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14章 狂った歯車
10話 あらがうもの
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『――セルジュ君、聞こえている? どこに行くつもりか知らないけれど、彼を"なんとか"したら、あとで迎えに行くからね……』
頭の中にイリアスの声が響く。
たったそれだけで、意識が刈り取られそうだ。
「くっ……」
身体が思うように動かず、足元がおぼつかない。
今私にかかっている術は恐らく"操り人形"という禁呪だ。
かけられた者は、術師の意のままに動いてしまう。
(……しっかりしろ!!)
壁に体当たりして頭を思い切り打ち付けると、痛みで意識が若干クリアになった。
こうやって身体に物理的な衝撃を加えれば術の拘束から逃れられるようだが、所詮一時のものだろう。
恐らくイリアスが本気を出せば、指先ひとつまで完璧に操ることができる。
それをしないのは、長期間魔力を放出しつづけるのが難しいのか、それともただ遊んでいるのか……。
――視界が定まらない。
頭の中ではイリアスの紋章の音がずっと響いている。
また、操り人形に戻ってしまう。そうなる前に、何がなんでも、果たすべきことを……。
◇
「……っ、なぜ、こんなに遠いんだ……!」
毒づきながらも、なんとか3階にある自身の執務室まで歩いて辿り着いた。
フラフラする。術の拘束にあらがうために気を張っていなければならないが、限界が近い。
打ち付けた頭、歯を食いしばった口元、そして握った拳から血が流れる。
血管が切れてしまいそうだ。
「……たのむ、もう、すこし……!」
執務机の引き出しを乱雑に開け放ち、中から短剣と頼信板を取り出した。
連絡用にこれを何枚も持っているが、意識が定まらずどれが誰あての物か分からない。
(誰でもいい……救援要請だけ、できれば……)
短剣も出してはみたものの、こんな自由の利かない身体では斬りかかったとて無駄に終わるだろう。
情けないが、今の自分に出来ることは外部に助けを求めることだけ。
父、教皇猊下、王太子殿下――相手は誰でもいい。
誰に繋がっても、緊急性を理解してくれるはずだ。
「……?」
(これは……)
何枚かあるうちの1枚に、何か文字が書かれていた。
文字が少し消えかかっている……昨日辺りに書かれたものだろうか?
ぎりぎり読み取れるその字を、目をこらしてよく見てみると……。
"無事なら、連絡を"――。
「……!」
相手が誰なのか、分からない。
分からないが、こちらの安否を気にしているなら、ここが一番伝わるはず……!
「……ぐ……くっ……」
術に抵抗するのがやっとの状態で、他の動作と思考が全く追いつかない。
何か文字を書こうにもペンを持つ手がぶるぶる震えて思うように動かず、文字を全く書き表せない。
「・・、・」など、意味のない点と千切れた線ばかり。これでは救援要請どころではない。いたずらと思われて終わりだ――。
「この……っ……!!」
机に頭を打ち付け、再度意識を保つ。
血がパタパタと机に落ちる。
頭が痛み目眩がするが、手元の痙攣は収まった。
――なんでもいい。誰でもいい。伝わってくれ。
頼む。
誰か、誰か……。
”た、 す、 け・て”
「…………っ、はあ、はあ……」
ようやくそれだけ書けたが、これで満足してはいけない。
カイル・レッドフォードはおそらくイリアスの操り人形になってしまっているだろう。
――何かないか?
彼の意識を少しでも引き戻せる、何か……。
「……ここにいたんだ、セルジュ君」
「!!」
執務室の入り口に、満面の笑みのイリアスが立っている。
カイル・レッドフォードはいない。別の場所に運ばれたのか、それとも……。
「手間のかかる子だな。随分、捜したよ……」
優雅に靴音を響かせながら、イリアスがこちらへ歩み寄る。
『随分捜した』など、嘘だ。転移魔法で簡単に飛んでこられるのだから。
わざわざと歩いてここまで来たのだろう。
足掻くだけ足掻かせておいて、最後に希望を全て摘み取るつもりだ。カイル・レッドフォードにそうしたように……。
「……イリアス!」
「おっと……」
最後の抵抗として短剣で斬りかかるも、やはりかわされてしまう。
術が完全に解けていない上、頭を何度も強打してふらついた状態では当然だ。
仮にも聖銀騎士団の団長ともあろう者が、なんと情けないことだろうか。
「術に抵抗してそこまで自由に動けるだなんて……全く、君には驚かされるよ。ただのお坊ちゃんかと思いきや、存外根性がある。血の宝玉として申し分ない魂だが、もう必要ないからね。……じゃあ、行こうか」
イリアスが、赤い宝玉がたくさん埋まった黒い杖を手元に出現させ、天にかざす。
杖が不気味な赤い光を放ち、視界から執務室がたちまち消えていく――。
◇
(ここは……!)
