいるのかその理由もわからぬまま椿井はツヴァイという名前で異世界で出会った少女達と共にモンスター退治を始めることになった。

ハズレ職業の料理人で始まった俺のVR冒険記、気づけば最強アタッカーに!ついでに、女の子とVチューバー始めました

グミ食べたい
ファンタジー
 現実に疲れ果てた俺がたどり着いたのは、圧倒的な自由度を誇るVRMMORPG『アナザーワールド・オンライン』。  選んだ職業は、幼い頃から密かに憧れていた“料理人”。しかし戦闘とは無縁のその職業は、目立つこともなく、ゲーム内でも完全に負け組。素材を集めては料理を作るだけの、地味で退屈な日々が続いていた。  だが、ある日突然――運命は動き出す。  フレンドに誘われて参加したレベル上げの最中、突如として現れたネームドモンスター「猛き猪」。本来なら三パーティ十八人で挑むべき強敵に対し、俺たちはたった六人。しかも、頼みの綱であるアタッカーたちはログアウトし、残されたのは熊型獣人のタンク・クマサン、ヒーラーのミコトさん、そして非戦闘職の俺だけ。  「逃げろ」と言われても、仲間を見捨てるわけにはいかない。  死を覚悟し、包丁を構えたその瞬間――料理スキルがまさかの効果を発揮し、常識外のダメージがモンスターに突き刺さる。  この予想外の一撃が、俺の運命を一変させた。  孤独だった俺がギルドを立ち上げ、仲間と出会い、ひょんなことからクマサンの意外すぎる正体を知り、ついにはVチューバーとしての活動まで始めることに。  リアルでは無職、ゲームでは負け組職業。  そんな俺が、仲間と共にゲームと現実の垣根を越えて奇跡を起こしていく物語が、いま始まる。

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

ブラック企業で心身ボロボロの社畜だった俺が少年の姿で異世界に転生!? ~鑑定スキルと無限収納を駆使して錬金術師として第二の人生を謳歌します~

楠富 つかさ
ファンタジー
 ブラック企業で働いていた小坂直人は、ある日、仕事中の過労で意識を失い、気がつくと異世界の森の中で少年の姿になっていた。しかも、【錬金術】という強力なスキルを持っており、物質を分解・合成・強化できる能力を手にしていた。  そんなナオが出会ったのは、森で冒険者として活動する巨乳の美少女・エルフィーナ(エル)。彼女は魔物討伐の依頼をこなしていたが、強敵との戦闘で深手を負ってしまう。 「やばい……これ、動けない……」  怪我人のエルを目の当たりにしたナオは、錬金術で作成していたポーションを与え彼女を助ける。 「す、すごい……ナオのおかげで助かった……!」  異世界で自由気ままに錬金術を駆使するナオと、彼に惚れた美少女冒険者エルとのスローライフ&冒険ファンタジーが今、始まる!

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~

北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。 実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。 そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。 グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・ しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。 これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。

異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。

お小遣い月3万
ファンタジー
 異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。  夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。  妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。  勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。  ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。  夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。  夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。  その子を大切に育てる。  女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。  2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。  だけど子どもはどんどんと強くなって行く。    大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。

処理中です...