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15章 祈り(前)
◆美少女ルカは励ましたい(3)
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「ルカ、出かけてくるから」
「ん、分かった」
2月28日金曜日、晴れ。
今日、グレンとカイルさんは王都ソワレまでお出かけ。
明日「きょうこうげいか」に会いに行くのに、カイルさんはいい服を持っていない。
スーツをグレンに借りようとしたけれど「自分のを買え」と断られた。
だけどカイルさんは高級な服屋に馴染みがなく、どのお店に行ったら分からない……というわけで、グレンがカイルさんを行きつけの服屋に案内するらしい。
ちなみに「服屋に行く服がない」そうで、今日のカイルさんはグレンの普段着――ちょっと高級なものらしい――を借りて着ている。
内緒の話だけれど、あまり似合っていない。これが世に言う「服に着られる」ということなんだと覚えた。
これは、内緒の話。
「店まで行ったら解散するから」
「えっ、なんで」
「なんでってなんだ? 俺は別に行くところがあるんだ」
「ええ? どこだよ」
「セルジュ卿がここで着る用の服を買いに」
「ああ……なるほど。確かに、お前のをずっと着せとくわけにもなぁ……」
――他にも何か色々喋りながら、2人は出かけていった。
カイルさんの"水"は相変わらず不安定だけれど、昨日見たあの殺意のこもった氷槍は消えている。
グレンがなんとかしてくれたのかもしれない――あの氷槍が普通の水になるなんて、不可能だと思っていた。
ケンカをしていたようだけれど、一体どんなことを言ってあれを溶かしたのだろう。
やっぱり、長い友達はちがうんだろうか。
(……友達って、すてき)
◇
今日も砦は静か。
お昼ごはんを食べようと思って食堂に行くと、そこには思わぬ人物がいた。
セルジュ様だ。
「………セルジュさま」
「ああ……君は、確か……アリシア・ワイアットさん」
「そう。ごきげんよう」
「あ、ああ……」
ベルがやるようなカーテシーをしてみせると、セルジュ様は少し笑った。
セルジュ様は今日もグレンから借りた服を着ている。
カイルさんよりもずっと着こなしている。さすが、貴公子。
「セルジュ様。ここは食堂」
「ああ……そうだね」
「何をしに来たの」
「何を……、……うん」
「?」
「いや、少し……」
言葉の途中で、「ぐー」という音がした。
空腹の音……でも、わたしじゃない。
「「…………」」
「セルジュ様」
「す、すまない。す、少し……空腹で。こ、こんな音がするなんて……すまない」
口に手を当てて、セルジュ様が大きめの声でそう言った。
顔が真っ赤になっている。ひょっとしたら熱があるのかもしれない。
「ごめんなさい。わたしは、ごはんは作れない」
「そ、そうか……いや、いいんだ」
「食べたいものがあるなら、作ってもらえばいい。食の神に」
「……しょ……食、の……神?」
「……そう。あそこに隠れている」
食堂の向こう――厨房の方を指さしながらそう言うと、厨房の方からガタンという音がした。
「ひとたび食の神の食べ物を口にすれば、あなたも、とりこ」
「…………そ、そう…………」
喋りながら、厨房――食の神の方へ。
厨房側のカウンターの下で、ジャミルが両手で口を塞いでしゃがみ込んでいた。
隠れていても"水"で丸分かりなのに、変なことをしている。
「ジャミル。セルジュ様、お腹が空いたって」
「…………」
「ジャミル?」
「……アリシアちゃんオレのこと嫌いなの?」
「どうして。好きよ」
「そりゃあ、光栄の極みだけどよぉ……」
「…………。ジャミル・レッドフォード君……」
「!! あ……」
名前を呼ばれたジャミルは慌てて立ち上がり、背筋を伸ばしてセルジュ様の方に向き直った。
「あ……、あの……あの」
「……ジャミル・レッドフォード君。私の不手際で君のご家族を命の危険に晒してしまった。本当に、申し訳……」
「あ……謝らないでください!!」
「!」
頭を下げようとするセルジュ様をジャミルが大声で制する。
「オ……、僕が全部、悪いですから……どうか、謝らないでください……」
「……ジャミル君」
「カイル――弟は、5年前行方不明になって……、それで今回もあんなことになって、2回も弟を失ったって思って、それで頭に血が昇ってしまって……弟から『悪いのはイリアスだからセルジュ様を責めないでくれ』って言われてたのに」
そう言いながらジャミルはセルジュ様の前へ歩み寄っていき、頭を大きく下げた。
「……無礼なことを言って、罵倒してしまって、申し訳ありませんでした」
「…………いいんだ。あのくらい言われて、当然なのだから」
