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6章 ことのはじまり
6話 今日もメシがうまくて金がヤバい
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「食費、12万リエール……」
「ああ」
「採算取れてんのか」
「取れてるわけないだろう」
「だ、だよな……」
オレがメシを作るようになってさらに2週間。
作れば作っただけグレンとルカがモリモリと食って食って食いまくる。
紫のだんごばかり食らって生きてたらしいルカは出会った当初は青白い顔をしていたが、最近は血色が良くなった。
グレンは何作っても「うまいうまい、天才天才」と連呼する。
厨房は完全にオレ専用だった。まともに料理ができるのはオレだけ。
ルカはもちろんのこと、グレンも料理は全く作れなかった。
ヤツは剣の腕はめちゃくちゃいい。が、他のことが壊滅的にダメだった。
特に料理が全然作れない。得意料理はココアだ。それは料理じゃねえ……。
目玉焼き、卵かけご飯ならやっと作れるレベルのダメぶりだ。
だけど卵焼きとスクランブルエッグは作れない。本人曰く『二手以上になると複雑でダメ』なんだとか。「手」ってなんなんだよ意味分からん。
やり方を教えてみても全然ダメだった。
いいとこまでいっても、いつの間にやら砂糖と塩を間違えたり鍋を放置して焦がしたりして全く成功しない。
『その通りにやると、完成しちゃうじゃないか?』
……とかまた意味の分からんことを言われてオレは返す言葉を失くしてしまった。
キッチンから異臭がすること、数十回。
オレは、ヤツのキッチンへの出入りを固く禁じた――。
2週間で12万の食費。
……ちなみに子供二人いる一般の4人家族の1ヶ月の食費は、6万ってところだ。
オレ達3人パーティは金土日だけ活動。配達アンド配達、簡単な薬草採取、それも近場の街と街道オンリー。
1日に5つくらいの案件をこなすとはいえ、報酬は5000~10000リエール。
高く見積もっても週の収入は15万くらい。そして砦のレンタル料は月70万。
しかもオレがメシを作るのに、渡された食費とは別に給料のようなものまでもらっていた。
……とんでもない大赤字だった。
「なあ……やっぱ悪いし、カネはもらえねえよ」
「いや、冒険とはまた別の事をやってもらってるわけだし。労働に対価は必要じゃないか? 俺は料理作れないし、出禁だしな」
「……まあ、確かに。労働といっていいくらいは作ってるけど……好きでやってるとこもあるしな」
「じゃあ、それでいいじゃないか」
グレンはカツ丼をおいしくいただいている。特大のカツだ。20枚は揚げたはずが、もうなくなりかけている。
「……すごいな、これ。肉がサクサクで柔らかくて、あとどうやったら卵がこんなとろとろになるんだ? ……君、魔法使いじゃないか?」
「……」
(出た……)
これはおそらく「天才じゃないか?」の上の褒め言葉だ。
背丈がごつい、まあまあの筋肉を備えた男が目をキラキラさせながらこんなことを言う。
剣術や戦闘のことを話している時とはまるで別人だった。どっちも本当なんだろうけど、キャラが謎すぎる。
メシ作ってるだけで「魔法使い」ってアンタ。
「まあそんなに金もらってるのが気になるなら、経理……というほどのものじゃないが、それをやってくれないか」
「経理?」
「この日のこの依頼でどれくらい儲けが出たとか、そういう簡単なやつだ。ギルドに提出する」
「ふーん。いいけど……採算取れてなくてもいいのかな、それ」
「賃料さえ払っていれば別に。あと俺が違う仕事をしている分もあるしな」
「違う仕事……」
「パーティで取ってきた仕事と個人で取ってきた仕事の報酬を予算に回してるんだ」
「へえー。それで採算がやっと取れるってことか」
「取れないぞ」
「取れないんかい」
思わずオレが突っ込むと、グレンはフッと笑いながらカツ丼(3杯目)を食う。
そんな会話を交わしている横でルカはカツ丼(5杯目)を食っていた。