「ふふ、君ももちろん知っているよね? そう、『月天の間』――聖女様の寝所さ」
転移魔法で連れてこられた場所は、ミランダ教の大聖堂、「月天の間」。
青白い魔石で造られたドーム状の石室は大部分が水で満たされている。各地の教会にある水鏡の盤と同じ設計だ。
床は中心部にかけて緩やかに傾斜がかかっていて、中心部へと水が流れ込んでいく。
最も水深が深い中心部には、魔石で造られた美しい意匠の匣が沈んでいる。
その匣の中で、聖女が眠りについているのだ。
「……初めて来たな。写真や絵でしか見たことがなかったけれど、とても美しく素敵な場所だ。今日という日に、実にふさわしい……」
イリアスがうっとりとした笑みを浮かべながら両手を広げ、天を仰ぐ。
ドームの天井を覆う魔石は月の光を浴びると色を失い透き通る特殊なもので、夜だけこの石室に月の光が射す。
月の光は壁面の魔石、そして床面を満たす水など様々な箇所で乱反射し、部屋は青や白に美しく煌めいている。
この石室自体が、大きな球状の鏡のようだ。
(鏡、月の光……)
「!!」
部屋の片隅に、カイル・レッドフォードがうつ伏せで転がっている。
目は焦点が合っておらず、瞳孔も開いている。
背中がわずかに上下していることから命があることがうかがえる。
生きてはいるが、それは何も安心材料にはならないだろう……。
「さあ、カイル・レッドフォード君。ここへ」
イリアスの言葉を聞いたカイル・レッドフォードがのそりと立ち上がって、おぼつかない足取りでバシャバシャと水音を響かせながらこちらへ――聖女の匣の前にある祭壇の元へと歩み寄ってくる。
(何を、する気だ……)
止めなければと思うのに、身体が動かない。
イリアスがこちらを見て、「シー」と言いながら人差し指を口元に当ててニコリと笑う。
「セルジュ君、大事な儀式の最中だから、じっとしていてね。見ているだけだよ?」
「ぐっ……!」
微弱ながらも"操り人形"の術の効力は続いているようで、身体が『じっとしていて、見ているだけ』という命令を聞いてしまう。
短剣を持ったままの手は動かず、振るうことは叶わない。
「儀、式……だと」
口だけはぎりぎり動くようだ。また、遊んでいるのか――。
「そうだよ。眠れる聖女様を覚醒させ、祈りの力で抑制されている闇の魔力を解き放つ。そうすれば、時を超える魔法はより盤石なものに……。通常、聖女の封印を解く呪文――真名を唱えることができるのは、教皇のみ。しかし、ここに例外がいる……ねえ、カイル君?」
「………………」
彼からの返事はない。
ここまで歩んできた彼の目にはまるで光が宿っておらず、生気が感じられない。
(私の……せいだ……!!)
私が最初の判断を誤ったばかりにこんな事態にまでなってしまった。
止めなければいけない。いけないが……。
「……カ、カイル、殿……!」
「………………」
やはり返事はない。
魔力がない上に精神が衰弱した彼には、"操り人形"のような魔法は殊更に効いてしまうはずだ。
もはや術を施したイリアスの言葉しか耳に届かないだろう。
「カイ、ル……!」
「さあ、始めようか」
イリアスが額の紋章を光らせると、水に沈んでいた聖女の匣が浮き上がる。
この石室の天井と同じ魔石で造られたそれは月の光を受けて透き通り、中にいる女性をはっきりと映し出す。
「……イリアス・トロンヘイムが命じる。カイル・レッドフォードよ。聖女の真名を呼べ……」
頭の中にイリアスの声が響く。
たったそれだけで、意識が刈り取られそうだ。
「くっ……」
身体が思うように動かず、足元がおぼつかない。
今私にかかっている術は恐らく"操り人形"という禁呪だ。
かけられた者は、術師の意のままに動いてしまう。
(……しっかりしろ!!)