「……でも」
「……ジャミル・レッドフォード君。やはり、私も謝罪させてくれないか」
「え……?」
ジャミルがセルジュ様の顔を見上げると、セルジュ様は目を細めてテラスの方を見つめた。
テラスの向こうに見える中庭に温かな日差しが射して、秋に植えた勿忘草が風に揺れている――あと1週間もすれば、花が咲くはず。
セルジュ様はこちらに向き直って、また口を開く。
「……君達は、知っているだろうか……イリアスが、もうすぐ消滅することを」
「消滅……?」
「そう。命を無為に費やし続けた者の末路だ……彼の肉体と魂は、跡形もなく消える。そして彼の魂に連なるもの――彼に関する記憶も全て消えて、イリアス・トロンヘイムという人間は最初から存在しないことになる。今すでに、終局は始まりつつある。王太子殿下の話によれば、聖銀騎士達の頭からはすでにイリアスに関する記憶が消えているそうだ。彼らは術で操られ、ここ数日聖銀騎士の詰所に軟禁状態になっていた。それなのに彼らの家族も、それを記憶していない」
「…………」
「私の判断ミスで部下を危険に晒したというのに、誰も何も憶えていない。今の私には、罪を告白して謝る相手が……いないんだ。だからどうか、君にだけは謝罪をさせてほしい」
「セルジュ様……」
「……私は、イリアスの言うがままに君達を不当に捕らえた。最初からおかしいと思っていた、イリアスに物申すことができたのは私だけであったのにそれができず、まんまと操られ……それが弟君の命と心を打ち砕く要因になってしまった。……だから」
そこで一旦言葉を切り、大きく息を吸ってからセルジュ様はジャミルに深々と頭を下げた。
「……申し訳なかった……全て、私の責任だ」
「…………」
ジャミルは目を泳がせ、何かを言おうと口をパクパクさせる。
しばらくして……。
「セ、セルジュ様……どうか、顔を上げてください……。今のでお気持ちは、十分伝わりましたから……!」
「…………」
その言葉にセルジュ様は頭をようやく上げ、今度はジャミルがまた頭を下げた。
「僕の方こそ本当に……申し訳ありませんでした」
「ジャミル君……いいんだ、頭を上げてくれ」
頭を上げたジャミルにセルジュ様が微笑みかけながら右手を差し出す。ジャミルはその手を握って「ありがとうございます……」と小さく掠れた声で言った。
そのあと、ジャミルがセルジュ様にごはんを作ってあげた。
食の神のありがたみを知らしめるためには酢豚やカツ丼やピザがいい――そう思って提案したけれど全部却下された。
ジャミルはセルジュ様に玉子と白身魚の雑炊を作って提供。
セルジュ様に「こんな美味しい物初めて食べたよ」と言われ、ジャミルは真っ赤な顔で「恐縮です」と何回も頭を下げていた。
◇
「ジャミル。……仲直りできて、よかった」
「ん? んん……まあ、な」
雑炊を食べ終わったあと、セルジュ様は自室へ戻った。
部屋は、今までグレンが使っていたところ。あそこが一番良い部屋なのでセルジュ様に譲り、グレンは別の部屋へ移ったらしい。
今はわたしとジャミルで食事の後片付けをしている最中。
「……これでセルジュ様も、食の神の料理のとりこ」
「……アリシアちゃん。セルジュ様の前で二度と『食の神』って言わないでくれる?」
「どうして」
「ど・う・し・て・も!! 食ってる時も食の神食の神ってよぉ……恥ずかしくて死ぬかと思ったわ」
「?」
なぜ恥ずかしいのだろう。わたしは『食の神の料理はまだまだポテンシャルを秘めている』と力説しただけなのに。
「……『そうなのか』『それはすごいな』って、笑顔で全部聞いてくれたわ」
「……愛想笑いに決まってんだろーよ……」
「セルジュ様はいい人」
「……それは、そうだな……謝っても正直許されないと思ってたぜ」
「そういえば……グレンには謝ったの」
「!!」
お皿を拭くジャミルの手が止まり、一拍置いてから中指でメガネをクイッと上げた。ズレていないのに変なことをする。
もしや……。
「まだ、謝っていない?」
「いや……謝ったよ。けど……」
「けど?」
「『許さん』ってよ」
「! ……意外」
「いや、まあ、正確には……『罰として俺に簡単な料理を完璧に作れるようになるまで優しく指導すること』って条件がな……」
「……それは……なかなかの、刑罰」
「なかなかの刑罰だよ……」
「でも食の神なら、あるいは……?」
「だ~か~ら~! 食の神はもうやめてくれっての――」
「……ふふっ」
わたしが笑いながら両手を広げてくるっと1回転したのを見て、ジャミルがフッと笑った。
ここ数日ずっと濁っていたジャミルの"水"は、すっかり元通り。
セルジュ様の"水"もカイルさんの"水"も上向き加減、おおむね良い調子。
(みんなの水が……清い流れに……!)