12合炊いたはずの米はもはやスッカラカンだった。
(ホントにどんだけ食うんだコイツら……)
今日作ったカツ丼も絶品だ。それなのにオレはオレの作った超うまいカツ丼を1杯しか食べられない。
オレは食が細いから正直うらやましい。
何を作ってもうまいうまい天才天才言われて今ひとつありがたみがないが、大量に作ったものがペロリとキレイに平らげられるのは悪い気はしない。
むしろ俄然調子こいて色々と作ってしまう。
そうやって作りまくって食い尽くされて、食費はガンガンに膨れ上がる――魔のサイクルだ。
◇
「ふうん。パーティでの仕事報酬、個人の仕事報酬か……」
グレンから受け取ったパーティの帳簿と『冒険者の経理』という本を手に勉強中。
……そんな本あるのかよ。ギルドも冒険者も奥が深ぇな。
「パーティの仕事報酬」――ギルドで取ってきた、3人でやってる配達だの薬草採取だのがこれ。
「個人の仕事報酬」――これはグレンがピンでやってる依頼のことだ。当然ながらグレンにだけ報酬が入る。
これは確かにまあまあの収入だった。
(王立図書館への配達……。これはパーティでの仕事には入れねえのか)
帳簿を見るに、2週間に一度の頻度で王都へ届け物を定期的にやっているようだった。
それに加えて週2で護衛、警備の任務を長期で請け負っている。
(護衛と警備か……なんだかんだで武闘派ではあるんだよな)
日常はポンコツだけど、あんな185センチくらいありそうな、ガチムチとはいかないまでも屈強な男が警備員として立ってたら相当抑止力になりそうだ。
戦い挑むアホいんのか? まあオレなんですけど。
『冒険者の経理』によると『個人の報酬をパーティの運営に回す際はしっかり取り決めをしましょう。たくさん取りすぎると不信感が生まれますので、3割くらいがよいでしょう』とある。
が、帳簿を見ると、奴個人の報酬は全部砦の運営に回していた。
砦の賃料70万。グレン自身の仕事の報酬は45~50万ほど。それを全部砦に回して、パーティの仕事報酬を足しても足りない。
それなのにオレに食材費と給料も渡し、更におそらくルカの生活費も。……それに自分自身の生活費も必要なはずだ。
(何者だアイツ……)
「あのさ……マジで大丈夫なのか? そんなにカネ使っちまって」
オレはやっぱり、あんまり不安になってグレンに問いただしていた。
「ああ。大丈夫だ。心配いらない」
「や、逆に心配だわ……」
つい口を滑らしてしまった。グレンはキョトンとした顔をしている。
実際、カネの出所は何なんだ。
そんだけカネ出しても心配ないとか富豪? 実は貴族? 大地主? あしながおじさん?
……もしかして、ヤベー薬売ってるとか? オレもしかしてヤベーのと関わっちまってる?
――そんなようなことを考えてたら、グレンが言葉を続けた。
「……競馬でな」
「へ……競馬?」
「ああ。死ぬほど当ててしまって」
「死ぬほど……」
「というわけで別に『ヤベー薬』は売ってないから安心してくれ」
「えっ!? いや、いや……えっ!?」
グレンが苦笑いしている。
気づいたらどこからか口に出していたらしい。
「わ、わりい……、や、オレそんな大金手にすることねぇから、気になっちまって」
「はは……まあ、そうだよな」
呆れてるのか何なのか、グレンが口元を隠して少し笑う。
「や、それにしても……これをやるとなるとまあまあ骨が折れるな。メシ作るのも大変になりそうだ」
「じゃあ、誰か雇えばいいか?」
「ん? 経理に? メシ作り?」
「どっちでもいいけど。楽になりそうな方を手伝ってもらえばいいんじゃないか」
「んー、厨房に人は入れたくねえけど、経理は覚えてみてえしな……。ま、材料切ってくれるだけでも助かるかなー」
「じゃあ試しにギルドに求人出してみようか。……給料は、5万くらいで」
「……まあ、いいんじゃね」
誰かを雇うってことはまたカネがいる。
それはグレンが「競馬で死ぬほど当てたカネ」からまた出すんだろう。
カネの出所はひょっとしたらヤバいかもしれないけど、本当に競馬で当てたカネもしれないし。
そもそも、オレ自身もそこそこヤベー案件だもんな?
