生まれ変わっても無能は無能 ~ハードモード~

大味貞世氏

文字の大きさ
114 / 115
第3章 大狼討伐戦

第75話 女帝誕生、破邪の剣

しおりを挟む
寒空の下。晴れ渡った空から注ぐ月明かり。
静かな夜であれば、何と美しい景色だろう。
しかし降りたのは、戦場の片隅。

照らし出される機影は、白い塗装が施され、月光を受け淡く銀色に輝いていた。

接した壁の頂端伝いに降りる人影が6人。
その内の一人以外は、周囲を見渡し溜息を垂らした。
「シンシア。私に舵を取らせなかったのはこの為か」

他の4人稽古を付けてやると言った途端。
シンシアは西に進路を変更。

何をしていると訪ねられても。
「丁度良い広い場所が御座いましたわ」
軽い一言で済まされた。

振り返るシンシアは満面の笑みだった。

「お父さん。私もさん…」
「お前は留守番だ」

「ちょっとは娘の話を」
「駄目だ。未成年。正規の冒険者へ登録した訳でもない者を戦場へ帯同するのは認められん。但し、帰りの足を守るのも立派な役目だと思うが?」
娘の身を案じる思いと、役割を与えた。

「わたしもぉ。お留守番…」
ディートがターニャの後ろに回り込もうとした所。

「何の冗談だ?」ゴルザに首を掴まれた。
「で、ですよねぇ」

「ならこの舟を襲って来るのは全部敵だよね?敵なら叩き落としてもいいんだよね?」

「…違いない」
これ以上の問答は時間の浪費と打ち切った。

代わりに3人に言葉を加えた。
「解っているな?蠅一匹舟には近付けるな」

「…当然ですが。この扱いの差は心が痛い」
「もし危なくなったら、ターニャ連れて逃げ回ればいいんでしょ?あれ?違う?」
「ゴルザ様。いざと成ったら逃亡を図っても?」

「好きにしろ」
最悪舟は捨ててもいい。
数千規模の兵団に責め入られては、多勢に無勢。
たったの3人で止められる物ではない。


ターニャを船内へと戻し、改めて周囲を見渡した。

数多くの者が命を散らしたのだろう。
僅かに風に乗る死臭。娘にこれを見せる為に連れて来た訳ではなかったのだが。

「高い貸しだぞ、シンシア」

「まぁゴルザ様ったら、ご無体な。乗りかかった舟とはこの事ではありませんか?」

淑女の言い分に呆れるばかりだ。

接岸したのは孤立した見晴し台の外壁。
背は高い崖となっており、見据え続くのは中央部へ向かう一本道。シンシアは確信的にこの場を選んだ。

「上手く俺を乗せたな。何処まで把握している?」
舟にもこの事案にも。

「これは、少々想定外な…」
東方の都市部を見詰め、シンシアが眉を曲げた。

幾つかの戦火で燻る都市部。その中心。
重なる人混みの中に、一点だけ異質な物を感じた。

「何だ?帝国では内部に魔物を飼っているのか?」

「低位の魔物を殺し合わせる賭け事は存じておりましたがあの様な物は全く以て。下賤な遊びはお止めなさいと何度も前の皇帝には進言していたのですが…」

異物をアルバとシンシアが見逃すとは思えない。
最近生まれたにしては、異常な大きさ。

「これも乗りかかった舟、とやらか」

「そう、ですわねぇ」


進路中腹に残した3人の所まで戻った。
「状況が変わった。お前たちは人間以外の魔物を見掛けたなら直ぐに逃げろ。可能な限り低空でな」

「はい?帝都では魔物も出るので?」
不安げなエストマの肩を軽く叩いた。

「どうやらそうらしい。娘の前で死ぬ事は許さん。お前らの無様な死体を晒す位なら、さっさと逃げる事だ」

「は、はいっ!」
「素直に、死ぬな。でいいのに」
「かなりの偏屈者だって噂。本当だったねぇ」
小煩い女共め。




-----

シンシアの後ろから来る、見事な白銀鎧の男。
ゆっくりと武装を点検しながら、坂を降りて来た。

整った眉を曲げたシンシアの前に立つ。胃が痛い。

気持ち的には跪きたい気分だったが、他の者たちの目も在るので堪えた。

「お久し振り、とまででは在りませんけれど。これはいったいどう言った状況なのでしょう。ネフタル?」

早馬から飛び降りたネフタルに、シンシアは静かに声を掛けた。

元より感情が読めない人。
無様な惨状を目の当たりに、果たして怒っているのか呆れているのかどうか。

ネフタルは呼吸を整え答えた。

「…ご機嫌麗しゅう、お姉様。ご覧の通りの有様です。総数で言えば五分同等。しかし中央に押し込められ、籠城戦に持ち込まれました」場違いな挨拶と報告。
思わず声も震えてしまう。許される筈も無く。