もしかしてわたし、とてもとても良い仕事をしたのでは?
すごい。
これは、圧倒的美少女の所業……!
「ん、分かった」
2月28日金曜日、晴れ。
今日、グレンとカイルさんは王都ソワレまでお出かけ。
明日「きょうこうげいか」に会いに行くのに、カイルさんはいい服を持っていない。
スーツをグレンに借りようとしたけれど「自分のを買え」と断られた。
だけどカイルさんは高級な服屋に馴染みがなく、どのお店に行ったら分からない……というわけで、グレンがカイルさんを行きつけの服屋に案内するらしい。
ちなみに「服屋に行く服がない」そうで、今日のカイルさんはグレンの普段着――ちょっと高級なものらしい――を借りて着ている。
内緒の話だけれど、あまり似合っていない。これが世に言う「服に着られる」ということなんだと覚えた。
これは、内緒の話。
「店まで行ったら解散するから」
「えっ、なんで」
「なんでってなんだ? 俺は別に行くところがあるんだ」
「ええ? どこだよ」
「セルジュ卿がここで着る用の服を買いに」
「ああ……なるほど。確かに、お前のをずっと着せとくわけにもなぁ……」
――他にも何か色々喋りながら、2人は出かけていった。
カイルさんの"水"は相変わらず不安定だけれど、昨日見たあの殺意のこもった氷槍は消えている。
グレンがなんとかしてくれたのかもしれない――あの氷槍が普通の水になるなんて、不可能だと思っていた。
ケンカをしていたようだけれど、一体どんなことを言ってあれを溶かしたのだろう。
やっぱり、長い友達はちがうんだろうか。
(……友達って、すてき)
◇
今日も砦は静か。
お昼ごはんを食べようと思って食堂に行くと、そこには思わぬ人物がいた。
セルジュ様だ。
「………セルジュさま」
「ああ……君は、確か……アリシア・ワイアットさん」
「そう。ごきげんよう」
「あ、ああ……」
ベルがやるようなカーテシーをしてみせると、セルジュ様は少し笑った。
セルジュ様は今日もグレンから借りた服を着ている。
カイルさんよりもずっと着こなしている。さすが、貴公子。
「セルジュ様。ここは食堂」
「ああ……そうだね」
「何をしに来たの」
「何を……、……うん」
「?」
「いや、少し……」
言葉の途中で、「ぐー」という音がした。
空腹の音……でも、わたしじゃない。
「「…………」」
「セルジュ様」
「す、すまない。す、少し……空腹で。こ、こんな音がするなんて……すまない」
口に手を当てて、セルジュ様が大きめの声でそう言った。
顔が真っ赤になっている。ひょっとしたら熱があるのかもしれない。
「ごめんなさい。わたしは、ごはんは作れない」
「そ、そうか……いや、いいんだ」
「食べたいものがあるなら、作ってもらえばいい。食の神に」
「……しょ……食、の……神?」
「……そう。あそこに隠れている」
食堂の向こう――厨房の方を指さしながらそう言うと、厨房の方からガタンという音がした。
「ひとたび食の神の食べ物を口にすれば、あなたも、とりこ」
「…………そ、そう…………」
喋りながら、厨房――食の神の方へ。
厨房側のカウンターの下で、ジャミルが両手で口を塞いでしゃがみ込んでいた。
隠れていても"水"で丸分かりなのに、変なことをしている。
「ジャミル。セルジュ様、お腹が空いたって」
「…………」
「ジャミル?」
「……アリシアちゃんオレのこと嫌いなの?」
「どうして。好きよ」
「そりゃあ、光栄の極みだけどよぉ……」
「…………。ジャミル・レッドフォード君……」
「!! あ……」
名前を呼ばれたジャミルは慌てて立ち上がり、背筋を伸ばしてセルジュ様の方に向き直った。
「あ……、あの……あの」
「……ジャミル・レッドフォード君。私の不手際で君のご家族を命の危険に晒してしまった。本当に、申し訳……」
「あ……謝らないでください!!」
「!」
頭を下げようとするセルジュ様をジャミルが大声で制する。
「オ……、僕が全部、悪いですから……どうか、謝らないでください……」
「……ジャミル君」
「カイル――弟は、5年前行方不明になって……、それで今回もあんなことになって、2回も弟を失ったって思って、それで頭に血が昇ってしまって……弟から『悪いのはイリアスだからセルジュ様を責めないでくれ』って言われてたのに」
そう言いながらジャミルはセルジュ様の前へ歩み寄っていき、頭を大きく下げた。
「……無礼なことを言って、罵倒してしまって、申し訳ありませんでした」
「…………いいんだ。あのくらい言われて、当然なのだから」
「……でも」
「……ジャミル・レッドフォード君。やはり、私も謝罪させてくれないか」
「え……?」