壁に体当たりして頭を思い切り打ち付けると、痛みで意識が若干クリアになった。
こうやって身体に物理的な衝撃を加えれば術の拘束から逃れられるようだが、所詮一時のものだろう。
恐らくイリアスが本気を出せば、指先ひとつまで完璧に操ることができる。
それをしないのは、長期間魔力を放出しつづけるのが難しいのか、それともただ遊んでいるのか……。
――視界が定まらない。
頭の中ではイリアスの紋章の音がずっと響いている。
また、操り人形に戻ってしまう。そうなる前に、何がなんでも、果たすべきことを……。
◇
「……っ、なぜ、こんなに遠いんだ……!」
毒づきながらも、なんとか3階にある自身の執務室まで歩いて辿り着いた。
フラフラする。術の拘束にあらがうために気を張っていなければならないが、限界が近い。
打ち付けた頭、歯を食いしばった口元、そして握った拳から血が流れる。
血管が切れてしまいそうだ。
「……たのむ、もう、すこし……!」
執務机の引き出しを乱雑に開け放ち、中から短剣と頼信板を取り出した。
連絡用にこれを何枚も持っているが、意識が定まらずどれが誰あての物か分からない。
(誰でもいい……救援要請だけ、できれば……)
短剣も出してはみたものの、こんな自由の利かない身体では斬りかかったとて無駄に終わるだろう。
情けないが、今の自分に出来ることは外部に助けを求めることだけ。
父、教皇猊下、王太子殿下――相手は誰でもいい。
誰に繋がっても、緊急性を理解してくれるはずだ。
「……?」
(これは……)
何枚かあるうちの1枚に、何か文字が書かれていた。
文字が少し消えかかっている……昨日辺りに書かれたものだろうか?
ぎりぎり読み取れるその字を、目をこらしてよく見てみると……。
"無事なら、連絡を"――。
「……!」
相手が誰なのか、分からない。
分からないが、こちらの安否を気にしているなら、ここが一番伝わるはず……!
「……ぐ……くっ……」
術に抵抗するのがやっとの状態で、他の動作と思考が全く追いつかない。
何か文字を書こうにもペンを持つ手がぶるぶる震えて思うように動かず、文字を全く書き表せない。
「・・、・」など、意味のない点と千切れた線ばかり。これでは救援要請どころではない。いたずらと思われて終わりだ――。
「この……っ……!!」
机に頭を打ち付け、再度意識を保つ。
血がパタパタと机に落ちる。
頭が痛み目眩がするが、手元の痙攣は収まった。
――なんでもいい。誰でもいい。伝わってくれ。
頼む。
誰か、誰か……。
”た、 す、 け・て”
「…………っ、はあ、はあ……」
ようやくそれだけ書けたが、これで満足してはいけない。
カイル・レッドフォードはおそらくイリアスの操り人形になってしまっているだろう。
――何かないか?
彼の意識を少しでも引き戻せる、何か……。
「……ここにいたんだ、セルジュ君」
「!!」
執務室の入り口に、満面の笑みのイリアスが立っている。
カイル・レッドフォードはいない。別の場所に運ばれたのか、それとも……。
「手間のかかる子だな。随分、捜したよ……」
優雅に靴音を響かせながら、イリアスがこちらへ歩み寄る。
『随分捜した』など、嘘だ。転移魔法で簡単に飛んでこられるのだから。
わざわざと歩いてここまで来たのだろう。
足掻くだけ足掻かせておいて、最後に希望を全て摘み取るつもりだ。カイル・レッドフォードにそうしたように……。
「……イリアス!」
「おっと……」
最後の抵抗として短剣で斬りかかるも、やはりかわされてしまう。
術が完全に解けていない上、頭を何度も強打してふらついた状態では当然だ。
仮にも聖銀騎士団の団長ともあろう者が、なんと情けないことだろうか。
「術に抵抗してそこまで自由に動けるだなんて……全く、君には驚かされるよ。ただのお坊ちゃんかと思いきや、存外根性がある。血の宝玉として申し分ない魂だが、もう必要ないからね。……じゃあ、行こうか」
イリアスが、赤い宝玉がたくさん埋まった黒い杖を手元に出現させ、天にかざす。
杖が不気味な赤い光を放ち、視界から執務室がたちまち消えていく――。
◇
(ここは……!)