「それで?」
シンシアは朗らかに笑い首を捻った。やはりか。
絶対に怒っている。

「元老院、貴族院を取り潰し、排除軟禁した上で。交渉の質に早期決着を図りましたが、突如現われた邪神教団に妨害され長期化しました。面目在りません。以降は後手に回り、中央を抑えるのがやっと」

「邪神教…?地下でお遊戯をしていたのは、貴方たちだけではなかったのですね」

自分が起こした反政府組織。遊戯と馬鹿にされても仕方が無い。反抗する怒りよりも、恥ずかしさで胸が重い。

都市部。教団の隠れ蓑から出現したあの魔物。
あれだけはシンシア様には見せられない。これ以上の醜態は晒したくない。

「では。あの中心街で暴れ狂っている魔物は、教団の差し金でしょうか?」
既に見抜かれていた…。

「あれは…。どう、説明すれば良いのか。元老院の爺共に吐かせた教団の幾つかを壊滅。勢いに任せ、炙り出した本拠の奧底に眠っておりました」

「詰りは。踏まなくて良い轍を踏み抜いてしまったと?」

「その様に捉えられても」伏して謝りたい。

控えに回っていた男が口を開いた。
「大体の概要は理解した。シンシア、こちらの拠点の処遇は任せる。都市の略図を寄越せ。少し内部の様子を見てみたい」
何だこの無礼者は。

「ゴルザ様。様子を見るに留めて置いて下さいまし。決戦は明日と致しましょう」
BOXから出された地図を手渡し告げた。

「ゴ…」
この男が、東に名高き英雄ゴルザ。
偉大な三英雄の一人。
神の領域へと挑み、生還した者たち。

実在したのか。
独裁国家の帝国では御伽話だと流布されていた。
しかし国内にも信ずる者は多い。かく言う私もその一人。

ネフタルは安堵と失笑で膝を落とし掛けた。

「ネフタルは大分とお疲れの様子」
シンシアに抱き止められた。

汗臭い身体で気恥ずかしく、大丈夫だと伝えたかったが同時にこの身の限界を感じる。

「お姉様。英雄殿。どうか、帝都を。お助け下さい。この身と命を引き換えに」
兄様に。生まれ変わった帝国をお見せしたかった。

英雄ゴルザ。殲滅のゴルザ。
彼が動く時。敵味方問わず、死体の山が築かれる。

有名な話だ。だから御伽話とされていた一面。
犠牲が私一人で済むのなら。生贄にでも成れる。

「大業な志ですこと。貴方には、この先の帝都を繋ぐ大役が在りますのに」

「私には、手に余る大役ですね」
成し遂げたい思いと、諦めの気持ちが同居する。

「貴方が死ぬ事はありません。ですので。明日まで、手を貸しましょう」

「有り難き幸せに」
シンシアから離れ、膝を今度こそ降ろそうとした。

「帝国の長が屈するな。私たちは一介の冒険者。長なら長らしく、偉そうに依頼を出せ」

「依頼?…どの様な」

「救国の依頼、なのだろ?」

助けてくれる。この傾きつつ在る国を。

胸の鼓動が早くなる。これまで誰にも感じた事の無い初めての感覚。何故だか顔が燃える様に熱い。

「鼻息が荒いですわよ、ネフタル」

感じていた眠気や気怠さも何処かへ消えた。

「これは、お見苦しい所を」

乱れた鼓動が静まるのを待つ。
「トルメキヤ帝国。皇女、ネフタルが告げる。英雄ゴルザ一行よ、我が帝国を邪教徒から救えと。これを正式依頼として発令。西国ドーバンの冒険者ギルドマスターに念書を飛ばせ!」