――オレはカネの出所のことはもう考えないことにした。
「ああ」
「採算取れてんのか」
「取れてるわけないだろう」
「だ、だよな……」
オレがメシを作るようになってさらに2週間。
作れば作っただけグレンとルカがモリモリと食って食って食いまくる。
紫のだんごばかり食らって生きてたらしいルカは出会った当初は青白い顔をしていたが、最近は血色が良くなった。
グレンは何作っても「うまいうまい、天才天才」と連呼する。
厨房は完全にオレ専用だった。まともに料理ができるのはオレだけ。
ルカはもちろんのこと、グレンも料理は全く作れなかった。
ヤツは剣の腕はめちゃくちゃいい。が、他のことが壊滅的にダメだった。
特に料理が全然作れない。得意料理はココアだ。それは料理じゃねえ……。
目玉焼き、卵かけご飯ならやっと作れるレベルのダメぶりだ。
だけど卵焼きとスクランブルエッグは作れない。本人曰く『二手以上になると複雑でダメ』なんだとか。「手」ってなんなんだよ意味分からん。
やり方を教えてみても全然ダメだった。
いいとこまでいっても、いつの間にやら砂糖と塩を間違えたり鍋を放置して焦がしたりして全く成功しない。
『その通りにやると、完成しちゃうじゃないか?』
……とかまた意味の分からんことを言われてオレは返す言葉を失くしてしまった。
キッチンから異臭がすること、数十回。
オレは、ヤツのキッチンへの出入りを固く禁じた――。
2週間で12万の食費。
……ちなみに子供二人いる一般の4人家族の1ヶ月の食費は、6万ってところだ。
オレ達3人パーティは金土日だけ活動。配達アンド配達、簡単な薬草採取、それも近場の街と街道オンリー。
1日に5つくらいの案件をこなすとはいえ、報酬は5000~10000リエール。
高く見積もっても週の収入は15万くらい。そして砦のレンタル料は月70万。
しかもオレがメシを作るのに、渡された食費とは別に給料のようなものまでもらっていた。
……とんでもない大赤字だった。
「なあ……やっぱ悪いし、カネはもらえねえよ」
「いや、冒険とはまた別の事をやってもらってるわけだし。労働に対価は必要じゃないか? 俺は料理作れないし、出禁だしな」
「……まあ、確かに。労働といっていいくらいは作ってるけど……好きでやってるとこもあるしな」
「じゃあ、それでいいじゃないか」
グレンはカツ丼をおいしくいただいている。特大のカツだ。20枚は揚げたはずが、もうなくなりかけている。
「……すごいな、これ。肉がサクサクで柔らかくて、あとどうやったら卵がこんなとろとろになるんだ? ……君、魔法使いじゃないか?」
「……」
(出た……)
これはおそらく「天才じゃないか?」の上の褒め言葉だ。
背丈がごつい、まあまあの筋肉を備えた男が目をキラキラさせながらこんなことを言う。
剣術や戦闘のことを話している時とはまるで別人だった。どっちも本当なんだろうけど、キャラが謎すぎる。
メシ作ってるだけで「魔法使い」ってアンタ。
「まあそんなに金もらってるのが気になるなら、経理……というほどのものじゃないが、それをやってくれないか」
「経理?」
「この日のこの依頼でどれくらい儲けが出たとか、そういう簡単なやつだ。ギルドに提出する」
「ふーん。いいけど……採算取れてなくてもいいのかな、それ」
「賃料さえ払っていれば別に。あと俺が違う仕事をしている分もあるしな」
「違う仕事……」
「パーティで取ってきた仕事と個人で取ってきた仕事の報酬を予算に回してるんだ」
「へえー。それで採算がやっと取れるってことか」
「取れないぞ」
「取れないんかい」
思わずオレが突っ込むと、グレンはフッと笑いながらカツ丼(3杯目)を食う。
そんな会話を交わしている横でルカはカツ丼(5杯目)を食っていた。
12合炊いたはずの米はもはやスッカラカンだった。
(ホントにどんだけ食うんだコイツら……)
今日作ったカツ丼も絶品だ。それなのにオレはオレの作った超うまいカツ丼を1杯しか食べられない。
