【完結】玩具の青い鳥

かのん

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第二十七話

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「僕にその使命を果たして欲しいならば、真実を僕と、そして黒雷に教えて。そうでなければ僕はいかなる理由があっても動かない。」

 その表情は決意に満ちており、フィックは静かに頷いた。

「いいだろう。ここからは冗談は抜きだ。黒雷様も、俺の話を聞いてくれ。」

 黒雷の表情は相変わらず険しかったが、それでもフィックの話を聞こうとしている。

 三人は向かい合った。

「話し合うならば、私もその中にいれてもらおう。」

 そういってフィックの後ろから現れたのは、予想しない人物であった。現王女、ティリーシア。トイは胸がドキドキと脈打つのを感じた。

 ティリーシアは、ゆっくりとトイを見つめると、笑みを浮かべた。けれど決して腕を伸ばそうとはせず、ただ見つめるのみである。

 トイは、表情を硬くし、拳を強く握った。

「あなたが・・・現れたのを見て、確信しました。・・・竜の国から・・竜たちを外へと追いやったのは、貴女とフィックですね。」

「・・あら、どうしてそう思うのかしら?」

 きらびやかな衣装ではなく、質素な平民の衣装を着ていても威厳は変わらない。トイは威圧的な言葉に、一度表情をこわばらせるものの、はっきりと、堂々と言った。

「この国の成り立ちから変えていくつもりだからでしょう。このままにしておけば、いずれ竜の領土は人が荒らしてしまう。だからこそ、先手を打ったんだ。竜とフリュンゲル国の人々が手をとれるように。・・まあ、竜の国に入れなくするっていうかなり乱暴な手だけどね。」

 ティリーシアは満足げに笑みを浮かべている。

「さすがね。こうもあっさり言い当てられると、すがすがしいものだわ。」

 トイは自分の心を落ち着かせるかのように、大きく息を吸った。そして、ゆっくりと吐くと笑みを浮かべた。

「それじゃあ、これからの計画・・・しっかり立てましょう。ここからは玩具の国を巻き込んでの大仕事になるわよ。」

 堂々とした物の良いように、トイは苦笑を浮かべた。玩具の国どころではない。フリュンゲル国を揺るがす問題の始まりだ。

「トイ。ティリーシアはかっこいいだろう?」

 フィックにそう言われ、トイは首をかしげた。

「かっこいいってか、恐ろしいね。」

「あのな・・・お前には辛いかもしれないが・・・あの人は、あの人なりの考えがあって行動しているんだ・・・だから・・・」

「言っておくけど、僕に父親はいないし、母親もいない。だから貴方の話も聞く必要はない。」

 トイはそういうと、フィックに言った。

「だから、変なことは考えずに、今は目の前のことに集中!」

 子どもに気を使われるとは思ってもみなかった。

 フィックはそれ以上何も言えずにいた。

 これから何が起こるのか、トイには大体の予想がついていた。それでも、自分が悪役になる。それに違和感を感じないではいられなかった。けれど、それでもやりとげるしかないのである。

 トイは唇を噛むと、話に加わったのであった。
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