後ろの護衛にそう告げた。

帝国軍人には有るまじき行為。冒険者ギルドへの依頼。
恥ずべき行為だと捉える者も多い。

「御意に」
言葉に反し、多くは納得為兼ねる表情を浮べていた。

「勿論我らも共に戦う。これを恥じるなら、散った友の屍を踏み越えろ。命じたのは邪教徒の殲滅のみ。それ以外の些事は元より我らの役目。良いな」

「ハッ!!」

活気を取り戻した護衛兵たち。
シンシアと相談する為、護衛兵も帰した。

「話は纏まったな。お前の馬を借りるぞ。それと都心部の状況を教えろ」

少々尊大なゴルザに対しても一切反論は無い。

第二区画。地下から沸いた魔物は、そのまま地盤を崩して地下回廊に押し込めた。

回廊も他と遮断。
結界を巡らせ、封じ込めには成功。
新たな穴を掘られない限りは問題無いと思われる。

自重で最下層まで落下した主格と覚しき魔物は、誰も見た事がない新種だった事。

居住区の住民たちは近接区画へと退避済。

治安維持軍と覇権を争ってはいるが、その全てが教団に取り込まれている訳ではない。保護対象の上流民に手を出す者は居ないと見込んでいた。

後の政治を左右する人民らも多く含まれるので尚更。

「今夜はゆっくり休め。護衛の数名も借り受ける」
出発しようとしていた兵士を止めた。
「危険を感じたら私から離れろ。偵察で死にはすまい」

傲慢な英雄の発言。一応の配慮は窺える。
そうか。何処か傲慢だった頃の兄に似ていた。

国を背負う重責。
責任を負う男は、皆傲慢になるのだろうか。

理解に苦しむのは、私が女だから?
現在の軟化した兄なら違うと信じたい。

シンシアに続いて、乗り付けた飛空挺に入り、言葉に甘えて休ませて貰った。

安心感からか、本当に久々に熟睡出来た。




-----

女子が2人以上集まれば、話の華は何とやら。
「ネフタル様のあの目。恋する女の目、だったよねぇ」
「ちょっとディート。声大きいって」

「皇女殿下が恋敵か…。相手にとって不足無し」

「エストマも諦めが悪いなぁ」

「父親がとてもモテるって話を、娘の目の前でされても困るんですけど?」

「ターニャちゃんにもその内現われるって。白馬に乗った王子様が」

「忘れ掛けてる話を蒸し返さないで!」

「おぉ怒ったターニャちゃんも可愛いねぇ」


部屋をノックする音の後。
「エストマ。見張りの交代と、少しお話が」

見張りから戻ったシンシアが、交代のエストマを呼び出し連れ出した。

「お話とは、何でしょうか」

「率直に武器が足りません。貴方が借り受けている剣」
「嫌です。幾らシンシア様の命でも譲れません」

困った様に頬を掻いた。
「と、仰るとは思っておりましたが。ではこれを」

シンシアがBOXから取り出した、一振りの長剣。

鞘も柄も装飾自体は質素な物だが、渡され手に持つと感じる雰囲気は非常に重かった。

重量ではない、底知れぬ威圧感。

「この様な名剣の類。私には」

「ゴルザ様の長剣を扱えている時点で、恐らく問題ありません」

寧ろ問題なのは、渡すべき時期と人物が想定していた人ではない事だと告げた。

「それは、いったい誰に」

「…ヒオシ様です」

「ヒオシ殿?今、私に渡された意味が」

「ヒオシ様の件は後日。明日、それを貴方からネフタルにお渡し下さい。私から直接お渡しすると、それはそれで問題が在りますので。アビ様を敬愛する貴方なら、その意味がお解りになるかと?」