「ふふ、君ももちろん知っているよね? そう、『月天の間』――聖女様の寝所さ」
転移魔法で連れてこられた場所は、ミランダ教の大聖堂、「月天の間」。
青白い魔石で造られたドーム状の石室は大部分が水で満たされている。各地の教会にある水鏡の盤と同じ設計だ。
床は中心部にかけて緩やかに傾斜がかかっていて、中心部へと水が流れ込んでいく。
最も水深が深い中心部には、魔石で造られた美しい意匠の匣が沈んでいる。
その匣の中で、聖女が眠りについているのだ。
「……初めて来たな。写真や絵でしか見たことがなかったけれど、とても美しく素敵な場所だ。今日という日に、実にふさわしい……」
イリアスがうっとりとした笑みを浮かべながら両手を広げ、天を仰ぐ。
ドームの天井を覆う魔石は月の光を浴びると色を失い透き通る特殊なもので、夜だけこの石室に月の光が射す。
月の光は壁面の魔石、そして床面を満たす水など様々な箇所で乱反射し、部屋は青や白に美しく煌めいている。
この石室自体が、大きな球状の鏡のようだ。
(鏡、月の光……)
「!!」
部屋の片隅に、カイル・レッドフォードがうつ伏せで転がっている。
目は焦点が合っておらず、瞳孔も開いている。
背中がわずかに上下していることから命があることがうかがえる。
生きてはいるが、それは何も安心材料にはならないだろう……。
「さあ、カイル・レッドフォード君。ここへ」
イリアスの言葉を聞いたカイル・レッドフォードがのそりと立ち上がって、おぼつかない足取りでバシャバシャと水音を響かせながらこちらへ――聖女の匣の前にある祭壇の元へと歩み寄ってくる。
(何を、する気だ……)
止めなければと思うのに、身体が動かない。
イリアスがこちらを見て、「シー」と言いながら人差し指を口元に当ててニコリと笑う。
「セルジュ君、大事な儀式の最中だから、じっとしていてね。見ているだけだよ?」
「ぐっ……!」
微弱ながらも"操り人形"の術の効力は続いているようで、身体が『じっとしていて、見ているだけ』という命令を聞いてしまう。
短剣を持ったままの手は動かず、振るうことは叶わない。
「儀、式……だと」
口だけはぎりぎり動くようだ。また、遊んでいるのか――。
「そうだよ。眠れる聖女様を覚醒させ、祈りの力で抑制されている闇の魔力を解き放つ。そうすれば、時を超える魔法はより盤石なものに……。通常、聖女の封印を解く呪文――真名を唱えることができるのは、教皇のみ。しかし、ここに例外がいる……ねえ、カイル君?」
「………………」
彼からの返事はない。
ここまで歩んできた彼の目にはまるで光が宿っておらず、生気が感じられない。
(私の……せいだ……!!)
私が最初の判断を誤ったばかりにこんな事態にまでなってしまった。
止めなければいけない。いけないが……。
「……カ、カイル、殿……!」
「………………」
やはり返事はない。
魔力がない上に精神が衰弱した彼には、"操り人形"のような魔法は殊更に効いてしまうはずだ。
もはや術を施したイリアスの言葉しか耳に届かないだろう。
「カイ、ル……!」
「さあ、始めようか」
イリアスが額の紋章を光らせると、水に沈んでいた聖女の匣が浮き上がる。
この石室の天井と同じ魔石で造られたそれは月の光を受けて透き通り、中にいる女性をはっきりと映し出す。
「……イリアス・トロンヘイムが命じる。カイル・レッドフォードよ。聖女の真名を呼べ……」
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