ジャミルがセルジュ様の顔を見上げると、セルジュ様は目を細めてテラスの方を見つめた。
テラスの向こうに見える中庭に温かな日差しが射して、秋に植えた勿忘草が風に揺れている――あと1週間もすれば、花が咲くはず。
セルジュ様はこちらに向き直って、また口を開く。
「……君達は、知っているだろうか……イリアスが、もうすぐ消滅することを」
「消滅……?」
「そう。命を無為に費やし続けた者の末路だ……彼の肉体と魂は、跡形もなく消える。そして彼の魂に連なるもの――彼に関する記憶も全て消えて、イリアス・トロンヘイムという人間は最初から存在しないことになる。今すでに、終局は始まりつつある。王太子殿下の話によれば、聖銀騎士達の頭からはすでにイリアスに関する記憶が消えているそうだ。彼らは術で操られ、ここ数日聖銀騎士の詰所に軟禁状態になっていた。それなのに彼らの家族も、それを記憶していない」
「…………」
「私の判断ミスで部下を危険に晒したというのに、誰も何も憶えていない。今の私には、罪を告白して謝る相手が……いないんだ。だからどうか、君にだけは謝罪をさせてほしい」
「セルジュ様……」
「……私は、イリアスの言うがままに君達を不当に捕らえた。最初からおかしいと思っていた、イリアスに物申すことができたのは私だけであったのにそれができず、まんまと操られ……それが弟君の命と心を打ち砕く要因になってしまった。……だから」
そこで一旦言葉を切り、大きく息を吸ってからセルジュ様はジャミルに深々と頭を下げた。
「……申し訳なかった……全て、私の責任だ」
「…………」
ジャミルは目を泳がせ、何かを言おうと口をパクパクさせる。
しばらくして……。
「セ、セルジュ様……どうか、顔を上げてください……。今のでお気持ちは、十分伝わりましたから……!」
「…………」
その言葉にセルジュ様は頭をようやく上げ、今度はジャミルがまた頭を下げた。
「僕の方こそ本当に……申し訳ありませんでした」
「ジャミル君……いいんだ、頭を上げてくれ」
頭を上げたジャミルにセルジュ様が微笑みかけながら右手を差し出す。ジャミルはその手を握って「ありがとうございます……」と小さく掠れた声で言った。
そのあと、ジャミルがセルジュ様にごはんを作ってあげた。
食の神のありがたみを知らしめるためには酢豚やカツ丼やピザがいい――そう思って提案したけれど全部却下された。
ジャミルはセルジュ様に玉子と白身魚の雑炊を作って提供。
セルジュ様に「こんな美味しい物初めて食べたよ」と言われ、ジャミルは真っ赤な顔で「恐縮です」と何回も頭を下げていた。
◇
「ジャミル。……仲直りできて、よかった」
「ん? んん……まあ、な」
雑炊を食べ終わったあと、セルジュ様は自室へ戻った。
部屋は、今までグレンが使っていたところ。あそこが一番良い部屋なのでセルジュ様に譲り、グレンは別の部屋へ移ったらしい。
今はわたしとジャミルで食事の後片付けをしている最中。
「……これでセルジュ様も、食の神の料理のとりこ」
「……アリシアちゃん。セルジュ様の前で二度と『食の神』って言わないでくれる?」
「どうして」
「ど・う・し・て・も!! 食ってる時も食の神食の神ってよぉ……恥ずかしくて死ぬかと思ったわ」
「?」
なぜ恥ずかしいのだろう。わたしは『食の神の料理はまだまだポテンシャルを秘めている』と力説しただけなのに。
「……『そうなのか』『それはすごいな』って、笑顔で全部聞いてくれたわ」
「……愛想笑いに決まってんだろーよ……」
「セルジュ様はいい人」
「……それは、そうだな……謝っても正直許されないと思ってたぜ」
「そういえば……グレンには謝ったの」
「!!」
お皿を拭くジャミルの手が止まり、一拍置いてから中指でメガネをクイッと上げた。ズレていないのに変なことをする。
もしや……。
「まだ、謝っていない?」
「いや……謝ったよ。けど……」
「けど?」
「『許さん』ってよ」
「! ……意外」
「いや、まあ、正確には……『罰として俺に簡単な料理を完璧に作れるようになるまで優しく指導すること』って条件がな……」
「……それは……なかなかの、刑罰」
「なかなかの刑罰だよ……」
「でも食の神なら、あるいは……?」
「だ~か~ら~! 食の神はもうやめてくれっての――」
「……ふふっ」
わたしが笑いながら両手を広げてくるっと1回転したのを見て、ジャミルがフッと笑った。
ここ数日ずっと濁っていたジャミルの"水"は、すっかり元通り。
セルジュ様の"水"もカイルさんの"水"も上向き加減、おおむね良い調子。
(みんなの水が……清い流れに……!)
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