「あ!あぁ、成程」

兄妹揃って同性に傾倒する血筋。
折角異性に目覚めてくれたのに、蒸し返すのは気が引けると言う物。

それは建前。シンシアの真意は別に在った。


破邪の剣。それに類する剣。
剣自らが持ち手を選ぶ。持ち手が違えば真価は発揮されない。

ゴルザの剣は真に本流に位置する。
本来ゴルザ以外が振るって、正常な精神が保てているのが不思議な位だ。血縁のターニャなら兎も角。

エストマが持ち手と認められた、何よりもの証拠。

現に自分が賜った剣まで普通に握っている。
性能に違いは出る懸念は残るが、人伝えに渡せば拒絶は緩和されるのではと解釈した。

彼女が持つ閃結のスキル。
光を結ぶ力。或はそれが。

「シンシア様。どうかされました?私の顔変でしょうか」

「いいえ。とても可愛らしいお顔ですよ」

「…シンシア様に言われても。素直に喜べませんけど」

華麗に流し。
「それは名も無き剣。高名な鍛冶師の逸品。念が込められた剣は、自らの持ち手を選ぶと申します。ネフタルが持てない時は。その時は貴方が、魔の止めを」

「解りました。けれど、そうはならない気がします。感覚的にですが」

「貴方の直感を信じましょう」

「見張りをしながら、振ってみても?」

「いけません。その剣の真価は抜刀した瞬間に発揮されますので、無闇に抜かないで下さい」

「抜刀術ですか。それでしたら私は余り得意ではないですね。ミルフィネの縁者か、アジサイ連合の一部部族が得意そうな剣術かと」

「お詳しいのですね」

「プリシラベートは情報収拾に長けた国です。立地から成る収拾能力は世界屈指。一見無駄な情報も、こうして役立つ事もあるのですね」

BOXに剣を納めたエストマを送り出した後。

これまでの考察を練り直した。

渡すべきはヒオシだと考えていた。
エストマの言が示す相手は違う。有りの侭を捉えると、ジェシカとなってしまう。

それでは、余りにも残酷。
愛する者を討てなどと。
神の意に反しても言いたくはない。

✕✕✕様…。

寝室へ向かうシンシアの足が止まった。

消された?何故?何時?どうして私まで。

近くの壁に寄り掛かり、背を預けて腰を下ろした。
冷えた床の冷気が心地良い。

考える。どうして今なのかと。
任を解かれた?
けれども賜った力は何れも失ってはいない。

神の御許で尚、不測の事態が発生した。
そう考えるに至る。

異世界からの招待者たちが、北を目指せば目指す程。予定と調和は軒並み崩れて行った。

丸でこれは。別の神の意志。

答えが欲しい。そう思ってしまうのは、やはり自分がか弱い人間である証明。

「神よ。我が主。やはり、私には…」

天使は荷が重すぎた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

唯一無二のマスタースキルで攻略する異世界譚~17歳に若返った俺が辿るもう一つの人生~

専攻有理
ファンタジー
31歳の事務員、椿井翼はある日信号無視の車に轢かれ、目が覚めると17歳の頃の肉体に戻った状態で異世界にいた。 ただ、導いてくれる女神などは現れず、なぜ自分が異世界にいるのかその理由もわからぬまま椿井はツヴァイという名前で異世界で出会った少女達と共にモンスター退治を始めることになった。

ハズレ職業の料理人で始まった俺のVR冒険記、気づけば最強アタッカーに!ついでに、女の子とVチューバー始めました

グミ食べたい
ファンタジー
 現実に疲れ果てた俺がたどり着いたのは、圧倒的な自由度を誇るVRMMORPG『アナザーワールド・オンライン』。  選んだ職業は、幼い頃から密かに憧れていた“料理人”。しかし戦闘とは無縁のその職業は、目立つこともなく、ゲーム内でも完全に負け組。素材を集めては料理を作るだけの、地味で退屈な日々が続いていた。  だが、ある日突然――運命は動き出す。  フレンドに誘われて参加したレベル上げの最中、突如として現れたネームドモンスター「猛き猪」。本来なら三パーティ十八人で挑むべき強敵に対し、俺たちはたった六人。しかも、頼みの綱であるアタッカーたちはログアウトし、残されたのは熊型獣人のタンク・クマサン、ヒーラーのミコトさん、そして非戦闘職の俺だけ。  「逃げろ」と言われても、仲間を見捨てるわけにはいかない。  死を覚悟し、包丁を構えたその瞬間――料理スキルがまさかの効果を発揮し、常識外のダメージがモンスターに突き刺さる。  この予想外の一撃が、俺の運命を一変させた。  孤独だった俺がギルドを立ち上げ、仲間と出会い、ひょんなことからクマサンの意外すぎる正体を知り、ついにはVチューバーとしての活動まで始めることに。  リアルでは無職、ゲームでは負け組職業。  そんな俺が、仲間と共にゲームと現実の垣根を越えて奇跡を起こしていく物語が、いま始まる。

ブラック企業で心身ボロボロの社畜だった俺が少年の姿で異世界に転生!? ~鑑定スキルと無限収納を駆使して錬金術師として第二の人生を謳歌します~

楠富 つかさ
ファンタジー
 ブラック企業で働いていた小坂直人は、ある日、仕事中の過労で意識を失い、気がつくと異世界の森の中で少年の姿になっていた。しかも、【錬金術】という強力なスキルを持っており、物質を分解・合成・強化できる能力を手にしていた。  そんなナオが出会ったのは、森で冒険者として活動する巨乳の美少女・エルフィーナ(エル)。彼女は魔物討伐の依頼をこなしていたが、強敵との戦闘で深手を負ってしまう。 「やばい……これ、動けない……」  怪我人のエルを目の当たりにしたナオは、錬金術で作成していたポーションを与え彼女を助ける。 「す、すごい……ナオのおかげで助かった……!」  異世界で自由気ままに錬金術を駆使するナオと、彼に惚れた美少女冒険者エルとのスローライフ&冒険ファンタジーが今、始まる!

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~

北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。 実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。 そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。 グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・ しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。 これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。

お小遣い月3万
ファンタジー
 異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。  夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。  妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。  勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。  ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。  夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。  夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。  その子を大切に育てる。  女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。  2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。  だけど子どもはどんどんと強くなって行く。    大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。

処理中です...