オレは食が細いから正直うらやましい。
何を作ってもうまいうまい天才天才言われて今ひとつありがたみがないが、大量に作ったものがペロリとキレイに平らげられるのは悪い気はしない。
むしろ俄然調子こいて色々と作ってしまう。
そうやって作りまくって食い尽くされて、食費はガンガンに膨れ上がる――魔のサイクルだ。
◇
「ふうん。パーティでの仕事報酬、個人の仕事報酬か……」
グレンから受け取ったパーティの帳簿と『冒険者の経理』という本を手に勉強中。
……そんな本あるのかよ。ギルドも冒険者も奥が深ぇな。
「パーティの仕事報酬」――ギルドで取ってきた、3人でやってる配達だの薬草採取だのがこれ。
「個人の仕事報酬」――これはグレンがピンでやってる依頼のことだ。当然ながらグレンにだけ報酬が入る。
これは確かにまあまあの収入だった。
(王立図書館への配達……。これはパーティでの仕事には入れねえのか)
帳簿を見るに、2週間に一度の頻度で王都へ届け物を定期的にやっているようだった。
それに加えて週2で護衛、警備の任務を長期で請け負っている。
(護衛と警備か……なんだかんだで武闘派ではあるんだよな)
日常はポンコツだけど、あんな185センチくらいありそうな、ガチムチとはいかないまでも屈強な男が警備員として立ってたら相当抑止力になりそうだ。
戦い挑むアホいんのか? まあオレなんですけど。
『冒険者の経理』によると『個人の報酬をパーティの運営に回す際はしっかり取り決めをしましょう。たくさん取りすぎると不信感が生まれますので、3割くらいがよいでしょう』とある。
が、帳簿を見ると、奴個人の報酬は全部砦の運営に回していた。
砦の賃料70万。グレン自身の仕事の報酬は45~50万ほど。それを全部砦に回して、パーティの仕事報酬を足しても足りない。
それなのにオレに食材費と給料も渡し、更におそらくルカの生活費も。……それに自分自身の生活費も必要なはずだ。
(何者だアイツ……)
「あのさ……マジで大丈夫なのか? そんなにカネ使っちまって」
オレはやっぱり、あんまり不安になってグレンに問いただしていた。
「ああ。大丈夫だ。心配いらない」
「や、逆に心配だわ……」
つい口を滑らしてしまった。グレンはキョトンとした顔をしている。
実際、カネの出所は何なんだ。
そんだけカネ出しても心配ないとか富豪? 実は貴族? 大地主? あしながおじさん?
……もしかして、ヤベー薬売ってるとか? オレもしかしてヤベーのと関わっちまってる?
――そんなようなことを考えてたら、グレンが言葉を続けた。
「……競馬でな」
「へ……競馬?」
「ああ。死ぬほど当ててしまって」
「死ぬほど……」
「というわけで別に『ヤベー薬』は売ってないから安心してくれ」
「えっ!? いや、いや……えっ!?」
グレンが苦笑いしている。
気づいたらどこからか口に出していたらしい。
「わ、わりい……、や、オレそんな大金手にすることねぇから、気になっちまって」
「はは……まあ、そうだよな」
呆れてるのか何なのか、グレンが口元を隠して少し笑う。
「や、それにしても……これをやるとなるとまあまあ骨が折れるな。メシ作るのも大変になりそうだ」
「じゃあ、誰か雇えばいいか?」
「ん? 経理に? メシ作り?」
「どっちでもいいけど。楽になりそうな方を手伝ってもらえばいいんじゃないか」
「んー、厨房に人は入れたくねえけど、経理は覚えてみてえしな……。ま、材料切ってくれるだけでも助かるかなー」
「じゃあ試しにギルドに求人出してみようか。……給料は、5万くらいで」
「……まあ、いいんじゃね」
誰かを雇うってことはまたカネがいる。
それはグレンが「競馬で死ぬほど当てたカネ」からまた出すんだろう。
カネの出所はひょっとしたらヤバいかもしれないけど、本当に競馬で当てたカネもしれないし。
そもそも、オレ自身もそこそこヤベー案件だもんな?
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