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第十一話 行く道
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温泉を堪能したユグドラシルは満足し、そして、やる気を取り戻した。
精霊の王ルシフェルは、ユグドラシルの本性にため息をつきながら、それでもこの子は最後の姫君なのだと思い、力を貸すことに決めた。
「私も力を貸すから、共に頑張ろう。」
そう告げると、その姿を小さなリスのような生き物に変えると、ユグドラシルの肩に乗った。
「困ったことがあれば、力を貸すからな。」
肩の上で少しばかり偉そうにそういう精霊の王に、ユグドラシルは目を煌めかせた。
「え?え?物語ではそんな姿を見せてなかったよね?何それー!可愛い可愛い可愛い!」
「は?」
「ぎゅーってしていい?」
「え?あー、少しならば。」
「やったぁ!ぎゅー!!」
精霊の王ルシフェルは純粋に可愛いなどと呼ばれたことは始めてであり、少しばかり気をよくすると思った。
こやつ、馬鹿そうで大丈夫かと心配たったが、悪い娘ではないのだな。
精霊に愛される娘とは純粋な存在が多い。だからこそ騙されやすくもあるのだか、ユグドラシルの無邪気な姿に、精霊の王ルシフェルはすでに絆されそうになっていた。
「これからどこを目指すのだ?」
ルシフェルが訪ねると、ユグドラシルは少し考えてから言った。
「今できることの中に、ちょっと考えたらさ、多分、出来るとおもうんだ。」
「ん?それで、何をするんだ?」
「封印されし魔の森にいこう。」
あ、こいつは本物の馬鹿だと、ルシフェルは遠い目をしながら思った。
魔の森には、その名の通り魔の物がいる。
そして、魔の森には、魔物以上に恐ろしいものが封印されているのである。
だが、現在はしっかりと封印されており、その中に入ることは叶わないはずである。
そう、精霊の王は思っていた。
「封印されているのだから、入れないだろう。」
正論を言ったつもりであった。
それが何故か小馬鹿にするよえにクスリとユグドラシルに笑われて、ルシフェルはショックを受けた。
「ルシフェル。裏技知らないんだねぇ。」
にやにやと笑う姿に、ルシフェルはなんとも言いようのない感情を自分の中に感じた。
言葉にするとすれば、敗北感のようなものてあろうか。
なんだろうか、この渦巻く感情は。
「ユグドラシルは知っているのか?」
「ふふ。うん。」
にこにこと笑いながらユグドラシルは空中に手を伸ばす。
「封印されし闇の覇王、仲間になってくれるといいね。」
にこにこと笑いながら恐ろしいことを言い出したユグドラシルに、ルシフェルは目を丸くするのであった。
精霊の王ルシフェルは、ユグドラシルの本性にため息をつきながら、それでもこの子は最後の姫君なのだと思い、力を貸すことに決めた。
「私も力を貸すから、共に頑張ろう。」
そう告げると、その姿を小さなリスのような生き物に変えると、ユグドラシルの肩に乗った。
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肩の上で少しばかり偉そうにそういう精霊の王に、ユグドラシルは目を煌めかせた。
「え?え?物語ではそんな姿を見せてなかったよね?何それー!可愛い可愛い可愛い!」
「は?」
「ぎゅーってしていい?」
「え?あー、少しならば。」
「やったぁ!ぎゅー!!」
精霊の王ルシフェルは純粋に可愛いなどと呼ばれたことは始めてであり、少しばかり気をよくすると思った。
こやつ、馬鹿そうで大丈夫かと心配たったが、悪い娘ではないのだな。
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「これからどこを目指すのだ?」
ルシフェルが訪ねると、ユグドラシルは少し考えてから言った。
「今できることの中に、ちょっと考えたらさ、多分、出来るとおもうんだ。」
「ん?それで、何をするんだ?」
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あ、こいつは本物の馬鹿だと、ルシフェルは遠い目をしながら思った。
魔の森には、その名の通り魔の物がいる。
そして、魔の森には、魔物以上に恐ろしいものが封印されているのである。
だが、現在はしっかりと封印されており、その中に入ることは叶わないはずである。
そう、精霊の王は思っていた。
「封印されているのだから、入れないだろう。」
正論を言ったつもりであった。
それが何故か小馬鹿にするよえにクスリとユグドラシルに笑われて、ルシフェルはショックを受けた。
「ルシフェル。裏技知らないんだねぇ。」
にやにやと笑う姿に、ルシフェルはなんとも言いようのない感情を自分の中に感じた。
言葉にするとすれば、敗北感のようなものてあろうか。
なんだろうか、この渦巻く感情は。
「ユグドラシルは知っているのか?」
「ふふ。うん。」
にこにこと笑いながらユグドラシルは空中に手を伸ばす。
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